ガンダムトライエイジ

登録日:2010/01/23(土) 07:57:40
更新日:2023/12/09 Sat 04:13:46
所要時間:約 34 分で読めます





走り出せ ガンガンガンガガン ガンダム魂 無限大


『ガンダムトライエイジ』とは、バンダイが展開していた「データカードダス(DCD)」の一つ。
実は『スーパードラゴンボールヒーローズ』と同じく、ゲーム名にはDCDが付いていない。


概要

ガンダムAGEの放送開始に先駆け2011年7月28日に0弾が稼働開始。
6弾まで稼動した後、AGEの放送終了に合わせジオンの興亡~弾、ビルドMS~弾、ビルドG~弾、鉄血の~弾、鉄華繚乱~弾、
VS IGNITION 00、OPERATION ACE 00・DELTA WARS 00とタイトルがリニューアルされ、
2020年6月からEVOL BOOST!! 00として稼働していた。

2020年7月28日に稼動9周年を迎えたが、なんとこれまでの間筐体を変更することなく稼動し続けており、
これはDCDの類としては歴代最長である。
10年も続いているだけあり、装備違いや別カラー版などを含めると実に450機以上もの機体が参戦している。
トライエイジオリジナルMSも多数存在し、一部は立体化を遂げており、ビルドファイターズトライに出たトライオン3も本作に登場したオリジナルMS「ガンダムトライゼータ」が元ネタである。

最終シリーズのEB弾でのナレーションはアムロ役の古谷徹氏とトライエイジオペ子の遠藤綾女史が務める。
しかしそれ以外のボイスは収録されていないというDCDでもなかなか珍しいスタイルをとっている。
タイトルによっては、AGEのキャラクター複数、シャア、ストーカー、マリューなどのボイスが収録されていたのだが、
現在では残念ながら聞くことは出来ない。

メインターゲットは子供と言いたいところだが、ガンダムというコンテンツの特徴から、やはり大人のユーザーの方が圧倒的に多い。まあ、デスティニーインパルスとかのMSV系の機体や外伝作品とかに出てきたマニアックなMSも入ってますしね……。

通常のDCDとは異なりバーコードの類が存在せず(見えない二次元コードが印刷されている)、
「ドラゴンボールヒーローズ」の様にフラットパネルの上にカードを複数枚置き、その上でカードを動かして遊ぶ。
また、カードの裏面にはMSのスペック、パイロットのプロフィールや簡単な解説の他
MS、パイロットに関する証言文も記載されている為資料的な価値もある。
(「宇宙を飛ぶズゴックのような、やたらマニアックなネタもある)
なぜなにもびるすーつ*1や迷子のグフ重装型等のシリーズ連載もあり、プレイヤーの楽しみの一つ。
証言者は基本的にモブや劇中に登場していない人物、文書など(ビルドファイターズ以降は視聴者などのパターンもある)だが、CPカードなど一部はメインキャラになっている。

なお裏面証言の記述、必殺技の命名、オリジナルMSのコンセプトデザインは、
ガンダムUCの設定協力や「革命機ヴァルヴレイヴ」のメカニカルコーディネーター等を務めた関西リョウジ氏が一貫して行っている模様。

ちなみに、100円を入れる際は初代ガンダムのビームライフルの音が鳴る。

カードの種類

モビルスーツカード
このゲームのメインとなるカード。
モビルスーツカードとは言っても、モビルアーマーもモビルファイターも存在する。
各カードにはステータスとして、HP、ATK、SPD、必殺、タイプ、モビルスーツアビリティ、地形適正が書かれている。
このうち地形適正のみMS本体に依存しており、他のステータスはカードごとに異なる。
同じ機体でもカードが違えば同時出撃可能。

タイプはアタッカー、ガンナー、ディフェンダーの3つが存在し、有利な相手へ与えるダメージがアップする。
HPが高いものはディフェンダー、ATKが高いものがアタッカー、SPDが高いものがガンナーと分類されることが多かったが、
近年ではそれに当てはまらないカードも珍しくは無くなった。
基本的にアタッカーでは格闘武器を、ガンナーでは射撃武器を使用する。ディフェンダーはどちらかと同じモーションを行う。
一部の武装の少ない機体は全力でパンチしたり、剣から衝撃波を飛ばしたり、岩を投げたりする。

