ブランカ(ストリートファイター)

登録日:2010/07/06(火) 10:38:45
更新日:2024/04/18 Thu 05:55:38
所要時間:約 4 分で読めます





ウオッウオッウオッ!!



                      ミ从从从从从
                  _ミ:::::::::::::::::::::::::::::从
              _∠;;;;;;;;__:::::::::::::::::::::::::::::::从
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       { yr rf^Y
       `ー―一′

ブランカとはストリートファイターシリーズのキャラクター
本名はジミー

出身地:ブラジル
生年月日:1966年2月12日
身長:192cm
体重:98kg
スリーサイズ:198・120・172
血液型:B
好きなもの:トロピカルフルーツ、ピラルク、サマンサ(母親)
嫌いなもの:軍隊アリ
特技:狩り、放電


緑色の肌とオレンジ色の毛を持つ人間離れした野生児。体から電撃を放つ特殊体質。
体色が緑に変化したのは保護色のためで、放電能力は電気ウナギとの格闘の際に身につけたという*1
(元は白い肌だったが、猛獣に襲われないように草の汁を肌に塗って長年過ごしたため染みついてしまった)
外見は狂暴な野獣だが、中身は心優しい青年。

人間と離れて生活していたため言葉は上手く話せないが、だんだんと上達していき、(時系列として)Ⅱ以降は比喩表現まで使いこなす。
これは「教育を受けてないだけで、頭は結構いい」という設定らしく、実際時系列が後になるほど現代社会に順応していっている。


【経歴】

幼い頃に飛行機事故に遭い*2ジャングルに落下。
奇跡的に生存したものの、親と生き別れになり、ジャングルの奥地でたった一人で生活することになる。
白人であったため、周辺住民からは白い人を意味する『ブランカ』と呼ばれ、ジャングルの怪人として知れ渡る。

ジャングル生活が長くなっていくうちに、身を隠す為の保護色に使った草の汁で肌が緑色に変化する。
この頃に電気ウナギを参考にした電撃技エレクトリックサンダーと、アルマジロを参考にしたローリングアタックを編み出す。

ジャングルで遭難しかけていた火引弾を助ける。
何故か自分の言葉が分かる初めての人間に喜び、交流を深めて親友となる。

そして密猟者のにコッソリ乗り込み、ジャングルの外へ。そのまま母親を探すために世界中を放浪。
日銭を稼ぐためなのか、ザンギエフが主催する格闘ショーのやられ役として出たりした。
そのショーでダンと再会し、さくらと出会い、後にシャドルーを壊滅させたりもした。
『ZERO3』ではバーディーとかりんのストーリーに登場し、シャドルーの戦闘員と勘違いされたりしている。

『Ⅱ』でブラジルに戻った際に足輪のお蔭で母親と再会。一緒に暮らすようになる。
なお、足輪は母親がブランカ=息子と確信した証拠なのだが、最初に息子ではないかと思った理由は容姿である
…どうも子供の頃からあの容姿だったか、父親があんな顔だったらしい。

母親と暮らせるようにはなったが、自分のせいで母親が村人達から避けられていることに気づく。
偉い人になってみんなに認められれば母親が喜ぶと考え、ダンの薦めで世界格闘大会(Ⅳ)への出場を決意。
母へ恩返しをするため、そして母に誇ってもらえるような息子になるために旅に出る。
世界格闘大会会場までの旅費を稼ぐためにさくら・ダンと共に日本でファイトマネーを稼ぐ。
しかしダンは役に立たなかったので、さくらと共に二人で実質1.5人分を稼ぐハメになる。
だが世界格闘大会から帰還すると、母親に「世間からどんな目で見られようと一緒に暮らせるだけで幸せ」と諭された。
結果的に作戦は成功し、村に凱旋してからは子供達からも慕われる人気者となる。

