ファンデッキ

登録日 :2009/10/06(火) 07:33:21
更新日 : 2017/07/17 Mon 21:18:10
所要時間 :約 16 分で読めます





王様「なんだ、ただのファンデッキか」
杏子「ファンデッキ?」
王様「勝つためのデッキというより、 自分のテーマ・趣味で構成されたデッキのことさ」

【概要】


ファンデッキとは、トレーディングカードゲームにおけるデッキの区分の1つ。

「特定の環境で勝利すること」よりも、「 自分の好きなカードで勝利する 」ことを目指して構築されたデッキの事である。

例えそのカードが弱くてもカードに対する愛では負けない!
攻撃力の低さや効果のショボさなんて愛でカバーできる!
……という情熱を燃やすプレイヤー達が自分の持てる知識、お金、愛を詰め込んで組みあげられた まさに愛の結晶。
自分の好きなカードを使ってゲームに勝利した時の快感は多くのプレイヤーを惹きつけてやまない。

対義語は「ガチデッキ」(環境で勝ち抜く為に構築されたデッキ)…だが、明確な境界線は曖昧である。
カードプールの変化によって、あるテーマが強化された結果、ファンデッキがガチデッキになる事も多い。
逆に、制限改定やインフレの影響でかつてのガチデッキがファンデッキ扱いになることも多い。

「ネタデッキ」との境界線も曖昧であり、趣味や遊び心を重視している点でネタデッキもファンデッキの一種として扱われることもある。
ただし「ファンデッキ=好みを重視しつつ勝利を目指すデッキ」と見る傾向も強く、
一部TCG界隈では、ネタデッキは勝敗を一切重視しない点でファンデッキと区別される。

ファンデッキだからといって弱いと決めつけてると、1ターンキルなどをブチ込まれるのでそういった偏見を持たずに全力で立ち向かおう!
デッキの強さにもよるが、下手に手を抜くのはかえって失礼である。
ただし、フリーで環境デッキを使われるのを好まない人もいる(=ファンデッキ同士で対戦したい人もいる)ので、
環境デッキを使うなら、「環境デッキ使いますね」などと一言かけておくとトラブルになりにくいだろう。

なお、デッキを構築するのも、実際に使って戦うのも 高いプレイヤースキル が必要になってくる場合が多い。
自分の好みを優先していると、カードパワーが低いカードを使わざるを得ないことも多々発生するため、不利な戦いを強いられることも多い。
また、派手なコンボを決めようとすると下準備に手間がかかるため、それまで相手を足止めできる手を考える必要も出てくる。
自分の切り札の強さも弱さもしっかりと認識したうえで、最大限に性能を発揮させるにはどうすればいいか考えなければならない。
愛だのロマンだの口先の情熱を語るだけでなく、 本当の意味で相棒となるカードのことを理解する作業 でもある。

確実な勝利を狙うガチデッキとは違ったベクトルではあるが、突き詰めるとこちらも 非常に頭を使う デッキと言えるだろう。
基本的に骨が折れるが、 自分のやりたかったコンボや、バトル中に偶然発見出来たコンボを決められた時の爽快感は他のデッキでは味わえない。

その他、「デッキ」や「デッキ構築」も参考のこと。


【ファンデッキを使う際の留意点】


忘れてはならないのは、 ファンデッキもデッキの一種には間違いないこと
つまり、勝利を目指して組まれるれっきとしたデッキの1つなのだから、 たとえ弱いカードを切り札にしていても、それを敗北の理由にしてはいけない
ファンデッキを使うことは自由だが、勝負に負けて「ファンデッキだから仕方ない」なんて言い訳はやめよう。
負けるのがいやならば、最初から使わなければ済む話である。

相手としてみれば「本気じゃないから」と言われたようで不快な気分になる。
また、デッキやカードの選択には幅があるのに強いカードを投入しないでおいて「ファンデッキ」と言うのは相手からは単なる言い訳にしか聞こえない。
完全にネタに走ったデッキと違って、ファンデッキは 自分の好きなカードを活躍させるために全力を尽くすべき なのである。
勝つために強力なカテゴリの力を借りたり、メタカードで相手を邪魔するのはガチデッキの場合と同じで、よくある光景である。

