ゼルダの伝説シリーズ

登録日:2012/03/26 Mon 00:38:43
更新日:2024/04/13 Sat 19:31:40
所要時間:約 12 分で読めます




【概要】


1986年2月21日に任天堂から発売されたゲーム『ゼルダの伝説』とその関連作品。
タイトルこそ「ゼルダの伝説」だが、ゼルダはお姫様の名前であり、実際に伝説を打ち立てるのはリンクの方。
つまり「勇者ゼルダが打ち立てる伝説」ではなく「勇者リンクがゼルダ姫を救い出す伝説という意味である。

たまに『The Legend of Zelda』と表記されることがあるほか、一部スピンオフ作品も出ている。

例)
  • リンクのボウガントレーニング
  • チンクルシリーズ
  • ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説

2021年に35周年を迎えた。


【シリーズの特徴】


ゲームの内容はほぼ共通して「緑衣を身にまとう勇者リンクを操作し、ゼルダを助けつつ魔王ガノンドロフの脅威から世界を救うアクションゲーム」といったもの。
リンクは任天堂の作品によくいる無口系主人公であり、作品によっては名前を「リンク」以外にできるものもある。

また、レベル制は基本採用しておらず、ハートの器やハートのかけら、上位の服などを集めるとその集めた数だけ能力が強化されていくメトロイドヴァニア的なシステムを取る。
また、単に敵と戦うだけでなく、謎解き要素もかなり多め。
たいてい看板やナビゲーターのヒント、今まで手に入れたアイテムや覚えたテクニックを利用して解くことになる。
裏ゼルダや辛口モードなどといったハードモードが存在する。

「シリーズ」と扱いはされるが作品間で世界観を共有していない*1ことがほとんどで、主要キャラである「リンク」「ゼルダ」「ガノンドロフ」も大抵は名前が同じだけの別人である。
このため、明確に「続編」と題されたものでない限りは事前知識なしで遊ぶことが可能。

【主な登場キャラ】


  • リンク…主要キャラその1。こちらが主人公。時代を超えて転生する緑衣の勇者。

  • ゼルダ…主要キャラその2。ヒロインです。ハイラル王国の王女。


  • インパ…多くの作品でゼルダの側近を務める。老婆だったり若い女性だったりと作品ごとの設定の差が激しい。

  • チンクル…『ムジュラ』から登場。インパクト抜群のオッサン。外伝作では主人公に。

  • グフー…GBAゼルダシリーズなど一部の作品で登場するラスボスキャラ。小人族であるピッコル出身の魔神。

  • ハイリア人…この世界における人間で、エルフのような長い意味が特徴。リンクやゼルダはこの種族。

  • ゴロン族…主に山地に住む種族。基本的に穏やかな性格の者が多い。語尾に「〜ゴロ」と付けて話す。

  • ゾーラ族…主に水辺に住む種族。ゴロン族程ではないがシリーズのほとんどに出ている。実は初代以来の古参。

  • ゲルド族…主に砂漠に住む種族。盗賊として暮らしている。女性しかいない種族だが、ガノンドロフはゲルドに100年に一度生まれる男として生を受けた。

…など。





【シリーズ作品】


ゼルダの伝説
1986年2月21日発売のFCD用ソフト。伝説の始まり。
通称「ゼル伝1」。

リンクの冒険
1987年1月14日発売。FCD用ソフト第二弾。ゼルダの伝説の続編。
通称「リン冒」。

ゼルダの伝説 神々のトライフォース
1991年11月21日発売のSFC用ソフト。GBA用リメイク版が2003年3月14日に出る。
通称「神トラ」。

ゼルダの伝説 夢をみる島
1993年6月6日発売のGB用ソフト。初めてハイラル以外が舞台になった。
通称「夢島」。リメイク版の「DX」もある。

ゼルダの伝説 時のオカリナ
1998年11月21日発売のN64用ソフト。
後にリメイク版の『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』が2011年6月16日に発売。こちらは3DS用ソフト。
通称「時オカ」。シリーズ中興の祖であり、設定的にも重要な作品。

ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
2000年4月27日に発売された64用ソフト。時オカの続編。
後にリメイク版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』が2015年2月14日発売。
通称「ムジュラ」。独特の怖さがある作品。

ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章・時空の章
2001年2月27日に発売されたGBC専用ソフト。通称「木の実」「大地」「時空」。

ゼルダの伝説 風のタクト
2002年12月13日に発売されたGC用ソフト。
後にリメイク版『ゼルダの伝説 風のタクト HD』が2013年9月26日発売。こちらはWiiUソフト。
通称「風タク」。

△ゼルダの伝説 神々のトライフォース&4つの剣
2003年3月14日に発売。GBA用。「神トラ」のリメイクと、2人〜4人で協力して謎を解く「4つの剣」が遊べる作品。後者は2011年に「25周年記念エディション」としてDSiウェアで配信された。

△ゼルダの伝説 4つの剣+
上記(剣)のリメイク版。2004年3月18日発売のGC用ソフト。
通称「4剣+」。

ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし
GBA用ソフト。2004年11月4日発売。
通称「ぼうし」。

ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス
GC・Wii用。2006年12月2日発売。
CEROはシリーズ初のB(12歳以上対象)。
後にリメイク版『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』が2016年3月10日に発売。こちらはWiiU用ソフト。
通称「トワプリ」。
派生作品として、Wiiザッパー専用のガンシューティングゲームである『リンクのボウガントレーニング』が存在する。

ゼルダの伝説 夢幻の砂時計
2007年6月23日発売のDS用ソフト。「風タク」の続編。
タッチ系の謎解きが新登場。通称「夢幻」「砂時計」。

ゼルダの伝説 大地の汽笛
2009年12月23日発売のDS用ソフト。「夢幻」の続編(約百年後)。
通称「汽笛」。

ゼルダの伝説 スカイウォードソード
2011年11月23日に発売したWii用ソフト。25周年記念作品。
通称「スカウォ」。

△ゼルダの伝説 神々のトライフォース2
2013年12月26日発売の3DS用ソフト。「神トラ」の続編(数百年後)。

ゼルダ無双
2014年8月14日発売のWiiU用ソフト。無双シリーズとのコラボレーション。
後に追加要素を加えた『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』が2016年1月21日に発売。こちらは3DS用ソフト。
さらにDLCを全て収録したSwitch用ソフト『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX』が2018年3月22日発売。

△ゼルダの伝説 トライフォース三銃士
2015年10月22日発売の3DS用ソフト。インターネットやローカル通信による3人協力プレイが基本となる協力型ゼルダ。通称「トラさん」。

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド
2017年3月3日発売。WiiU、Nintendo Switch用。「オープンエアー」と呼ばれる、あらゆる面において高い自由度を誇る独特のゲームデザインが特徴。
通称「ブレワイ」「BotW」。

△ゼルダ無双 厄災の黙示録
2020年11月20日発売。Nintendo Switch用。
ゼルダ無双シリーズ第2作にして、ブレスオブザワイルドから100年前の「大厄災」の時代を描く作品。
リンクゼルダは勿論、四英傑もプレイアブルとなる。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
2023年5月12日発売。Nintendo Switch用。
ブレスオブザワイルドの続編に当たる作品。
通称「ティアキン」「TotK」。


【キーアイテム】


《シリーズ全体》


《各シリーズ》

△時のオカリナ
  • 時のオカリナ…様々な効果を持つ曲を奏でられる。ムジュラにも登場。

△ムジュラの仮面
  • お面…様々な特殊効果が秘められている。
  • 仮面…変身効果を持つ。

△不思議の木の実
  • 四季のロッド…大地の章に登場。
  • 時の竪琴…時空の章に登場。

△風のタクト
  • 風のタクト…決められた順番に振ることで、様々なことが起こる。

△ふしぎのぼうし
  • ピッコルの剣(フォーソード)…分身を作る力を持つ。
  • 風のオカリナ…鳥を呼べる。

△トワイライトプリンセス
  • 影の結晶…ミドナの力の元。
  • 陰りの鏡…もう一つの世界「トワイライト」とこちらの世界を繋ぐ鍵。

△夢幻の砂時計
  • 夢幻の砂時計…体力を奪われる海王の神殿でダメージを受けなくなる。

△大地の汽笛
  • 大地の笛…ロコモ族とセッションすることでマップが広がるようになる。
  • 神の汽車…ロコモ族のシャリンがリンクに与えた神の乗り物。

△スカイウォードソード
  • 女神の剣…精霊ファイが宿るマスターソードの原点となる剣。
  • 女神のハープ…本作の楽器アイテム。中盤にゼルダから託される。

△ブレス オブ ザ ワイルド
  • シーカーストーン…シーカー族によって作られた小型の石板。マップをみたり、アイテムの仕様が出来、冒険を進めることで機能が拡張していく。

