プロパンガス/LPガス

登録日:2012/02/11 (土) 17:44:04
更新日:2023/09/05 Tue 00:19:29
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プロパンガスまたはLPガスは家庭用及び自動車用燃料の一つであり、ガス燃料の一つでもある。要は家の外にある灰色のガスボンベの中身がこれである。
都市ガスが発達している日本では、全世帯のうち地方部を中心に約四割近くがLPガス会社と契約している。
都市ガス会社と違い大手から中小零細企業まで参入しているため、料金がまちまちでトラブルに発展する場合も散見される。
なお、カセットコンロの燃料もこれである。


一口に液化石油ガスと言われるが、確かに原油を精製した段階で出るブタンガスであったり、天然ガスの不純物がプロパンガスの原料だったりする。
主成分はブタンガスであるから、ブタンガスであれば全てプロパンガスの原料となる。
無論、プロパンガスにする際もガス自体は無色無臭であるので、精製してから匂いを付けてボンベに詰める。
先述の通りプロパンガスは会社ごとに料金が違い、都市ガスと違ってボンベを運ぶ際の運送代がかかるため都市ガスに比べて料金が高い。

他にLPG自動車(主にタクシー)の燃料としても使われている。
関東地方のLPガスは2012年2月現在、1リットルあたり、95円程度。原油が高騰する前は同60円程度であった。
家庭用と違って自動車用が安いのは、タンクローリーによる運搬だけでよいため。


業界最大手は、オレンジ色のカセットコンロ用ボンベでお馴染みの岩谷産業株式会社。ブランド名は「iwatani」。
家庭へのプロパンガス契約は、子会社のマルヰガスが担当している。一度は「MARUI GAS」と書かれた運送トラックを見たことがあると思う。
第二位はJX日鉱日石エネルギーである。といってもピンと来ない?
以前は日本石油・三菱石油が合併して、日石三菱になり、新日本石油に改称。もう一方は共同石油がジャパンエナジー・JOMOに改称。
2009年に新日本石油とジャパンエナジーが合併して、上記のようなやたら長い名前になったが、「ENEOS」と言えば誰にでも分かるはず。
その後、九州石油も吸収合併したため、LPG事業では二位となった。
他には都市ガス事業者の子会社がLPガスを精製、販売を行っている。マルヰ、ENEOS、都市ガス事業者のLPGでは、あまりトラブルは起きない。
中小の業者は不透明な価格設定が多いため、注意しよう。


プロパンガスの長所のひとつとして、災害時に復旧できる時間が都市ガスに比べて早いこと。
実際、東北地方太平洋沖地震の際は都市ガスが使えない地域が多かったため、日本LPG協会が被災地に大量のガスボンベを供給した。
ただし阪神・淡路大震災の時と比べると、都市ガスの復旧は一月くらいと早かった。それでも避難所でプロパンガスは重宝したという。



災害や停電に備えるには、カセットコンロとカセットボンベをある程度備蓄することが必要。
現在のカセットコンロはボンベの形状が各社共通であるため、コンロとボンベのメーカーが違っても問題はない。

なお、プロパンガスは都市ガスの火力調整用にも使われている。



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最終更新:2023年09月05日 00:19