テンカワ・アキト

登録日:2011/10/05 Wed 21:45:04
更新日:2024/02/23 Fri 08:13:16
所要時間:約 5 分で読めます





機動戦艦ナデシコ』の主人公。
CV:上田祐司(現:うえだゆうじ)




■TVシリーズ


ゲキガンフレアァァァッ!!

2177年生まれ
18歳
身長:175㎝
体重:62㎏
※漢字表記だと「天河明人」

ネルガル重工の戦艦「ナデシコ」のコック見習い兼機動兵器「エステバリス」のパイロット。
火星生まれの火星育ちで、艦長のミスマル・ユリカとは家が隣同士の幼なじみ。
火星ではロクな植物が育たないので、それを絶品に変える「料理」が大好きで、幼い頃からコックを志している。

ユリカからはよく追いかけられ求愛されているボーっとした少年だったが、ユリカが地球へ移住した直後に研究者の両親がテロで死亡。
さらに第1次火星大戦で親しくなった女の子「アイちゃん」を目の前で失い、直後に突如として地球に現れる。
このことがきっかけで戦争がトラウマとなる。

勤めていた食堂をクビにされ街を彷徨っているとユリカに再会し、彼女を問い詰めるべく追いかけているうちにナデシコに確保され、
事情を話すとナデシコのコックに採用。
だが、ドッグ見学中になりゆきで正規パイロットのダイゴウジ・ガイの代わりに、火星生まれのためIFSを埋め込んでいたアキトがエステバリスで出撃。
急遽強引に臨時パイロットとして登録されてしまうも、戦争が嫌いなアキトは納得できなかった。

そのガイとは、子供の頃見ていたアニメ「ゲキ・ガンガー3」が共通の話題になったのがきっかけで、
一緒にそれを見ているうちに親友と呼べる仲になり、自身もゲキガンガーオタクになる。
しかし、ムネタケ率いる連合軍のクーデター一派によってガイは銃撃を受け、その傷が元で死亡。
嘆き悲しむアキトは、ガイの遺志を継いでパイロットとしての決意を固める。

ナデシコに搭乗して以来、ユリカからアピールされるのはもちろん、多くの女性クルーにモテだす。
例を挙げると、
  • 通信士のメグミ・レイナード(積極的でキスもした)
  • オペレーターのホシノ・ルリ(頼れるお兄さんとして見られる)
  • パイロット仲間のスバル・リョーコ(男勝り)
  • 最初はツンツンだったエリナ・キンジョウ・ウォン(AからBへの物語~劇場版への期間中には男女の関係にもなったとか)
  • 説明おばさんのイネス・フレサンジュ(実はアイちゃんだった)
  • 漫画版オリジナルキャラでユリカのライバルのカグヤ・オニキリマル
  • なぜか漫画版ではS〇Xまでした(疑惑がある)ハルカ・ミナト
など、他にもまだまだ、数え上げたらキリがない。
ロボットアニメ史上屈指のモテる主人公と言っても過言ではあるまい。

カミーユ「まあ、いい事ばっかりじゃないよな」
アスラン「この後のことを考えると特にな…」

パイロットの腕前は確かだが、感情豊かでカッとなりやすいのが災いしてか問題行動も多い。
(他のクルーが冷静な判断を下す中彼だけが憤るような状況が多々あった)

木星蜥蜴の正体が追放された地球人と判明した際もより一層敵を憎むようになり、それが原因でメグミにフラれたりもしたが、
木連の白鳥兄妹と接していくうちに考えを改め始める。

反面、物語が進むにつれて自分が火星古代文明の遺産「ボソンジャンプ」の使い手であり火星から地球にジャンプしたことが明らかになり、
ネルガルがその能力を利用しようと画策していたと感づき、さらに両親の死もネルガルによるものと判明しネルガルに対する不信感を募らせる。

