宇宙完全大百科

登録日:2011/09/03 Sat 02:00:07
更新日:2024/03/31 Sun 23:36:29
所要時間:約 2 分で読めます




宇宙完全大百科は、漫画『ドラえもん』に登場するひみつ道具。
てんとう虫コミックス第42巻収録のエピソード「宇宙完全大百科」で使用された。


百科辞典を模したコンピューター端末で正式には「宇宙完全大百科端末機」であり、
サーバーである「宇宙完全大百科」本体に接続することでありとあらゆる情報を検索することが出来る。


宇宙完全大百科から得られる情報は過去現在未来を選ばず、
この宇宙の情報ならばどんなに小さく限定的な情報すら引き出すことが可能である。

例えば
  • 宿題」の概念
  • のび太のクラスで出された宿題の解答
  • ジャイアンズとチラノルズの草野球の試合結果
  • スウェーデン人が探していた缶詰の正体
  • 「アラビアンナイト」の中に登場する実在の人物
  • 雪山にいた巨大なカメのような生き物の正体(クリプトドン)

また画像を映し出すことも可能で、どんな決定的瞬間の画像でもプリントアウト出来る。


もちろん人物の検索も可能であり、その人物が生まれてから死ぬまでのありとあらゆる情報を得ることが出来る。
未来の世界には個人情報という概念は無いのであろうか?

実際にのび太が自分のことを調べてみたら、相変わらずのダメ人間っぷりが公式情報として掲載されていた。
のび太は「源静香と結婚」という一文を見つけ、興奮してそれ以上読むのを止めたが、それで良かったのかも知れない。
何故ならあらゆる情報が載っているということはいつどのように死ぬかも載っているのだから……



このように宇宙完全大百科さえあればあらゆる知識あらゆる事象
果ては宇宙の真理すら知ることが出来るのである。

しかしこれだけの情報量…どれ程の規模のサーバーが必要なのだろうか。

それについても言及されている。

聞いて驚くことなかれ。

「 とにかくたいへんな情報量だからね。ディスクにギッチリつめこんでも星一個ほどの大きさになって宇宙空間にうかべてある」

(「宇宙完全大百科の『本体』を出してほしいと頼まれた時の反応)

星一個

そう、この大百科のサーバーは人工星である。
星まるごとをサーバーとして利用し宇宙空間に浮かべてあるのだ。まさにクラウドコンピューティング(物理)。

この話が描かれた1990年当時は、インターネットは、学術・軍事利用*1に限られてはいるが、
家庭のコンピューターから他のコンピュータにアクセスして情報を取得するサービスとして
既にパソコン通信やキャプテンシステムは存在しており、
(話が書かれた当時でも)「部分的に実現した」ひみつ道具の一つといえる。

ついでに言うと、端末機ももっとスタイリッシュである。

しかし、「ディスクにギッチリ」という表現が時代を感じさせる。
ついでに、サーバーを分散させるという発想が無かったのもまた時代を(ry
これ自体も量子コンピューターの類なのかは不明である。

この「星一個の情報処理装置」というアイデアは「銀河ヒッチハイク・ガイド」のコンピュータ「ディープ・ソート」がモデルであろう。
かのコンピュータは有名な「42」を出した後に機能停止してしまうが、こちらは完成品であり、どんな答えをも出してくれるであろう…。



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最終更新:2024年03月31日 23:36

*1 アメリカやオランダなどごく一部で商業利用もされていた