錦山彰(龍が如く)

登録日 :2011/07/24(日) 04:17:57
更新日 : 2017/09/24 Sun 10:30:40
所要時間 :約 10 分で読めます





※本項目はネタバレ要素が多分にあります。ご注意下さい※




『錦山彰(ニシキヤマアキラ)』とは、 《龍が如く》 の登場人物のこと。
声優は 中谷一博 氏が勤める。

桐生 一馬、澤村由美は養護施設 『ヒマワリ』 で共に育った家族同然の存在であり、固い絆で結ばれている。
特に桐生とは『ヒマワリ』を支援する極道風間新太郎の手引きで東城会 直系堂島組 に導かれた関係で、親友であると同時に兄弟分の間柄だった。

重い病を患う妹の看病に追われる錦山と、バブル期の不動産経営を契機に頭角を現して一気に出世を続けた桐生との間に開いた極道としての地位の差、かつてはカリスマとして一般人からすら一目置かれたが、今では腐ってしまった堂島組長に付き従い続けることへの不満。

大人になって7年、徐々に錦山達を蝕み始めた環境の変化がありつつも、この三人の間だけは穏やかで幸せな時間はいつまでも続くものと思われたが、ある時桐生と錦山の渡世の親であり、女好きで有名な 堂島組長 に由美がさらわれてしまう。

由美を助けようと焦った錦山は思い余って堂島組長を殺害。
桐生は錦山を慮り、親殺しの罪を全て被ることを決意して自ら警察に出頭する。

そして、 10年 の時が流れた。

巨大歓楽街の夜に起こったたった一つの事件が、無情に流れ続けた10年という時間が、三人の運命を大きく歪めてしまうことになる……………………





10年後、仮釈放された桐生が再開した親友はかつての姿を失っていた………



《Befor》
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当時はどこにでもいる堂島組の若衆の一人。




10年後………



《After》
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修羅と化す。





桐生が仮釈放された2005年、
錦山は 東城会直系錦山組組長 までのしあがっていた。

20代半ばのチンピラだった錦山がその段階に辿り着くことは当然容易ではなく、錦山は多くの犠牲の上に直系の座を手にした。

最愛の女性であった由美は行方不明。あれだけ尽くした可愛い病床の妹は病に勝てず死去。
さらに陰ながらコンプレックスを感じていた親友をも、自分の罪を被って貰い永久に勝てない存在に昇華してしまう、という形で失った。
大切なものの尽くが残らなかった錦山は、最早かつての自分を失っていた。
残されたのは、延々と続く桐生との比較・桐生への果てのないコンプレックスとそこから来る終わり無き自己嫌悪という負の感情だけだった。
決して他人を信用しない、高みへ行くという己の野望を叶えるだけの 修羅 と成り果てたのである。



野望の末に、桐生達の前に姿を現した錦山。
しかし、協力関係にあった筈が錦山を裏切っていたことに気付けてはいても、背後の組織の強大さもあって手を出せずにいた神宮すら桐生が一人で倒し、かつての恩師・風間や先代会長の意向を受けて、桐生が四代目東城会会長を襲名し、全てが解決した後のことだった。
やっと桐生を追い抜けたと思ったのも束の間、瞬く間に追い抜き返されてしまったのである。

孤独な修羅になろうとも龍の如き男になっていた桐生には及ばず。結局何をやっても幼馴染に負けっぱなしで己に失望しつつ激昂する錦山に対し、錦山を庇ってしまったからこそ歪ませてしまったと後悔していた桐生は、錦山と一騎討ちをすることになる。


この最後の一騎討ちで、 の刺青をその背に負う錦山は、 の刺青を背負う桐生を打ち倒し、滝を昇りきって龍へと変化しようとしていた。

再会した由美の前で死闘を繰り広げる二人。
激闘の果てに、錦山は桐生に敗れる。

しかしその心は晴れ晴れとしていた。
ずっと超えられなかった桐生へのコンプレックスを感じながらも、本当は桐生との友情をずっと大事に持ち続けていた。その親友と今度こそ正面から本音と本気をぶつけ合えたのである。

