リン・ヤオ

登録日:2009/09/28(月) 22:05:16
更新日:2024/04/23 Tue 07:09:10
所要時間:約 4 分で読めます





力が欲しい…

手に入れるため
守るため
維持するために
絶対的な力が必要だ…!


リン・ヤオとは、漫画鋼の錬金術師』の登場人物。
CV:宮野真守(アニメFA)
演:渡邊圭祐(実写映画版)


アメストリス国の東に位置するシン国の皇帝の第十二子で、50万人からなるヤオ族の出身。上を見て分かる通り正真正銘の皇子である。
メイ・チャンとは異母兄妹にあたるが、民族の格差から彼女からは一方的に憎まれている。

現皇帝が病に臥せた事を機にヤオ族の地位を引き上げ、そして次の皇帝に指名されるために不老不死の法を求めてアメストリス国へと不法入国してきた。
普段は護衛役のランファンとフーを連れているが、身勝手な行動でよくはぐれる。

年齢はエドと変わらない15歳だが、背が高く、細目で「老け顔」であるために少年と見られない事が多い。
目つきが怖いことを気にしており、故意的に細目にしている。

かなりの大食漢で空腹の間隔が短いため、すぐ行き倒れる。



【人物】
性格は極めて陽気で常に笑顔だが、目的と背負う物のために多少強引な手段もとり、非常事態には冷静沈着で真剣な顔を見せる。
その中にあって部下想いな面は特に強く、同じく国を統べる立場にありながら他者を簡単に切り捨てるブラッドレイには激しい怒りを示した。
シン国の現状に関しては彼なりに真剣に考えており、皇帝を目指すのもヤオ族・ひいてはシン国の為であり、メイが危惧していたような他民族の粛正などと言う考えは毛頭ない。
この点はロイ・マスタングにも通じる所があると言える。

護衛の一人・フーは臣下であると同時に拳法の師匠。
その孫娘で同じく臣下のランファンとは幼馴染でもあり、深い信頼関係を築いている。

暗殺の危機から逃れるためフーの指導の元で身体を鍛えており、卓越した体術と柳葉刀を用い、最強の眼を持つブラッドレイと渡り合える程の剣術を持つ。
さらにランファンやフーと同様に気の流れを読めるため、身体に複数の命を持つ等の「人ならざるもの」の気配をすぐに察知できる(=ホムンクルスを通常の人間と見分けることが可能)。



【本編での活躍】
不法入国後ラッシュバレーで行き倒れていたところにエルリック兄弟と出会い、彼らが賢者の石について何か知っていると睨み強引に同行する。

セントラルでは、ホムンクルス捕獲のためエルリック兄弟・マスタングと共同戦線を張ってグラトニーを捕まえるが、ラストの仇であるマスタングの登場にグラトニーが暴走、その力の前に一転して窮地に立たされた。



以下、ネタバレ



















グラトニーの腹にある異空間から無事脱出したが、そこはホムンクルス達の「」のいるセントラル地下だった。

その場に居合わせたエンヴィー・グラトニーと戦闘に入るが取り押さえられ、賢者の石(強欲)を注入され人間ベースの二代目グリードにさせられる。

初代のグリードの記憶は削除されているが、信条や癖、大まかな性格は同じ。
(記憶はフラッシュバックする程度には残留している)

リンの魂は消滅した…と思われたが、ラースと違いグリードの魂と別々に共存しており、初めはグリード主体でしか動けなかったが、話が進むごとにリンが動かせる場面も増え、後半はグリード≧リンといったところ。
リンはシン国の、グリードは世界の主になるという欲望は互いに認めている。

グリード主体の際は瞳の色が赤く変わり、基本的に髪で右目が隠れるように描かれる。
逆にリン主体の意識下では主に左目が隠れる(それなんてハブラレルヤ)。

硬化能力はグリード側のみが操作でき、リンの意思では使えない。
その代わりにリンの気の流れを読む能力はグリードには使えないという制約がある。
ただし、二人で協力することで、リンが主体のまま硬化能力を行使することも可能。

ラースと違い賢者の石との内在闘争をほとんどせずにグリードの魂を受け入れたので、爆発的な再生能力は健在。
ただしあくまでもベースの命はリンである為、首をはねられるなどの完全な損壊をしてしまうと死亡する事になる。
(それを本能的に自覚してるのか、二代目となってからは傷を負うことをなるべく避けている。弾丸を受けたり、腕を千切られたりする程度なら再生できる)

後に地下の警備をしていた際、侵入して来たビドーを殺害したショックで初代の記憶がフラッシュバックし、グリードが錯乱。
その中に見えたキング・ブラッドレイを襲撃してホムンクルス側を離反した。

この混乱でリンの意識が体を奪い返すことに成功、その後エドワードに合流した。
その後のグリード+リン=グリリンの行動についてはグリードの項目を参照。


以下、最終巻ネタバレ
















グリードの最初で最後の嘘により元の身体に戻ったリン。

だが、二人の魂の絆は決してなくなることはないだろう。



腹心フーを失うも、賢者の石を手に入れる当初の目的は達成。エルリック兄弟のところにいたメイのもとにやって来ると、こう述べた。



おいチャン家の。お前もバカだな。よその国のゴタゴタに付き合って結局賢者の石も手に入れられずか


次の帝位はヤオ家のものだ


でも心配するな。お前の家はヤオ家が責任持って守ってやる


グリードですら受け入れたこの俺だぞ? チャン家も他の家の奴らも全部まとめて面倒見てやるさ



……なんて顔してんだよ。心配すんなよ。シンの人間は盟約を必ず守るんだぞ



他の一族も皆まとめて受け入れる優しい“強欲”な一面を垣間見せ、メイと政敵としてでなく、兄妹としての絆を得た(リン曰わく「アイツのがうつったのかもな」)。
そしてランファン、メイと共にシンに帰還。
後に皇帝に即位した。

皇帝に即位後はアメストリス国などの海外との貿易に力を注いでいる模様。
恐らくは長年続いた民族間の差別も撤廃したと思われる為、これまでのシン国とは全く違う国家に生まれ変わっている事だろう。


優しき“強欲”の王は、かつて偽りの王が「どこにもいない」と言っていた民のために在る「真の王」となったのである。



モデルは恐らくラスト・エンペラーとして名高い愛新覚羅溥儀と思われる。



◆余談
リン、フー、ランファン、メイのシン国組が会話するシーンでは、彼らがアメストリス語を話す時は他のキャラ同様縦書きだが語尾の一文字がカタカナ、シン国語で話す時は横書きの通常表記になっている。



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最終更新:2024年04月23日 07:09