シューティング・クェーサー・ドラゴン(遊戯王5D's)

登録日:2011/03/02(水) 23:25:28
更新日:2024/03/28 Thu 23:13:23
所要時間:約 10 分で読めます






集いし星が一つになる時

新たな絆が未来を照らす!

光さす道となれ!

リミットオーバーアクセルシンクロ!


進化の光!

シューティング・クェーサー・ドラゴン!!


<シューティング・クェーサー・ドラゴン>(原作テキスト)

リミットオーバーアクセルシンクロ
星12/光属性/ドラゴン族/ATK4000/DEF4000
シンクロチューナー+シンクロモンスター2体以上
このカードは素材としたシンクロモンスターの数だけ攻撃することができる。
このカードが攻撃する時、「無効にする」という効果を持つ
フィールド上の表側表示のカード1枚の効果の発動をバトルフェイズ終了時まで無効にする事ができる。
また、効果によるダメージを無効にする。相手モンスターのモンスター効果をこのカードは受けない。
このカードがフィールドを離れた時、フィールド上のモンスターを全て破壊し
エクストラデッキの「シューティング・スター・ドラゴン」1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
この特殊召喚はシンクロ召喚扱いとする。


遊星Z-ONEとの決闘中に編み出した自分だけの究極アクセルシンクロ「リミットオーバーアクセルシンクロ」によって
ライフ・ストリーム・ドラゴンの『他のモンスターのレベルを1~12の内の任意の数に変化させる』というアニメ効果でレベル1となったシグナー
エンシェント・フェアリー・ドラゴン
ブラック・ローズ・ドラゴン
ブラックフェザー・ドラゴン
レッド・デーモンズ・ドラゴン
レベル8の
ライフ・ストリーム・ドラゴン
をチューニングしシンクロ召喚された。

このカード自体は、宇宙までバイクで行って造ってきた遊星のオリジナルカードである。
未来からきたZ-ONE曰く、歴史上遊星のデッキにこのカードは確認できなかったらしい。
(本来の歴史の遊星のエースモンスターは、デルタアクセルシンクロモンスターのコズミック・ブレイザー・ドラゴンだった)

『今』を生きる5D'sの絆が、未来を変えられる可能性を持っているという証のモンスターでもある。

見た目はスターダスト・ドラゴンとTG カタパルト・ドラゴンを足して2で割った感じと言えばいいだろうか。顔はゴツく、鳴き声も派手。
第151話の本編では、顔の黒かった部分も白くなるなど修正が施されている。


モンスター効果に対する完璧な耐性や攻撃力4000で最低3回攻撃出来る点も魅力ではあるが、
特に、場を離れた時に場を一掃しつつ後続を呼び出す効果と、(魔法や罠を含めた)効果ダメージ無効は頼もしい。

「無効にする効果を無効にする」という効果は頓智のようで、使い所はあるものの限定的でもある。
が、このカードは何と言ってもイカレ性能の時械神メタとして遊星が呼び出した(造り出した)カードなので、それも当然といえば当然。
時械神に限らず、アニメのボスクラスのモンスターは「無効にして○○」といった効果も多い。
強力モンスター達の効果は殆ど封殺出来るという強みは、アニメ内においては相当なものである。

「相手モンスターのモンスター効果をこのカードは受けない」効果を持つため効果処理の無限ループを心配する声もあるかもしれないが、
「攻撃する時」に限られて「戦闘を行う時」ではないため、仮にアニメ効果のクェーサーが互いの場に召喚された場合でも、
互いに効果を延々と無効にしあう効果処理の無限ループに発展する恐れはない。
しかし、多種多様な効果のカードが有る中、実際この効果のままOCG化したら裁定がかなり面倒なことになったことだろう。


テキストでは確認できないが、アニメでは呼び出したシューティング・スター・ドラゴンの効果は無効化されている。
そのため返しのターンでの究極時戒神セフィロンの攻撃を防げなかった。
しかしそれが直前にセットしていた罠カード『集いし願い』の発動トリガーとなり……

