卒業式(学校行事)

登録日:2011/01/29(土) 22:03:29
更新日:2024/03/02 Sat 17:54:13
所要時間:約 5 分で読めます




わたしは、この場所に立てた事を……
支えてくれた先生方を……
出逢った仲間達を……
積み上げてきた、お……思い出を……
ほ、ほこ……っ……!
誇り……に、思い、ますっ……!
……グス  うぅ……  ふぇぇ……
ギュルルルル……  うっ……ふぅ
……ずっと一緒だったみんな。
一生の宝物を、ありがとう。
歩む道は、違う……けど……
また、いつか、どこかで。


さようなら。



「──っ……卒業生一同、卒業の唄!」




終わることを僕らが意識し始めた時
急に時間は形を変えた──




卒業式とは、
ほぼ全ての日本国民が人生において必ず経験する行事、それが卒業証書授与式である。

ここでは一般的に広く認知される日本の卒業式(主に中学・高校)の一例を記述する。
※大学は学位記授与式

実施時期は大体3月の上旬から中頃にかけて。入学試験や進学・就職に伴う転居に影響しないよう中高では比較的早めに行われ、小学校はもう少し遅い時期に実施される。

日本における卒業式の特徴は、日本らしい荘厳な式典であるだろう。

そのプログラムは卒業生の入場に始まる。

 卒業生入場、開式の辞
 国家・校歌斉唱
 校長挨拶や来賓祝辞
 卒業証書授与
 卒業記念品贈呈
 在校生送辞、卒業生答辞
 卒業生保護者代表の辞
 閉式の辞、卒業生退場

と、やや前後はあるだろうけど大まかな流れはこのようなもの。


長いし面倒臭そうだからと欠席してしまうと、
特に高校などでは卒業証明書などの重要書類が貰えなくなってしまうことがあるので注意。一応後から貰うことも可能っちゃ可能だが。


■ 内容(重要箇所)


  • 校長や来賓の話

長い。
内容のクオリティは人柄による。
校長や市長のお言葉は一部の在校生から見たら(ry
高校レベルになると地元選出の政治家が来賓代表の式辞を贈る。内容のクオリティは人柄次第。
しかし、時に著名人の名言にも負けないような素晴らしい言葉を卒業生へ贈ってくれる。
※ただし、稀にパクリが発覚することも



  • 卒業証書授与

多少違いはあるが大体

1.科の首席が代表で証書を貰う(他は後に教室で担任が個々に渡してくれる)
2.一人毎に壇上へ登り校長先生が直々に証書を貰う

あとは担任が点呼してくれたり、壇上で校長先生が激励してくれたりすることも。


おめでとう…… 
俺の教師生涯、最高の生徒…… 

 くっ……そんなに……
 あたしを泣かせたいのかよ……!



  • 在校生送辞

在校生代表(現生徒会長等)が送別の言葉を述べ、歌が贈られる。
証書を貰って涙腺が緩みかけた者は一部ここで決壊する。


  • 卒業生答辞

首席や先代生徒会長が答辞を読むことになることが多いだろう。
この時、いつも凛々しく気丈だった人物が嗚咽しボロボロになる姿を見ることが多い。
貰い泣きする者はもっと多い。


そして────卒業の歌。


  • 卒業生退場

「やっと終わったぜ~」とアウトローな生徒。
しかし、目の前を行くあの大嫌いだった人の眼は真っ赤で……



人生の8%にも満たない時間を慈しむ者
涙なくとも新たな決意をする者
黒歴史として消し去りたい者
泣く要素が無くて泣きたい者
発表待ちor日程待ちな者
予備校合格者
巣立つ者の表情は、色彩では表せない



なお、片付けをする者しか気付けないが、式後ピアノの鍵盤が少し濡れていることも稀にある話で。
それは、式典の最中は遠すぎて誰にも気付かれないもの、そっとぬぐってあげよう。



