Twelve Doors

登録日:2010/02/25(木) 18:43:47
更新日:2024/02/18 Sun 00:24:46
所要時間:約 6 分で読めます





ふと気が付いた時には、何も覚えていなかった。
ここが何処なのか、ここで何をしているのか、そして…自分が誰なのか。
右手には懐中電灯、左手にはジェラルミンケース。
全身を包み込む防護服は重く、
視界を遮るマスクはカビ臭い
そして、ここはとても薄暗い。


2002年に発表されたフリーゲーム。
CopyrightSANETOMO KIKUTI

概要

記憶を無くした主人公が施設を徘徊して、真相に近付くホラーアドベンチャー。
謎解きがあったり、Keyアイテムが見つかりにくかったり、パスワード入力あったり等、難易度がやや高い

回収されない伏線や、難解で説明不足なストーリーなど、少々とっつきにくい部分が散見されるが、
ネタに富んだ選択肢等製作者の遊び要素などが入っており、なかなか良く作り込まれている。


登場人物

  • 『名無し』
可愛い見た目(防護服)の主人公。気が付くと何処かの施設の休憩所にいた記憶喪失者。
異常事態の施設の中という事で防護服を脱ぐことができないため、素顔は不明。
ジュラルミンケースを所持しているが、鍵の開け方を覚えていないのでただの荷物。
血まみれの施設内を武器無しで徘徊する。
一人でいると冷静だが、人に出会い選択肢が現れた途端にへたれる。
彼の正体、およびジュラルミンケースの中身はエンディング分岐によって変わる。

  • 『防護服の男』
主人公と同じ防護服を着た謎の男性。
施設が大変な事になってるのにかなり余裕のある態度でフカしているあたり、相当の実力者。
中盤、培養室に現れ、主人公に地下2階へ行くよう促してくるが…。

  • 『ジェシカ』
主人公と同じ防護服を着た女性。
終盤で登場するが、それまでの行動にもよるが既に意識不明または死亡した状態で登場する。
彼女と共に脱出するエンディングでは素顔を見る事ができる。美人。

  • 『サブロー・ハセガワ』
マウステクノロジー社の研究員。
恋人と地下倉庫で密会中に会社の機密を目撃してしまい、人体実験の被験体に回されてしまう。

  • 『ステファニー』
マウステクノロジー社の研究員。
恋人のサブロー同様に人体実験されてしまい、開発で得られた副産物「ES.E.G.F」を投与され、強靭な生命力と怪力を得る。
首を吊られたまま放置されていたがそれでも生き延びており、生前の恋人を探して徘徊を始める。
「…サブロー……わたしのサブロー……彼は…どこ……?」

  • 『ジャック』
主人公が初めて出会う兵士。黒ずくめの戦闘服を着ている。
彼と同じ戦闘服を着た兵士は多数いるが、いずれも悲惨な死を遂げており、彼が唯一の生存者である。
(それも分岐次第で死亡してしまうが)
ラストホープ財団の保有する非合法武装組織、『ラスト・バタリオン』のガブリエル隊C班の隊長。
「クソッ…!!オマエは早く逃げろ!!」

徘徊する怪物

  • 『レッドマン』
開発コードは「赤ゴリラ」。施設内の至る所に出没する謎の怪物。
全裸どころではなく皮膚すらなく、全身の筋組織がむき出しのため真っ赤に見えることから名がついた。
人間のような形をしているが、会話できるほどの知能は無い。
追跡相手の進路を予測して先回りする程度の知能はあるようで、思わぬ所で出くわす。
最初は2本腕だったが、移動経路に天井裏やエレベーターのシャフトなどを使う事が多かったせいか、途中で自己進化を遂げて腕を2本増やし、4本腕となる
戦闘能力は非常に高く、バスターキャノンを持っていても全く相手にできない。
出会ったらほぼ即死、猶予がある場合でも逃げる以外の選択をするとやはり即死。

  • 『裸の男』
開発コードは「ピノキオ」。地下一階の第一飼育室で飼育されており、ゴム人形のような見た目をした謎の男。
頭頂部には大きな手術痕があり、普段は眠って過ごしている。
変幻自在な体細胞を持ち、所持品を含めてあらゆる姿に擬態する能力を持つが、
その代償として猛烈な飢餓感と睡眠欲に苛まされており、主人公を捕食しようとしてくる。