【一般アイテム】


イベントアイテムでない、任意の場所でボタンを押して使うことのできるタイプのアイテム類。
  • 剣 (マスターソード他多種)
リンクの最も基本となる攻撃手段。最初の剣は最序盤で入手し、多くの作品で中盤でマスターソードなどのより強い剣に入れ替わる。多くの作品で通常のアイテムとは別に固定のボタンで使用する。
大抵の敵に効く。むしろ剣が効かないのは「この敵はどうやって倒すか」という謎解きの出題と言える。
一部の作品では盾が持てないなどの欠点と引き換えにメイン剣より強力なダイゴロン刀や大妖精の剣などの両手剣が存在する。

  • 盾 (ミラーシールド他)
初代や神々のトライフォースでは持っているだけで特定の方向からの攻撃を防ぐ。夢をみる島以降は明示的にボタン操作で構えて防御を行う。ただ盾を構えるだけでなく突き出したりタイミングよくボタンを押したりでよりアクティブな防御を行うことができる作品もある。
多くの作品で複数の種類があり、中でもミラーシールド(または鏡の盾)は他の盾では防げない光線系の攻撃を防げたりする他、光の反射による謎解きにも使用する。

  • 爆弾 (亜種あり)
初代から続くシリーズおなじみのアイテム。敵への攻撃手段であり、壁を破壊して隠し通路を開く手段であり、時間を置いて衝撃を与える手段でもある。この複数の効果が爆弾という概念で一発で理解できる、素晴らしいデザインである。
作品により自分もダメージを受けたり受けなかったりする。作品によりバクダン袋が登場。作品によりリモコンバクダンと呼ばれることも。
亜種も多く、実質イベントアイテムの大爆弾、自走するボムチュウやポケット爆弾虫、必要な場所に置かれる詰み防止のバクダン花といったものがある。

  • 弓矢 (属性の矢)
こちらも初代からおなじみ。オーソドックスな遠隔攻撃手段である。
弓矢の特徴として矢に様々な属性の種類があり、対ラスボス用の銀の矢や光の矢、着火手段の炎の矢、その他氷の矢、電気の矢、爆弾矢、古代兵装・矢といったものがある。

  • ブーメラン
初代から登場。投げると戻ってくる、使用数制限の無い遠距離攻撃手段。ただし弓矢との違いとして多くの敵にはダメージを与えられない。また、アイテムに投げると自分のところへ引き寄せることができる。
風のタクトから、複数の対象をロックオンしてまとめて攻撃するという特徴付けが行われた。

  • フックショット (クローショット)
鎖を飛ばして先端を特定の物体に固定し、鎖を縮めることでリンク自身が物体まで引き寄せられるという理由付けで、普通の手段では渡れない遠所へ移動する手段。アイテムに対して使用することでブーメラン同様引き寄せることもできる。
フックの名からは鈎を引っ掛ける動作原理が推測されるが、時のオカリナではただの木の板にも引っかかったりわりと謎。説得力を持たせるためか近年では機械仕掛けの爪が閉じるクローショットに変わった。
両手の2つ持ったクローショットでショットの刺さる表面から地面に降りること無く次の表面へ移動することができる。