『Ⅴ』では「人気者になれる」と悪質業者に騙され、大量の「ブランカちゃん人形」を作らされてしまう。
しかしアマゾンの奥地でそんな人形が売れるはずもなく、在庫を大量に抱え途方に暮れる。
偶然知り合ったララとショーンから「アニメやゲームで有名な日本で売ってみるといい」という話を聞き、日本へ。
結局日本でも売れなかったが、これまた偶然にもゲーセンで友人のさくらが働いており、そのツテでゲーセンの景品にしてもらえることになった。

『6』でもまだ人気者になる夢を抱いており、今度はジャングルのアドベンチャーツアーのガイドとして活動する。
前作で作らされたブランカちゃん人形はまだ在庫があるらしく、着ぐるみを着て売りこもうとしている。
なお、なんとネット炎上の概念を理解し、中の人バレを恐れているそしてその辺の旅人とバトルして影武者に仕立て上げた
ちなみにその旅人からブランカちゃん人形をプレゼントされたルークは喜んでいたので、ブランカちゃん人形を好む人もいるようだ。
変なお土産的な意味で喜んでたけど


【他キャラクターとの関係】

  • サマンサ
母親。優しい性格…なんだが、幼い息子にやたらとゴツイ足輪を付けさせた*3変な人…と、長年思われていた人。
スパⅡターボHD(国内未発売)のEDにおいてゴツイ足輪とは別に綺麗なアンクレットを装着していた事が判明している。
ちなみにウルⅡでも同じEDを見ることが可能。Ⅳを見る限りかなり若々しい。そしてかなり美人。

親友。ダンからは本名である「ジミー」と呼ばれている。
ジャングルで助けたことがあり、母親探しを手伝って貰った。言葉や常識もいくつか教わった。
これらの設定は中平のストZERO外伝漫画からの逆輸入。

ダンの弟子ということで知り合った。さくらもダンに倣って「ジミーさん」と呼んでいる。
たまに手合わせをしたり旅に同行したりもしており、ブランカは友達だと思っている。
大量に不良在庫を抱えたブランカちゃん人形をクレーンゲームの景品として引き取ってくれた。

『ZERO3』では何故かブランカがザンギエフの勝利ポーズにも登場した。
中平による漫画『さくらがんばる!』ではザンギエフが主催する格闘ショーのやられ役として登場。
その扱いに怒ったダンが試合に乱入するというエピソードがある。

  • エル・フォルテ
ブランカ曰く「顔を隠すヤツは悪いヤツ」

ブランカの遭った飛行機事故は、シャドルーによる要人暗殺のための爆破テロが原因である。
もっともその事はブランカは知らないが、ベガの事は悪者の匂いがすると嫌っている。

  • ハルク
『MSHvSF』で肌が緑色繋がりだからか、「お前もガンマ線を浴びたのか」と仲間扱いされた。

  • 弟子
『6』のワールドツアーモードにおけるプレイヤーキャラクター。(いわゆる自分の分身となるキャラクター)
上記した旅人のことで、ある事情から傷心旅行にやってきた際にブランカに弟子入りする。……というか気づいたら無理矢理影武者弟子にされていたこの誰彼構わず弟子にしてくれと言ってくる弟子入りマニアにしては珍しい展開である
割と変な出会いだったし、ある事情から大会記念メダルを譲らされたりと結構大変な目にも遭わされているのだが、サマンサの目から見ても仲は良いようだ。
旅先で入手した模造品(無許可品?)のブランカちゃん人形を見せることもあるが、ブランカ本人としては「心がこもってる!」と意外と好印象を与えることが可能。
なお、出会いの際にブランカちゃんからエレクトリックサンダーを喰らったせいか、弟子入り直後にエレクトリックサンダーを覚える。マジか。

