BAYONETTA

登録日:2010/02/07(日) 23:08:55
更新日:2024/03/09 Sat 20:25:05
所要時間:約 11 分で読めます






魔女は、その微笑みと美しい黒髪で天使を堕とす。


『BAYONETTA(ベヨネッタ)』とは、プラチナゲームズが開発、SEGAが発売したアクションゲーム。キャッチコピーは『∞クライマックス・アクション』
2009年にXbox360PS3用ソフトとして発売され、後にPC(Steam)、Wii USwitch版が発売された。



【概要】

Devil May Cry』や『大神』を制作した神谷英樹氏が手がけるアクションゲーム。
DMC同様、敵の攻撃を華麗に避けつつ、コンボを決めるといったスタイリッシュなアクションが要求される。

また、エッグマン(ソニックシリーズ?)の葬式に始まり、自社パロや神谷ゲーからのパロが多分に含まれている。
セクシーを越えてもはやギャグでしかないお色気シーンなど、笑える要素が豊富。

難易度は割と高めであり、DMCやGOWと言ったアクションゲームに慣れ親しんだプレイヤーでもリザルトで低評価の山を築いてしまうこともしばしば。
と言うのも今作は長押しとコンボを繋げるためのダッチオフセットと言うシステムのおかげで、格ゲーやアクションゲームのようなコマンドの先読み機能がなく連打しているだけでは全くと言っていい程コンボポイントが稼げなかったりするからである。
慣れてくると、攻撃→ダッチオフセット→WT→〆技と小気味良く豪快なアクションが出来るようになる。どちらかと言うとスルメゲー。

アクションゲーとしてはDMCの方がシリーズを重ねているため一日の長があるが、バカゲーとして別の道を歩んでいるので比べるのがそもそも間違いな気も。


【ストーリー】

遙か昔、ヨーロッパの辺境ヴィグリッドに、魔界と月の力を操る『アンブラの魔女』、そして天界と太陽の力を操る『ルーメンの賢者』と呼ばれる一族がいた。
双方の一族は『歴史の観測者の力を得る』とされる秘宝世界の目をそれぞれ所有し、お互いに不可侵の掟を課すことで世界秩序の均衡を保って共存していた。
しかし、その力を欲し、神の復活を望む一人の賢者によって抗争が勃発。
長い戦いの末、抗争自体は魔女の勝利に終わったものの、魔女の力を恐れた人間によって魔女狩りが行われた結果、魔女と賢者の一族は滅び、彼らは歴史から姿を消した。

それから500年後の現代。現代に甦った魔女『ベヨネッタ』。
彼女は自身が魔女であるということ以外の記憶を失っており、日夜天使を狩る日々を過ごしていたが、ある日『双子の宝石の片割れ』と『自身の記憶』に関する情報を聞き、
失われた自分の記憶を取り戻す為に、襲い来る天使共をぶち殺しながら旅をすることとなる。


【登場人物】

500年の眠りから覚めた、眼鏡黒い長髪が特徴的な『魔女』。
四挺拳銃に格闘術を組み合わせた「バレットアーツ」や、自らの髪を触媒として魔界の住人を召喚する「ウィケッドウィープ」といった技を駆使して戦う肉体派。
表向きの職業はシスターで、エンツォが斡旋してくれた訳ありな故人の葬儀を出してそこに現れた天使を狩っている。
好きなものはロリポップ(棒つきキャンディー)で、いつもくわえている。興奮剤のようなものらしいが、ねりねりする素材が素材なのでかなり不味そう。

知的な外形に反し非常に下品な言い回しが多く、セックスアピールが多い。ちなみに身に纏う黒いスーツは自身の髪で出来ている為、手袋と眼鏡を除くと 実質全裸なスタイリッシュ痴女。
彼女のデザインの際、眼鏡の有無で論争が起こったり神谷氏がキャラクターデザイナーから「参考にするんで神谷さんのエロコレクション見せてください」と要求された一幕があったとか。

行く先々に現れ、ベヨネッタを挑発するもう一人の『魔女』。赤い服に長すぎる睫毛が特徴的。ベヨネッタの過去を知っているようだが…
最終話は実質彼女のオンステージである。

1と2の同梱版が発売されるにあたり「1でジャンヌに胸パッドの不正使用が発覚した」ということで文字通りの断崖絶壁になってしまった。
わざわざ1のムービーにまで手を加えて絶壁にするという手の込みようである。髪の毛をパッド代わりに詰め込んでいたのだろうか…

ベヨネッタをつけ回すジャーナリスト。ベヨネッタからは「チェシャ」と呼ばれている。
ベヨネッタ復活の際にその場へ居合わせており、その時目の前で父親が惨殺されたことから彼女を憎んでいる。
身体能力が高く、腕に仕込んだワイヤーを駆使し、どんな危険な所にも忍び込むという、行動力と胆力に秀でた男。
女性と見ればすぐにナンパに走ったり、なにかとかっこつけたがる癖にどこか締まらないという所謂『残念なイケメン』。
ただ、時としてはベヨネッタすらも出し抜く活躍を見せてくれるなど、決してただのお調子者のナルシストという訳でもない。