  • ビン
神々のトライフォースから登場。妖精や薬をはじめ様々な物を入れ、後で好きな時に使用できる。

  • 攻撃系ロッド類 (ファイアロッド・アイスロッド・マジックロッド)
初代から登場。遠隔攻撃手段。属性矢に出番を奪われがち。

  • 楽器類
初代の笛、時のオカリナのオカリナ、風のタクトの風のタクト、ブレスオブザワイルドの口笛など、作品ごとに様々。
トワイライトプリンセスの遠吠えおよび草笛、スカイウォードソードの女神のハープなど、作品によっては任意の場所で使用できないタイプの楽器も登場する。
多くの作品で効果の異なる複数の曲を奏でられる。効果は単なるイベントフラグのみの作品も多いが、その他、ワープ、馬を呼ぶ、昼夜逆転、時間操作、物体生成、風の操作、他人の操作など多種多様。

  • ペガサスの靴
神々のトライフォースで初登場、その他いくつかの作品に登場。ダッシュができる。

  • パチンコ
時のオカリナから登場。多くの場合弓矢の下位互換でキャラ立ちしているとは言いがたいが、ふしぎの木の実においては登場する多種の実を飛ばす手段として重要な位置付けになった。(属性矢の機能を移動しただけとも言えるが)

  • パワーグラブ (パワーブレスレット・パワフルグラブ・ゴロンの腕輪他)
今までできなかった重い物体を担いだり押したりの操作が可能になる。複数段階ある作品もあり、その場合フィールド上の重い物体にも段階がありそれに対応する。

  • ハンマー
神々のトライフォースで初登場、他時のオカリナ、風のタクトにも。主に下方向へ強い衝撃を与える必要のある場面での謎解きに使用する。

  • 写し絵の箱 (シーカーストーンの1機能)
カメラ。特定の物体を写真に収めることを依頼される、イベントフラグとしての使われ方が専ら。初登場の日本語版ムジュラの仮面では撮影した写真はセーブデータに記録されなかった。容量の問題と思われる。

  • 望遠鏡 (ホークアイ・シーカーストーンの1機能)
3Dのシリーズにおいて遠くの情景を拡大して見る手段。アイテムとしての初登場は風のタクトだが、ムジュラの仮面のイベントで望遠鏡を覗く場面が存在する。

  • 風操作類 (デクの葉・魔法の壷・コログのうちわ)
風を起こし、プロペラを回転させたり物を吹き飛ばすなど様々な謎解きに使用する。

  • 遠隔操作類 (ヒョイの実・ビートル)
リンク自身ではない飛行物体をあやつり、遠くのスイッチを入れたりアイテムを集めたりする。

  • 着火手段類 (ロウソク・カンテラ・魔法の粉(夢島)・赤チュチュゼリー(BotW))
炎で物を燃やしたり明かりを灯したりする謎解きはシリーズに頻出であり、単純な着火手段となるアイテムはしばしば登場する。炎の矢やマジックロッドなど他の着火手段も多いが、それらより早く登場することが多い。


【ナビゲーターキャラ】


シリーズお馴染みのナビゲーターキャラ。時オカから登場した。詳しくはこの項目を参照。


【ゼルダ史】


ゼルダの伝説シリーズには「ゼルダ史」と呼ばれる時間軸がある。詳しくはゼルダ史を参考。


【スマブラシリーズ参戦】


ゼルダの伝説シリーズのキャラは一部スマブラシリーズに何かしらの形(例:プレイヤーキャラ、アシストフィギュア、鑑賞用フィギュア)で出ている。
主人公リンクは初代からファイターとして皆勤賞だが、初代及びDXでは時オカ版、X及びforではトワプリ版、SPではBotW版とデザインが変遷している。
ゼルダとガノンは二作目スマブラDXから出演。
デザインは共通してDXでは時のオカリナ、Xとforではトワプリ準拠だったがSPではそれぞれ神トラ2、時オカ版のデザインとなった。

また、普通のリンクの他にもDX及びSPではこどもリンク、X以降はトゥーンリンクも参戦している。


アシストフィギュアとしてはX時代からチンクル、forでは新たにスタルキッド、ミドナ、ギラヒムが参戦している。




追記・修正はある程度ゼルダシリーズをプレイした人がお願いします。

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最終更新:2024年04月13日 19:31

*1 ただし後年に設定が整理された結果、殆どの作品は「同じ世界」の「別の時間軸」とされたため、厳密には世界観は同じである。「ゼルダの伝説シリーズの歴史」の項目も参照。