【ゲーム上の性能】

見た目に反して初心者向けのキャラクター。
素早いジャンプと立ちポーズに惑わされやすいが、リーチも長くこれらを生かした奇襲を得意とする。
通常技も癖が少なく、連打やタメ技などコマンドが簡単な必殺技を持っているため扱いやすい。
特にチェーンコンボのような通常技コンボが実装されていなかった当時では珍しく、通常技の目押しだけでコンボがつなげられる。
一方で体の当たり判定がかなり大きく、特に背中の喰らい判定が大きいのでめくられやすいという弱点がある。

もっともこの「タメコマンド&通常技目押しコンボ主体」特徴はシリーズが進んでゲームテンポが上がるにつれ、
慣れにくい要素となってブランカを上級者向けに化けさせるという側面も強くなっていったのだが…。

【主な必殺技・特殊技】


・エレクトリックサンダー

しゃがんで全身から電撃を出すブランカの代名詞。
パンチボタン連打コマンドで連打し続ける限り延々と続く。
百裂脚や百裂張り手とともに、ボタン連打コマンドの元祖。初心者同士の対戦ならこれだけで勝てる。
ただしコマンドの関係上とっさに出すことが難しく、終了際に隙があるので、使うにはコツが必要。
また無敵判定もないので飛び道具には無力。足払いにも弱い。逆に「めくり」には滅法強い。
威力は非常に高い…が、何故か『スーパー』以降は威力が大幅に低下修正されてしまった。
EX版は放出される電撃が大きくなり攻撃判定が拡大する。
しかし『Ⅳ』から威力が復建。ガードされても大幅に有利になるため、接近戦での牽制にも使える。
『ウルⅣオメガ』でのEX版はゲージを2ブロック消費してライトニンググレネードに変化。
無敵飛び込みでの体当たりからエレクトリックサンダーを繰り出す。
…だが『Ⅴ』ではまた威力が下げられリーチも短くされた。
発生が早くガード後の隙もほぼないが、従来作より暴発しやすい上にEX版も威力が据え置き…。

…とまあ色々扱いにくくなっていったせいか、「6」では とうとう竜巻コマンドに変更された。
確定反撃のなく、使いやすいコンボ用技になっており、OD版だとガードされても有利になる入れ得技に。

・ローリングアタック

体を丸めて回転しながら空中を一直線に高速で突進する。
ヒット後は離れるため反撃を食らいにくいが、発生が早くリーチの長い技を持つキャラには確実に反撃を食らう。
そのため基本的には連続技に組み込むか奇襲に使う。また、後述する軌道の違う派生技がいくつかある。
カウンターダメージが存在した『Ⅱ』ではこの技を発動中に攻撃を受けるとそれが倍になって返ってきた。
『Ⅳ』でのEX版はアーマーブレイク属性で飛び道具をすり抜けるようになった。
『ウルⅣオメガ』でのEX版は更に二連発の体当たりとなっている。
『Ⅴ』では飛び道具無敵はなくなった代わりにヒットするとダウンが奪え、他の必殺技で追撃ができる。
ただしブランカのVトリガーI「ジャングルダイナモ」発動中は電撃を纏うようになり飛び道具無敵になる。

・バーチカルローリング

『ターボ』で登場。斜め上に飛ぶローリングアタック。見た目通りの対空技。
だが昇龍拳などと違い無敵判定は無い。スピードが速いのと判定の強さで迎撃する。
上昇中だけでなく回転しながら落下してくる状態にも当たり判定がある。
攻撃判定が強いので割り込みに乏しい相手に対して強力で、密着して出すと「めくり」に使える。
『スパⅡ』からは落下時の攻撃判定がなくなった代わりに、当たると間合いを取るようになった。
EX版は真上に飛び上がり、最後に相手を叩き落す。「ジャングルダイナモ」発動中は完全無敵。

・バックステップローリング

『スーパー』で登場。いったん後ろに下がってからローリングアタックを行うフェイント技。
山なりの軌道で飛ぶローリングアタックで、飛び道具を飛び越えながら攻撃が可能。
ただし他のローリング系と違いスピード自体は遅いので、ぶっぱすれば恰好の的になる。
威力が低くダウン効果もないが、EX版は宙返りに無敵判定がつくので緊急脱出に使える。

