フドウ(北斗の拳)

登録日:2012/01/01 Sun 22:16:11
更新日:2024/04/22 Mon 18:27:40
所要時間:約 4 分で読めます





「哀しみを知らぬ男に勝利はないのだ!!」


北斗の拳のキャラクター。



身長225cm
体重270kg
cv.飯塚昭三(アニメ)/宮崎寛務(北斗無双シリーズ)/小山剛志(DD北斗の拳(アニメ版))/松山鷹志(イチゴ味)

●目次

概要

南斗五車星の一星「山」を司る。

作中でも屈指の巨体の持ち主で「山のフドウ」と名乗る大男。

性格は心優しく孤児の子供達を引き取り、自らの子供として育てる作中随一の人格者。


しかし、昔は人間の事をゴミのように扱い虐殺を繰り返す荒くれ者だった過去を持つ。


来歴

過去

当時のフドウは「鬼のフドウ」と呼ばれ、リュウケンの門下生を相手に金と食料を賭けた試合を行い、圧倒的な力で勝利するも戦意喪失した相手をカスと呼びながら踏み殺す等、様々な残虐な行為を平然と行う冷酷な男だった。

リュウケンに「人の命」について聞かれた時も
「命……考えた事もないわ。父も知らぬ、母も知らぬ、故に命も知らぬ!」
と言い放ち、人の命など蛆虫の如く沸く出るモノと評していた。
その迫力は当時の若きラオウが恐怖に震えて動けない程であった。


だがユリアとの出会いが彼の変わるキッカケを作り出す。

ある日、金目のモノを奪う為に襲撃を行うフドウ。
しかし扉の前に立ちふさがり、脅しにも屈しないユリアが守ろうとしたモノが子犬だった事に驚愕する。
そして読者はその子犬がフドウの手の平にちんまりと乗っていることに驚愕する。

そして産まれたばかりの子犬を渡され、その余りのか弱さにたじろぎ、「命」について教えられ、ユリアの中に自分が知る筈のない母を見た事により改心を決意する。
以来、南斗五車星の一人、山のフドウと生きていき、人々から「善のフドウ」と慕われる善良の人物に変貌した。


物語登場時

ただの男を装い、ケンシロウと接触するも悪漢達の行いに怒りを爆発させ、殺してしまう。
自身の正体を明かし、主である南斗最後の将の元への案内を務めようとするも負傷や子供たちの事もあり、自身の村に留まる事になる。
そしてケンシロウに将の正体がユリアだと告げ、その経緯を教える。


その後、ユリアがラオウに連れ去られた事を知り、救援に向かう事を決意するもラオウが襲来。


ラオウとの対決

ラオウは、北斗神拳究極奥義・無想転生を身に付け自身を遥かに上回る実力を持つようになったケンシロウに恐怖を抱いていた。
故にその恐怖をぬぐい去る為にかつて恐怖の対象だったフドウと闘う事で、内に潜む恐怖を無くそうとしていた。
ラオウは地面にラインを刻みつけ、「自身が怯えてこの線より退くようなら部下に自らを矢で打つように」指示し、勝負に望む。

フドウは一騎打ちを受け入れ、封印していた装備を身に纏い応戦する(因みにこの装備はジャギ外伝ではジャギの鎧はこの装備をイメージして作ったという事になっている)

しかし、当時のラオウを怯えさせたとはいえ今のラオウの実力は当時とは桁違いであり、既にフドウの実力を遥かに上回るもので全く歯が立たず一方的にやられる事になる。

だが実力では劣っていても精神面ではラオウを完全に圧倒。
死に体の身体を子供達への想いで立ち上がらせ、ラオウはフドウのその眼光にケンシロウを重ね合わせて再び恐怖を抱いてしまう。その結果、ラオウは無意識に線より退いていく。
だが、フドウは無防備のラオウに渾身の一撃を加えようとするも、ラオウを助ける為に部下が命令を無視してフドウに矢を放ち全身を貫かれてしまう。
「な……なんとまさか!?こ……この拳王が退いていた!」