また、余談ではあるが、機体によって攻撃への耐性も設定されており、例えば原作の設定通りビグ・ザムにはビーム系による射撃攻撃は効かないが、打撃系の攻撃だとダメージを与えやすいなど。これはプレイヤー側の機体もそうであり、詳しくは トライエイジ専門のWiki参照。

地形適正は☆◎○△×の5段階で表され、適正によってSPDに補正がかかり、アタックゲージのスピードも変動する。
また、☆の場合クリティカル発生時にダメージボ-ナスがかかる。
ステージは当初は宇宙と地上のみであったが、無印5弾にてズゴックやアッガイの参戦とともに水中ステージが追加、ジオンの興亡から森林、砂漠が追加された。
○以上であればSPDがマイナスされてしまう事は無いが、ジオンの興亡3弾より地形アクシデントが設定されており、△×はもちろん、○でも影響を受けてしまう。なるべくなら◎に設定されている機体を選んだ方が良い。
また、何故か地形適正も徐々にインフレしてきているきらいがあり、全ての地形適正が◎以上に設定されている機体も登場したりしている。

アビリティは条件を満たすと発動し、様々な効果を発揮する。
アビリティの中にはカードアクションを伴い、強力な効果を発揮する「ハイパーアビリティ」も存在する。
ANNIV.はアビリティを2つ所持しており、原則として通常アビリティとハイパーアビリティの構成である。

能力合計値は0弾の頃はC 5200、P 7400であったが、EB1弾時点でC 7600、P 10800と9年分のインフレを感じさせる。

パイロットカード
モビルスーツに搭乗させ、能力をアップさせるカード。
各カードにはステータスとして、HP、ATK、SPD、アビリティが書かれている。
専用機に搭乗すると更に必殺+500の補正がかかる。
基本的には時代が違っても同一人物なら専用機扱いとなるが、クワトロ等一部のキャラは反応しないものも。
特定のタイミングで発動する、アタック、スピード、ディフェンスの3種類の「バースト」が存在し、
カードに記載された名台詞*3でルーレットを止めると特に大きな効果を発揮する。
ちなみにこの手の物では珍しく完全な目押しが可能。基本的に大成功させることが前提となっている。
カードが違っても同じパイロットは同時に出撃できない。ただし、時代や名前が違うと別パイロット扱いになる*4

4弾よりモビルスーツのHPが半分になった時に発動できる「ニュータイプ」と「Xラウンダー」、
5弾より指定されたパイロットでチームを組みモビルスーツが撃墜された時、一定確率で発動する「絆カウンター」が追加。
後にニュータイプと同じ条件で発動できる「SEED」*5、さらに「明鏡止水」(B6弾)、「アシムレイト」(BG5弾)、「イノベイター」(BG6弾)が追加。
また、対応MSの組み合わせで発動する「阿頼耶識」(TK5弾)、「ゼロシステム」(VS2弾)、「阿頼耶識type E」(OA5弾)が追加された。
TKR5弾より指定されたパイロットでチームを組むと通常攻撃時に先手で強化攻撃を行う「絆アシスト」が登場。
DELTA WARSからは「EXパイロットスキル」や、全ての「バースト」が使用可能になる「EX覚醒」のみの排出となった。

能力合計値は0弾はC 2200、P3000で、EB1弾時点ではC 4400、P 6200となり、
Pレアはもはや初期の低レアMSより能力値が高いという事態になっている。

イグニッションカード
VS IGNITIONから登場した第3のカード。
出撃前に登録し、カードに指定されたラウンドで発動条件を満たすとイグニッションが発動。
4機目のMSが登場し、必殺技が放たれる。
キャンペーンカードには「イグニッションブースト」という効果が存在し、
ソレスタルビーイングや流派東方不敗などでチームを編成するとボーナスが発生する。

EB弾現在、主に以下の4種類が存在する。
  • 「必殺追撃」、「トランザム追撃」
VS1弾から登場。必殺技で敵を撃破できなかった時に追撃を行う。
他が優秀なので対人戦ではお呼びがかからず、主にミッションでお世話になる。
特に不沈などの復活系アビリティを相手にするときは便利。

