ドーン・オブ・ザ・デッド(映画)

登録日 :2012/05/28(月) 16:26:33
更新日 : 2017/06/23 Fri 17:05:47
所要時間 :約 7 分で読めます




感染するまで、終わらない−


◆概要
ドーン・オブ・ザ・デッドとは2004年にアメリカ合衆国で製作されたアクション・ホラー。ホラー映画の金字塔である『ゾンビ(映画)』のリメイク作。
監督はゾンビを撮ったジョージ・A・ロメロではなくザック・スナイダーが担当している。


ドーン・オブ・ザ・デッド(Dawn of the Dead)とはゾンビの原題。それとの区別のためにファンからは本作が新丼、旧作は旧丼と呼ばれることもある



本作の特徴となっているのは走るゾンビ(走るゾンビの原典がこの映画というわけではないが)。ゾンビといえば人間にゆっくり歩み寄ってくるイメージなんぞ知ったことかとばかりに全力疾走である。
これによりゾンビ一体一体の脅威が半端無く、旧作が「忍び寄る恐怖」「ゾンビより怖いのは人間」といった雰囲気ならば、本作は「ダッシュで来る脅威」「人間よりゾンビが恐い」といった雰囲気が醸し出されている。
他に登場人物、ストーリーも一新されており、「生き残った人間にとっての脅威がゾンビ」「ショッピングモールに立て篭もる」という要素以外は、作品としての雰囲気も旧作とは大きく異なる…というか別物。
前述のゾンビの脅威の大きさも合わせて、登場人物たちもホラーとは思えないほど逞しい人物が多くなり、アクション映画ばりに精密なヘッドショットも多用される


これらの大幅な変更については賛否両論で、旧作ファンからは「ゾンビの良い雰囲気が無くなりゾンビのリメイクである意味が無い」「ゾンビが敵である意味が無い」といった否定的な意見も多い。
しかし「単に映像技術が上がっただけではなく、別個の作品として成り立ってる」「リメイク元とは大きく変える意味でのリメイクに成功している」といった声もあり、興行収入はゾンビ以降爆発的に増えたゾンビ映画の中でも上位である。


◆ストーリー
看護婦であるアナは夫ルイスと平穏に暮らしていたが、ある朝その日常は悪夢へと姿を変える。
寝室に現れた近所に住む少女ヴィヴィアンが突如恐ろしい形相で夫に襲いかかり、彼を殺害してしまったのだ
パニックになるアナだったが悪夢はそれでは終わらない。死んだはずのルイスが立ち上がり、ヴィヴィアンと同じように今度はアナをめがけて襲いかかってきた。

辛うじてルイスから逃れるアナだったが、平和だった街は隣人同士、人間同士が殺し合う恐ろしいものへと一変していた。

わけの分からぬまま逃げ続けたアナは何人かの生存者と合流するが、避難所として報道されている近くの軍事基地へ向かうことができそうになかったため、緊急避難として一端ショッピングモールへと向かう。

幾らかの騒動を経てつかの間の平穏を手に入れるが、周囲のゾンビは増える、テレビ局は全滅し情報は入ってこない、基地は壊滅するなど絶望ばかりが増えていくなかアナたちの運命は…


◆感染者
本作でのゾンビ。オリジナル同様に蘇った明確な理由は不明だが、本作では明確に液体接触による「感染」で増え、接触なしで死んだ場合はゾンビとはならない。
ただし噛まれた場合の感染力は非常に高く、わずか一箇所でも噛まれてしまえばいずれゾンビになってしまう。
感染している状態で死ぬ、あるいは感染したあとその毒素により一度死んだ後に5分以内にゾンビとして復活し、人を襲うようになる。

普段は周囲をうろついたり、生前の行動を意味もなくなぞったりしているが、生きた人間を見つけると走る。超走る。そして噛む。
血液循環や呼吸などは停止しており、かなりタフ。心臓がなくなっても動くどころか、首だけになっても動く。
ハンドガン程度では怯みもせずライフルで胸や足などを撃たれても一度倒れるくらいですぐに追跡を再開するため、行動不能にするには物理的に身体を大きく壊すしかなく、倒すには脳を破壊するか身体を燃やし尽くすしかない

筋力そのものは生前の範疇だが、スタミナが非常に高く生者追跡時は常に全力で動く上に、物をよじ登ったり壊したりするくらいの知能はあるためフェンスなどの多少の障害物もものともしない。
一対一でも非武装では対処が困難で、複数相手では銃器を持っていてもかなり厳しい。その感染力と攻撃力で瞬く間に被害を増やし
(一度でも噛まれてしまえば手遅れであるため、避難所や病院があっという間に感染者の群れへと変わる)アメリカは発生からほぼ一日で全土をゾンビに飲み込まれた。