やがて離反したナデシコは戦争終結のために独自で行動を開始。
しかし、白鳥九十九暗殺によりアキトは木連人(と自分)が愛していた「ゲキガンガー」が地球人への憎悪、
独特の正義のプロパガンダとして利用されていたことを知り、苦悩する。
だが、自分の気持ちに素直になって覚悟を決め、衆人監視の中でユリカに告白し、
二人の想いで戦争の根源である遺跡演算装置を宇宙の彼方にボソンジャンプさせた。
戦争の終結とアキトとユリカのカップル成立で、TVシリーズはとりあえず終わる。


■小説『ルリ AからBへの物語』
戦争終結後はネルガルをクビになり、ボロアパートで一人暮らしを始めるもユリカとルリが押し掛けてくる。
生活費を稼ぐため自身で屋台のラーメン屋を経営。貧乏ながらも、三人で楽しい暮らしを満喫。(ゲームでは√によっては主人公のカイトも同居した4人)
やがてユリカへの気持ちを再確認し、舅のコウイチロウとのラーメン対決を経てユリカにプロポーズし、結婚。ルリを養女として引き取る。

波乱万丈な人生の挙句、幸せをつかんだかに見えた、が―――



新婚旅行のシャトルが爆発し、夫妻は死亡したと伝えられ…


■劇場版『The prince of darkness


君の知っているテンカワ・アキトは、死んだ


年齢:23歳

実は前述の事故はネルガルによる偽装であり、真相は木連の過激派の残党『火星の後継者』によるA級ジャンパーであるアキト・ユリカ夫妻の誘拐であった。
非道な人体実験・改造手術を繰り返され、アキトの五感は味覚を主に機能を停止してしまう

「特に味覚がね……駄目なんだよ……感情が高ぶると、ボーッと光るのさ。マンガだろ?

その後、ネルガルシークレットサービスにより救助されるが、ユリカは遺跡の演算装置に埋め込まれてしまう。
そして、ネルガルと手を組みユリカ救出のため陰ながらの活動を開始。全身黒マントにバイザーをつけたダークヒーロー的コスチュームとなる。

乗機エステバリスを重機動の「ブラックサレナ」に改造し、裏でジャンパー人体実験を行う「ヒサゴプラン」本拠地のコロニー群を次々と襲撃。
この経過中、ルリと同じ生まれの少女「ラピス・ラズリ」を救出し自分のパートナーにしている。

そして、コロニー「アマテラス」でかつての仲間であるリョーコ(当時は連合宇宙軍)やナデシコB艦長になったルリと再会。
ユリカをようやく発見するも、北辰率いる実行部隊に邪魔され、またも逃げられる。

それから地球に降り、ルリにすべての真実を話し、決別の意を表すために特製ラーメンのレシピを託す。

火星の後継者アジトにて、因縁の相手北辰と激突。一騎打ちの結果、見事アキトが勝利した。
復讐の鎧を脱ぎ捨て素顔を晒すエステバリスの眼には、オイルの涙が伝っていた。
だが、彼は助け出したユリカに会うことなく、その場を去って行った……。


TV版と劇場版のギャップが著しく、また劇場版後のストーリーが公式で不可能になったため、「救いがないキャラ」になったと賛否両論。

ちなみに漫画版では「失明してゴーグルをつける」、「敵にさらわれたユリカを助けに行く」という点が劇場版と合致している。



スーパーロボット大戦シリーズでの活躍】
TV版設定では序盤から仲間になるが、素人という面を考慮してか技量がやや低め。
劇場版設定の場合、参戦時期が遅くなるが「最終的にはユリカやルリの元に帰る」といった救済シナリオが存在する。
特に『V』以降は参戦時期が早まり、ユリカとの再会時にオリジナルDVEが使用されることが多くなった。
ただその場合「エンディングで日常生活に戻るのに衣服は最後まで黒衣」というシュールな絵面になるケースも。

スーパーロボット大戦A
初参戦作品。
TV版設定で、序盤はNPCとして登場。敵に特攻していくのでしっかり守ってあげよう。
ガイとの合体攻撃が実装されたのもこの作品から。
『AP』ではエースボーナスとしてSP回復に必須な火星丼を入手することができる。
しかし、劇場版フラグは折れておらず、ラスボス戦では「なりたいものになれず、成すべき事が出来なかった時、お前はどうする」と不穏な事を言われてしまった。