  • 「必殺反撃」、「トランザム反撃」
VS2弾から登場。敵が必殺技を発動した時に、それを無効にして反撃を行う。
必殺追撃の立場を2弾目にして奪い去ってしまった。
非常に強力ゆえ、対戦では必殺反撃を恐れて必殺技を使わないという行動が良く見られた。
ミッションにおいては、特定ラウンドで必殺技を使用するボスに対して安全に攻撃を通す目的で使われる。

  • 「必殺強襲」
VS4弾から登場。敵に先攻を取られた時に、先攻を無効にし、自機の代わりに必殺技で攻撃を行う。
先攻時アビリティやスキルを無効にできるが、自分の攻撃はスキップされ、
撃破できなかった場合、そのまま相手の攻撃を受けることになる。
必殺追撃、反撃と比べると威力が低めに設定されていることもあり、使いにくさが目立つ。
ファンネルや絆アシストによる先手奪取、アシストカットによる先攻には対応できないのもマイナス。

  • 「必殺制圧」
OA4弾で久々に新規イグニッションが登場。基本的な性質は必殺強襲と同等だが、相手の攻撃を封印できる点が異なる。
ただでさえ下火だった必殺強襲の立場をどん底まで追いやることとなった。
一応威力は必殺強襲よりさらに低めに設定されているので、完全上位と言う訳ではない。
相手にだけダメージを与えて戦闘を終了できるというだけでも強力だが、
真の強さは全射との相性の良さにある。詳細はアビリティ一覧参照。

ブーストカード
エヴォルブーストより登場。ゲーム中にカードに書かれた条件*6を満たすことでブーストレベルが上がり、
発動時のレベルに応じてステータスUPやHP回復などの効果が発生する。
ブライトやマリュー等の艦長や、リィナやシャクティ、フレディといった、パイロットとして参戦出来ないキャラクターがメインとなるようだ。

ACEカード
オペレーションエースより登場。モビルスーツカード・パイロットカードに存在する特別なカード。
表面に「ACE」と書かれており、小隊のエースに指定することでカードごとに設定された効果を発揮する。
PレアはDW弾のヴァリアブルカードを除いて殆どのカードがACEカードである*7が、
低レアでの再収録になった時にACE効果が無くなっていることも多い。
後に出たカードにも関わらず、以前のカードや低レアリティのカードより効果が低いことがあるなど、
若干効果が安定していない。

ヴァリアブルカード
デルタウォーズより登場。モビルスーツカードの一種。
2機のモビルスーツが描かれており、ラウンド開始時にGパワーを5消費する事で能力が異なる別のモビルスーツへ乗り換える。
ステータスやアビリティが変わるため変幻自在の戦法を生み出せる。
…かと思いきや、ステータスのうちHPはヴァリアブル後も変動しないため、ATKとSPDの値が変わる程度であり、
アビリティについてもアニバーサリーレアは常に2つ持っているので、そちらで良かったりといまいちパッとしない。
そのため対戦ではほとんど使われずシングル価格も低迷しがちであった。
DW5弾のカードからヴァリアブルすると能力合計値が+500されるようになったが、貴重な1枠を割いてまで使いたいかと言われると微妙。
特にACE効果がない点が痛かったが、EVOL BOOST!! 01からはACE効果が実装されるとともに、
ヴァリアブルに関するパイロットスキルも出てきたので今後が注目される。

カード性能的には厳しい面も目立つが、イージスガンダムやジム・コマンド等、
このカードが無ければPレア昇格はあり得なかったと思われる機体もおり、好意的な見方ももちろん存在する。

ビルドMSカード
ビルドMS1弾から追加された新カード。
他のDCDのアバターカードのようなものであり、カード固有の効果は無いがビルドMS、フレームシステムを使うには必須となる。
ビルドMSにはそれぞれ「ビルドアクション」という効果があり、格納庫の6機からコスト上限まで3つまでセットすることが出来る。
強力な効果も多く、対戦では必須の存在。

鉄血の一弾からは"フレームシステム"を導入。コアとなるガンダム・フレームにストーリーモードで得る
専用強化アイテム・ユニットを装備することによって、
自分だけの最強のガンダム・フレームMS(TK3弾フルモデル実装後~)を作ることが出来るシステムである。
TK弾のうちは阿頼耶識システムに対応していたが、TKR弾からは非対応となった。
鉄華繚乱1弾から"マルチフレームシステム"にリニューアル。ガンダム・フレーム以外の様々なMSが開発可能となった。