逆に、自分の切り札をいくらハンデスされようが、あっさり除去されようが、泣いてはいけない。
相手だってゲームに勝ちたいのだから当然の行動であり、何かしらの妨害が飛んでくるのは想像の範疇である。

特に「 相手がガチデッキを使ってきたから負けた 」という言葉は 禁句
同じ土俵に立つ以上は相手がどんなデッキを使ってきても文句はいえないし、敗北自体は完全に自分の責任である。


ただ、酷な話ではあるが「その動きならば別のデッキで行った方が強い」という現象が発生することも多い。
ファンデッキを使うには当たっては「自分の好きなカードを使いたい」という明確な目的があるので、
割り切って自分の道を行くか、もしくは少しでも差別化できる点を探す必要があるだろう。

ファンデッキを使うのは 自己責任であり、茨の道 でもあるのだ。
強さの限界を思い知らされ、どこかで妥協や割り切りを迫られることも多々ある。

ファンデッキを使うのはフリー対戦の時だけにし、真剣勝負を楽しむための場では大会用のデッキを使うなど、
使用する場所を考えるのも精神衛生上よろしいかもしれない。


以下、各タイトルごとのファンデッキの扱いについて

遊戯王OCGにおいて】


古くから【ブラック・マジシャン】【青眼の白龍】など、原作・アニメで登場した人気のあるモンスターでファンデッキが作られてきた。
第5期終盤から強力なカテゴリデッキが台頭するようになり、
GX以降はキャラクターごとにテーマやカテゴリを割り当てられるようになったため、ファンデッキは作りやすい。
アニメの放映中にカード化に恵まれなかったテーマでも「コレクターズパック」で救済される例があるので、マイナーなものでも希望はある。

【究極完全体グレート・モス】といった概ね一体のエース・切り札を活躍させるデッキ、
【ヴェノム】【宝玉獣】などのテーマデッキや【ドラゴン族】等の種族統一デッキ等が存在する。
また、漫画やアニメの「キャラクターの使用するデッキ」を再現したデッキもファンデッキに分類される(こちらはキャラクターデッキとも)。

きちんと構築すれば強力なデッキも多く、ガチとファンの境界線は曖昧な部類。
遊戯王OCGは1枚のカードパワーが大きく、インフレも激しいため、かつてのガチデッキがファンデッキ扱いとなるのは珍しくない。
逆に、新しいカードでファンデッキが強化されるという現象も頻繁に発生する。
思った通りのデッキが組めなくても、気長に待っていれば相性のいいカードが登場するかもしれない。


また、ファンデッキとネタデッキを区別する風潮がやや強く、
勝利も重視するファンデッキをネタデッキ扱いすると顰蹙を買う可能性もあるので注意。

5D's以降は D-ホイールも用意してしまった デュエリストもいるとかいないとか……
『バイクに乗ってデュエル』を再現するのはかなり危険かつ、 道路交通法違反 なので絶対に行わないように。

また可愛いらしい女の子のみで構成されたデッキは非常に華やかであり、手間と愛情を掛けて作ったのは分かるが
「ウィンちゃんは俺の嫁」
「ピケルたんハァハァ……」
「ルイン様に倒されるモンスターが羨ましい!」
など、出過ぎた愛により相手を困らせる発言をしながらのプレイはやめましょう。

なお、アニメDMではステップ・ジョニーとの決闘回で王様が「ファンデッキ」という言葉を使っている。
この回でファンデッキという言葉を知った者も多いかもしれない。

「あいつどうしようもない奴だと思ったが、デッキの組み立て方を見ると…デュエルに関しては案外素直な性格に見える。」


MtGにおいて】


ノンクリーチャーフルバーンデッキやプレインズウォーカーコントロールデッキ、部族デッキなどが妥当なあたりか。
しかしやはりガチとファンの境目が曖昧で、環境とメタ次第では十二分以上に戦えるデッキになる。特に部族デッキでもゴブリンやマーフォークはトップメタにも顔を出す事も。

メタが突き詰められがちなゲームなので、メタ内構築以外の完全自作デッキ(地雷デッキ)がある意味ファンデッキかもしれない。
しかし、時としてスライのようなデッキが生まれる事もある。