バー『The Gates of Hell』のバーテンダー。スキンヘッドにサングラスとシティーハンターの海坊主を彷彿とさせる大男。
裏の顔は凄腕のガンスミスで、魔界の者達の力を取り込んだ特殊な装備を取り扱い、それらをベヨネッタに提供してくれる。
各地に点在する割れたレコードを持って行くと武器を作ってくれるが、製造過程で何があったのか常に血塗れで品を差し出してくる。
厳つい見た目と寡黙な性格ではあるが、メタ的なセリフを吐いたり、実は涙もろいところがあったりなど割と茶目っ気に溢れた人物。
+ ...
実は彼の正体は元天使であり、堕天し、魔界で過ごした後に人間界へとやってきた。
特定の条件を満たせば戦える隠しボスであり、彼の本気の前にはラスボスすら赤ん坊のようなもの。

ベヨネッタの協力者である情報屋で、コートに身を包んだ小太りの中年男性。
ベヨネッタとは特ダネ情報や、訳あり葬儀の情報を斡旋しつつ、報酬を貰うといった持ちつ持たれつの関係を築いている。
威張りたがりの癖に小心者という『ケチな小悪党』という言葉が似合う人物ではあるが、ベヨネッタやロダンに振り回されたあげく不運に見舞われるといった苦労人気質でもあり、どこか憎めない。
意外にも愛妻家にして子煩悩など、家庭面ではいいお父さんをしている。

ベヨネッタがヴィグリッドで出会った謎のメガネ幼女。『チェシャ』と名付けた猫のぬいぐるみを抱いている。
どことなくベヨネッタに似ており、何故か彼女のことを『マミー』と呼び慕う。
マミー ヘェルプ マミー!!

  • 天使
本シリーズの主な敵である天界の住人達。
(現実世界の)キリスト教と同様の9階級に分かれた様々な姿の個体がおり、さらにその上に天界の意思の具現とされる「四元徳」が、そして最上位に主神「ジュベレウス」が鎮座する。
ヴィグリッドでは心正しき者を導く存在として信仰されているが、当人達はそんな人間達の事など全く気に留めていない様子。
死者の魂を天界へ連れて行くのも、単に天使へと生まれ変わらせて戦力を増強するためでしかない。

【戦闘システム】

①パンチボタン、キックボタンにそれぞれ武器を割り振り、それらの組み合わせでコンボを組む。
装備品の数は多いが基本コンボは同じなので覚え易い。
各攻撃は長押しすることで、銃撃等の攻撃も出来る。

②ジャストタイミングで攻撃を回避することで「ウィッチタイム」が発動し、一定時間無敵+ラッシュの恩恵が得られる。

③一部の敵はトドメに「クライマックスアクション」が設定されている。
敵のHPを0にした上でパンチボタンとキックボタンを同時押しすることで発動し、ド派手な演出で敵を葬ることが可能。
カーマーボーコー

と特徴的なシステムが多く採用しているが、それぞれ

①は武器に個性が乏しい。
②は回避判定が強い上、連発可能な為回避ゲーに。
③は短くない演出を飛ばせない為、爽快感を損なう。

といったデメリットもあるので賛否両論か。


【今作のお色気シーンについて】

ジョイの項目を参照してもらえば分かるが、非常にセクシー要素が豊富。
ウィケッドウィープ時のセミヌードやストリップ、エンディング後に突如流れる謎のダンスなど、様々な手段でプレーヤーに精神的なダメージを与えてくれるサービスしてくれる。

しかもクリア後の隠し要素としてコスチュームチェンジがある。中でも体操服姿の破壊力は凄まじい。
ニーズに答えたのか、ブルマの色を赤青緑に変更することも可能な親切仕様。
プロデューサーの性癖に乗っかる事のできる若干ニッチな需要向け。

ババァ、自重しようか


【Xbox360版とPS3版の違い】

  • 当初PS3版はインストール不可な仕様だったので、ロード地獄の地雷作品でベヨ劣化と言われていた(Xbox360版はインストール可能)。
    しかし最近のアップデートでPS3版もインストール可能になった為、その問題は解消された。
  • PS3版はオブジェクトの簡略化や消失など、グラフィック面で少し劣る。
  • PS3版はXbox360版に比べ、やや処理落ちが多い。
  • 一部の計算レートが異なる。
といった所か。

ちなみにこのように違いがあるのはPS3への移植をSEGAが行ったからとか言われている。
日本においてはPS3版の方が売れたため評価は低め。
海外ではゲハ論争にまで発展し、10点満点の評価をする人もいれば、0.01の評価を下す人もあたりした。
現在は落ち着きを見せており評価も安定している。


