オオカミ

登録日:2012/02/17 Fri 05:36:44
更新日:2023/11/19 Sun 15:30:39
所要時間:約 6 分で読めるぞ!




ようこそアニヲタWIKIへ!
良い子かどうかは知らない皆! 今日は狼さんの秘密をガブリと教えちゃうぞ!

  • ウルフアイ
広い範囲で物が見えるぞ! けど動体視力は猫に負けちゃうんだ。

鋭い牙で獲物を捉える事ができるぞ! 2つ揃えば必殺技だ!

  • ウルフマスク
鋭い目付きで大きなお口。
これで君も一飲みだ。百済王族の生き残りは関係ないよ!

  • ウルフレッグ
最高時速70キロも出せる強い足。
速度を落とせば一晩だって走り続けるぞ! 二本足? 何そのファンタジー。

  • ウルフライフ
頑張れば野生で5~10年ほど生きられるぞ! だが人生は苦あり害になり。だ!

  • ウルフコミュニケーション
狼は群れを作って狩りや子育てをするんだぞ! ロンリーウルフ? コミュ障? 知らないな!

  • ウルフセックス
4つ子6つ子は当たり前。
コヨーテ、ジャッカル、ワンコも攻略できるぞ! ただし愛する妻は一人だけそれが狼の掟。


さぁこれで狼のことが分かったかな?
今日から君も狼博士の仲間入りだ!















学名:Canis lupus

ネコ目(食肉目)イヌ科イヌ属に属する皆さんご存知の親戚。
家畜化した狼が犬のご先祖。しかし最近は犬は狼の亜種だとも言われている。

主に北半球を中心とした地域に広く生息しており、環境に応じて様々な進化を遂げている。
ベルクマンの法則によって高緯度に暮らす種ほど大きく、低緯度に暮らす種ほど小さくなる傾向がある。
元々ジャッカルなどに分類されていた種がこちらに再分類されるケースもあれば、逆にオオカミと呼ばれていても正確には遠縁の種もいる。
例としてアカオオカミ(ドール)は「ドール属」など。

▽ゆかいな仲間たちの一例
  • タイリクオオカミ
ハイイロ、シンリンとも呼ばれる。ユーラシアから北米に生息している種の総称。
  • ホッキョクオオカミ
北極圏周辺に生息し真っ白な毛並みが特徴。比較的人に慣れやすいといわれている。
  • アラビアオオカミ
中東地域に生息し毛並みは褐色。オオカミの仲間でも最小。
  • エチオピアオオカミ
赤みがかった毛並みでエチオピアの高地に生息している。元々はジャッカルに分類されていた。
  • アフリカキンイロオオカミ
金色に近い毛色で西アフリカとエチオピア南部からエジプトにかけて生息している。エチオピアオオカミ同様、かつてはジャッカルに分類されていた。
  • メキシコオオカミ
アメリカ南西部からメキシコ周辺に生息。『シートン動物記』の狼王ロボもこの亜種といわれている。


◆生態
アルファ、ベータと呼ばれる最上位の雌雄のペアを中心とした5、6頭前後の順位制の群れ(パック)で最大1000キロ四方に及ぶ縄張りで生活している。
獲物はシカやイノシシ、ヤギなどの有蹄類が多いが、季節や環境にあわせて小動物や魚、果物などの植物を食べたりと雑食傾向の強い肉食性。
主に子供や弱った個体に狙いをさだめ、20~30km/hで追い続け疲弊したところを仕留める長距離ランナーだが、最高速度も70km/h台にせまる。
一度に最大で約10kg*1の肉を食べることが可能だが、これは常に食料が手に入るとは限らない状況下でも可能なだけ詰め込めるようにしているため。

大抵警戒心が強いため、不用意に関わったり危害を加えなければ向こうから襲ってくることはほとんどない。
いわゆる「人食いオオカミ」は、戦争が頻繁に起き死体が野晒しにされた中世に多くみられ、人の味を知ったり人を恐れなくなったことや正常な判断を奪う伝染病が原因だといわれている。

犬と狼との違いは大雑把に言うと、デレたのが犬、超ツン期で神経質なのが狼。

一応飼育が容易になるよう狼の特徴も持った犬とのブレンド種:ウルフドックというのが居るが、
これはこれで飼うには相当の労力が必要で、素人が飼うのはまず無理。というか絶対に無理。
元々犬のデレと狼のパワーを求めて交配されたが、狼の超ツンデレと犬並みの体力しか得られなかったので飼う人も少なくなっている。
狼は容易く慣れ合うことなどしないのだ。
ちなみに犬だけでなく上にもあるようにジャッカルやコヨーテも近縁種なので交配可能で野生下でも雑種が誕生している。
ただし基本的には生息域が重なるライバル同士なので、よほど気を許さない限りは殺し合いになることが多い。