アビリティをアクションチップから選択可能、アクションメモリによってMSを強化可能とビルドMS同様強力。
ビルドアクションと違い、アクションメモリは自機だけを強化する分強化幅が大きく、エースバトルのエースに任命されることが多い。
また、マルチフレームMSを出撃させると、補給物資と称して小隊全体にステータスボーナスが発生する。
ビルドMSとどちらか選択肢となる。


レアリティ一覧

コモン(C)…何の加工も施されていない普通のカード。一番排出率が高い。

レア(R)…名前、ステータスに加え機体の型式番号が銀色の箔押しで記されたカード。鉄血からはプリズム加工に変更。

マスターレア(M)…カード全体にホログラム加工が施されたカード。加工は弾ごとに異なる。パイロットにはPレアより強力なカードも存在する。

パーフェクトレア(P)…本ゲーム最高位のレアリティ。ホロ加工に加え金の箔押しがされており、箔押しは弾を経るごとに増えている。

キャンペーンカード(CP)…ステータスはM相当だが、特殊な効果が付与されている。同弾のキャンペーンはデザインも統一されているのでコレクション性も高い。

プロモカード(PR)…販促・イベントで配布されるプロモーションカード。こちらで新規参戦するキャラも多い。初期の頃はC相当だったが、鉄血以降はM相当の性能となった。

トイカード(T)…玩具付属カード。数値・扱い共にC相当。AGEの販促期間終了と共に自然消滅・・・と思いきやHGバンシィ・ノルンとHGガンダムAGE-1フルグランサの初回限定版に付属された。

シークレットレア(SEC)…ビルドMS3弾から追加されたレアリティ。排出率はPRより厳し目。カードの能力はPと差ほど変わらないが、アビリティレベル+1のボーナスがつく。
ここはいわゆるガンダム通ならご存知のマニアック機体収録枠であり、主に外伝作品やMSV系の機体とかが収録されているが、中にはBG3弾の「THE ORIGEN」版シャアなどといった当時これから公開される作品や劇中に出たばかりの機体やキャラクターなどの“サプライズ”枠にもなっている。

アニバーサリーレア(ANNIV.)…鉄血の6弾から追加されたトライエイジ5周年記念レアリティ。その後6th,7thと続き周年ごとにデザインが変更されている。ステータスはRとMの間くらいだが、ダブルアビリティが特徴でPレアを凌ぐ力を秘めている。

リ・シークレットカード(RE:SEC)…鉄血の6弾で登場したレアリティ。一度も再カード化されなかったシークレットレアを新規イラスト・パラメータで収録。

パラレルレア(PARA)…DELTA WARS 01で登場したレアリティ。パーフェクトレアの別イラスト版。パラメータは同じなのでコレクター向け。

レアリティはカード裏に記載されているイニシャルで判別できる。



【終焉】

EVOL BOOST!!05をもちまして、サービスを終了。10年にわたるトライエイジの歴史に幕を閉じる。
ちなみに最後のSECレアは当時公開前だった「劇場版 閃光のハサウェイ」のΞガンダム、ペーネロペーで、本来は劇場版に合わせて・・・の参戦だったが、合計3度の公開延期により稼働期間中にその勇姿を見ることはついに叶わなかった。

そして2022年稼働の新アーケードカードゲーム「機動戦士ガンダム アーセナルベース」に受け継がれる。

なおトライエイジのカードとICカードは使用できない。


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最終更新:2023年12月09日 04:13

*1 Z4弾から始まったシリーズ。「モビルスーツはかせ」なる人物がよい子に向けてガンダム用語を解説する。最終弾まで続いたが、EB01のみ収録されなかった。

*2 ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクでホワイトベース隊等

*3 「vガンダムは伊達じゃない!!」や「見えた!見えたぞ!水の一滴ッ!」等

*4 例えば、ファーストのアムロと逆シャアのアムロは同時に出撃可能。

*5 BG4弾のCP限定で強化版の「SEED DESTINY」が登場している。

*6 EB1弾時点ではバーストを大成功させる、必殺技を成功させる、相手の攻撃を受けて撃破されないの3種

*7 クロスボーン・ガンダムX2改とガンダムデルタカイ、フェネクス(デストロイモード)[NT]、ラクス・クラインのみ例外