【その後】

発売からしばらく経った2012年、なんとWiiUにて続編である『2』が発売されることが明らかになった。
このニュースは多くのベヨネッタファンを驚かせた。
元々SEGAをパブリッシャーに開発中だったがSEGA側に打ち切りを宣告され、各社にファンディングを求めて奔走したが尽く断られてしまいそのままプロジェクトごと消滅寸前にまで追い込まれるが、パブリッシャーとして任天堂が手を挙げたことをきっかけに世に出る事が出来た、という経緯がある。

そして2は2014年の9月20日に発売され、さらになんと『2』には本作、つまり『1』のWiiU移植版が同梱されることが発表された。
任天堂ハードでの発売に伴い、流石に神谷氏も自重しようとしたが何と任天堂側も悪ノリして色々大判振る舞いとなった。
例えば、任天堂とのコラボコスチュームでリンクの衣装を実装するにあたり、『ベヨネッタ2』をサルベージした任天堂に配慮する形で初期のデザイン稿ではちゃんと白インナーを着ていたが、任天堂側が「もっとガバっと行きましょう(要約)」と言い出した事でタガが外れたのかインナーが消滅した。

更に、2018年2月17日にはベヨネッタ1、ベヨネッタ2共にNintendo Switch移植版が発売された。
Nintendo Switchにおけるベヨネッタ1はDL専売、ベヨネッタ2はDL版、パッケージ版の2形態販売となっている。

2017年には更なる続編『3』の制作が発表された。
第一報映像が公開された後長らく音沙汰無しであったが、2021年9月のNintendo Directにて続報映像が公開された。
その後発売日が2022年10月28日と発表され、第一報から実に5年の年月を経て発売された。

また2020年春に発売10周年記念としてPS4対応のリマスター版が発売された。
このリマスター版は開発と発売が同じであるVANQUISHとセットになっており、1つのソフトで2つのゲームをプレイできる。


スマブラでのベヨネッタ】

大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS/Wii U」にて、最後のDLC枠として本作の主人公であるベヨネッタが参戦。
他社枠(セガ)か任天堂枠なのかで議論になりやすく、公式からもどちらの側なのかは明確に言及されていない。

原作での拷問道具や裸になるといったエログロからCEROの審査を心配する声もあったが、スマブラではスタイリッシュアクションを特に重点にしているため、その描写はほぼ無い。
また、彼女が銃使いでもある事から「当時、不参戦だったスネークが銃器やナイフの封印」も言われていたが「スカボロウフェア」「ラブイズブルー」が架空の武器で審査が通ったと思われる。

性能は…最後のDLCにふさわしいスタイリッシュで理不尽なバランスブレイカーだった。
簡単に言えばコンボ型のファイター。
コンボ始動の要である横必殺ワザや通常攻撃ワザは当てやすく、一度コンボが成立すれば、『相手を上空に運ぶ』『前方への押し出し』の二択。しかも天井や低い、または狭いステージや地続きのステージでは0%から簡単に撃墜可能な即死コンボを数多く持っている。とくに空前は初撃を当てると少しだけ浮くのでコンボが途切れる事はない。
たとえ、撃墜は出来なくても40%~80%は簡単にダメージを稼げる…。本当に魔女か?
これだけでも可笑しいのに飛び道具(キャンセル可能)の通常必殺ワザ「バレットクライマックス」やスロー状態にする下必殺ワザの「ウィッチタイム」も
まさに出会ったら終わり…。ベヨネッタを使う人が増え出すように溢れ、遭遇しないようにドキドキしながらプレイするのが当たり前だった。

弱点は超上級者向けで初心者お断りな性能。判断力が重要なファイターでコンボや戦況に慣れておかないと逆に返り討ちに遭う。
見た目通り、軽いので吹っ飛ばされやすく攻撃力はあまりない。タイマンでは真価を発揮するが乱闘での立ち回りになると撃墜難に陥る。

この凄まじさは全世界に響き渡り、ある大会ではベヨネッタ一色になる事故事態も起きた
あまりのバランスブレイカーにヨーロッパ等一部の国では使用を禁止されるまでに至り、まるで『X』時代のメタナイトと同じ出来事を沸騰させる。
アップデートで弱体化は行われたがあまり意味も無く、『SP』発売までは最強格を維持していた。

スマブラSP』でも「全員参戦」として続投。
…しかし、そこにはまるで年をとったおばさんのように大幅弱体化されたベヨネッタがいた…
同作では、攻撃力減少、体重がforよりさらに軽くなる、、ふっとばし力縮小、ワザの隙増加、ガードでの派生不可、攻撃判定縮小、コンボから抜けやすくなる、攻撃距離短縮と全盛期だったforの面影は消えていた(当然ではあるが)。

一応、即死コンボは健在ではあるが狭いステージや地続きステージを利用した即死コンボは『抜けやすい』『復帰が出来なくなる』『ベクトル変化』等の新たな弱点が発覚して不可能になった。

今では使用する人はめっきり減り、キャラランクはかなり下に降ろされている。歓喜する人もいれば嘆く人も当然いた…


追記・修正は天使達をぶち殺しながらお願いします。

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最終更新:2024年03月09日 20:25