ホグワーツ創設者

登録日:2012/01/07 Sat 20:59:32
更新日:2024/03/16 Sat 22:13:24
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ハリー・ポッターシリーズに登場する偉大な4人の魔女と魔法使い。




ゴドリック・グリフィンドール

ヘルガ・ハッフルパフ

ロウェナ・レイブンクロー

サラザール・スリザリン


上記の4人によって、993年頃にホグワーツ魔法魔術学校は創設される。

ホグワーツに入学した新入生は、組分け帽子によって資質を分析され、創設者の名がついた4つの寮に組み分けされる。

魔法界ではかなり重要な人物ではあるが、彼らについて詳しい情報はほとんど残されていない。生没年すら全員不詳である。
当時を生きていた人のゴーストも存在しているのだが、彼らも詳しいことは語りたがらないらしい。



ゴドリック・グリフィンドール

「西の荒野」(イングランド西部)からホグワーツの地へやって来た魔法使い。
勇猛果敢な騎士のような人物で、魔法史上最強の四傑に数えられるほどの実力を持つ。
赤毛が特徴的。

ハリー・ポッターアルバス・ダンブルドアのような歴史に名を残す勇敢な魔法使いはグリフィンドール出身であることが多い。
(ダンブルドア自身はみずからを「勇猛果敢ではなかった」と称すが)
ウィーズリー家の人間は全員グリフィンドールに選ばれている

スリザリンとは断琴の交わりを結んでいた仲だったが、純血主義に傾倒してマグル生まれの生徒を拒むスリザリンとしばしば対立するようになる。

  • グリフィンドールの剣
彼の名が刻まれた剣。
「真のグリフィンドール生だけが組分け帽子の中から取り出すことができる」と言い伝えられ、作中ではハリーやネビル・ロングボトムが組み分け帽子の中から剣を取り出している。
後にヴォルデモート陣営の手に渡り、グリンゴッツ銀行のベラトリックス・レストレンジの金庫に偽物が保管された。

「自身を強くするものを吸収する」という性質があり、実際に2巻で倒したバジリスクの毒を吸収した毒の剣となっている。
なんだか悪役の武器っぽいが、7巻では対分霊箱特攻武器として、バジリスクやナギニを倒すために使われた。

4人のホグワーツ創設者のうち、唯一子孫の存在を明言されていない。



ヘルガ・ハッフルパフ

「南の谷間」(ウェールズ)からホグワーツの地へやって来た魔女。
温厚で、創設者の中で唯一明確に生徒の選別をおこなわなかった心優しい人物だったとされる
料理が上手でホグワーツの宴で出される食事の多くは彼女が考案したレシピが用いられている。

ハッフルパフに選ばれた生徒を「どの寮にも入れなかった劣等生」と認識している者もいるがそんなことはなく、それどころかネビルに至っては本人が希望しながらも適性なしとして却下されている。
実際に四巻の三大魔法学校対抗試合では、ハッフルパフのセドリック・ディゴリーがホグワーツの代表に選ばれており、
また不死鳥の騎士団メンバーの闇祓い、ニンファドーラ・トンクスや、ホグワーツでも教科書として使われている「幻の動物とその生息地」の著者である魔法生物学者、ニュート・スキャマンダーの出身寮でもある(ただし、ニュートは途中退学処分になってしまったが)。

ヘプジバ・スミス

ハッフルパフの子孫。
骨董品の収集を趣味にしており、ボージン・アンド・バークスで働いていたトム・マールヴォロ・リドルと交流があった。

しかし、トムにハッフルパフのカップとスリザリンのロケットを見せた2日後に亡くなってしまう。
魔法省は、老いで判断力が鈍っていた屋敷しもべ妖精のホキーが誤ってココアに猛毒を入れたためだと事件を処理したが、
ハッフルパフのカップとスリザリンのロケットがなくなっていたことから、
ダンブルドアは、トムが彼女を殺してカップとロケットを奪い、魔法でホキーの記憶を改竄し、罪を着せたのではないかと推測している。

