BLACK BLOOD BROTHERS

登録日 :2009/08/02(日) 00:06:17
更新日 : 2017/07/31 Mon 18:40:33
所要時間 :約 6 分で読めます




著:あざの耕平
絵:草河遊也
販:富士見ファンタジア

長編 11巻 短編 6巻 完結済み



【ストーリー】

人間により吸血鬼が滅ぼされたはずの世界。
しかし、極秘裏に二つの種族が共存する場所が存在した。
経済特別解放区――通称・特区

人間と吸血鬼の間のトラブルを処理する調停屋・葛城ミミコは特区にやってきた吸血鬼の兄弟と出会う。
兄・望月ジローと弟・望月コタロウ。
三人が出会った時、特区の運命の歯車が回りだした…



【主な登場人物】

望月ジロー
CV:神谷浩史(ラジオドラマ版)/櫻井孝宏(アニメ版)
本編主人公。
長身、黒髪の日本人。
赤いコート、赤い帽子がトレードマーク。
『賢者イヴ』の血統に連なる、転化して100年程の吸血鬼。
十年前、香港において、吸血鬼が人間に宣戦布告し発生した「九龍ショック(クーロンショック)」にて人間に協力し、人類を勝利に導いた英雄。
『銀刀』という通り名のとおり銀でコーティングされた日本刀にて戦う。
作中の吸血鬼は血統ごとに何かしらの弱点(日光や流水など)を抱えるが、ある理由により、ジローはそれらのほぼ全てを弱点としている。
重度な機械オンチで、株にも何度か失敗している。


葛城ミミコ
CV:永田亮子
本作ヒロイン。
人間と吸血鬼のトラブルを解決する調停屋の仕事をしているアヒル口の少女。
元々はストリートチルドレンだったが、現在の上司である陣内ショウゴに拾われたことで調停屋を志すことになった。
陣内に言われ湘南に吸血鬼を保護しに行ったところ、死にかけのジローを拾う。


望月コタロウ
CV:南央美
金髪碧眼の天使の様な美少年。
この世のものとは思えない程の美貌を持つがだらしなく崩れてる場合が半分くらいある。
兄とは全く似ておらず、同じく吸血鬼なのだが血も吸わない。
兄いわく「我等が闇の母が兄弟だからこそ互いの欠点を庇い合えるように、互いに助け合って行けるようにしてくれた」とのことだが…。


アリス・イヴ
CV:南央美
月下でも最も古くから存在していたとされる、始祖の吸血鬼。
古代より放浪の旅をし続けてきた。
そのため数多くの血統と付き合い、月下でも特別な存在。
10年前、血の導きに従って訪れた香港にて死亡するが……。


セイ
CV:高木礼子
『真祖・混沌』の血統の直系で「東の龍王」の異名を持つ。
特区の大陸系吸血鬼の盟主で、その力は特区でも最高位に位置する。
人間との共存を望み、古代より人と共に生きてきた。
香港は彼の理想を表したような都市だったが「九龍ショック」により滅んでしまった…
その戦争でセイ自身も死んでしまったが、『混沌』に特有の転生能力で肉体を変えて復活し、今度は特区を理想の都市とすべく尽力する。
現在の肉体は幼い少年のもので、言動にも見た目相応のものが混じる(ゲームにはまって部下にたしなめられたりとか)。


ケイン・ウォーロック
CV:安元洋貴
特区の欧州系吸血鬼の盟主で経済界の重鎮。
『魔女モーガン』の血統に属し、魔術と格闘技を融合した肉弾戦を得意とする
かつてジローと共にアリス、カーサの旅のお供をしていたことがあり、「九龍ショック」でもジローと共にいくつもの死線を潜り抜けた。


ゼルマン・クロック
CV:福山潤
『闘将アスラ』の血統に連なる古血。
コタロウに負けないくらいの美貌と魔性の魅力を持つ。
特区でもセイに続く実力者であり、特区では大陸系、欧州系に属さない闇の吸血鬼の盟主的存在。
血統の名が示すように闘争を好む気質で殺戮にもためらいは無いが、気の合ったコタロウに「気のいい兄ちゃん」然とした態度で接する一面も持ち合わせる。
長く生き過ぎた吸血鬼に特有の症状として、最近虚脱感に苛まれている。