スーパーロボット大戦IMPACT
TV版設定。
第一部から度々登場するが、本格参戦は第二部から。
能力値も悪くはないのだが、上書き不可能な「ナノマシン処理」「A級ジャンパー」持ちのため、スキルコーディネイトによる補強がし辛い。
なぜかユリカとの合体攻撃もある。
今回も劇場版フラグが折れておらず、ユリカが「囚われのお姫様には王子様が助けに来るもの」とか言ってしまっている。

スーパーロボット大戦R
劇場版初参戦。
序盤は劇場版で、過去に跳んでからはTV版設定に切り替わる。
シナリオ面ではガイや九十九の方が目立ってしまうため、やや不遇。
また、TV版設定でブラックサレナに乗るという展開も。

スーパーロボット大戦MX
劇場版設定。
度々NPCとしてスポット参戦を繰り返すが、終盤に加入する。
ブラックサレナも本人も強いのだが、合体攻撃がない上に加入時期が遅いのが欠点。
仲間になってからEDまで殆ど会話に参加しない*1が、これはシナリオ担当の寺田プロデューサー原作を尊重し、後日談を最低限にという意向によるものだったとのこと。
「忘れ物を…取りに来たんだ」

スーパーロボット大戦J
TV版設定。
ガイがいないと火力不足に悩まされることが多い。
火星を襲ったのがグラドス軍であるため、当初はエイジにすら牙をむこうとして窘められていた。
グラドス側のル・カインらとの戦闘会話も用意されている。
なお、草壁がクルーゼに殺されているので劇場版フラグは折れていると思われる。

スーパーロボット大戦W
第一部はTV版、第二部は劇場版設定。
第一部後半まではガイがいないのでややキツいが、必ず戻ってくるので安心しよう。
第二部ではNPCとして登場し、後半から自軍に再加入する。
TV版と劇場版の間隔が半年と短かった(おかげでルリがありえないほどの成長を遂げているが)おかげで熱血を忘れておらず、
ヴァルザカードの初合体に見惚れたりシンクラインにカッコよく啖呵を切ったりする。
更に劇場版ガイとのダブルゲキガンフレアが実装された。

スーパーロボット大戦BX
TV版設定。
序盤からガイが死亡しているが、その代わりにアカツキとのダブルゲキガンフレアが実装される。掛け合いはやや喧嘩腰だが、それ程険悪ではない。
とうとう別作品のキャラにフラグを建ててしまった(しかも加入条件に関わる)。
演算ユニットがバジュラに預けられたこと、草壁が最後は潔く投降する道を選んだことから今回も劇場版フラグが折れていると思われる。

スーパーロボット大戦V
劇場版設定。
本作では人体実験された期間は1年弱と『W』と同様に本編より短い。
歴代より参戦時期がかなり早く、自分から黒衣を脱ぎ捨てようと努力するなど『W』以上にTV版時代のキャラが出ている。
本編中の行動でも語られる部分だけでも「陰からヒーローを助ける男」としての面を発揮しており、
かつて憧れた「ヒーロー」そのものである舞人に対して希望を見出し、導いていく。
さらに今回は中盤にユリカと再会。目の前から消えようとしたがユリカやルリたちの説得に根負けした。
なお、ユリカを救い出して以降は所々で以前の明るさを取り戻しているような描写があり、
「ダイコウジ・ガイについて教えて欲しい」と聞かれた際に「まず『ゲキ・ガンガー』を全話見るところから始めよう」と返す茶目っ気も。
…それあなたが見たいだけですよねとかツッコんではいけない。
ユリカを救い、他のメンバーとも交流を重ねることでもはや復讐心は消える。
そのため後半からは北辰の方がアキトに執着するようになるが、復讐を乗り越えたアキトは「鬱陶しい」「どけ」ともはや眼中にない。