そして錦山は親友のため、極道としてのけじめをつけるため、自らの命をかけて東城会を救うのだった―――――――



【余談】
錦山がたった10年で直系組長まで上りつめた背後には、関西最大勢力の極道組織 近江連合 や大物政治家の 神宮 を味方につけていたという経緯がある。

しかしなりふり構わなかったとはいえ、27の若者が多くの組員と重要な役目をその身に背負えるほど成長したことから見て、錦山には元々野望をなしえるほどの力があったのではないだろうか。
錦山組は、武力と組員の統率力はある一方でとんでもなく扱い辛い暴走機関車のような超問題児しか居ない屑の見本市のような組だが、そんな連中を束ね上げて、組として成立する状態を辛うじて維持していたのは、彼に実力と人望がある証左だろう。

そんな錦は『1』のラスボス

以降のシリーズでは歴代錦山組組長が桐生と激戦を繰り広げることになる。
ステゴロかと思い、武器や防具を外して戦おうとすると 椅子で殴られる
ダメージは通っているがターゲットがされないために、こちらには手応えがなくすり抜けるようになる
という独自の変な仕様のスーパーアーマーを備えている。
この所為で間合いも図り辛い。
その他、溜めの長い上に衝撃波が出て妙にかわし辛い攻撃と発生の小さい飛び蹴りを多用してくるので、初見時には一方的にタコ殴りにされて敗北するプレイヤーもぼちぼち居たという。

錦は由美と同じ墓地の墓に入ったが、錦山の魂は死んでいないのかもしれない。


【錦山と関係の深い人物】

●桐生一馬:錦山の親友でありライバルであり兄弟分。刺青は同じ彫師の元で描いてもらった。
桐生は錦山にコンプレックスを向けられていたことに薄々気づき、自分が庇ったことでかえって錦山に多大な精神的重圧を与え、彼の人格や人生を捻じ曲げてしまった、と責任を感じている。
最終的には彼のため、ケジメとして錦は命と引き換えに…。

●澤村由美:錦山と桐生の最愛の女性。堂島組長の死を目の当たりにしたショックで記憶をなくし、風間に匿われていた。
記憶を取り戻した後は顔と名前を変えてある目的のため密かに行動していた。

●麗奈:由美が働いていたクラブ『セレナ』のオーナー。
錦山に恋心を抱いていた。

●田中シンジ:元桐生の舎弟だが、錦山の変貌を案じた風間が錦山組へと送り込んだ。
中々素質があったらしく、組内では若頭の地位に納まっている。
風俗好きで有名。

●風間新太郎:堂島組若頭兼風間組組長。堂島組長亡き後は組員を引き受け面倒を見ている。
錦山にとって親同然の人物であり、風間はそんな錦山を心配して様々な思惑を巡らせていた。

●寺田:近江連合の幹部であるが、風間に恩義を感じ、風間の行動に荷担する。


【龍が如く 維新】
土佐勤王党の一員、人斬り以蔵として有名な岡田以蔵として登場する。
土佐では突然出てきた坂本龍馬が土佐勤王党筆頭になるのが気に入らない構成員と共に襲いかかるが、敗北する。
ここで倒した後に茶屋の近くに再配置されており、話しかけると「この事は忘れない」と対抗心をむき出し。

坂本龍馬が脱藩した一年後。斎藤一に名を変えた坂本を京の一角「骸街」へ誘い出し、腕を試すのを兼ねて一戦交える。
この頃から黒装束を纏い、新選組に狙われている武市半平太を守りつつも身内の粛清や要人暗殺を行っていた。

新選組を一人切った事がきっかけで以蔵は新選組隊長達に賭場へと追い詰められるが、この内二人をあっさり斬り殺す。
この時も腱を切られ動けない相手を微笑みながら喉を突き殺す、銃弾を剣で弾く等、高い実力を持った人斬りという事が伺える。
居合わせた斎藤と井上源三郎をも斬り殺そうとするも、斎藤に敗北、役人に捕らえられた。
その後は土佐に戻され、拷問を受けた後史実通り処刑されたと思われたが…?