・サプライズフォワード/バック

『スパⅡX』から追加された移動技。いわゆるフロントステップ/バックステップ。
フォワードは相手をすり抜けることができるため相手を惑わせたり、単独で使うにも非常に素早い。
地上でのブランカの機動力を支える技となっている。

・ロッククラッシュ

2ヒットする頭突き。気絶値が高いが、かなり接近しないと出ない。
『ターボ』以降は二段目が下段判定、『スパII』からは途中でキャンセルがかかる。
『Ⅴ』では発生の遅い中段技になり、キャンセル不可の代わりに距離に関係なく出す事が可能になった。

・アマゾンリバーラン

『IIX』から追加された特殊技。通称リバランまたは雑巾がけ。
仰向けでスライディングをしながら拳で足元を攻撃する。当たると相手は転倒する。
タイミングよく出せば波動拳などの飛び道具をくぐりながら攻撃ができるため、近距離の奇襲技として効果的。
『6』ではドライブラッシュ中に出すと画面を一気に横断する勢いで遠くまで届く。

・ワイルドファング

掴み投げ。その名の通り相手をガブガブと噛む野生児らしい技。
『Ⅳ』では3回噛み付いてから相手を蹴り飛ばす。

・ライトニングモール

『ウルⅣオメガ』のみの技。
何をどうやったのか、電気をまとって地中に潜り込み、地中から跳び上がりながら電撃頭突きを繰り出す。
弱中強で移動する距離が異なり、EX版は相手をサーチして最後に噛みつきを行う。

・ブランカちゃん爆弾

『6』の新技。上記のブランカちゃん人形を投げてその場に設置する。
人形にエレクトリックサンダーやシャウトオブアースなどを当てると起動し、相手に向かっていく。
1ラウンドごとに3回の使い切り。補充はアピールでしか出来ないので実質無理。
ゲーム内メニューのコマンド表にはこの仕様が記載されていないのでやや不親切。
ドライブゲージの外側にアイコンとして表示されているのでそれを確認しよう。

この人形だがシャウトオブアースで起動した際はローリングアタックをしたり、パーフェクト勝利時には一緒に踊ったりとかなり芸達。

【超必殺技】


・グランドシェイブローリング

『スパⅡX』で登場したブランカ初のスパコン。「ローリングアタック」の強化版。
小さく跳んでから地面を転がって滑るように突進していく。ローリングアタックよりは現実的な軌道
特筆すべきは二つ。まずはその威力。優にゲージの三分の二をもっていく破壊力を誇る。
ただしそのためには始動の回転ジャンプまで当てなければならない(転がるだけだと4ヒット)
上昇中は完全無敵なので、対空から入ると当て易い。フルヒットしないと威力がかなり落ち半分も減らない。
二つ目のポイントは、ボタン押しっ放しで着地後一定時間までその場に待機し続けるという特性。
こちらはタメのようなものではなくタイミングをずらすだけで、待機時間により威力が変わったりはしない。
ダメージ・削り量共に多いが、ガードされると大きな隙を晒すという弱点がある。
『Ⅴ』ではVトリガーI発動中にのみ必殺技として使用する。
こっちはタメ技扱いとなっており溜める時間で威力が上昇し、最大まで溜めるとガードクラッシュさせる。

・トロピカルハザード

『ZERO3』のみで採用されている屈指のネタスパコン。
発動すると垂直に飛び上がって画面外の枠に捕まり、揺さぶった勢いで果物を地面に落下させつつ自身は斜め下に多段ヒットする体当たりを仕掛ける。
果物を落とす動作を伴う関係上コンボにするのは相当無理がある…もとい、体当たり部分を直接当てる事自体が非常に難しく、中距離以上の間合いでスパコンを空振りしてもらうぐらいの事がない限りまず当たらない。
あえて狙うのであれば相手の起き上がりに密着からサプライズバックを出してリバサスパコンを回避した時辺りか。
そもそも相手がVイズムなら関係なくなるが…