また、バベルデッキやエターナルブルーデッキ、ドラコ爆発など、
もはやファンデッキの枠を超えたデッキ(ロマンデッキ)も数多く存在する。

そして、MtGのネタデッキといえば 甲鱗様
『甲鱗様wiki』 でググればきっと幸せになれます。


デュエマにおいて】


デュエマは初期から種族を軸にデッキを組むことを推奨しており、昔からガチデッキからファンデッキまで様々な種族デッキが組まれてきた。

いわゆる「種族ゲー」の節があるため(MtGの影響をどのカードゲームよりも受けている)、
背景ストーリーにおける味方クリーチャー同士を組み合わせたりする、なんていうのも盛ん。
エピソード1以降、露骨に強い主人公カードが度々登場しており、
背景ストーリーの味方同士で組んだ結果「覇と刃鬼とリュウセイ」なんていう環境トップになってしまうこともある。

「ガーディアン」「リキッド・ピープル」「ジャイアント」「スノーフェアリー」辺りは昔から数が豊富でデッキは組みやすい。
癖は強いが「デスパペット」や「アーマロイド」は動きに癖があるが、強力な妨害手段を持つのでなかなか侮れない。

逆に、古くに登場して以来サポートがほとんど或いは全くないマイナー種族も多々あり、
今からグラディエーターやリヴァイアサンでデッキを組もうとなると苦労する。

また、作中のプレイヤーが使うデッキが構築済みデッキになったり、拡張パックで強化されたりということが多いので、ファンデッキは組みやすい。
「ボルメテウス」「紫電」「NEX」など、各シリーズごとに様々な主人公カードが設定されているので、それを主役にするのもいい。
「進化V(ボルテックス)」である「ボルフェウス・ヘヴン」「シデン・ギャラクシー」や5体の王も段々使いやすくなってきているので、手を伸ばしてみるのもいいだろう。

革命編では、勝舞編のキャラクターのカードを強化するパックや、
過去のカードを切り札にした「マスターズ・クロニクル・デッキ」が発売されるなど、古参ファンに向けた試みがなされた。

プリンプリン、モエル、コットン、アイラなど、イラスト人気が高い女の子カードもあるので、それらでデッキを組んでも楽しいだろう。
この辺はスノーフェアリーのデッキが人気な理由でもある。

クリーチャーのイラストレーターを参照する「ハムカツのイラスト百烈ペン」というカードもあり、 絵師統一デッキ を組むことが可能。
絵師の名前を1つ選び、その人物に描かれた自分のクリーチャーの数×2枚ドローすることができるので、
なるべく自分の好きなイラストレーターが描いたクリーチャーでデッキを固めよう。

キャラクターが描かれた「H.C.(ヒーローズ・カード)」のコストを軽くする「松本大先生」なるカードもあるので、それを中心にデッキを組んでも楽しい。


Lyceeにおいて】


各種有名エロゲー、ギャルゲーキャラで戦うゲームなので、
作品統一や中の人統一、絵師統一などカード性質的に色々なファンデッキが存在する。
デモンベインG秋葉、アストラルバスターズなどを主軸にしたデッキはそれだけでファンデッキと言えるだろう。
しかし、Lyceeはシステム上作品統一デッキが作れる作品は限られてくる。
ランスデッキやリトルバスターズ!デッキなど

ニコニコに「男の娘デッキ」などのプレイ動画などもあったりする。


GUNDAM WARにおいて】


ガチデッキとファンデッキの境が非常に曖昧なカードゲームである。
軍統一、作品統一やイラストレーター統一などが妥当なあたりか。

ノンユニットデッキや第7次宇宙戦争デッキ、MFデッキなども構築次第ではガチデッキである。
組織の人気的な意味では、ティターンズ単体デッキはファンデッキの部類かもしれない。
間違いなく タイヤ デッキはファンデッキである。

改正で00系に制限が掛かったため、今後の展開が読みづらい。


【サンライズクルセイドにおいて】


GW以上にファンとガチの境界が甘く、どの作品をメインにしても組み方次第でガチデッキにすることが可能。
というか、作品縛りをすると逆にガチデッキ化する。

ファンデッキ一例:
  • 赤青勇者
ガオガイガーマイトガインで組む勇者デッキ。
現時点での特徴「勇者」持ちのキャラ・ユニットがGGGとMGの主役級のみのため、そこそこ戦えるもののまだファンデッキの域を出ない。
と思ったが、MG動輪剣やGGG&超竜神の登場で洒落で済まない強さになってきた
混色ながら指定国力が低く、扱いやすい
ただし、すごくシュールである。
「ガオガイガー! 神! 特急合体 !!銀の翼に希望(のぞみ)を乗せて、灯せ平和の青信号! 勇者特急マイトガイン ! 定刻通りに只今到着!」

