降霊術

登録日:2011/10/23(日) 18:14:18
更新日:2022/06/22 Wed 19:59:23
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降霊術(交霊術)とは、霊的な存在を呼び出す呪術のことを指す。
ここで言う霊とは所謂ゴーストやスペクターだけではなく『超自然存在』、神や悪魔、精霊なども含む。


英語のネクロマンシー(古代ギリシア語でNecro(死)+mancy(占術)に由来)が示すように、霊的な存在を呼び寄せ啓示を得ることが降霊術の目的である。
古代社会のシャーマニズム、口寄せなどもこれにあたる。


術者は霊を呼び出すと、器を用意する。
これは自身に憑依させてもよい(ステレオタイプな口寄せのイメージ)が、ほどよく新鮮な死体を使うこともあり(ただしこの場合黒魔術扱い)、
他に意思を表出できる道具に入れる場合もある。



【儀式の手順】

まず目的に見合った霊を選ぶ。霊にはそれぞれ権能や神徳などと言われる得意分野があり、そこから選択していく。
たとえば殺人事件を捜査するなら犠牲者本人の霊、学業成就なら菅原道真、失せ物さがしならプルソン、といった具合。


それから、これは特に神や悪魔を呼び出す際に重要だが、前もって身体を清潔、あるいは不浄にしておく。
これは単純にキレイかどうかだけではなく、対象の神霊が嫌うものを口にしないなど、一ヶ月近くかけて準備する。

西洋魔術では星辰の位置も重要となるため、ホロスコープを確認しておく。


そうして準備がととのったら、結界を用意する。

結界とは神道式なら神籬、悪魔召喚なら魔法陣のこと。その空間を異界とし、そこに霊を召喚する。
ちなみに勘違いされがちだが、悪魔召喚で悪魔が現れるのは二重の円の間である。これは内部にいる術者、外部にある世界を悪魔から守るためである。

この時、呼吸法や香をたくことで神気やプネウマ、プシュケーと呼ばれる精神エネルギーを研ぎ澄ませる。

それから召喚の言霊、祝詞や呪文を言祝ぎ、霊存在を結界に引き寄せる。


成功したなら、霊を丁重に出迎え、供物を捧げ、自身の目的を伝える。
最後は恭しく来ていただいたことに感謝し、送り返す。儀式で使った道具などは確実に破棄すること。



【降霊術の例】

以下、比較的簡単or目にしやすい降霊術の例

  • 狐狗狸さん(キューピッドさんなどとも)
最も有名な簡易降霊術。起源は15世紀以前にまで遡る。
低級霊、あるいは子供の霊を召喚し、文字列と板やコインなどを介して託宣を行う。
一時期流行しあてられる人間が続出したため、禁止令が出た学校なども多い。

だいたいオカルト知識のない子供がやるので帰ってくれなかったり、暴走したりで割と危険。
科学的には筋肉疲労や無意識層の働きかけ、単にやらせということになっている。


  • スクエア/隅の婆様
暗くした密室の四隅に一人ずつ待機し、隣まで歩いて肩を叩き、叩かれた人間が次へ……を繰り返す。
待機する人間×4+移動する人間=5人必要だが、なぜか成立しその五人目が幽霊であるというもの。
隅の婆様は同じ状況で四人が隅から中央に集まり、互いの頭を触れて数えるもなぜか四つ(=五人)になるというもの。

スクエア(四角形)の通り、部屋を結界とした降霊術。四は死に通じ向こう側と繋がり易いと言われている。


項目参照。


こちらも項目参照。


  • 地鎮祭
建物を建てる際、その土地の神様を奉り建造の許可を頂くと同時に安全を祈願する。
なにかしらの建設予定地に行けば容易に見ることができる。



なおこれ以外にも様々な降霊術があるが、どれも実践はオススメしない。
簡易版は重要な部分(霊に対する防御や送還法)が端折られていたり、本式は本式で星辰や時間、術具の指定が厳しかったりで、
齧った程度の知識で挑むとワケわからない『何か』を呼び出しかねないため。

また霊を呼び出すことに失敗しても、単なる暗示で疑心暗鬼や人格崩壊に陥ることもあるので、やるとしたら書籍などで専門の知識をつけてからにすること。





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最終更新:2022年06月22日 19:59