攻撃名は「天地創造撃ザ・クリエイション・バースト」。
チーム5D'sの皆の掛け声と共に放たれた強烈な攻撃だったが「なんでお前らが攻撃名知ってんだ」とマジレスした視聴者も多かったに違いない。
なお、タッグフォースでは遊星がきちんと攻撃名を言ってくれる。

ちなみに
クェイサーではなく、クェーサー。
アニメでの遊星の発音も「い」ではなく「え」になっている。間違えないよう気を付けよう。


余談だが、この項目が建てられた当初、
クェーサーの効果で特殊召喚されるモンスターが、シューティング・スターなのかセイヴァー・スターなのかで議論になった。
というのも、アニメでクェーサーが初登場した時このカードの効果欄の一部も判明したのだが、
召喚されるモンスターの名称が遊星の指で隠されて「スター」しか見えなかったからである。

物語的にはどう考えてもシューティング・スターが適任なのだが、
赤き竜的な意味合いや文字スペースの長さ、あまり出番のないセイヴァー・スターへの同情心からか、セイヴァーを期待する人も多かった。
シューティングを支持した人が叩かれる事もあったほどである。
補足しておくと本来セイヴァー・スターの召喚に必要な救世竜 セイヴァー・ドラゴンはこのデュエルに登場していない。



ちなみにこのモンスター、実はスターダスト・ドラゴンとは外見の類似以外の関係がほとんどない
シフルと異なりスターダストがシンクロに参加していない上、後続で呼び出すのも進化形の方である。


OCG版



《シューティング・クェーサー・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/ATK4000/DEF4000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター2体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは、そのS素材としたモンスターの内、
チューナー以外のモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。
(2):1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた時に発動できる。
EXデッキから「シューティング・スター・ドラゴン」1体を特殊召喚する。

そのままOCG化したらコンマイ語祭りになりかねないからか能力が変更された。
攻撃回数はチューナーをカウントしなくなったため一回減り、シューティング・スターを出す効果はシンクロ召喚扱いでなくなりしれっと付いていた全体除去効果もなくなった。その代わりに効果が使えるようになっている。

一番大きな変更点は「無効にする能力を無効にする」という謎効果とモンスター効果に対する完全耐性が消えてその代わりにスタバを彷彿とさせる万能カウンター能力を得た点。
効果を無効にする効果はどのカードにも対応するため、相手にかけるプレッシャーが非常に大きい。
このステータスのため、効果を使わずに殴り倒すことはまず不可能で、本気で突破するなら無効効果を使わせる囮を別に用意する必要がある。
降臨したターンでも、ミラフォやオネストなど、バトルフェイズに発動する効果を無効にすることで、確実に攻撃を通すことが可能。

また、アニメから一回減ったとはいえシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数だけ攻撃できるので最低でも2回攻撃が可能。火力も高く、攻撃力4000×2で8000となり、2回ともダイレクトアタックが通れば初期ライフですら削りきるため、先攻でなければ召喚したターン内で決着がつくことも珍しくない。

「フィールド上から離れた時~」の特殊召喚効果はE・HERO アブソルートZeroと同じくどの領域でも発動し、戦闘破壊・効果破壊・除外・バウンスの全ての条件に対応しているため非常に使い勝手が良い。
その性質とレベルの高さから影霊衣でもエクストラに採用され、
①万華鏡でクェーサーリリース、☆6のブリューナクの影霊衣×2降臨。
②ブリューナクの影霊衣2体で甲虫装機 エクサビートルXyz、墓地のクェーサー装備。攻撃力3000に。
③装備状態のクェーサーが破壊されたらシューティング・スターSS
と言ったコンボも考案された。
しかし残念ながら2015年4月のリミットレギュレーションにてブリューナクの影霊衣が制限カードとなった為、一時期このコンボは消滅したが2018年10月に準制限、2019年1月には無制限へと緩和されて復活した。
ただし「時の任意効果」であるためタイミングを逃すので要注意。
またアブZero同様裏側表示だと効果が発動しない。
更に2020年4月のマスタールール改訂により、アブZero共々バウンスによってEXデッキに裏側で戻った場合も効果が発動しなくなった点にも気をつけたい。