  • 赤単シンメトリカル
特徴「ビークルロボ」を持つユニットを使い、コマンド「シンメトリカルドッキング」で超竜神を早出し(最速3ターン)するもの。
しかし、高コスト帯が多く、まだ数が少ない為、運用が難しい。
やっぱり、シュールである。
炎竜ボルフォッグシンメトリカル ドッキング !!! 神!!!」


幻想ノ宴において】

存在そのものがファンデッキ
紅魔館、守矢一家等の異変デッキ。
マリアリ、レイサナ等のカップリングによるマリス砲デッキや巫女デッキ。
早苗永琳妹紅神奈子の一見してバラバラの風林火山デッキ。

などの揃え方のキャラ選択であっても、それはファンデッキであると同時にガチデッキである。


ヴァイスシュヴァルツにおいて】

所謂『萌え』系タイトルもそれなりに参戦しているため、ファンデッキを使う人は多い。
どのタイトルでも(武士道のお約束として新しいタイトルほど強いが)それなりに戦えることや、
運ゲーの要素が強いためにファンデッキであっても勝てることがあるので、ファンデッキを組む人は多い。

ただ、ファンデッキの宿命として同タイトルのカードで固める『ネオスタンダード』デッキになりやすいため、
強さのみを追い求め、様々なタイトルの猛者を結集させた『スタンダード』デッキには敵わないことが多い。

そんな時は『汚いな流石スタンダードきたない』等の負け惜しみを言わず、
相手の健闘を讃えた後でネオスタンダードを組んでる人を捜すか、素直にネオスタンダード限定の大会に出るようにしよう。

ちなみに、武士道の愛で異様に強い『 ミルキィホームズ 』や、パンプの相乗効果で有り得ない火力を発揮する『灼眼のシャナ』等、むしろネオスタンダードで組んだ方が強いタイトルもある。


LORD of VERMILIONにおいて】

公式から、FF4のカードのみ等で修羅の道を歩むと称号が貰える等、ファンデッキに特典があるのが最大の特徴である。
更に最新作REではオンラインでゲストカードの原作のBGMがたまに流れるというファンには堪らない機能が付いたため、
ファンデッキとも結構当たりやすい。また作品単の場合シナジー等も考えられてる場合も多いので、やりやすいだろう。


Z/Xにおいて】

基本的にどんなデッキでもある程度戦えてしまうことから、ファンデッキ製作の敷居はかなり低い。
というか「可愛い女の子をかき集めたら強デッキになりました」が日常茶飯事なため、ファンデッキの概念自体が他のTCGと少しばかり異なる。

Z/Xでファンデッキと言えば『絵師統一』か『テーマ統一』か『Z/XRデッキ』のどれかの意味合いが強め。

絵師統一は完全統一は一部のイラストレーターに限られるが、
特定のイラストレーターが描いたカードは全部積みのデッキ(しかもバランスまで織り込み積み)を組んだという猛者も存在する。

テーマ統一は三国志や三銃士など公式が用意したくくりをまとめたもの。
九大英雄やオリジナルⅩⅢなど肩書き持ちをフル投入したデッキは誰もが一度は夢見るだろう。

Z/XRデッキは、Z/XRが専用構築(ハイランダーや高コスト投入など)を前提とした能力を持ち、
基本的にガチよりはロマン寄りであるため所謂『プロレスデッキ』に近い。
また他のカードにはない際立った能力からアニムスループのようなコンボが生み出されることもある。

なお『背景ストーリーのZ/X世界でゼクスを使役する者をカードで再現した』という形であるため、
キャラクターがTCGをしているわけではないのでデッキ再現という概念はない
(綾瀬や千歳、相馬などの所有が明言されているゼクスを入れることはできるが)


追記・修正はファンデッキでゲームに勝利した人からお願いします。

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