ホルマジオ(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2012/07/02 Mon 17:10:10
更新日:2024/03/09 Sat 22:06:27
所要時間:約 3 分で読めます






しょうがねーな…
答えてくんねーんなら オレから わけを説明するよ

オレの名は「ホルマジオ」 組織のメンバーだ


ホルマジオは、ジョジョの奇妙な冒険 第5部の登場人物。
CV:岸祐二(ゲーム版)/福島潤(アニメ版)
名前の由来はイタリア語で「チーズ(Formaggio)」。


【概要】


パッショーネの暗殺(ヒットマン)チームの一員。
劇中では一番手で登場した。
刃物の切り傷のような剃り込みの入った坊主頭をしている。

口癖は「しょうがねえなあ〜っ」
言動も相まって気だるげな印象を見せるが、実際は僅かな要素から標的の裏事情を見抜いたり初見の『エアロスミス』の能力を推理したりと頭脳明晰で判断力にも優れる。
この知力も相まって『スタンド能力の「くだる」「くだらない」とは頭の使い方一つ』と言う持論を持ち、やや使いづらいであろう己のスタンド能力もフル活用し戦闘に、それも尋問という暗殺以上に難しい(殺してはならない)任務に挑んでいる。
何よりいざとなれば己の命も天秤に掛けられる覚悟も有しており筋金入りの暗殺者である。
それでいて自分が縮んでく事に気付いてないナランチャ「頭悪いのかこいつ! 気付け!!おめーが縮んでんだよ!!!と思わずツッコミを入れたり、『エアロスミス』に「中の人(スミスさん)」がいるのを見てちょっと目を丸くしてたりと、
悪人ではあるものの、一人の人間としてはお人好しな面もあり、どことなく憎めない人物である。

ちなみに好きなようだが、当のペットの猫にはあまり懐かれておらず、後述のスタンド能力で生きたまま瓶詰めにして放置している。
ジョジョの猫は大抵ロクな目に遭わない。

なお、単独で動く事の多かった暗殺チームだったが、アニメでは反旗を翻して以降、それぞれバラバラに雲隠れしていた、という事になっており、一応の理由付けがなされていた。
その間は、情報はパソコンのチャットでやり取りしていたようである。


【アニメ版】


アニメオリジナルシーンでは彼の暗殺の様子が描かれ、冷徹な凄腕の暗殺者である事が強調された。
「車とその持ち主を小さくして前者を確保、後者はトイレに流す」「小さくした車をこっそりターゲットのグラスに入れ時間差で元の大きさに戻して殺す」というどちらもスタンドを有効活用した、それでいて身の毛もよだつような殺し方を披露している。

また、他の暗殺チームのメンバーとの交流が深く掘り下げられており、イルーゾォとは憎まれ口を叩き合う仲だったり、メローネの変態趣味に若干引いていた。
2年前に(恐らく)入団したてであったペッシの事は、ミルクを飲んでいることをいじったり、後述する暗殺に使ったのキーを「プレゼントだ」といって放り投げてビビらせるイタズラをするなど、彼なりに(からかいつつも)ペッシを弟分として可愛がっていた模様。

後述の暗殺の報酬の分前を決める席に出席していなかった、ソルベとジェラートの捜索にプロシュート兄貴&ペッシ、イルーゾォと共に出ていた。
そして、猿轡を喉に詰めて窒息死したジェラートの遺体を発見。
口ぶりからこの時点でソルベの生存は諦めていたようだが、アジトに届いた「荷物」の正体を見て絶叫、その直前に仕事をこなしていた彼でさえ衝撃を受ける代物である事を示していた…。


余談だが、第5部における「質問を質問で返すな」の発言者でもある。


【スタンド】


『小さくなれる………』!
これが オレの能力さ……『リトル・フィート』!

スタンド名:『リトル・フィート』
破壊力-D
スピード-B
射程距離-E
持続力-A
精密動作性-D
成長性-C

手の人差し指に、異様に伸びた爪のような刃物が生えた人型のスタンド。
全体的にロボットみたいな外観だが、つぶらなお目目と歯ぎしりしたような口がどことなく愛嬌のあるデザインである。

◆能力

刃物状の指で切りつけた物質をどんどん小さくする。
一旦能力の術中に落ちたら、射程距離に関係無く無限に縮んでいく。
ナランチャは最終的に7cmまで縮んだほか、秒単位で1cm以上縮んでいく描写もある。
指の刃は斬れ味も抜群だが、ただ能力の術中にハメるだけなら、ナランチャの時のようにザックリ斬る必要はなく、かすり傷程度でいいらしい。