そんなわけで直接攻撃としての意義を問うのはアレなのだが、地面に落ちた果物のうちスイカに関しては何れかのキャラの攻撃を当てることで変則軌道の飛び道具として活用可能になる。
が、ゲージを消費しているのに無尽蔵に使えるわけでもなく、相手も逆にスイカを利用できる上にコマンドが1タメ319、いわゆるダブルサマー入力で出しづらいという事もあって、せいぜい時間切れ直前の嫌がらせ程度でしか使いどころがないという困った技。
直接攻撃として使うより技後のスイカの活用が重視される性質上、レベル3よりも要所要所でレベル1を出していく事が推奨される。
むしろ体当たりをなくしてくれた方が実用性が上がる

・ジャングルビート

『EX2』で参戦した際に登場した移動投げスパコン。
前方宙返りで飛び込んで掴んだ相手に体内の電気を直接送り込みながら嚙みつきまくる。こっちの方が「ダイレクトライトニング」っぽい。
他のスパコンやエクセル、メテオコンボが強力なのでやや出番に恵まれないが、飛び道具へのカウンター技としてはそこそこ有用。

・ビーストハリケーン

同じくEX2で登場した変則軌道の突進系スパコン。
空中から斜め下にエリアルローリングで突っ込み、着地後は両腕の爪で交互に相手を切り裂きながら疾走し、バク転蹴りで占める。
ローリングアタックからのスーパーキャンセルで安定してコンボに組み込めるので、ガードブレイクやエクセルと並んで主なゲージ放出用途となる。

・スーパーエレクトリックサンダー

『EX2PLUS』で登場したメテオコンボ。
雄たけびを上げてその場で旋回しながら何度も飛び跳ねて、連続ヒットする電流を地面から大量に噴出させる。
攻撃範囲が広く3キャラ分程度は余裕で届くので、対地対空どちらにもすこぶる安定した性能を誇る。
コマンドも236236なので咄嗟の対空にも間に合いやすい。『カプエス』のシャウトオブアース涙目である。

・ダイレクトライトニング

『カプエス』シリーズで登場したスパコン。全身に電撃を纏った状態で繰り出す強化版ローリングアタック。
発生と判定もさることながら、単発ヒットなので突進技としての用途以外にも相打ち上等の対空技としても相当強力。
特に続編の2では俗に言う「Aアレ」でなくともバグ技の前転キャンセルの恩恵を一際受けているので、ゲージのあるブランカに飛び込むのは自殺行為と言える程。
元がローリングアタックだけに突進力もあるので、遠距離で何気なくジャンプしたらレベル3ダイレクトライトニングで狩られたなんて事はよくある。
同シリーズのシャウトオブアースはこの技のおかげで対空用途が食われ過ぎてほぼ出番が無いのは秘密

・シャウトオブアース

『カプエス』シリーズで登場したスパコンで、『Ⅳ』ではブランカのウルコンⅡ。
強化版エレクトリックサンダー。
スパコン版は立ったまま両腕を揚げて吼え、全身から強烈な電撃を放つ。
攻撃範囲と威力が上がり無敵なので、遠距離以外のあらゆる状況に対応できる。
ボタン連打でヒット数と威力が上がるが、根元から当てないとヒット数が減ってしまう。
前述の通りダイレクトライトニングが万能過ぎてほとんど使われる事がない残念な技。