基本的に体育館や講堂で行われる行事だが、二留してしまった病弱少女の為に友人達が集まって屋外でささやかな卒業式が開かれている事も。


■ 卒業の歌(J-POP等は除外)


  • 仰げば尊し
『いまこそ分かれ目、いざさらば』

言わずと知れた定番曲。歌詞が古臭いが作曲された時代が時代なので仕方ない。泣いてるコにとって“わーかーれーめーーー”は時に残酷。
最近は下の子に定位置を取られた。


  • 旅立ちの日に
『いま、別れの時。
 飛び立とう、未来信じて』

今最も歌われている曲。
埼玉県のとある学校の校長先生と音楽教師が、荒れていた学校を歌声で立ち直らせたいと願って作ったとされている。
伴奏者が巧いと、前奏からクライマックス……と見せ掛け、最後に聞き手(在校生・教師・保護者)の涙腺をもぶっ壊す大サビが控えている。

SMAP出演のTVCMで知った人も多いだろうが、この歌の本当の威力は合唱Ver.でこそ発揮される。


  • 卒業の歌、友達の歌。
『終わることを僕らが意識し始めた時
 急に時間は形を変えた。』

“最高学年”の心の姿を見事に表現した歌。
曲調は比較的明るめだが、歌詞はとても強くあたたかい。


  • 螢の光
『~♪~♪~♪~
 いつもアニヲタwikiをご利用いただき、誠にありがとうございます。
 もう間もなくラグナロクの時間となりますので、ログの取り残しのないよう、お気をつけてお帰りください』

原曲はスコットランド民謡。今や卒業式ではあまり歌われなくなっていて、お店の閉店放送で耳にする機会の方が多いかもしれない……もちろん良い歌なんだけどね。
やっぱり唄ってる途中に閉店したらダメ。

なお、本当は歌詞は4番まであるが、3・4番は「国の為」だの「千島」だの時代にそぐわない内容となっているため、現在ではたいてい1・2番までしか歌われない。


  • 明日へ
『どこまで行けばたどり着けるだろう』

厳密には合唱の課題曲。
疾走感があるので泣いてるとぐだぐたになる……が、こちらもサビが力強い。


  • あなたの思い出の曲

最高の神曲。
上記五曲はある程度絞ったものなので、もしよろしければ貴方のうたを追記してあげて下さい……




余談だが、最近は流行りのJ-POPを卒業式に歌う卒業生が非常に多いらしい。
「“卒業写真”等ならわかるけど余りに最近のはミーハー過ぎでは……」と、思う方もいるかもしれない。

しかし、それは世代や思想や考え方の違いなので理解してあげよう。式は彼ら卒業生のためにあるのだから。あなたもかつては同じ卒業生だったのだからわかるはず。


■ 式の後
式が終わった後、卒業生もホームルームへ戻り、書類の配布や諸連絡などを受ける。解散になった後、互いに別れを惜しむ者、一人静かに家路につくもの、それぞれが別々の道を歩んでゆく。

卒業式が終わってから次のステップが動き始めるまでは少し長い春休みとなる。入試がまだの者は入試を受け、既に進路が決まった者は準備に取り掛かる。




 桜舞う卒業式だなんて……
 物語の主人公になったみたい。

先輩! 

 あ、wiki篭りくん。
 見送りに来てくれたの?

……卒業、おめでとうございます。 

 ありがと。
 ……あはっ。答辞、失敗しちゃった。

先輩…… 

 でもね、キミにもぜったい
 このキモチがわかる時が来る。
 後悔は、挙げてったらキリないから……
 だから、せめて納得できる後悔を。

………… 

 ふふっ……がんばって、生徒会長!

……はい。先輩も。 

 ……うん、がんばる。
 じゃあ……
 また、いつか、どこかで。






きっと、この春は繰り返す。

また、どこかの誰かが、

終わりを意識してしまったから。

でも“その時”は“終わる”ではなく、

“はじまり”



────そして。

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最終更新:2024年03月02日 17:54