自分を小さくする事も出来、この場合は他者を小さくするよりも早く小さくなれる。
身体に身につけている物は一緒に縮み、体から離れた物は縮むのを止める。

この縮小能力は縮める時はエネルギーを消費するので時間がかかるが、元に戻す時は一瞬で戻せる。
「元に戻す」際は物体に「瞬発力」が発生するので、それを利用して移動も可能。
ちなみに非生物には特に縮む条件はない模様。

シンプルなこの能力はホルマジオ曰く『みんなくだらないと言う』*1らしいが、彼はこの能力を巧みに使いナランチャを翻弄していた。
実際、どんな狭い場所や密室にも潜入できてターゲットを確実に暗殺できるし、盗みや情報収集もお手の物。
一度術中にハメてしまえば、ほぼ一方的に相手をなぶり殺しにできるという、暗殺者としては最適な能力である。
アニメではオリジナルシーンで、ある政治家の暗殺で、車を米粒大にまで小さくして飲み物に混入し、ターゲットが飲んでから能力解除して破裂死させるというえげつない方法で暗殺を実行した。*2
ホルマジオの洞察力・推理力などの頭の良さからしても、もし暗殺者を辞めても、探偵や潜入捜査、引越し業者や密輸入等でも能力を使える為、カタギになっても充分やっていけただろう。
…ぶっちゃけ、暗殺者やってるよりも稼げた可能性も。
彼の「『くだる』『くだらねー』」の持論は、暗殺(人殺し)というある意味最も『くだらねー』事にしか能力を使えない(使わざるを得ない)
自分自身へのブーメランでもあり、最大の自虐なのかもしれない。

唯一にして最大の弱点は、自分が小さくなっている時は自身もほとんど無力化してしまうという事。
潜入などの為にあまりに小さくなり過ぎ、元に戻るタイミングを間違えると、野良猫やネズミ、果ては蜘蛛カマキリ、ムカデなどの毒虫などにも襲われて喰われる危険がある他、その辺のドブ川などでも溺れる可能性もある。*3
スタンド自体はスピードはそれなりだが、近距離パワー型にしては珍しくパワーは並以下(破壊力D)なので、肉弾戦では指の刃に頼るしかない。
便利な分、リスクもそれなりにあるのだ。

第6部には同じくものを小さくする『グーグードールズ』が登場した。
こちらは「一瞬で縮められるが、射程距離から外れると効果が切れる」「人にしか使えない」「自分に使うことはできない」と、リトル・フィートとはちょうど正反対の制約がある。



【劇中の活躍】



一度「リトル・フィート」の能力に落ちた者は
決して逃れられねえんだ……
ナランチャ 喋ってもらうぞ……

ポルポの葬儀に出席しなかった(=幹部死亡に関わる暇のないほど重大な任務を受けていた)ブチャラティチームに不審を抱き、彼らに狙いをつけ行動を開始する。*4
手始めに買い物に出たナランチャを尾行しスタンド能力を彼に行使、交戦する。

当初こそ『エアロスミス』の無茶苦茶な火力に圧倒されるが、『小さくなる』能力でゆっくりと、しかし確実にナランチャを弱らせていく。
自動車、公衆電話とナランチャの逃げ道も次々に封じていき自身は服のポケットでただ隠れてるだけ。このまま勝利は確実…と思われた。



分かったぜッ!
左ケツのポケットにいやがったのか!野郎ッ!


しかし突如として居場所がバレてしまい再び窮地に追い込まれる。
咄嗟の脱出も即座に移動先が見抜かれるなど一転して『追われる』立場に。
この時だけ見るとホルマジオの方が主人公に見える不思議

辛うじて下水道に逃げこんだ所、「二酸化炭素を検知する」という『エアロスミス』の能力を理解、反撃と言わんばかりに巣穴から大量のネズミを出し攪乱と反撃に出る。
だがネズミに乗り逃走したことでネズミの呼吸が荒くなり探知され、遂に『エアロスミス』の一斉掃射を喰らってしまう。






時間が来たんだぜ………ナランチャ
元のサイズに戻らなかったら………やられていた


…が、直前に元のサイズに戻った事で負傷を抑えることに成功。
ナランチャの縮小が大幅に進んだ結果、スタンドパワーも人間一人殺すこともできないほどに弱まってしまったのだ。