実は生存しており、燃える京の裏で新選組局長である近藤勇に致命傷を与え、「御所で待つ」事を伝えさせた。
御所で待ち受けていた以蔵、斎藤と最後の激しい戦いを繰り広げ、重症を負う。
自分は武市半平太にとっての坂本龍馬、「兄弟」の代わりにはなれなかった事と。
止められない所まで行ってしまった武市を追って止めてくれと言い残し、人斬り以蔵は絶命した。

戦闘スタイルは非常に激しい斬撃と素早い回避を使う強敵。オーラは少し暗い赤色。
戦いを重ねるごとに体を捻って放つ一撃や、回避を攻撃キャンセルに使って背後を取ったりと強化されていく。
実は4のフラッシュバックと1・2HDEditionを除くとPS3以降の作品への初登場である。


◆龍が如く0
以下ネタバレ





なんでこうなっちまったんだろうなぁ
どっから歯車がズレた?


俺はな…桐生…


兄弟として お前にそんな死に方させられねえよ!!

極道には時効もねえ!お前も分かってるはずだ!!





「0」においても「1」の前の話であるため、登場する。
「1」ではあまり見ることのできなかった桐生との友情っぷりが要所要所で見られるため、錦山ファン必見である。

当時バブル時代まっさかりの1988年。
錦山は派手なスーツに高い車を乗りまわし何というかバブル時代に浮かれているチャライ若者そのままでした。

「0」の事件で桐生が堂島組を離れ敵対する事になったが、錦山は堂島組内の情報をリークするなどしてなんとか桐生を助けようとしていた。
だが堂島組の追及はさらに激しくなり、それは桐生よりも敵の渦中にいる錦山を追いつめていた。
思い余った錦山は桐生を山奥で殺害しようとする。
それは「1」で語られた噂のように、堂島組の敵対者は凄惨な拷問の末、散々死なない程度に痛めつけられ人体をとどめていないような悲惨な殺され方をされるため。
せめて一思いに苦痛がないように、せめて人間らしく死ねるようにという気持ちだった。
桐生は錦山の気持ちをまっすぐ見据えて自分を殺した手柄で錦山はのし上がってくれとまでいう。
その桐生を前に錦山は自分が今まで生きていたのは桐生がいたからだと嗚咽して殺せなかった。

その後、吹っ切れて桐生のピンチに駆けつけて桐生のいない東城会でのし上がる意味はないと今回の事件をとことん桐生の味方になると
ファン感涙の龍と錦の最強タッグが結成される。

そのへんの時期で「0」の真島編でボスキャラになる。BGMは1ラスボス戦のアレンジで「兄弟のために」となっている
狭いセレナ店内での戦闘で、細身に似合わぬ投げ主体のパワータイプだが…QTEで麗奈が カウンターにあった酒瓶をフルスイングしてくるわ、体力が黄色より割り込むとスタミナンXを錦山に投げ渡してくるわ で実質2対1となる。
真島の兄さんが認めるスイングの酒瓶フルスイングのQTEに失敗すると側頭部に直撃し「ええ…スイングや…」と言いつつ昏倒し、更に 錦山もドン引く 。その上 何故か実績「トラブル対処はお手の物」が解除される と小ネタ満載。
スタミナンX支給は酒瓶フルスイング同様1度だけだが、QTE失敗で錦山の体力が回復し、成功するとスタミナンXを横取りしてヒート及び体力の回復ができる。
だが錦山自体は前のボス柏木さんに比べると大分弱くムービーでも格下扱いされていた。

ちなみに、シナリオ中では桐生と錦山が戦うことはないが、クリア後に解放される極限闘技其の六の最後のバトルでは桐生を操作して彼と戦うことができる。戦うステージはホテルの屋上で、「1」のラストバトルを彷彿とさせるシチュエーションとなっている。

そして終盤桐生が今回の事件のラスボスを思い余って殺害しようとするとき体当たりで止める。
こいつを殺しても意味がない、一線を超えるなら一緒に超えてやるからと。

と「1」では今一描写が薄かった桐生の親友である錦山が「0」ではばっちり書かれている。

しかし、0の一件から数年後、彼は桐生より先に一線を超えてしまう…。

【龍が如く 極】
初代龍が如くのリメイク作品となる『龍が如く 極』では、桐生が服役していた10年の間に錦山がなぜ、どうして道を踏み外し修羅となっていってしまったかが描かれる追加シナリオが組み込まれる。
声を当てている中谷氏は この追加シナリオに関する台本を読んだ後「しばらく台本を見たくなくなるほど辛かった」 と語っており、相当過酷なシナリオである事が判る。