この効果で特殊召喚されたシューティング・スター・ドラゴンはシンクロ召喚扱いではないため蘇生制限を満たさず、自身の効果で除外した場合帰還することができない。
……が、それを差し引いても効果破壊への耐性と連続攻撃効果が使えるので脅威には違いない。

と、アニメからかなり様変わりしたが、総じて2回攻撃による攻撃性能、1ターンに1度ノーコスト万能カウンター、除去されてもATK3000越えの破壊耐性持ち化け物アタッカーが出て来る、と凄まじい強さのモンスターに仕上がっており、遊星の切り札に相応しいモンスターとなっている。

出された場合の対処法としては
  • ラヴァ・ゴーレム、ヴォルカニック・クイーン、ライコウなどの「別処理が続く除去」
  • 超☆融☆合などの「チェーンできない除去」
  • 無効効果にチェーンして除去
  • 光と闇の竜による強制割り込み効果
などが有効か。いずれの場合もシューティングは降臨なさらないので安心。


まさにシンクロモンスターの最強にして到達点であり、その座は5D's終了から現在までも変わらない。



が、問題はシンクロ素材指定。

シンクロモンスターのチューナー1体+チューナー以外のシンクロモンスター2体以上

素材は全てシンクロモンスターでなければならず、最低3体が必要。さらに種類の少ないシンクロチューナーも必要。
その上で合計レベルを12に揃え、初めて出すことが可能となる。
素材となるシンクロモンスターを残さなければいけない関係上、展開中のモンスターゾーンの圧迫も問題。
消費・手間ともに最大級であり、このカードを出すためにリソースを全て使いきることも多々ある。
シンクロ召喚に特化したデッキでなければまず召喚はできない。

しかし逆に種族や属性に素材指定が無いため、チューナーと非チューナーさえスムーズに用意できれば、展開力に優れたデッキなら召喚するためのチャンスは割とある。
【サイキック】【シンクロン】【シーラカンス】【ディフォーマー】【シンクロリチュア】【雲シンクロ】【ラヴァル】……と1ターンで出せるデッキは多々存在する。
先攻クェーサー3体なんて悪夢も存在する。ソリティアってレベルじゃねーぞ!

レベルを12に合わせる必要があるが、一番多い組み合わせはレベル5シンクロモンスター2体とレベル2のシンクロチューナーのフォーミュラ・シンクロンの3体だろう。
レベル5シンクロモンスターとしてTG ハイパー・ライブラリアンを出しておき、連続シンクロ召喚によって手札を補充しつつ展開するのが基本。
レベル・スティーラーがいれば、シンクロ素材として何度も使い回せる以外にも、レベルが前後しても調整できるので非常に便利。
その他でも、従来はシンクロチューナーの少なさから、非チューナーは合計レベル10にするのが基本だったが、
最近では縛りなしシンクロチューナーが、フォーミュラ以外にもレベル3~5まで揃ったため、組み合わせの幅は広がった。

なお、アニメのようにチーム5D'sのドラゴン達をシンクロ素材としてシンクロ召喚する方法もあるにはあるが、
ライフ・ストリーム・ドラゴンのレベル調整効果がなくなったのと、どうやって素材を5体も用意するかという話で、あまりに非現実的。
《星蝕-レベル・クライム-》でレベルを1にする、《下降潮流》を《魔法石の採掘》等での再利用を含め4回使うなどで一応実現はできるが、割に合わないの一言だろう。


有名なクェーサールートを幾つか紹介しておく。



前述のように、遊星がアニメで使用しOCG化されたカード3枚からシンクロ召喚できるため、
タッグフォース6の遊星が1ターン目からクェーサーを出してくるなんてこともあった。本気出しすぎ。



