黒崎真咲

登録日:2013/06/20 (木) 21:40:41
更新日:2023/10/15 Sun 20:10:20
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BLEACH』の登場人物であり、主人公・黒崎一護の母。第1話の時点で既に死亡している。

一護は「うちはおふくろを中心に回っていた」と語っており、家族みんなが彼女を慕っていたのだが、一護が九歳の頃謎の死を遂げる。

後にこれは(ホロウ)・グランドフィッシャーの仕業だったことが判り、彼女の夫黒崎一心の手によって引導を渡された。

ちなみに彼女の遺影は「真咲フォーエバー」と書かれたアホみたいに巨大なもので、ポスターのように壁に貼られている。しかも複数パターンある。
痛々しく見苦しいほどの一心の愛が伝わってくる。


過去エピソードをよく差し挟む『BLEACH』だが、真咲に関しては死亡時の様子が描かれたのと8巻で一心から一護に渡り21巻でコンをグランドフィッシャーから護ったお守りが真咲が作ったものであることが発覚した(ここで真咲が只者ではないことが分かっている)くらいで、夫である一心とのエピソードや人柄についての細かい描写は完現術篇が終わっても殆ど出て来なかった。
主人公の母と言う重要ポジションであり、第1話で死んでいるということはいかにも伏線っぽいのに空気感。








以下最終篇及び作品の根幹に関わるネタバレ


忘れられた頃に初期の設定や裏話を後付けにも見える形で引っ張り出すのがお得意な『BLEACH』だが、彼女に関しても最終章になってやっと馴れ初めの話が披露された。
初登場から素性判明まで12年。今までで最も引っ張られている。














―――私は 黒崎真咲




滅却師(クインシー)です



実は彼女は純血統の滅却師であり、黒崎家の最後の生き残り。

身寄りのない彼女は同じく純血統の石田家に身を寄せ、いずれは跡取りの竜弦(雨竜の父)と結婚する予定だった。
ただ竜弦の方は真咲に惚れていたようだが、彼女にその気はなかった様子。


そしてある時、護廷十三隊の隊士が次々原因不明の事故死を迎える事件が起き、
その調査に趣いて窮地に陥った死神を、竜弦の反対を押し切って助けに向かい、死神を襲っていた虚を倒した。

この死神こそが後に彼女の夫となる十番隊隊長・志波一心である。

一心は彼女が滅却師である事を知っても気さくに接し、真咲も自分たちの祖先を滅ぼした存在として伝えられていた死神のイメージとは違う一心に心を開く。

互いに気になる存在となった二人だったが、実は変死事件の犯人は藍染惣右介が虛化実験のために作り出した特殊な虛であり、
その虚から傷を受けたことで真咲は虚化を引き起こしてしまう。

そして一心は浦原から真咲の虚化を防ぐ手段を教えられる。
それは、入った死神の魂魄を人間のものとする義骸を真咲とリンクさせ、それに一心が入り死神の力を流し込むことで虚化を防ぐというものだった。

一度その義骸に入ってしまえば二度と死神に戻れないことを伝えられた一心は、真咲を助けることを即決。内なる虚を抑え込むことに成功した。


未練に足を引っ張られて恩人を見殺しにした俺を 明日の俺は笑うだろうぜ!


この時、一心との器の違いを見せつけられた竜弦は敗北を認め、高校を卒業した真咲を石田の家から出した。

一心は唯一現世で使えそうだった医療技術を活かして町医者を開業。真咲とも恋仲になり、結婚。一護達が生まれた。

この経緯から一護は一心の死神の力、真咲の滅却師の力、そして二人が抑え込んでいた虚の力を受け継ぐことになった。
これによって強大な霊力を得ると同時に、相反する力の影響で本来の力を抑えられることになるのだが、それはまた別の話。



さて、ここまで書いた通り真咲は滅却師であり、隊長格を苦戦させるような虛を撃退するほどの実力者だった。

本来であれば、あんな調子こいて一刀両断にされた馬鹿に殺されるわけがないのだが、これには事情がある。


9年前の6月17日、それはユーハバッハが行動を起こした日であった。
その日ユーハバッハは自らが不浄と取り決めた混血統の滅却師から力を奪い取り、自らのものとした。
真咲は魂魄に虚を混ぜてしまったことで不浄と判断され、グランドフィッシャーと戦い始めるのと同時に滅却師の力を失ってしまい、
なんとか一護を守ったものの自身は命を落としてしまった。


そして一心の口から全ての真実を伝えられた一護はユーハバッハ打倒の決意を新たにし、本来の力を目覚めさせる。

父の未練に~の台詞は息子の
「そいつを見殺しにするような つまんねえ男にはなりたくねえんだよ、俺は!」
にリンクしていたりする。
(処刑されるルキアを救う理由を問われ、始めて会ったときに力を与えて自分と家族を救ってくれたことが理由であることを述べたときの言葉)
魂は世代を越え受け継がれていくのである。


なお、どこまでが初期設定でどこまでが後付けかは不明だが、死亡時の描写からするとそれなりの霊能力者という設定はあった模様。
一護はグランドフィッシャーの疑似餌部分*1のみを見ることができたのに対し、真咲は疑似餌の後ろにいた本体として振舞っている部分が見えており、その本体部分に襲われそうになった一護を庇って命を落としたためである。
つまり、霊力がそれなりに強い一護よりも更に強い霊力を持っていたということになる。



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最終更新:2023年10月15日 20:10

*1 人間の魂魄に偽装して、その姿を見ることができた者、すなわちある程度霊力の強い者の魂のみを食う