シャイニング・ウィザード(プロレス技)

登録日:2012/01/16 (月) 21:32:44
更新日:2024/04/23 Tue 11:19:10
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◆シャイニング・ウィザード

「シャイニング・ウィザード(Shining wizard)」はプロレス技の一つ。
和名は閃光魔術。
グレート・ムタ時には閃光妖術とも表記される。
21世紀の始まりと共に誕生した、現代プロレスに於ける代表的な流行技、フィニッシング・ホールドである。


開発者は天才レスラー武藤敬司
01年1月の全日本プロレス東京ドーム大会での太陽ケア戦にて偶発的に誕生した後に、試合を重ねる内にプロレス技としての形が整えられていった。
元々、武藤の使用する技は流行技となる事が多く、このシャイニング・ウィザードも登場直後よりフォロワーが多く登場。
瞬く間にプロレス界は勿論、アニメやゲームにまで伝播する人気技となった。

現在ではライバル蝶野正洋のシャイニングケンカキックを始め、数多くのシャイニング(式)~と呼ばれる技も存在する。


【概要】
一言で言えば片膝立ちの相手に仕掛ける変則式の飛び膝蹴りである。
元々は武藤が試合中に立ち上がれなくなった太陽ケアに対して「何か出来ないか?」と咄嗟に考えて誕生した技であり、
原型式はケアの膝を踏み台にして真っ正面から膝を打ち込むという形態であった。
この時にはケアをKO寸前にまで追い込んだもののフィニッシュとまではならなかったが、武藤は偶然から生まれたこの新しい形態の技に手(足)応えを感じたのか、
その後の新日本プロレスでの飯塚高史との凱旋帰国試合にてフィニッシュとして初使用した。

しかし、上記の通り初期型のシャイニング・ウィザードは相手の片膝を踏み台にして真っ正面から顔面(顎先)に膝を叩き込むと云う形式であった為に非常に危険であり、
食らった相手はほぼ一撃でKOに追い込まれると云う、超危険技であった。


この技で快進撃を続けていた武藤だが、相手を必要以上に負傷させてしまう危険性と、
正面から膝をぶつける事のリスク(武藤は膝に致命的な古傷を持つ)の両方を考えた結果、
現在の様に外側から膝の内側(大腿四頭筋付近)を相手の横っ面にぶつける形態にアレンジ。
フィニッシュの際には正面からぶつける事もあるものの、一撃よりも連発の出来る使い方をされる様になった。


因みに、他の選手が使うシャイニング・ウィザードには基本形が多いが、元祖の武藤は優れた運動神経をベースに非常に多くのバリエーションを開発している。

名称は公募により募集されたが、実は「シャイニング・ウィザード」と云う名称は公募には無く、
その中の「シャイニング・ニー」と云う案に当時の武藤のニックネームである「クロス・ウィザード(気紛れな魔術師)」をミックスさせて考え出されたとの事。
発案者は元「週刊ゴング」の編集長で、闘魂三銃士とも仲が良い金澤克彦(ワールドプロレスリング中継でお馴染みのGK)であったらしい。



【バリエーション】

◆シャイニング・ウィザード
武藤が開発したオリジナル技。
片膝を付いた相手の膝を踏み台に、膝を叩き込むのが基本形。


◆串刺し式
コーナーの相手に、セカンドロープを踏み台にして膝を叩き込む。
開発者は武藤。


◆スタンディング式
なんと立った状態の相手に仕掛ける。
やっぱり開発者は武藤。


◆踏み台式
主に、パートナーやレフェリーの背中を踏み台にして仕掛ける。
開発者は武藤。
スープレックスを仕掛けている馳の腹を踏み台にした事もある。


◆シャイニング・インパクト
開発者は結局武藤。
曙とのタッグで武藤が開発。
ロード・ウォリアーズのダブルインパクトの膝バージョンで、横綱が肩車した対戦相手に武藤がトップロープから膝を叩き込む。


◆シャイニング・ケンカキック
開発者は蝶野正洋。
武藤との三冠ヘビー級王者戦にて初公開。
今やオリジナル技として認知されており、上記のシャイニングウィザードをも超えるバリエーションが開発されている。