陣内ショウゴ
CV:成田剣
凄腕の調停屋でありミミコの上司であり父のような人物。
調停屋のシステムは彼が作り出した。
多少白髪が出てきた年頃で仕事も苦労が絶えない。
実は、かつてジローの相棒として人類と吸血鬼の共同戦線という奇跡を起こし、「九龍ショック」で人類を勝利に導いた陰の英雄。
ジローの人間の唯一の親友。


尾根崎ミタカ
CV:松山鷹志
特区を裏から支配する「カンパニー」の会長。
若輩ながら聡明な頭脳、冷静な視点、決断力、そして何よりも凄まじい胆力を持つ。
元々スラム街だった特区のヤクサの若頭だったが、苦難の末に抜けだし渡米、経済界とのコネクションを作った。
また香港を失ったセイにいち早く接触し、特区の理想を伝えて特区を共に作りあげた。


張雷考(ジャン・レイカオ)
CV:麦人
カンパニー情報部部長であり尾根崎の片腕。
元々は「パイルキラー(杭打ち師)」と呼ばれる凄腕の吸血鬼ハンターだった。
その知識、冷静さをもって尾根崎を補佐している。


カサンドラ・ジル・ウォーロック
CV:沢城みゆき
「黒蛇カーサ」の異名を持つ魔術の達人。
かつてジロー達と共に旅をしていたが、10年前の香港で突然九龍側へつき、九龍九姉弟の長女となり人類へ反旗を翻した。
その理由、心境はジローやケインですらわかってはいない…。


【基本用語】

◇吸血鬼
この作品では吸血鬼は「黒い血(ブラックブラッド)」と呼ばれる。(反対に人間は「赤い血(レッドブラッド)」)
能力はほとんど一般的な物語の吸血鬼と同じだが、本作の場合では「吸血鬼に血を吸われることで転化する」のではなく、人が「吸血鬼の血を飲むことで吸血鬼に転化する」という違いがある。

また、吸血鬼は「血の導き」という本能のようなものを感じることが出来、それは尊いものとされる
弱点は血統により異なるが、銀と炎はほぼ全ての血統の弱点となる(銀は吸血鬼の血に宿る魔力を打ち払い、炎は血を焼き尽くすため)。
また、程度の差もあるが日光にも弱い(ジローのように煙を出して焼け焦げたり、反対に「ちょっと嫌だなあ」程度だったり)。

古代より一般に姿を晒すことなく影で人類と関係を築いてきたが、九龍ショックにより存在が明らかにされた。
以降、本格化した吸血鬼狩りがにより途絶えた血統もある。


◇九龍の血統
10年前の香港で誕生し、人類に対して戦争を仕掛けた呪われた血統。"乱を好む"という気性と"血を吸った相手を転化させる"という圧倒的な感染力を持つ。
特に後者が厄介であり、この能力で他の血統の有力者すら九龍の血に染めることができる。
自分たちの血統の独自性に誇りを持つ吸血鬼にとって、この性質は嫌悪の対象となっている。

血統誕生に際して勃発した騒乱「九龍ショック」で香港を壊滅させたが、陣内が人類と吸血鬼の共同戦線という奇跡を起こし、最終決戦においてジローが九龍の始祖、九龍王を討ったため、現在はほとんど途絶えたとされている
ただし、血統直系の吸血鬼が少数ながら生き残っており、その危険性から「発見次第討伐」と世界中から狙われている。
そうした環境にあって、当然ながら血族内の結束は固い。


この物語は三部に分かれ、

第一部が一~三巻
第二部が四~七巻
第三部が八~十一巻

となる。
短編はそれぞれの部の間のエピソードが主で書き下ろしは過去編になる。

各部の最終巻は凄まじい盛り上がりを見せ、どれも傑作であり、手に汗握る熱い戦いが繰り広げられる。

さらに熱いだけではなく心情面でも丁寧な描写がなされ、キャラが非常に魅力的である
それはもちろん敵である九龍側も含まれており敵味方を入れ換えたとしても十分に物語として成り立つだろう

また、男性キャラ率が高く、作品の特徴として中年の男性が異常に格好良いことがよく挙げられる

ラノベなのに萌えるという要素がほとんどないが燃える

2006年9月から12月まで第一部を再現したアニメが放映された。


追記・修正よろしくお願いします。

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