苦し紛れの射撃もあっさりと回避し、遂にナランチャを捕えてスタンドも無力化、ボスの娘の情報を得るべく蜘蛛入りのガラス瓶に閉じ込めて蜘蛛に喰わさせる拷問を施す。
この時ナランチャに『ギャングでもなんでもないただの女の子』を利用し、殺そうとしてる下衆の所業を糾弾されるも、
「『仲間』だとか『女』を守るだとか、何百億の利益を生む麻薬のナワバリの前では下らねえ『次元』の話」と一蹴。護衛チームと暗殺チームのスタンスの違いを如実に示すシーンだろう。*5

蜘蛛とバトルしてたナランチャが落とした地図を発見、遂に『居場所』の情報も入手した。
ちなみにこの蜘蛛、公式では『比較的大きな蜘蛛』と紹介されているが、劇中のナランチャとのサイズと比較すると(推定)10cmある。比較的の定義とは。

後はナランチャを蜘蛛に喰わせ己は仲間に情報を伝えるだけであった。*6
糸に絡めとられたナランチャはもはや何も抵抗できない。反撃の手段などあるはずが無かった…









今は。



さっき、蜘蛛を撃とうとしたんじゃあなかったんだ…
でもちっぽけな弾丸だったんでちと…
火が大きくなるのに時間がかかって焦ったけどよォーー


捕まる前に撃った苦し紛れの射撃、その弾丸は自動車から漏れるガソリンを引火し爆炎へと変えていた。
情報を得た油断と隙もあってかモロに火を被ってしまいスタンド能力も解除、あっという間に彼の身体は炎に包まれてしまった。


しかしホルマジオには最後の策があった。
身体を小さくすると同時に己の手首を掻き切り噴き出す血で無理やり消火し、瀕死の身体を引きずってまでも小さな体を火に紛れて逃走を図ったのだ。

だがナランチャも覚悟を決めていた。自分の負傷を覚悟で、そして戦いがあったことをバラシてしまうリスクも承知で道路中の車に機銃掃射し、爆炎と黒煙の海に変えて逃げ場を封じた。

追い詰められ、真正面からナランチャと対峙するホルマジオ。
…その姿は、全身大火傷を負い、右目はほとんど潰れるなど、さっきまでの彼とは別人のような無残な姿だった。
───もう、自分は絶対に助からない。
だがそれでも、自らのプライドの為にせめて一矢報いようと、ナランチャに『決闘』を申し込むホルマジオ。
それは長年殺しに従事してきた『暗殺者』としての、ナランチャよりも長くギャングの世界で生きてきた『先輩』としての、彼の最期の意地であった。
ナランチャも敵ながらも見事なその精神に敬意を表したのか、逃げずに無言でそれに応じた。


来い……………ナランチャ…………


「拳」と「機銃」の一騎打ち、果たして覚悟の違いかスタンド能力の差か、あるいは運命か。
僅かに早くナランチャの『エアロスミス』の弾丸がホルマジオのスタンドを、文字通り穴あきチーズの如く貫いたのであった…


暗殺チーム一番手の登場ながらギリギリまでナランチャを追い詰め、情報も獲得し目的達成まであと一歩だった彼。
これより始まる暗殺チームとの怒涛のスタンドバトルの幕開けにふさわしい激闘であった。

そして、ホルマジオが最期に遺した「予言」は、その後見事に的中してしまう事となる…。




しょおおがねーなああ~~

たかが「買い物」来んのもよォォー

楽じゃあ…なかっただろ?え?ナランチャ……

これからはもっと……

しんどくなるぜ……てめーらは……


















しょおおがねーなああああ~~
たかが「追記・修正」すんのもよォォー
楽じゃあ…なかっただろ?え?Wiki篭り……

これからはもっと……
しんどくなるぜ……てめーらは……


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最終更新:2024年03月09日 22:06

*1 アニメのオリジナルシーンでは、イルーゾォがジョークに近いノリで言っている

*2 ちなみにこの際、その政治家の妻も巻き添えで車に潰されて死んでしまった

*3 実際、「これ以上小さくなったらやばい」という旨の発言をしてた他、下水道に逃げ込んだ時は危うく溺れかけた。

*4 アニメではたまたまホルマジオが早くネアポリス近くに着いたので、彼が一番に動く事になったようである。

*5 アニメ版ではボスの秘密を探って殺されたソルベとジェラードの復讐も目的の一つになっている。なお、そのアニメ版では二人を殺害した真犯人はチョコラータセッコのゲスコンビとされたが、その結果暗殺チームの復讐先があべこべになってしまっている

*6 最初から「助けてやる」とは一言も言っておらず、実際に情報を手に入れた後はナランチャを見殺しにしている。