※武藤、蝶野、共に身体能力が高すぎる為か本人達以外に基本形以外の使い手は居ない。
東京ドーム大会で見せたサンドイッチ合体式は伝説。


◆シャイニング・トライアングル
中邑真輔が使用していた、片膝を付いた相手への飛びつき式三角締め。後に総合格闘家でNOAHを主戦場にする佐々木憂流迦もフィニッシュホールドとして使用している。


◆シャイニングあてがい
男色ディーノのゲイ術的必殺技。単に「あてがい」と言われることも。
シャイニング・ウィザードの要領で股間を顔面に叩き込む。


◆シャイニング・稲妻
垣原賢人(引退)が使用。
稲妻レッグ・ラリアートの変形技。


◆ブラックマジック
センシ(ロウ・キー)が使用する。
シャイニング・ウィザードから膝を当てずに、背面に回した足で後ろ蹴りを放つ。


◆シャイニングごんぎつね
燃えるオリーブオイル・アントーニオ本多が使用する。
片膝を立てた相手にキメるシャイニング式のサミング。
技と呼べるか不明


◆シャイニング・ニースタンド
元K-DOJOの千葉の青い悪魔・DJニラが使用。
シャイニングウィザードをキメると見せかけて相手の片膝に乗っかり全体重をかけてダメージを与える。
技と呼べるか不明




【主な使用者】

武藤敬司
開発者にして、フィニッシング・ホールドとして同技を使用している第一人者。

蝶野正洋
上記の様にシャイニング・ケンカキックの開発者にして第一人者。

◆ザ・ハリケーン(グレゴリー・ヘルムズ)
元WCW組のWWEスター。武藤へのリスペクトから技名も変えずそのまま使用。
ただ、彼の場合相手の足を踏み台にしない場合が多い。

◆CMパンク
元WWEの代表スターの一人。武藤だけでなく色んな日本人レスラーの影響を受けてる。
インディー時代に決め技として多用していたが、後期にはアナコンダ・バイスへの繋ぎとして使用。
ザ・ハリケーンがWWE復帰後は封印してたが、最近また使い出してる。

◆菊タロー(えべっさん)
日本を代表するお笑いレスラー。
えべっさん時代は「シャイニング・えべザード」
菊タローとしては「シャイニング・菊ザード」の
名称で使用している。
小太り体型ながら打点は高く、かの獣神サンダー・ライガーを台代わりに使用した恐れ知らず。

◆清宮海斗
プロレスリング・ノアの若き超新星。
武藤敬司引退ロード初戦で勝利後、武藤本人に直接伝授された。
清宮は他にもスタンディング式や三角飛び式を愛用しているが、原型シャイニング・ウィザードに近い、相手の頭部を掴みながら至近距離から膝を当てる変形シャイニング・ウィザードを開発・フィニッシュ技に使用。この技でN-1VICTORY初優勝を飾った。

◆SANADA
武藤敬司のかつての直弟子であり、紆余曲折を経て新日本の頂点に輝いたCold Skull。
直接伝授された訳ではないものの、長らく間近で見てきただけあり非常にキレのある蹴りを放つ。
前述の清宮とは2023年のG1 CLIMAXで初対決を果たし、20分一本勝負の一進一退の攻防の末、同技でSANADAが勝利。
残り時間僅か2秒の出来事であり、同大会屈指の名バウトになった。

◆浜亮太
若手時代は良く使っており、体重200kgを超えているのに綺麗にふわりと舞って決めていた
三冠ヘビー戴冠時もプロレスLOVEポーズ→シャイニングウィザード→リョウタハマーのムーブで決めている。
体重がありすぎる為ハリケーン式の相手の足を踏み台にしないタイプを使用。

毛利蘭名探偵コナン
ある事件で、犯人(現役プロレスラー)に襲われているコナンを助ける為、その犯人に一撃をくらわす。見事KOした。
「それならきっと武藤さんの……」

沢近愛理(スクールランブル)
主に播磨にムカついた時に使用。

◆キング
◆アーマーキング
鉄拳』を代表する。
キングはシャイニング・ウィザード。
アーマーキングはシャイニング・ケンカキックの使い手。

◆『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』の仲間キャラ
閃光魔術と表示されるが、直訳すればシャイニング・ウィザードになる。



追記・修正は片膝を踏み台に。

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最終更新:2024年04月23日 11:19