ウルコン版は挙動が異なり、地上用と対空用の二種類に分けられている。(Pで滞空、Kで対地)
発動すると胸をドラミングして電撃を身にまとい、前方宙返りから地を叩き地面に電気を流す。
そして
  • 地上用:再度両手で地面を叩いて地面全体に強烈な電撃を放つ
  • 対空用:両腕を真上に向かって突き上げ、身体から巨大な雷の柱を発生させる
出始めは完全無敵、動作中も飛び道具無敵、攻撃判定発生も非常に早く、リーチも持続時間も長い。
ただし地上用は横方向に長いが、対空用は縦方向に長いだけで横は密着状態でないと厳しい。
対空は根元部分がヒットするとロックして演出に移行。対空や起き攻めで飛び込みを狙ってきた相手はまず回避できない。
地上用は画面端まで攻撃判定があるため、飛び道具を見てから当てることが可能。
飛び道具への割り込みで使えば確定でヒットし、削りダメージが大きくトドメに狙える。

『Ⅴ』ではVスキルⅡスーパーアーツで登場。
ジャンプして着地と同時に地面に電撃を放つ。タメで威力とリーチを強化できる。

『6』ではレベル1スーパーアーツとして登場。
Ⅳでの対地版をスケールダウンした性能で、射程距離は画面半分程までに短くなった。
ただしSA2の効果中に使用すると全地上射程に戻る。

・ライトニングキャノンボール

『Ⅳ』に実装されたブランカのウルコンⅠ。強化版グランドシェイブローリング。
叫びながら地面を叩いて跳び上がった後、電撃を纏いながらグランドシェイブローリングを繰り出す突進技。
威力は高く全ウルコン中でも最大級のダメージ量を誇り、削りダメージも高くガードされても体力を多く奪い取る。
ローリングアタック部分はもちろん、発動から技の終了までの全ての動きに攻撃判定がある。
  • 地面を叩く動き:下段攻撃判定
  • 跳び上がる動き:中段攻撃判定
  • 地面を転がる動き:下段攻撃判定
このため密着した状態で放つとガードが難しい。
更に発生無敵、発生もかなり速いためぶっぱ気味に使うだけでも非常に強い。
当然グランドシェイブローリングのように対空や連続技に組み込め、そうなると威力も跳ね上がる。
コンボできればザンギエフのアルティメットアトミックバスターよりダメージを見込める。

・ダイナミックローリング

『Ⅴ』のクリティカルアーツ。
振りかぶって相手を引っ掻くと、上昇し電撃を纏った「ローリングアタック」を仕掛ける。
落下した相手を連続で圧し潰して跳ね飛ばし、更に「ライトニングキャノンボール」で追撃する。




実写映画版

1994年に公開された実写映画ではカルロス・ブランカという名前の軍人として登場。
こっちではガイルの親友という設定になっている。ガイルからは「チャーリー」と呼ばれている。
初登場時は普通の人間の姿であったが、シャドルーに拉致された後に肉体改造で原典に近い姿へと変えられてしまった。
ついでに改造したのはヨガとは無関係の白人であるダルシム博士というカオスぶり。

ちなみにチャーリーは原典におけるガイルの親友ナッシュの海外名でもある。
「Ⅴ」でそのナッシュが一度死亡した後に改造人間として再登場したのが皮肉と言える。(しかも電撃能力付)

【余談】

この通り性格は善良なのだが、海外版ストⅡのパッケージだとまるで悪役みたいなポジションで春麗と対峙している。
いくら見た目がこうだからって……シュガー・ラッシュではザンギエフが悪役会議に出席したりもしているが。
さっさとノされて転がっているリュウよりマシと捉えるかどうかは意見が分かれるところかもしれない。

それと実はモデルがいる。(というか実際にブラジルで野生化してしまった実在の人物がモデル)
もちろんそっちの人は高速回転で飛んだり電撃を放ったりはしないが。

NHKで放送された『神田伯山のこれがわが社の黒歴史』の「エステー“エレカル家電”の興亡」の回にて、
「ストリートファイター2」のキャラクターフィギュアによるコマ撮り再現VTRが行われたが、
ブランカはまさかの「エステーの技術部門担当の若手の理系男子社員」という本来のブランカのキャラとは真逆の役を演じていた。
まあ、ドラッグストアの店長がバルログだったり、ブランカが演じた理系男子の社員が手掛けた家電のデザインを担当したデザイナーが豪鬼と、ツッコミどこ満載の配役だったが


以下ネタバレ…?