その後、ハッフルパフのカップはヴォルデモートによって分霊箱にされている。



ロウェナ・レイブンクロー

「北の谷川」(スコットランド)からホグワーツの地へやって来た魔女。
頭脳明晰で創造力が豊かな人物だったとされる。また公正な人物でもあったが、他者を威圧するところもあったらしい。
城内の動く階段などの設備は全て彼女の手製であるとのこと。
ただ、彼女らの時代から千年のあいだでホグワーツは増改築は何度もしているとのことで、全てが千年前そのままというわけではないらしい。

彼女の名がついたレイブンクロー寮には、知的で判断力に長けた生徒が多い。

創設者同士のいざこざや娘との対立が原因で病気がちになり、色々な心労が重なったことで若くしてその生涯を終える。

「灰色のレディ」

レイブンクロー寮憑きのゴースト(本人はこの呼び名を嫌っているが)。
レイブンクローの実の娘。本名ヘレナ・レイブンクロー。

ルーナ・ラブグッドと仲がいい。

彼女が生前に盗んだ「レイブンクローの髪飾り」は、後にヴォルデモートによって分霊箱にされた。



サラザール・スリザリン

「東の湿原」(イングランド東部またはアイルランド)からホグワーツの地へやって来た魔法使い。
野心に溢れた狡猾な人物だったとされる。
また蛇と会話し、自在に操ることができるパーセルマウスだった。

魔法族の血を尊ぶ純血主義者で、当初は自分の寮で学ばせる生徒を選ぶ基準というだけだったが
後にホグワーツにはマグル生まれの者を入れるべきでないと主張するようになり他の創設者と激しく対立することになる。
もとは「これほどの友ありうるや」と謳われるほどの仲だったグリフィンドールとのいさかいは特に凄まじく、決闘にまで事が及んだ。

やがて3人の創設者との確執からホグワーツを去ることになったスリザリンは、
いつか「この学校に相応しくない者(マグル生まれ)を追放する」という自分の意志を継ぐものが現れたときのため、
ホグワーツ城のある場所に「秘密の部屋」を設け、その中にバジリスクを棲まわせた、といわれる。
その後、在学中のトム・マールヴォロ・リドルと、リドルの日記に操られたジニー・ウィーズリーによって、二度秘密の部屋は開かれ、バジリスクがマグル出身者を襲っている。

もっとも、この思想については語ったのが例のあの人のため、千年前のスリザリン本人が本当にそこまで考えていたのかは不明。
あの地下室にしても、スリザリンを崇拝した後世の誰かが作り出した可能性もある。スリザリンと同等の実力者が三人もいた時代に、あの三人の目を盗んであんな巨大な空間を作り出すというのも不自然ではあるし。

なお、彼のモデルはポルトガルの独裁者、アントニオ・サラザール*1であるとも言われる。

ゴーント家

ヴォルデモート卿の実家(?)。
ヴォルデモートの家系は精神的に気性が荒く攻撃的な者が多いが、これは純血主義のあまり親戚同士での結婚を重ねすぎたためらしい。

スリザリンのロケットを家宝にしていたが、メローピー・ゴーント(ヴォルデモートの母親)が家を出た際、生活に困ってボージン・アンド・バークスに売り払ってしまった。
その後、ヘプジバ・スミスの手に渡ったが、ヴォルデモートによって奪われ、彼の分霊箱となった。



最終的にはグリフィンドールとスリザリンが決別するなど円満とはいかなかった4人であったが、
設立当初の理想に燃えていた創設者4人の知恵を吹き込んだ組分け帽子が、「大きな困難に直面した場合は結束すべし」と呼びかけていることから、
絆や友情に勝る力は存在しないというのが、「彼ら」が出した答えなのかもしれない。




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最終更新:2024年03月16日 22:13

*1 1889年生まれ。大学教授として人気を博した後に政界に進出し、財務大臣として財政再建に当たった。その後1933年にポルトガルの首相に就任し、保守権威主義的独裁政権「エスタド・ノヴォ」を長きに渡って率いたが、晩年の1968年に病に倒れて1970年に死去。なおエスタド・ノヴォ体制は後継のカエターノ政権によって多少改革されつつも存続していたが、1974年に軍の青年将校グループが主導する無血クーデター「カーネーション革命」によって崩壊した。