新田勇(真・女神転生Ⅲ)

登録日:2011/07/07 (木) 16:15:32
更新日:2024/01/17 Wed 17:20:13
所要時間:約 2 分で読めます




新田 勇(イサム)とは、アトラスから発売された真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-に登場する人間である。
主人公のクラスメイト*1

CV:江口拓也(リマスター版)

作中の活躍

初登場はシンジュク衛生病院の病室。
千晶サマにパシらされて、担任の高尾祐子を探していたが結局見つけられず、主人公に地下へのカードキーを預けて、自分は違う場所を探すことに…。
が、高尾祐子は実際には地下にいた。
不運。

再登場はマントラ軍本営の入り口。そう、彼もまた東京受胎を生き延びたのである…。
しかし、タッパが3メートルはあるガチムチレオタードのマントラ軍ナンバー2に殴られ、マガツヒを吸い取られて投げ捨てられる。
死ななかったとはいえ*2やはり不運。

その後、高尾祐子を見つけて助け出すべく予知能力を持つフトミミに会うためカブキチョウ捕囚所に向かうが、捕囚所のボスである龍王ミズチに囚われ、ゴーリゴリの拷問を受けてしまう。
もはや凶運。


だが、ここで彼は一つの考えに至った…。


「この世界で頼れるのは自分だけ、他人の事は関係無い」
救出に来た主人公にそう言い残して、囚われていた部屋にあったターミナルでアマラ経絡に行ってしまい、しばらく物語の舞台からは姿を消す。

その後、アマラ経絡に向かった主人公が見たのは変わり果てたイサムの姿だった。

そこで彼は一つのコトワリを見つけていた。
人と人との関わりを一切無くした排他的で超個人主義な世界「ムスビ」である。引きこもりには最適なコトワリだな!
孤立し、流され、傷つき、アマラ経絡にこもっていたイサムならではの結論である。

ここでの別れを経てさらに終盤、彼はコトワリを啓く為にボルテクス界の底面・アマラ神殿のマガツヒを使おうとするが、そこには異邦の神が三柱も居座っていた。
その排除を主人公に頼んでくるのだが……他人に干渉しない世界の創造を目指す者としてこの要求はどうなのだろうか、と思わなくもない。
口ぶりからすると、もし断られたら自分でやるつもりではあったようだが。一応は、経絡に関する知識が豊富な聖は見張っておかないとどんなことをされるかわからないため、監視役を自分が担当し主人公にボス討伐を任せたともとれる。

そして、彼がアマラ神殿のマガツヒを使って呼び出したのは、時の流れからも外れ名前すら失った、絶対の孤独を司る漂流神。
その名無しの神に「ノア」と名付けたイサムは、自らそのコアに収まった。

ムスビの世界を否定していた場合には、カグツチ塔でイサム(邪神ノア)と戦うことになる。
「夜のオーロラ」という固有スキルで自分の耐性をコロコロ変えてくるのが、最大の特徴。
一つの属性以外の全てを反射する上に万能属性すら10%にカットしてしまうので初見は手こずるが、行動パターンが「夜のオーロラ」→他の行動で固定されているので実質1回しか行動できない上に、弱点の変化はランダムではなくローテーションなので、ネタが割れれば大して苦戦しない。
火炎・氷結・電撃・衝撃(・貫通)の各属性を取り揃えていないと長引くが、ノアの方も最強攻撃が単体の相手のHP・MPを吸い取る「ウソブキ」ぐらいと、強力な攻撃スキルを持っていないので、長引くだけではある。

一方、ムスビの世界に同調していた場合は千晶サマに討たれており、守り抜いたヨミノタカラを主人公に託して消滅する。
千晶同様にどんなルートでも死ぬというポジションだが、ある意味孤独のコトワリらしい展開ともいえる。
創世の際には彼の帽子と墓標とメッセージを受け取りながら主人公は静かにムスビの世を夢想する……


ムスビのコトワリ

「自分」という存在を唯一至上と位置付け、他人との相互干渉つまりは人間関係の一切を無意味と断じて排した、孤独な自己完結のコトワリ。

思想教条以前に、群で生きるという人類の生物的特性に真っ向から反しているため、プレイヤーからは特にツッコミどころ満載のコトワリとして扱われやすい。
と言うのも、ヨスガやシジマなら良し悪しはともかく世界は最低限回るだろうが、このコトワリの場合そもそも社会というものが成立しない。
ディストピアどころか血で血を洗う世紀末な世界すら成り立たないのだ。
何せ、相談や協力はもちろん管理も搾取も闘争も略奪も一切出来ない。と言うか、しようという発想さえ生まれない。
誰も干渉し合わないとはそういうことである。



余談

アマラ経絡に潜った後のイサムは人修羅とお揃いの上半身裸に、人の顔*4が大量に体にくっついた姿になる。
なのに何故帽子は頑なに取らないのか? あまつさえ邪神ノアにまで被らせるのか?
そもそも大量の思念体と融合しちゃってるなら個人じゃなくね? 同調する思念体も本当の孤独には耐えられなかったの?
等々、ネタでもマジでもツッコミどころに事欠かないキャラである。
尤も、当初はヒロインとみられていた高尾裕子はひたすら現状への不満を糧に動いている割に肝心のコトワリの構想は全くなく、誰かが自分の理想のコトワリを授けてくれるという勇以上の他力本願で周囲の人間から呆れられ見限られるという彼以上にコミュ障が疑われるレベルのダメ人間であったが



追記・修正はムスビルートをクリアした方がお願いします。

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最終更新:2024年01月17日 17:20

*1 勇本人は主人公のこと度々「友達」と呼ぶが、その場合大体上から目線なのと、それを主人公=プレイヤーの方がどう思ってるかも含めて、本当に友達かどうかはプレイヤー次第というライン。

*2 ちなみに、ボルテクス界における人間はマネカタや悪魔の比でない良質かつ大量のマガツヒを生み出す希少種として珍重されている。勇が死ななかったのも、鬼神トールが(あれでも)手加減していたからと考えるのが妥当か。

*3 例えば、誰もが引きこもって生きられるだけの設備や資源等が無限にどこからともなく湧いてくるようになる、など。

*4 これは、イサムと融合することで実体化した思念体たちである。