ジュウザ(北斗の拳)

登録日:2011/12/19(月) 04:54:25
更新日:2024/04/16 Tue 21:48:19
所要時間:約 4 分で読めます





雲のジュウザとは、漫画「北斗の拳」の登場人物である。
声優は安原義人(アニメ版)、石塚堅(激打2)

雲のように自由に生きることを信条とする。無類の女好き。
一見すると軽い男のようだが根は熱い。女好きながらも子持ちや意中の人がいる女性からは手を退く潔さを持つ。

戦闘においては、我流拳法による臨機応変な戦いを行う。

その生き様は男の浪漫に溢れとにかくカッコいい。全編通してかなり高い人気を誇るキャラクター。


原作での活躍

狂える暴狂星ラオウは天を掴むため、南斗六星拳最後の将の命を狙う。
南斗最後の将を守護する星を持つ南斗五車星が集結。

しかし、雲のように自由に生きることを信条とするジュウザは将のために動く事をよしとせず、同じく五車星の一星、山のフドウの要請を無視し自由気ままに生きていた。
ジュウザの説得に動いたフドウの部下はしかたなく、食事に毒を盛り眠らせたジュウザを将の元へ連れて行く。

かたくなに五車星としての運命を受け入れないジュウザであったが、将が何者かを知ると一変して将のために命を捧げることを承諾する。

(仕える者の素性もわからず、五車星として守護しろとか言われてもそりゃ納得できないだろう……普通。)



そして、ケンシロウを将に会わせるため足止め役となったジュウザはラオウの前に立ち塞がる。


幼少期にはケンシロウ、ラオウに並ぶ天才拳士として名を馳せたジュウザ。だが、かつて無頼に走った原因を知るラオウは、心を捨て去った腑抜けた拳など恐るるに足らず、と黒王号の上からジュウザの拳を試す。

しかし、ジュウザの拳はいささかも衰えておらず、驚愕するラオウ。
続いてジュウザの仕掛けた蹴りは、ラオウをもってしてもかわすことはできず、
何とかガードして致命傷を免れるのが精一杯であった。

ジュウザ「さすがだラオウ、常人ならば今の一撃で死んでいる」
これに対し「これほどの変幻自在の蹴りはみたことがないわ」と肝を冷やすラオウ。


無頼へと走る前の幼少期だったジュウザには共に育った少女がいた。美しく成長する彼女に対し、次第に惹かれていくジュウザ。
しかしその女性はジュウザの腹違いの妹であった。

その事実に絶望したジュウザは女の元を去り、自らの全てを捨て去った。
やがて彼女はケンシロウと結ばれる。
ジュウザが愛した女こそ、ユリアその人であった。


ユリアが死に、生きる意味と愛を失ったはずのジュウザの拳になぜ心が蘇ったのか訝るラオウであったが、ジュウザの強さを認め黒王号から降りる。
ところが、意表を突いたジュウザが黒王号を奪い混乱の内に走り去ってしまう。ジュウザの狙いは最初から拳王の足を奪うことであった。
しかし、ラオウの強さはジュウザの予想を超えるほど増していたのだった。
「我流は攻撃においては有効だが、防御に回ると威力を失う」と見抜き、拳を交えたジュウザの腹に蹴りをかすらせていた。

「俺はどれぐらいヤツを足止めすればよい」と聞くジュウザに、「2日止めればよいでしょう」と返すフドウの部下。
それを受けたジュウザは静かに呟いた。
「やはりこの命…捨てねばなるまい」と。
彼の脇腹からはとめどなく血が溢れ、ラオウの拳の恐ろしさをまざまざと感じていたのだった。

北斗神拳伝承者であるケンシロウを見定めるため、黒王と共にケンの元へ走るジュウザ。
ラオウ配下に襲われた際、子どもとフドウの命を将よりも優先したケンシロウならば将を託すに足る男と認め、その命を賭して再びラオウと対峙する。

自ら背水の陣と称し着衣や装備を脱ぎ捨て、我流ゆえ型に囚われない拳でラオウを翻弄。
油を塗った体でラオウの懐に滑り込み奥義・撃壁背水掌を叩き込むも、寸前に肩の秘孔を突かれ必殺とはならず敗北。
(この間、フドウの発言によりケンシロウと読者は南斗最後の将がユリアであることを知る)


最期の執念でラオウの右腕を道連れにしようと企むがそれも叶わず、逆に将の正体を吐かせるための秘孔「解唖門天聴」を突かれる。
正体を話さなければ全身から血が吹き出し死に至る秘孔によって、走馬灯のようにユリアがケンと去って行く場面を思い出しユリアの名を口に出しかける。

それに気付いたラオウがジュウザの口元に耳を寄せた所でジュウザはこう言い放つ。

「け…拳王の…ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ…」

口を割ろうとしないジュウザに怒り、とどめを刺そうとするラオウであったが、秘孔の効果で大量の血を吹き出し自らの意思で壮絶な死を遂げたジュウザ。

ラオウは振り上げた拳を下ろし、最後まで雲のジュウザとして他者に囚われず散っていったジュウザを敵ながら見事と褒めたたえた。
同時にジュウザの秘孔に耐えかねてうっかり出してしまったヒント凄まじい執念から、将の正体が死んだはずのユリアであると確信する。

こうして、南斗最後の将であるユリアを巡り、世紀末救世主伝説はクライマックスへと突入していく……



■ジュウザの印象的な台詞


「忘れぇい! そのことを忘れねば、この場でうぬらをたたき殺す!!」

「わが拳は我流 我流は無型!!」

「無型ゆえにだれにも読めぬ!!」

「おれの拳は邪拳ゆえ たね明かしは一回きりよ!!」

「だ…だれがいうかーーっ!!知れば疾風となって将の下へ走る 天を握ったきさまが最後に望むものがわが将!!

「俺は雲! おれはおれの意志で動く ざまあみたかラオウ!!」

「おれは最期の最期まで雲のジュウザ!!」


余談

タグにあるようにその魅力的なキャラクターからユリアの実兄たるリュウガの存在意義を消し去ってしまったとよく言われる御仁*1
ちなみに外伝によると、リュウガの方が兄であるらしい。この兄弟の序列は以後のメディア等でもこれに準拠している。

なお兄弟間ではあまり年が離れていないみたいなのに『長男:リュウガ → 次男:ジュウザ(ここだけ母が異なる) → 妹:ユリア』
のフリーダムな家系(※しかも核戦争前までは現実の平成日本と大体同様な世界です)であるという事実を考えてしまった結果、
ギャグ漫画のイチゴ味では生まれからして自由だったと悟ってしまった。
ギャグのように扱われている(というか実際ギャグに近い)が、「恋人のいる女性相手には潔く身を引く」性分はもしかしたらこの辺りが関係しているのかもしれない。






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最終更新:2024年04月16日 21:48

*1 元々存在意義などないという意見も多いが、それはそれとして