柴田善臣(騎手)

登録日:2012/03/23(金) 21:42:41
更新日:2023/11/12 Sun 16:31:03
所要時間:約 5 分で読めます





週末は競馬場に居るワイン好きのJELITAパパです!
よろしくお願いします。



しばた・よしとみ
1966年7月30日生
競馬学校1期生
所属:美浦TC(フリー)
中央GT勝ち鞍
ヤマニンゼファー(93年安田記念、天皇賞秋)
タイキフォーチュン(96年NHKマイルカップ)
オフサイドトラップ(98年天皇賞秋)
キングヘイロー(00年高松宮記念)
オレハマッテルゼ(06年高松宮記念)
ナカヤマフェスタ(10年宝塚記念)
レインボーダリア(12年エリザベス女王杯)
ジャスタウェイ(14年安田記念)

JRA(日本中央競馬会)に所属する騎手。
史上6人目のJRA通算2000勝を達成し、日本騎手クラブ前会長でもある競馬界の重鎮である。

青森県の牧場に生まれ幼少からと触れ合って育つ。
三人の叔父は「柴田三兄弟」として知られた騎手で、中でも柴田政人は二冠馬ミホシンザンなどに騎乗したトップジョッキーだった。*1

新人賞は逃したものの85年のデビューから順調に勝ち星を重ね名手・岡部幸雄の率いる「岡部ライン」の副将格として活躍。
岡部の引退とともに叔父政人も経験した騎手会長を引き継ぎ6年にわたって務めた。
現在は武豊に会長職を譲って相談役のポストに就き、引き続き「関東の総大将」は競馬界に影響力を振るっている……





……と、こうして書くと非の打ち所のないエリート騎手に見えて実際その通りなのだが、
経歴とは裏腹に大物感のまるでない親しみやすいキャラクターで知られている。

非常に多芸多才で主な趣味は釣り、ワイン鑑賞、鷹狩り、競馬。
クルーザーを運転できる船舶免許を持ちドッグブリーダーとしてもプロ並に活動していた。
twitterのアイコンは愛犬のスタンダードプードル・ジェリタ(メス)。


やたらと充実したプライベートと引き替えに
  • 7人しか居ない2000勝ジョッキーの中で唯一五大クラシックと呼ばれるレースを1勝もしていない
    (全てのレースで2着は経験している)
    日本ダービーには17回挑戦して未勝利。

  • 歴代騎手会長は現職の武豊を含めて全員ダービージョッキーかつリーディングジョッキー獲得経験があるが柴田だけ両方取っていない。

  • 02年~04年には三年連続の全国リーディング2位を記録した(1位は武豊)がその間中央G1を勝っていない。

  • 全盛期には勝ち星の大半を下級条件戦で稼ぎ出しG1では「鞍上柴田善は騎手で消し」とまで言われていた。

が、そんな風評をものともせず飄々と馬に乗る姿がファンからは支持を受け「ヨシトミ先生」「相談役」のニックネームで愛されている。

騎乗スタイルは岡部の流れを汲む競馬の王道・好位からの先行抜け出しを得意とする。
馬の力を自然に引き出す騎乗技術は業界でも高い評価を受けているが、反面強引にハナを切ったり馬群を割って差すような騎乗をしないため、
人気馬でも出遅れ→後方待機→大外ぶん回し→沈没 の黄金の負けパターン(ヨシトミスペシャル)を見せることもしばしば。

熱狂的なファンの間では馬券に絡むことなく入着賞金だけを獲得する4着に入ることを「伝統芸(略して伝)」と呼び、4という数字は神聖数として崇められる。

G1ではそんな具合で基本的に軽視されがちだが、それでもたまに重賞戦線で活躍したりすると世界のトップジョッキーことデットーリ騎手をもじって「ヨットーリ」と呼ばれる。

ブログを開設しており、殺伐としがちな競馬関係者には珍しくファンとのほのぼのとした交流の場になっている。

2021年8月8日に55歳10日にしてレパードSをメイショウムラクモで勝利し、岡部が持っていたJRA最年長重賞勝利記録を更新。
そしてその翌日にも盛岡の交流重賞であるクラスターカップをリュウノユキナで勝利した。
しかし同年12月に頸椎椎間板ヘルニアにより戦線を離脱。あわや5爺*2崩壊の危機かと思われたが、翌年4月、無事に復帰。
その2022年にはJRA現役騎手としては初・騎手でも2人目となる黄綬褒章受章者となり、11月にはJRA最年長勝利記録も更新した。


《ヨシトミ先生語録》
寡黙な性格で決してよく喋るようなタイプではないが、口を開けばしばしば名言を発する。

  • 笑いが止まらないって感じですね
    「数少ないオフサイドトラップファンの皆さん応援ありがとうございます」
オフサイドトラップで天皇賞を勝って。詳細は項目参照。

  • 「どうにかなってくれました」
ドモナラズ(馬名)に引っ掛けて。

  • 「こんな騎乗依頼ならいつでも俺は待ってるぜ!」
NHK-BS「にっぽん釣りの旅」にゲスト出演して。オレハマッテルゼと掛けて。

  • 「あぇるぅす どうも」
感謝したい時に。専門家の分析ではありがとうございますの意と推測されるが早口で呂律が回っていないため不明。

  • 「自分の100勝よりこの馬の1勝を大事に思っていました」
    「最後だから、頑張ろうなぁ」
片目失明の競走馬・ルーベンスメモリーについて。柴田とのコンビで5勝を挙げ、引退レースでは陣営の特別の配慮で騎乗し馬を労った。

  • 「人間もパワーアップしナイト!(^_^;)← (_ _ )/ ハンセイ 」
記念すべき2000勝目も挙げた現在のお手馬・ナカヤマナイトの成長について。顔文字を使いこなすブロガーぶり。

  • 「女の子の気持ちがいまいちつかめません」
    「ジェリタの気持ちはつかめてるんですけど(^-^;」
ピュアブリーゼに騎乗し秋華賞に敗れて。

  • 「ただ馬が好き、競馬が好きという一言ですね。他に何の取り柄もないので」
14年安田記念勝利騎手インタビュー。


追記・修正は柴田善臣騎手のダービー制覇を信じてお願いします

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最終更新:2023年11月12日 16:31

*1 他にはいとことして博之は西武ライオンズで活躍した元プロ野球選手である。彼の父親も騎手であった(柴田三兄弟の一人で末弟の利秋)からか、出囃子にはG1のファンファーレが用いられていた。

*2 2021年時点での中央競馬騎手年長者TOP5である柴田善臣、熊沢重文、小牧太、横山典弘、武豊の俗称。武豊による考案。