だが常に飼い主が上で在ることを示し、愛を注ぎ、固い絆が生まれればそれはもう家族。
きっと貴方の声を聞いてくれるだろう。
そして存分にモフろう

狼と言えば遠吠え。これは、群れの仲間との連絡手段、狩りの前触れ、縄張りの主張などが目的。
やたら吠えまくるイメージはテレビ等の、お前の勝手なイメージを押し付けるな! の弊害で普段は無駄な吠えは一切ないとのこと。


◆人間とオオカミ
牧畜が盛んであった西洋等では家畜を襲う害獣として恐れられていた。
「三匹のこぶた」、「赤ずきん」、「狼少年」などを見ればそのヒールっぷりがよく分かるだろう。
西洋の方が狼を嫌うのはもう一つ、人狼伝説があるからだ。
人狼とは人が満月を見て変身する怪物なのだが、これは当時のキリスト教が土着の信仰を駆逐する為に利用したもの。
ちなみに、狂犬病の症例がこの伝説の元と言われる。

だが農業が盛んであった地域ではシカなどの害獣を駆逐する益獣、
狩猟採集生活が盛んであったアイヌのシャーマン達には恐れと共に、崇拝される存在であった。
この狼とは勿論土地からしてニホンオオカミ、ではなく北海道固有種だったエゾオオカミを指す。

しかし開発による遭遇機会の増加、狂犬病の流行、
そして狼信仰の流行による頭骨需要の増加による乱獲で絶滅したそうな。

オオカミがいなくなったため獲物であったシカなどの草食動物が異常発生し、生態系を崩してしまった事例も多くある。
生態系の再生のためアメリカのイエローストーン国立公園では、絶滅したオオカミをロシアなどから導入し、成功を収めている。
日本でもこうした意見が提案されているが、慎重に考えるべきだと実現には至っていない。
ちなみに漫画家で農家の経験もある荒川弘先生としては反対らしい。
シカ等の害獣に悩む竹林業者ならともかく、純粋な家畜農家から見たら家畜を襲う害獣のみならず、
下手すると獲物となる家畜が近くにいるという理由だけで高確率で身内に危害を加える危険生物になりかねない
こと自然と常に隣り合わせの環境の日本では半ば当然の反応だが。
実際日本に比べれば自然と人間は分断されているアメリカでも現地でオオカミの導入&保護に反対する意見は少なくなく、
特に一度いなくなってしまった肉食動物を現地の人間が脅威にさらされるのを覚悟の上で受け入れるのは実際難しい話。
オオカミに限った話ではないが、幸いにも現在では肉食動物は適正な生態系を維持する上で極めて重要な存在と認知され、
まだ絶滅していない肉食動物程、入念に観察&保護される傾向がある。

日本語のオオカミの語源は大神(おおかみ)から来ており、
古くはかしこき神(貴神)として信仰の対象とされていたようだ。

その畏怖から神話の中の狼から現実の狼が人の子を育てたという例もチラホラとある。
ローマ帝国の建国者、ロムルスも神狼に育てられたとか。
ただし、人間の赤ん坊には狼の母乳を消化することはできない……あれ?
(もちろん生肉を消化することなどもっと不可能である)


◆モチーフとして
孤高で力強い一匹狼。
死と恐怖を象徴する悪評高き狼
クールでカッコ良い厨二野郎。弱肉強食、氷と野生。等

狼をモデルにしたキャラクターは数多く存在し、文学の題材になったりと何かと人類の文化に縁のある動物のようだ。

ただし、実際はそのイメージと異なり、普段は集団で生活し、
高度なチームプレーを駆使、愛他的行為に溢れる優れたハンターにして心強い味方。
これらの特長が家畜化に役立ったとか。

とはいえ、集団生活を重視する故に孤立してハブられるはぐれ者の出現や、
巣立った子供のスタートラインは群から離れて一匹から始まることもしばしばあり、これが一匹狼という表現として定着している。
珍しい分かえってよく目立つという奴である。


◆その他 狼な方々
  • アマラとカマラ
狼に育てられた姉妹。
教科書にも載った程有名な話。上記の理由から考えて嘘だが。


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最終更新:2023年11月19日 15:30

*1 個体差にもよるが体重の約5分の1