「親殺し」の罪を桐生が被ったことで一時は難を逃れるが…


なんといっても桐生は、頭のお気に入りだったんだからな
錦山はどうしてますか?せめて捕まったのがあいつだったら…
クソの役にも立たねえなぁ、あいつ何のためにここにいるんだ?



……ッ!!

と他の堂島組組員から舐められて桐生への劣等感、将来を奪った罪悪感を増幅してしまう。

プライベートでも由美の失踪していまい信頼した麗奈にも

錦山くん助けてあげられなかったの!?

叱咤されてしまい

おれが役立たずだって言いてえのか……?
お前までそんなこと言うのか!?

と思わず手を挙げてしまう。

悪いことばかりでなく風間から「親殺しの為に引き取り手の無い桐生が娑婆に戻ってきた際、その受け皿となり、面倒を見てやれるのはお前しかいない」といった期待の言葉を柏木経由で錦山に伝えられた上で彼の独立や錦山組の立ち上げる。

だが…

「あの」桐生ならまだしも、おめえみたいな幹部に尻尾振るしか能のない青二才に指図されるなんてまっぴらごめんだ


風間の寄越した松重等の組員は自身より極道としてのキャリアが浅い組長の錦山に指図されること不満を抱き、反抗的な態度を取り錦山を苦悩させる。
その頃、妹が難病でただちに臓器の移植が必要となり

なんとかしてくれよ!なんだもするからさ!

本当になんでもする覚悟ですか

担当医の日吉は臓器ブローカーとのコネがあることを錦山に伝え妹の担当医は臓器ブローカーの仲介をする代わりに3000万円を求める。
錦山は松重に土下座し、3000万円工面するように頼み込む、松重はその態度に気を良くして頭を踏みながら了承する。
その時錦山は 苦渋の涙を浮かべる のだった。
だが松重は金を手に入れるために風間組のシマを荒らしてしまう。その事を咎めると

3000万どうしても用意して欲しいって言ったのはそっちだろ

と反論されてしまう。錦山は事後処理の為に風間組に柏木に詫びるが

恩を仇で返す気か?

と柏木は激昂して錦山を殴る。

すんません…本当にすんません……!!

錦山は妹との事もあり、ただ平謝りしかできないかった。
そんな情けない姿を目にした柏木は

桐生ならこんなことには……
……ッ!

と比較してしまう。

風間の同期の嶋野から道端で会うと

風間はな、桐生に組を持たせたいだけや

え……?

と風間の意志を歪曲して嘯き、錦山の風間に対する不信を増加させる。

松重は言いつけ通りに3000万を用意する。しかしそれは錦山が担当医の日吉に渡した3000万だった。日吉はギャンブル狂で借金で手が回らず錦山を騙し、3000万を用意して松重に返金したのだった。
錦山は騙された事に気がつき病院へ向かったが日吉は既に失踪、妹の死は逃れなかった。


うあああぁぁぁぁああああぁぁあ!!



以下のエピソードから負の感情が暴走した錦山は

おめえはどこまでヘタレなんだよ、ったく…まだ連れの桐生の方が根性あったぜ

の言葉に怒り松重を殺した。


そのことをきっかけに自分自身を含めて誰も信じられないという重度の人間不信に陥り、東城会の頂点に立つという野望のみを心の支えとするようになった。
錦山は野望のためなら手段を選ばずに何人だろうと誰であろうと殺すことを厭わない程の冷酷な性格へと変貌してし、「1」のオールバックの髪型になるのだった。

とここで追加エピソードは終了する。
なので残念ながらその後の錦山組がどうやって東城会の直系組織になるまで勢力を伸ばしたか、近江連合、神宮とはどうやって接触したか、新藤、荒瀬、神田などの組員達をどうやって集めたか、などは描かれていない。


追記・修正をお願い致します。

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