羽後町の萌え興し

登録日 :2012/01/14(土) 00:07:04
更新日 : 2016/08/03 Wed 15:42:34
所要時間 :約 5 分で読めます





『萌え興し』


それは、所謂 美少女イラスト萌え系イラスト などのサブカルチャーを使い商業や事業の活性化を謀る、地方の作戦の一つ。


日本各地の市町村で様々な既存キャラとのコラボやご当地キャラが存在しているが、中には一つの町で大量の事業を興しているような自治体も存在する……。



それが



秋田県羽後町 である。



◆かやたん&うごいす

『もえたん』等を手掛けたPOPデザインの羽後町公式観光キャラ。それぞれが羽後町名物の茅葺き住宅、羽後町の鳥であるうぐいすがモチーフ。観光案内やポスター等で見る事ができる。


◆うごボン

『西馬音盆踊り』イメージキャラクター。デザインはこげどんぼ*氏。名前は羽後町+盆踊りから。Tシャツ等のグッズや特産品とのコラボ商品、ポスター等、様々な場所で見る事ができる。


◆うご野いちごちゃん

農事組合法人こまち野から販売されている高品質いちごのキャラクター。デザインは西又葵氏。紫髪の『うご野あきひめちゃん』も存在する。


◆杉之ミワ

VOCALOIDでお馴染みKEI氏デザインの、巫女をモチーフにしたキャラ。決して羽後町限定ボカロとかではない。 公式別名羽後ミク
『みわさんのらすく』等の商品を展開中。


◆JAうご

羽後町が誇るうご農協。
萌え米として有名になったあきたこまちを始め、特産ブランド黒毛和牛『羽後牛』を使ったレトルトカレーやシチュー、特選すいか『夢あきた』などの商品パッケージを西又葵氏が手掛けている。
商品にはオリジナルコースターや缶バッヂなども付属。

また西又氏はこの他にも様々な場で様々なイラストを手掛けており、羽後町には 『西又葵美田』 なる水田も存在する。



◆鈴木家住宅
国指定文化財。非常に貴重な秋田県最古の茅葺き住宅。
『看板』のイラストを『びんちょうタン』を描いた江草天仁氏が、文字をひぐらし等で名高い竜騎士07氏が手掛けている。茅葺き住宅と竜騎士07……おい羽後

和歌山県みなべ町のキャラクターであるびんちょうタンとのコラボ企画も展開している。


◆かがり美少女イラストコンテスト
羽後町の毎年夏の恒例行事となった(なってしまった)イベント。全国から西馬音盆踊りなどの主旨に沿ったイラストを募り優秀作品を選ぶ。プロ絵師によるトークショー等のイベントも同時開催。アマチュアだけでなくプロの絵師や売れっ子同人作家が応募してきたり、これがきっかけでプロデビューする人がいたりする。


◆スティックポスター in 羽後町

羽後町の本気。
漫画家、イラストレーター、原画家、ラノベ絵師、BL漫画家、エロ同人作家……等々、総勢16名もの著名な絵師達のイラストを用いたスティックポスター。
第二弾も発売され、最終的に総勢 32名 の絵師によって羽後町の名所や特産品、文化財などが余す所なくポスターとなった。
なお、容器には羽後町在住の染織職人・縄野三女氏お手製の箱を使用。各ポスターには羽後町立図書館長にして秋田県考古学会長の鈴木俊男氏らによる細やかな解説も書かれている。

以下ポスター協力者と代表作

山本ケイジ
光姫満太郎(ふぃぎゅ@他)
香月☆一
西又葵
KEI(VOCALOID他)
桜沢いづみ(テツワンレイダー他)
江草天仁(びんちょうタン他)
真木ちとせ
樋上いたる(CLANNAD他)
夕凪セシナ
兎塚エイジ(ゼロの使い魔他)
POP(もえたん)
奈月ここ(マリッジロワイヤル他)
大竹知子(萌え萌えクトゥルー神話事典他)
うずまき☆ぱんだ
角館秋月
織沢あきふみ(Chu×Chuアイドる他)
こげどんぼ*(でじこ他)
やっぴい。
駒都えーじ(イリヤの空、UFOの夏他)
あったけ(はじめての秋田弁他)
佐倉ハイジ(俺様なペット他)
くさなぎゆうぎ(れとろげ。他)
水瀬るか
秋山たまよ(シークレット・チェイサー他)
Na-Ga(Angel Beats!他)
しろ(夏めろ他)
ひびき玲音(マリア様がみてる。他)
稲垣みいこ(サムライメイド他)
しゃあ(こなたよりかなたまで他)
風上旬
mitha

……凄まじい面子である。


と、もはや止まる事を知らぬ勢いで数々の企画が展開している。中には羽後町を 『聖地』 呼ばわりする風潮もあるらしく、莫大な利益を叩き出しているのは間違いないだろう。

各種メディアからも数年前から注目を集めており、かのNHKのクローズアップ現代にクローズアップされた事もある。


だが地元では、この動きに警鐘を鳴らす声も少なくない。

そもそも羽後町のこれらの特産品は、当然だが味も品質も最高峰である。それが、 こういった形態の商品が蔓延する事でそっちの方にばかり目が行き判断してしまい、本来の良さが見失われてしまうのではないか 、という訳だ。

現に独特の風味が売りだった酒のパッケージを美少女イラストにした所、売り上げこそ急激に伸びたが販売側からすると「実際の所、良さを分かってもらっているのかわからない」という感じらしい。

地域が活性化しているのは事実だが、それがいい事ばかりかというと必ずしもそうとは言いきれないのだ。

秋田県に来た際は、是非一度羽後町に足を運んでもらいたい。そして、今一度この『萌え興し』という風潮の良し悪しについて考えてみてはいかがだろうか。



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