上の方では時系列に合わせて言葉を覚えていったとある。
ストリートファイターの時系列は1→ZERO→2→4→5→3→6である。
ここでブランカの勝利時の台詞を見てみよう。

【ZERO3】
「ウオッッッ!! ウォッ!! ウォッ!!」
「ウ、ウオ、オ、ウオオ、ウオ、 オウ、オオウ、オ、ウオ!」
「ウ……… ……オウゥオォウウゥオ、ウォウ!」
「ウ? オウ、オウ!」

まず人語が喋れないときている。唸ったり吠えたりしかできなかった。
多分ダンだったら翻訳できるのだろう。


【Ⅱ】
「弱肉強食の世界で生き抜いた俺にお前が勝てるはずがない!」
「肉を切らせて骨をたつ。これがジャングルのおきてだ!」
「トラさえオレの前ではネコになる、さしずめお前はネズミといったところか!」

ことわざや四字熟語は日本語独自だが、相当する慣用句などを用いていると思われる。
挑発的な言葉も使うが、その言い回しには深い知性が感じられる。

ちなみにサマンサさんと再会した際の第一声は

「えっ あなたはだれですか?」

と敬語まで使っていた。

【Ⅳ】
シンのカクトウカより ジャングルのオウのほうがエラいんだぞ!」
「ジリキでデンキだせるのはオレだけだ! ヒだせるヤツなんてフツウだ!」よもや弟子があっさり自力で電気出せるようになるとはこの時夢にも思わない
カオかくすのはワルいヤツだ! みんなシってるんだ!」

『Ⅱ』から一転して子供っぽい印象になったが、カタカナを漢字に置き換えれば存外普通の言い回しであり、助詞も使用しているので十分に流暢の範囲と言えるだろう。
ぶっちゃけ『Ⅱ』が日常会話レベルを超える知的な言い回しと言っても過言ではないのだが


【Ⅴ】
勝利台詞は
「野生のチカラ、思いしったか。」
「オレは川で、オマエなんかよりよほど歯ごたえあるピラルクと闘ったぞ。」
「ウラミ…、憎しみ…ジャングルで生きるには、無用なものだ。」

などなど、かなり『Ⅱ』に近い原型が出来上がってきている。
あれ?『Ⅴ』も『Ⅱ』の後だよな…?まぁ、『Ⅳ』の野生児の印象を残した上で『Ⅱ』に近づけたということであろう。

一方、ストーリーモードでは
「ブランカちゃん、いぱいツクった。」
「ザイコいぱい、ママかなしむ。」

…と、中の人の演技も相まって片言感が強い話振りになっている。

ちなみにCAPCOM vs. SNK
「ゲモノのギバにがなうものはいない!」
「ジャグニグ、ギョージョグ! ぞれがじぜんのオギデ!」
「おまえはまげいぬ! ざっざどざれ!」

2000~2001年(『ZERO3』稼働後、『Ⅳ』稼働以前)に稼働した『CVS』シリーズでは以上の例のように「か行・さ行・た行・は行」に濁点が必ず付いている。
…これも、濁点を外したり漢字に直したりすれば『Ⅳ』と同様ではあるが。


ジリキでツイキできるのはオレだけだ! シュウセイするヤツなんてフツウだ!


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最終更新:2024年04月18日 05:55

*1 一部では電気ウナギの食べ過ぎで放電可能な体質になったともある

*2 後にシャドルーによる要人暗殺を狙った爆破テロだったとされた。

*3 初期ストⅡのエンディングでは「そっ その ぶれすれっとは…! じみーの たんじょうびに あげた…!」と言っていたので、元々腕輪のつもりでプレゼントしたと思われる。ただ、それにしても脚に入るのはサイズが大きすぎる気が…。