最後の攻撃が決まったところでラオウを倒せていたかは分からないが、最後にラオウに再び恐怖が刻まれた以上、最早ケンシロウには勝つ事は出来ないと言い放ち、
「勝ったのは自身とケンシロウ」と叫び、とうとう倒れた。
その後、やってきたケンシロウに子供たちの事を託し力尽きた。
アニメではED曲「ユリア…永久に」と共に彼の回想が流れるなどより印象的な場面になっている。

余談

ラオウが自分の「この線より自分が後ろに下がったら自分を撃ち殺せ」という命令を無視し、逆に自分の命を助けた部下を殴り殺した事はよくネタとなっている。
確かに命令違反は命令違反だし、本人曰わく「負けておいて、生を拾う気などないわ!」と主張しているのだが、
だからといってボスの不利を見て思わず助けてしまった部下に当たるなよ。などの意見が読者から出ることも無理もない。
更に言えばこんなことを言っておきながらこの後ラオウは自分を罰することはしなかった。
後退する前の命令違反ならばともかく、後退した後なので言い訳もできないのに。
結局言葉だけであり、負けたら死ぬというほどの覚悟は持っていなかった様に思える。

ラオウらしいというか北斗らしいというか。
ちなみにこのときの部下も部下で「まるで木偶の坊のように突っ立って一体どうなさったのですか」「拳王様がご乱心だ!」等、とても恐怖で支配されているとは思えない程失礼な物言いもツッコミ所満載。

なお、新劇場版の「真救世主伝説 北斗の拳」の「ラオウ伝 激闘の章」では、原作通りに部下を殺そうとするラオウをバルガが「拳王様の身と覇業の実現のためにやったこと」と助命したことで、部下たちは辛うじて命を取り留めている。

名台詞

「見るがいい。この歩を進ませるのはこの子供たちの心……お前に見えるか! この哀しき瞳に宿る力が!!」

「貴様は俺の拳にケンシロウの姿をみた! その肉体に再び恐怖が蘇ったのだ、ラオウ」
「恐怖に硬直したその肉体は退かねば砕け散っていた! 勝ったのは俺とケンシロウだ!!」

「ラオウ、哀しみを知らぬ男に勝利はないのだ!!」

リス!!」(※イヌ!!誤植


ジャギ外伝

極悪ノ華 北斗の拳ジャギ外伝」にも登場。
なんと鬼のフドウとして北斗の道場に攻め込んだ際の姿で。
この時フドウを迎撃に向かったのが少年時代のジャギで、フドウは彼を「カス」呼ばわりして一蹴。あまりの強さにラオウは立ち上がることさえできず俯くしかなかった。

この、ラオウも腰を抜かした暴力の体現といわんばかりのフドウの姿は彼の脳裏に残り続け、ついにはジャギ自身の装飾を、鬼のフドウを模倣したものとして作り上げる
実際、原作で見比べてもジャギとフドウの鎧は似ているところが多い。肩の棘やそれを縛るベルト、前腕部や股間部のプロテクター、ズボンの造形など。
原作で全く言及されていなかった、しかしよく考えてみれば接点があり得た両者のまさかの共通項は多くの読者を驚かせた。




追記・修正は哀しみを知ってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 北斗の拳
  • 父親
  • 鬼→山
  • 南斗五車星
  • ラオウに勝った男
  • 五車星最強
  • 優しいとうちゃん
  • 山のフドウ
  • 鬼のフドウ
  • 悲しみを知る漢
  • 涙腺崩壊
  • 愛を知った鬼
  • 哀しき瞳
  • 淫乱ティディベア
  • フドウ
  • 飯塚昭三
  • 宮崎寛務
  • 松山鷹志
  • 巨漢
  • 黄金の精神
  • 小山剛志

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月22日 18:27