ギョ うごめく不気味

登録日:2012/03/03(土) 01:25:34
更新日:2023/07/31 Mon 05:36:27
所要時間:約 2 分で読めます




魚が歩いてきます、ゴトゴトゴトッ…


『ギョ うごめく不気味』は2001年にビッグコミックスピリッツに連載されていた伊藤潤二の怪奇漫画。全二巻。

2012年にアニメ文庫第1期作品として、『百合星人ナオコサン』『みのりスクランブル!』と共に、ufotableによってOVA化された。
配役の変更に伴ってストーリー展開も大きく異なっており、制作側は「ufotable史上もっとも赤字率の高い作品となった」と語っている。
なお、伊藤潤二の作品の中で 初めてアニメ化された作品 である。


◆沖縄を旅行中のカップル・忠と華織は、腐臭を放つ奇怪な生物・“足の生えた魚”を発見。

程なく大量に出現した“足の生えた魚”=歩行魚の大群は上陸、人々への襲撃を開始する。

東京に逃げ帰った二人だが、後を追うかの様に歩行魚達は日本全土に大量発生。

更に彼らは人間に感染する恐ろしい細菌ガスを撒き散らしていた。

忠の奮戦空しく、感染した華織はガスで膨張し、見るも無残な姿となってしまう…。

魚の次は人間です、ガシャンガシャンガシャン…


◆忠の叔父である小柳博士は歩行魚を研究し、その正体は、金属製の“足”=歩行機械、と魚が合体したものである事を解析する。

そしてその“足”達は腐り出した魚の替わりに新たな動力源として犬や猫、人間とまで合体していく。

忠は“足”と合体し、姿を消した華織の行方を必死で探すが…

様々な生き物と合体し、死臭を放ちながら行進していく“足”達。

人類はもはやこのまま為す術もなく滅亡するしかないのか?


◆登場人物
CV:根岸拓馬
「畜生!!おととい来やがれ」「その前にチューだ」とか死語を連発する主人公。
DQNかと思いきや、恋人の華織が化け物の様な姿になっても見放なさかった漢。
アニメ版では 彼が原作の華織の役割を担っている

  • 華織
CV:片岡未来
忠の恋人。
キスする前に「その度に歯を磨け」とのたまう、わがままで神経質だが美人なんでまあ許せる。

人一倍匂いに敏感だったが、歩行魚のガスに感染し、自身が最も忌み嫌う姿へと変貌、
絶望し命を絶つが、死してなお“足”に乗せられ、見世物にされたり、嫉妬に狂って暴走したり、リンチされたりとあまりにも浮かばれない。
アニメ版では主人公兼ヒロインとなっていて、 彼女が原作の忠の役割を担っている
性格もかなりまともになっており、おそらくアニメ化において一番得をしている。

  • 小柳博士
CV:岡崎宏
忠のおじで、かなり怪しげな風貌の所謂マッドサイエンティスト。
歩行魚と合体していた謎の歩行機械の正体に関し、ある仮説を建てる。
終盤はやはりものすごい姿になる。

  • 芳山さん
小柳博士の助手。しっとり系で大人な美女。
変人な博士を慕っていたが、華織と博士、両方の嫉妬の餌食となる。
アニメ版では忠が小柳博士の助手を担当しているという設定のため、未登場。
そのかわり、後述のオリジナルキャラが彼女に近い役割を果たしている。

  • 死臭サーカス団の方々
ガス菌感染者達を集めて見世物にしていた変態集団。
観客は忠ひとりで入場料もとらないのが謎。


◆アニメオリジナルの登場人物
  • 白河剛
CV:阿部英貴
華織が東京に戻る飛行機内で出会ったフリーカメラマン。
忠が小柳教授と面識があることを知って、華織と同行する。
過去に父親が冤罪を苦に自殺し、母親もその後を追うように他界している。
原作の芳山さんに近い役割を担っている。

  • エリカ
CV:谷口亜実
華織の女友達の一人。
現在彼氏なしで、旅行中に2人のナンパ男を勝手に別荘に連れ込んで3Pを行ったり、
サメ型歩行魚に襲われた際に、華織とアキを見捨てて一人逃げ出したりと、
原作の華織のわがままで神経質な性格をさらに悪化させたような感じの人物。
サメ型歩行魚に身体を傷つけられた結果、細菌ガスに感染し、徐々に醜い姿へと変貌してしまう。
その後日頃不満を溜めていたアキに撲殺され、死後もガスに身体を半分乗っ取られ、さらには“足”に取り込まれてしまったりと、
原作の華織の設定を一部引き継いだ結果、 作中におけるシリアスな笑いをほとんど担わされる という散々な扱いを受けた。

なお、彼女が連れてきたナンパ男達も、性感染したか歩行魚に身体を傷つけられたかの理由でガスに感染し、
“足”に取り込まれてしまっている。


  • アキ
CV:佐伯まさみ
華織の女友達の一人。
太めの体型なため男性とは縁がなく、スタイルの良い華織とエリカに対して暗い嫉妬心を抱いており、
特にエリカに対しては強い恨みを持っていたようである。
ガスに感染し醜い容貌となったエリカを見るや、今までの不満を晴らすかのように彼女を撲殺。
その後心が壊れてしまったのか、東京へ歩いて戻ろうとするが、“足”に取り込まれたエリカにつけ回され、逃げるうちに溝に転落。
その中で蠢いていた歩行魚の群れに飲み込まれるという無残な最期を遂げた。

終盤ではガスに感染し“足”に取り込まれた姿を、エリカ共々華織に目撃されている。



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最終更新:2023年07月31日 05:36