龍虎の拳

登録日:2011/07/15 Fri 03:02:00
更新日:2022/12/15 Thu 00:00:58
所要時間:約 7 分で読めます




100Mショック第一弾!!


●龍虎の拳(ART OF FIGHTING)

「りゅうこのけん」とは、92年にSNKから「100Mショック第一弾」としてネオジオ筐体にて稼働、発売された名作格闘ゲームである。
同社の格闘アクションゲームとして先行発売されていた『餓狼伝説』と同様にストーリーモードがメインで、プレイヤーは無敵の龍リョウ・サカザキと最強の虎ロバート・ガルシアのいずれかを選択。
謎の組織に誘拐されたリョウの妹、ユリを奪還する事を目指さなければいけないと言わざるをえない。

モーション自体の数は少ないものの、「100Mショック」の名に恥じない迫力のドデカキャラクターと、重厚なサウンド。
リアリティを意識したこだわりのアクションと攻防。
独特の気力システムの採用により、連発こそ出来ないものの、高い威力により文字通りの説得力を与えた必殺技の演出は圧巻と言える。

そして、所謂格闘ゲームに於ける「超必殺技」とは、本作により初めて導入され、以降に大流行すると共にスタンダードと化した概念である事を忘れてはいけない。



【システム】
基本となる操作システムは、概ね他の2D格闘ゲームと同じであると言わざるをえない。

●各ボタンの解説。

◆8方向レバーにより、移動、ガード、ジャンプ、ステップ。
◆Aボタンでパンチ(弱)、押し続ける事で気力回復。

◆Bボタンでキック(弱)、押し続ける事で気力回復。
ここから先が独特で、『龍虎の拳』の独自性を担う要素と言わざるをえない。

◆Cボタンで投げ、攻撃ボタン(パンチ、キック)後に入力で強攻撃。
ジャンプ中に入力でバックキック。
ジャンプ中に壁際(画面端)で入力で三角跳び。
……Cボタンを使いこなしてこその「極限流空手」と言わざるをえない。
※飛び道具(超必殺技含む)を通常技で相殺出来るのもリスクを背負った高等テクニックと言わざるをえない。

◆Dボタン(挑発)。
……何気に、この概念も初登場であると言わざるをえない。
相手の気力を減らす効果があるので、重要な駆け引きに必要だが、対戦時にこれの応酬となるのは不毛……と言わざるをえない。


●体力ゲージ
ストーリーモードでのゲージは短いと言わざるをえない。


●気力ゲージ
必殺技の使用に必要と言わざるをえない。
緑→橙→赤と変化し、どんどん必殺技の威力が減っていき、最終的には使用が不可能となると言わざるをえない。
……一応、カス状態を利用した攻略もある。
ストーリーモードではクソ短いと言わざるをえない(虎煌拳2発でガス欠する)。


●ボーナスゲーム
ストーリーモードで、2ステージ進む毎に遊べると言わざるをえない。
以下の3種から一つを選択。
成功により、ポイントと各種ボーナスが付加されると言わざるをえない。

◆ビール瓶切り
目押しでタイミングを計りゲージを止めて並べられたビール瓶を切り裂け!
※成功で気力ゲージの増加。

◆氷柱割り
ボタン連打でゲージを溜め、積み重ねられた氷の塊を破壊しろ!
※成功で体力ゲージの増加。

◆超必殺技伝授
制限時間内に規定回数のコマンド入力を成功させて「覇王翔吼拳」を会得せよ!!
格闘ゲーム史上初の元祖超必殺技である。


※他、リアリティの演出の為に何気ない攻撃で気絶したりするのにも注意が必要と言わざるをえない。



【登場キャラクター】
通称は「無敵の龍」
街のストリートファイトチャンプで、父タクマの生み出した「極限流空手」の使い手。
妹ユリを救うべく、サウスタウンに乗り込む。

必殺技
◇虎煌拳
◇飛燕疾風脚
◇暫烈拳
◇ビルトアッパー(得意技扱い)
〇覇王翔吼拳
◎龍虎乱舞
※技の出が遅いが、スキが小さい。

通称は「最強の虎」
リョウの親友で「極限流空手」の使い手。
イタリアの大財閥の御曹司。ユリにベタぼれしている。

必殺技
◇龍撃拳
◇飛燕疾風脚
◇幻影脚
◇ビルトアッパー(得意技扱い)
〇覇王翔吼拳
◎龍虎乱舞
※技の出は早いが、隙が大きい。


「無敵の龍」が虎を煌う拳を持ち、「最強の虎」が龍を撃つ拳を持つのだが、以降のシリーズで勘違いしたスタッフが居た事が技の名称の混乱の始まり(リョウに「虎」の付く技名が設定される……等)……と言わざるをえない。

