サイクロプス(ガンダムSEED)

登録日 :2012/02/18(土) 18:52:36
更新日 : 2017/06/24 Sat 00:36:13
所要時間 :約 3 分で読めます






……この犠牲により、戦争が早期終結に向かわんことを切に願う…


青き清浄なる世界のために…


3…2…1…!


【概要】

サイクロプスとは、機動戦士ガンダムSEEDに登場する戦略兵器。

構造としては、マイクロ波発生用装置である多数の大型パラボナアンテナを敷き詰めたもの。
原理はマイクロ波を放射し、更にはマイクロ波の強度を増加させ、周囲一帯にマイクロ波加熱を生じさせるというものである。





ぶっちゃけ巨大な電子レンジである。



原理は単純なれど、マイクロ波を放射するため身体を水で構成された人間などの生物には脅威であり、
有効範囲内にいる生物は、体内にある水分が急激に加熱・沸騰させられる。
更に水蒸気が全身の皮膚を突き破って爆発し、北斗神拳を食らったモヒカンのごとく体が破裂し死に至る。
この描写はかなり グロイ ため、トラウマになった人も多い。

また、加熱する水が無くてもある程度は加熱され大気中水蒸気の輻射熱も発生する。
そのため搭載している燃料や弾薬が加熱されれば誘爆してMSや戦艦をはじめとした兵器群や軍施設なども破壊することが可能。

ついでに発生してるのが電磁波だから中のコンピューターなんかも一撃死する。

コンピューターが死ぬか人間が死ぬかのデスレースである。

C.E世界の地球は、核分裂を抑制し電波を妨害するニュートロンジャマーに満たされているが、電波であるマイクロ波も当然これに妨害されてしまう。
その妨害効果がサイクロプスの効果を狭い範囲で限定的に使用できるようにしてしまい、しかもマイクロ波なので放射能汚染も起こらない、
クリーンで使いやすい自爆システムとして使用される事となったのである。

起動には司令官クラスの将校二人が、同時にキーを差し込む必要がある。

本来はレアメタルの混ざった氷を融解させるための装置で月面のエンデュミオン・クレーターに設置されていたが、
グリマルディ戦線の敗色が濃厚になった時に地球連合軍がレアメタル採掘施設がザフトに渡らないように、
暴走自爆させたのが発端である。この結果大損害を出したザフトは月から撤退した。
その時の戦闘の生き残りが後の「エンデュミオンの鷹」ことムウ・ラ・フラガである。

アイデア自体は19世紀末から存在する、戦前のSFにも幾度となく登場した *1 SFガジェット「怪力光線」の現代版である。


劇中では、オペレーション・スピットブレイク時にアラスカ基地に設置された状態で登場。
ザフト軍を道連れにするために起動させた。



「青き清浄なる世界のために…」


…普通、世界の事を考えてる奴等のすることじゃないが…

ユーラシア連邦などの部隊で構成されていた防衛隊はそのことを知らされておらず、敵を誘い込むための捨石とされてしまう。
防衛戦に参加していたアークエンジェルもサイクロプス起動に巻き込まれそうになるが、
違和感を察知し居残って調査をしていたムウが戻ってきてサイクロプス使用を知らせたことにより、
マリューは残存艦艇と共に戦場からの脱出を選ぶ。

ザフトの猛攻により脱出は困難を極めたが、フリーダムガンダムに乗ったキラ・ヤマトが救援に現れ、アラスカから脱出に成功する。
キラはマリューから聞いたサイクロプス使用の情報を両軍に伝え、それを聞いた一部の部隊も脱出を選択。
ザフトの方でもイザーク・ジュールの部隊を始めとする一部部隊が戦闘区域から離脱したことで致命的被害は免れた。

しかしキラの言葉を信用せず残り続けた両軍の将兵や、機体の損傷により脱出が不可能になっていたパイロットなど多くの人命が失われた。
最終的にはアラスカ基地が大爆発を起こし、辺り一帯は巨大なクレーターのような地形になってしまった。
どこが「クリーンな」兵器なんだ……。

また、性質上動かすことができないため、能動的に使用する場合は敵軍を自陣に誘い込む必要があるという欠点がある。
そのためには設置場所が敵軍にとって攻める必要のある重要拠点であることが求められるが、使用すればその拠点は壊滅してしまう。
かなり扱い辛いリスキーな兵器と言える。

あくまで、 放射線などを発生させず一定範囲内を徹底的に破壊できる自爆用システム という意味での「クリーンで使いやすい兵器」という評価なのだろう。


使用機会自体が限定的な為かはたまた非効率的過ぎる故にか、以後の公式の使用記録はない。



この「大量破壊兵器で捨て石の味方ごと敵を殲滅する」という作戦は、アークエンジェルクルー達の地球連合への不信感を決定的なものにするには十分であった。
後にアークエンジェルが地球軍を脱走して独立勢力として行動するようになる切っ掛けとなり、更にその後にオーブで下船許可が出てなお一部のクルーが残ったのも、
ムウは「サイクロプスの件が相当頭に来ていたのだろう」と評していた。

ザフトにしてもサイクロプスによる大損害で兵士らは報復心に燃え、次に攻略目標に定めたパナマ基地で投降した地球軍兵士を虐殺する事態を引き起こす。


初代ガンダムをなぞるようなストーリーもここから独自の展開を見せるようになり、SEED作中に於いて様々な意味で大きな転換点となる兵器であった。


X_ASTRAYでも特務部隊Xのメリオルからユーラシア連邦が大西洋連邦を快く思わない例として挙げられた。



【その他作品にて】

スパロボシリーズでは大体原作通りの扱いであり、捨て駒にした味方もろともザフトを皆殺しにする点がアークエンジェル隊だけでなく、プレイヤー部隊の面々の怒りをも買っていた。

特に『第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~』では、囮にされていたプレイヤー部隊をアラスカ基地から逃がした岡防衛長官がサイクロプスで命を落としている。
岡防衛長官の死後、彼の娘である岡めぐみは同胞(ブルーコスモス派の連邦軍)の手によって父親を失いながらも連邦軍を信じて争いを平和的に解決しようと前向きに考えていたが、腐敗しつつある地球連邦の情勢に嘆いていたカミーユ(とクスハ)の方は人類同士に対する不満が最高潮に達してしまった。





追記・修正はサイクロプスに耐えてからお願いします。

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