  • 『リバースウォーカー』
開発コードは「眠り姫」。地下一階の第二飼育室で飼育されていたが、強化ガラスを破って施設内部を徘徊している。
死斑の浮き出た女性の股から胎児の顔が生えており、ブリッジの体勢で歩き回る。
複数の個体がいるのか、それとも再生能力が異様に高いのかは不明だが、幾度となく施設内で遭遇することとなる。
時間の経過とともに進化を遂げ、逆立ちの格好での二足歩行やカギヅメなどを習得し、襲い掛かってくる。
ブリッジ体勢かつ死斑が消えていない初期段階ならばマシンガンの弾で殺傷できる(または行動停止に追い込む)が、
進化して二足歩行できるようになってくるとマシンガンの弾では足止めにすらならない。
兵士死亡ルートで登場する第三形態になるとバスターキャノンでも歯が立たなくなる。

  • 『ギガマウス』『ギガハンド』『ギガフェイス』
壁や床に突如として現れる。
初期段階ではただ口のみが現れ、そこに接していたものを捕食する*1
薄い壁など、向こう側が開けた空間になっている壁にも出現するが、喰われたものがどこへ行くのかは不明。
喰っている最中に捕食行動を中断してどこかへ行く事があり、その時は喰われていたものが壁に融合し、
喰われていた部分が壁から生えたような奇妙な状態になって取り残される。
終盤になると口だけではなく顔および手も増え、立体的な動きができるまでになる。
手と顔の方は主人公と直接対峙することとなるのだが、その正体は教祖様である。

  • 『歩く焼死体』
開発コードは『アリス』。実験の失敗作の一つ。
焼却処分中に事故が発生したため、完全に死亡せずに休眠していた。
見た目は全身炭化しているように見えるが、再生を続け歩き回れる程度にはなっている。
マシンガンが効果が無い耐久力を誇るが、眼球が焼け落ちたままなので、横を通り抜けても気づかれないこともある。

  • 『ガーゴイル』
信者の成れの果て。
上記の「基本逃げる」化け物と比べれば脅威ではなく、出会ったら倒していくものだが、
マシンガンの弾での殺傷は難しく、バスターキャノンの弾を当てないと倒せない。
バスターキャノンの扱いは難しいため、弾切れに注意しよう。
また、エラーを起こしたバスターキャノンを修理しないまま先に進んでガーゴイルに遭遇して死亡するというパターンもある。

  • 『狼男』
そのまんま。
結構すばしっこいが、基本的に地面を走り回るだけである上、マシンガンの弾でも簡単に殺せる。

  • 『ルシファー』
本作のラスボス
全ルートで必ず闘うが、倒さなくてもクリア出来る

武器

  • マシンガン
ガブリエル隊が所持していた物。
弾が無いことが多く、弾があっても怪物に対してあまり効果がない。

  • バスターキャノン
かなりの威力を誇る兵器だが、試作機のため、すぐに故障したり、連射すると使用者が感電死するなど、実戦向きではない。
後半でスコープ装置とエネルギーカートリッジの交換を行えば使いやすくなる。

ゲームオーバー

初プレイで死にまくるほどパターンが多い。
ある意味では本作の代名詞である。


「おっ、ダクトに入れるじゃん♪」

「ここから先IDが必要?どうせ中にあるんだろw」

「自販機使えねぇじゃねぇか」ガンッガンッ

「うほっ良い男!」

「コイツ、後ろから見たらどうなってんだろ?」マップ切り替え

「うほっ良いケツ!」

「来るなぁ!」マシンガン連射

「やばい、奴が来た。逃げ……後ろからも…!まあ、もう一回行ってみるといないんだろw」

「一緒にサブローを捜そう!」

「今、薬をやるからな!」

「指が疲れた。もう、クリックすんの止めてもいいだろw」

「元の場所に帰ってみるか♪」

ネタバレ




余談

あるEDから続く「12Doors vol 1.5 MissingLink」と「M.F.D」があるが、「M.F.D」は序盤以降が課金制(現在は中止)であり、
しかも制作者の諸事情により途中で更新が止まってしまっている。


追記・修正は自販機を蹴り飛ばしながらお願いします。

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最終更新:2024年02月18日 00:24

*1 ギガマウスは兵士死亡ルートのみ登場する。

*2 着なければ全裸だが

*3 ジェシカが言うには、薬品と胞子が奇跡的なバランスでけん制しあっているのだそう。

*4 というより、ジャックやジェシカを救わないと後付でそういう理由ということになる。