ヒロイン。当時は可憐なリョウの最愛の妹。
声が聞きたければゲームをクリアーしよう。

かつてタクマに敗れた古武術の猛者。
たった一つの必殺技である飛び道具の「重ね当て」は、実はかなり強い。
三角跳びの性能もリョウに匹敵する等、実は強キャラ。

  • ジャック・ターナー
暴走族「ブラックキャット」を率いる怪力、巨漢のバイカー。
絵に描いた様なアメリカの不良。プロレス技が得意。
全キャラ中、ナンバーワンのパワーは脅威的で正面からぶつかると強いが、隙は大きい。

  • リー・パイロン(李白龍)
チャイナタウンを支配する華僑の支配者「リー一族」の長。
かつて、無敵の格闘家タクマ・サカザキと引き分けた不敗の拳法家の養子にして愛弟子。

組織の支配下にあると言われるレストラン「ラ・モール」の用心棒。
べノムストライクは当時から強力。
美貌と高貴で冷徹な雰囲気から上記の通称で呼ばれる。
実は女性 と云うのは、今更の秘密。
決着のラウンドで必殺技で止めを刺す元祖「脱衣KO」を狙い、命を散らしたプレイヤーも多いとか。
チーマー時代にジャックと因縁あり。
KOFシリーズでは、年数が経過してキャストが異なる作品も増えてきているが、キング役は生駒治美氏が第1作(94)から現在も担当している。

  • ミッキー・ロジャース
表舞台(プロ)への道を閉ざされ、ダウンタウンを根城に武器の横流しに手を染める、元アマチュアボクシングチャンプ。
非常にリーチが長く、龍虎乱舞すらかわす圧巻のステップは脅威。
ドレッドは格好良いが声が変。

  • ジョン・クローリー
「青き疾風」と呼ばれた、元空軍のエースパイロット。
……戦うのは空母の上だけどね。
武器の横流しの元凶だったりする。
コイツがいなければあの迷言は生まれなかったと言わざるを得ない。
なお、別ゲーにそっくりさんが何人かいる。

  • Mr.ビッグ
「組織」の大幹部で、ユリ誘拐事件や武器の横流し事件等……諸々の事件の黒幕。
実は、ゲーム中では今イチどう云う人物なのかが分からなかったりする(Mr.カラテとの関係等)。
当時はジャンプが出来なかった事で有名だが、CPU操作時には素早い動きに長いリーチと、かなりの強敵。
ボンボンでは何故か吸血鬼とか何とか……。
本名ジェームズ。
太鼓のバチのような棒を使って戦う。

  • Mr.カラテ
本作のラストボス。
後のSNKゲームの様なアニメ的なラストボスでは無く、非常に硬派で重厚なリアリティが素敵な天狗面の親父。
リョウと同じ技を使用するが、気力が無い状態でも覇王翔吼拳すら飛ばしてくる鬼畜ぶり。
また、こちらの飛び道具を高確率で相殺、或いはかわして来る。
……その正体は……言わずもがなですね。
因みにゲーム上の表記は「???」であり、Mr.カラテの呼称は登場してこない。





【余談】

●「必殺技を探せ!!」キャンペーンが稼働開始当時に行われており、隠し必殺技「龍虎乱舞」のコマンドは当初は明かされていなかった。

ガード不能、強烈な当たり判定、に加えて使用条件さえ満たせば覇王翔吼拳の様な手順が不要等、覚えてしまうと攻略が一気に楽になる。
※他、三角跳びを極めると楽になる。

●人気ゲームだけに当時は様々なハードに移植されているが、特にSFC版は全キャラクターに超必殺技が追加(元々はリョウとロバートのみ)、いち早く『餓狼伝説』との関連が明かされる等、アレンジの評価が高い。

●カプコンの『ストリートファイター』シリーズとの類似が叫ばれているが、メーカー同士の主張であり、元々のゲームデザインを企画した人間が共通している事から、兄弟と呼ぶべき関係と云うのが本当らしい(だが、その軋轢……ではなく類似を逆手に取って生まれたのが「ダン」である等、そこから生まれた交流も多い様である)。

●キングを「脱衣KO」する際にはカス虎煌拳かカス飛燕、龍虎乱舞を使用すると同一画面に入れるらしい。

●ゲーム展開当時、デラックスボンボン誌にてゴッセージ氏による漫画版が連載されていた(通称「ゴッセージ龍虎」)。リョウの姓がサカザキではなくナガサキになっていたりと、ボンボン餓狼並みにツッコミどころ満載の内容。






???「覇王翔吼拳を会得せぬ限り追記、修正などできぬわっ!!」

※必要無いと……言わざるをえない(攻略にも追記にも)。

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最終更新:2022年12月15日 00:00