スーパーロボット大戦T
劇場版設定。
第4話というかなり序盤に数話参戦し、その後暫く自軍を抜けるが、そこそこ序盤の内に戻って来る為、総参戦話数は『V』を抜いて歴代トップに。
本編登場前にラピスがさらわれてしまうというハードモードな状況から始まるも、
火星を訪れていた主人公達に己を売り込む形で参戦し、以降はアルカディア号ルートの一員となる。
シナリオ上では元復讐者で声に親近感がわくドモン、現復讐者のヴァンとの絡みが多く、互いが互いを良く理解しており、
時に敵の攻撃から護ったり、時に相手の感情を強く肯定したり、遂には修行を従事して必殺技の開発に至るなど、濃厚である。
特にアキトとユリカの再会時、ユリカと顔を合わせず去ろうとするアキトに対し、
「そいつはお前のタキシードだろ?花嫁を迎えるための」「お前も嫁さんもお互いに生きてんだ。行けよ」とヴァンが背中を押すシーンは、
原作を知るプレイヤーには堪らなく込み上げてくるものがあるだろう……*2
そしてその直後のオリジナルDVE&立ち絵付き再会シーンに追撃で涙腺を刺激される事この上ない。
なおアキトがこのようなハッピーエンドを迎えた一方、北辰はV以上に拗らせており、最終話までアキトに執着しソッチの気のあるストーカーにしか見えない
その姿はまるで劇場版のアキトの姿をそのまま映したに等しく、北辰があれほど嘲っていた姿に自ら落魄れているに等しい。
が、もはや最期の時すらアキトの眼中になく、空回りしかしていなかった己に絶望し果てた。

◇スーパーロボット大戦X-Ω
劇場版設定。
期間限定参戦であり、唯一「スパロボ補正」が存在せず、原作通りの結果を迎えた作品。

スーパーロボット大戦DD
劇場版設定。
World5で登場するが、W組ともども並行世界の住人なのでいるだけ参戦……だったが、第2章Part6において自分の世界に帰還、着くや否や自軍から離れ、ユーチャリスに帰投しユリカの奪還に向かう事に。
3章Part2で決着をつけ、一度は去ろうとするがユリカを護るために残留。戦闘後ユリカと再会し、ディバイン・ドゥアーズに保護される。また、二人一緒にGGGにて治療を受けており、3章Part5にて戦線復帰した時点である程度五感が戻っている。
今作でも料理ネタがあり、ラー・カイラムの食堂のラーメンのレシピを極秘裏に変更したのを始めとして、ニンジン料理のレシピも持参し子供のニンジン嫌い改善に協力するなどの出番があったりする。

もう君のために追記・修正をすることはできない…

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 機動戦艦ナデシコ
  • ナデシコ
  • The prince of darkness
  • エステバリス
  • 主人公
  • マゼンタ
  • うえだゆうじ
  • AKITO
  • ヘタレ
  • コック
  • 料理人
  • アニヲタ
  • モテモテ
  • ハーレム
  • 不幸
  • 絶望
  • 復讐鬼
  • 黒い王子様
  • 黒百合
  • スパロボ救済対象者
  • ラーメン
  • ダークヒーロー
  • 悲劇の主人公←ギャグだったのに…
  • ユリカの夫
  • ルリのパパ
  • 一級フラグ建築士
  • OTIKA
  • 火星人
  • 波乱万丈
  • 悲劇的ビフォーアフター
  • 天涯孤独
  • アキト
  • ブラックサレナ
  • 天河明人
  • テンカワ・アキト
  • 闇の王子
  • 改造人間
  • 激変
  • 失明
  • ラーメン屋
  • 悲劇の主人公
  • 加害者にして被害者
  • 加害者にして被害者←自覚あり
  • 苦悩の連続
  • ロボアニメ主人公
  • 数奇な運命を背負った男

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月23日 08:13

*1 あろう事か、ユリカが自部隊を迎えに来ても会話に参加しない。

*2 特にヴァンは妻となるはずだったエレナを失っているためなおさらである