作中での時間経過と共に色が変色しているがこれは意図的な演出であり、オリジナルと違って徐々に腐敗はしていっている。作中では二週間ほどの期間しか描写されないが、それ以上ならばいずれ行動不能になるかも、しれない。



◆登場人物
  • アナ・クラーク
主人公にしてヒロイン。看護婦らしく命に関してこのような状況下でも比較的常識的だが、危機的でも車のキーを持ち出すことを忘れないなど冷静な判断を下せる。
夫が死んで数週間でマイケルと恋仲になるが別に尻軽ではない。たぶん。

  • ケネス・ホール
モールに立て篭もる人物で一番早くアナと出会う人物。黒人警官で、戦闘も運転も色々こなす貴重な戦力。
しかし、警官時代は死人を羨ましがっていたり、銃を撃てば弾切れ、運転をすれば横転と、何をやらせても微妙に信頼できない。

  • マイケル・ショーネシー
モール手前で出会った生存者。冷静で頭が切れ、頼りになる。
終盤、アナを庇ってゾンビに噛まれてしまい、一人港に残り自害する。

  • アンドレ・ブライアント
モール手前で会った黒人男性。前科者であり、その分妻と生まれてくる子に愛情を注ぐ…
感染者化したルーダが撃たれたことでノーマを撃ってしまい反撃で死亡。

  • ルーダ
アンドレの妻。臨月の子を宿す。序盤で腕を僅かだが噛まれてしまい…
立てこもり数週間後に遂に感染者化。ゾンビの赤ん坊を産んだ後ノーマに撃たれ活動停止。

  • CJ
モール警備員。仲間意識は強いが排他的。後半では他の生存者たちと協力する。
バスでの脱出作戦時に奮闘するも噛まれ、最後は多数のゾンビを道連れに自爆。

  • テリー
警備員。CJの傲慢な態度に反発し他の人間に協力した。
ちゃっかり最後まで生き延びる。

  • バート
警備員。CJと同じく傲慢な態度を取っていた。緊張感がない。
地下駐車場で噛まれてしまい、さらに群がった感染者に襲われ死亡。おそらくその後焼却された。

  • ニコール・ミラー
モールにきた生存者。唯一の家族だった父が死んだ後は犬に依存する。通称「犬女」。
後半でやらかしたがちゃっかり生存。

  • フランク・ミラー
モールにやってきた生存者。ニコールの父。モールに入る前の戦いで負傷しているが…
ゾンビに噛まれていたため感染者となってしまい、ケネスに撃たれ活動停止。

  • スティーヴ・マーカス
モールにきた生存者。やるべきときにやらない。
彼の持っていたクルーザーが希望となるが、バス横転後に感染者に噛まれゾンビ化。その後アナに撃ち倒され、鍵を回収された。

  • モニカ・フォリー
モールにきた生存者。金髪の女性でスティーブの愛人になる。
バスでチェーンソーが誤爆し死亡。

  • グレン・カーティス
モールにきた生存者。ゲイ。
ゾンビ狙いのチェーンソーをモニカに誤爆させた後自身にも当たり死亡。

  • タッカー
モールにやってきた生存者。銃の扱いに長ける。
後半、引きずられながらの二丁拳銃で奮戦するも噛まれてしまい、ゾンビ化を防ぐためにCJに自分を撃たせて死亡する。

  • ノーマ
モールにきた生存者。パワフルな中年女性で、トラックの運転も彼女がしていた。
ゾンビ化したルーダを撃ったことでアンドレに撃たれてしまい、反撃でアンドレを倒すも相打ち。

  • アンディ
モール向かい側のガンショップの店主。ホワイトボードと双眼鏡でモール側とやりとりをする。
主にケネスと交流を深めるが、時間の経過と共に備蓄が底をつき、モールから食糧を送った際にゾンビも侵入。なんとか撃退するも噛まれてしまいゾンビ化。躊躇いながらも彼を撃ったケネスにより活動停止。
DVD特典の「アンディ銃器店から発見されたテープ」では彼の立てこもりからゾンビ化までの様子が見られる。またこれにより事件の後もなんとか人類が生き延びたことを暗示させている。

  • ディビット・バロウズ
DVD特典の「番組の途中ですが緊急特別番組をお送りします」に登場するキャスター。ゾンビ化が瞬く間に、絶望的に広まっていく中で、彼も追い詰められていく。
ゾンビ化発生から約一日後、最後の放送を終えながら妻と子の元へ逝く言動をしながら去っていった。


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