現在の環境では、展開前・展開途中の妨害を突破してクェーサーまでたどり着くのは難しく、
また先攻で出せたとしても、強力なカードパワーでクェーサーの無効効果すら手数で押し切られたり、
ブレイクスルー・スキル等対処手段も年々増えているため、登場当初程圧倒的ではなくなった。
何より、登場当初のデッキは決まった手札の組み合わせとルートで召喚を可能としていたのが、
主要ギミックが規制されたために、初手で安定して召喚するのは困難。

しかしその防御性能・攻撃性能共に絶大なのは依然として変わらず、召喚にさえ成功すれば未だに強い存在感を放っている。
同時に、最近ではシンクロ関連の規制緩和や、新規カードも復活してきており、出す方法・出せるデッキも増え続けている。



ただし、この手の重量級モンスター共通の弱点としてホープ・ザ・ライトニングは天敵。
最近だとクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンには一方的に殴り倒され、超融合で融合素材にされる恐れもある。

場持ちについては漫画版で登場したそっくりさんことスターダスト・シフルの方が圧倒的に上なので、
こちらを選ぶなら召喚したターンでゲームエンドに持ち込みたいところ。



2017年から適用された新マスタールールでは、リンクモンスターをかませる必要が出てきたため、当初はコズミックともども活躍は絶望視されていた。
しかし、現在のルールにおいても「竜星」たちの力を借りることでリンク召喚を挟まずシンクロ召喚が可能。

また、現在の環境に適応してリンクモンスターを使う場合、以下の手順で召喚可能。
コズミックも同様の手順で出せる上にお手軽なので、狙ってみるのも手。

  • 前提:手札に《ワン・フォー・ワン》と《ダンディライオン》と《デブリ・ドラゴン》がある(現在ダンディライオンは禁止の為使用不可)
  1. ダンディライオンをコストにワン・フォー・ワンを発動、スポーアSS
  2. デブリ・ドラゴンでダンディライオンを釣り上げ
  3. 綿毛トークン1体でリンク・スパイダーSS
  4. スポーアと残りのトークンでフォーミュラ・シンクロンSS
  5. スパイダーとライオンでミセス・レディエントSS
  6. デブリとトークンで《転生竜サンサーラ》SS
  7. ライオンを除外してスポーア蘇生
  8. レベル4になったスポーアとトークンでレベル5シンクロ
  9. 2+5+5でリミットオーバーアクセルシンクロ

  • 結果:手札3枚からリンク先一つ確保してクェーサー降臨。
ただし、141は制限、ライオンは準制限なので手札に引き込むのが難しい。

新規のクリストロンである「水晶機巧-ハリファイバー」を用いるならば次の手順で召喚可能。
こちらの場合、いわゆる遊星デッキに少し手を加えるだけで構築可能。(現在ハリファイバーが禁止の為使用不可)

  • 前提:手札に《ジャンク・シンクロン》と《ドッペル・ウォリアー》と戦士族のレベル1チューナー、墓地に《ボルト・ヘッジホッグ》がある
  1. ジャンクロンNS、ボルト釣り上げ
  2. ドッペルSS
  3. ジャンクロンとボルトでハリファイバーSS
  4. ハリファイバーの効果でレベル1チューナーをリクルート
  5. 墓地のボルトSS
  6. ドッペル・ボルト・チューナーでX-セイバー ウェインSS
  7. ウェインの効果で手札の戦士チューナーSS
  8. ドッペルトークンとチューナーでフォーミュラ・シンクロンSS、ドロー
  9. トークンとフォーミュラでクラウソラスSS、ターンエンド
  10. 相手ターンにハリファイバーの効果でクオンダムSS
  11. クオンダムの効果発動、4+5+3でリミットオーバーアクセルシンクロ

  • 結果:手札消費実質2枚でシューティング・クェーサー降臨。
ただし相手ターンの展開になるため次のターンまで攻め込めないのが難点。このルートを使う場合、妨害に特化したコズミックか、防御に長けたシフルを呼ぶのがいいかもしれない。



追記、修正はオーバー・トップ・クリアマインドの境地に達して金色に輝きながらお願いします。

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最終更新:2024年03月28日 23:13