矢橋美保

登録日:2011/07/10 (日) 16:33:45
更新日:2024/02/17 Sat 20:35:18
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ねえ。アンタさ!無職でしょ?




【概要】

矢橋美保(やはし みほ)とは、パワプロクンポケット12に登場する彼女候補の一人である。

名前は漢字表記にすると「美保」だが、ゲーム中ではもっぱら「ミホ」とカタカナで表記される。
シリーズでの出演は12の表サクセスのみで、以降の作品や裏サクセスには登場しない。


【人物】

紫色のショートカットと白と黒のエプロンドレスが特徴的な、「とある会社のCEO(最高経営責任者)」を自称する19歳の少女。*1
「どれだけ忙しくても休憩はキッチリとる主義」「仕事が軌道に乗ったから毎日働かなくてもよくなった」などの言葉から、若いながらもその有能さがうかがえる。
現在はマンションで一人暮らしをしているようで、田舎の両親からは度々電話がかかってきている描写がある。

自信過剰で負けず嫌い、かつ思い込みが激しいものの世話焼きな性格。
少々悪戯好きな節があり、さらに自身の感情の波に任せて思い切った行動を起こしたりもするので、主人公(とプレイヤー)は振り回されがち。
素直な性格でもないため、感情の裏返しでかなりキツい冗談を言ったりもするが、関係が深まってからは典型的なツンデレ発言も見られるようになる。


【出会い】

公園で暇つぶし事件についての情報収集をしている主人公の前に偶然現れる、というのがきっかけ。
しかし開口一番初対面の主人公に対して冒頭のセリフを言い放ち、その後も「無職の人」呼ばわりしたり、勝手に「お先真っ暗」だと哀れんだり、
さらには「行方不明の知り合いについての情報を集めている」という中々ヘビーな事情を抱える主人公に、事件について何か知っているような素振りを見せつつ、
「ウソウソ!そんな人全然知らな~い!ていうか知ってるわけないじゃーん!」とからかった挙句、「よかったねっ!退屈から解放されて!」と言ってのけるなど、
良く言えば恐れを知らない、悪く言えば常識に欠けるような言動も目立つ。…が、実は本人にそこまで悪気があるわけではない。*2

そうした遠慮のない性格故か、例えば「携帯が無いと就職活動にも影響が出る」と主張する主人公を、
「言い訳だね。無くたって何とでもなるわよ。毎月ケータイ代にいくらかかってるか計算してみれば?自分がいかに無駄遣いしてるかがわかるからさ。」
とバッサリ斬り捨てたり、これ以外にも歯に衣着せぬ物言いで鋭い言葉を投げ、主人公の言葉を詰まらせることもある。


【急展開】

最悪の部類に入りかねない出会いを果たした2人だったが、その後も何度か公園でやり取りが続く。そしてもうここには来ないことを主人公が告げると、
唐突にミホから「番号教えるからいつでも連絡してきて」と無理やりケータイに番号を登録されたことでデートコマンドが解放。
この時、今後は自分のことを呼び捨てるように言うほか、初めて電話で話す際の第一声が「はぁーい!愛しのミホちゃんよ!」だったりと、*3
何故かなんだかんだで主人公のことを気に入った様子。…と思ったのも束の間、2回目の電話で主人公をいつもの場所*4に呼び出したミホはこう言い放つ。

「用件だけ言うわ。よ~く聞くのよ。 アタシね、アンタと付き合うわ。

突然の一方的な交際宣言である。
曰く「アンタみたいに頼りない人は初めてだけど、好きな気持ちは凄く伝わってくるし……。だから、ほっとけないわよね。」とのことで、
これには流石の主人公も「好きな気持ち……何が?」「伝わってくる……どこから?」(何言ってんだ?コイツ)と驚きと呆れの入り混じった反応だったが、
そんなことはお構いなしに、今後は主人公の就活のバックアップをすること、そのために今晩から主人公の部屋に泊まることを一方的に告げて去っていく。

こうして突如始まった同棲生活だったが、自分が資格を取る時に使っていたノート(主人公曰く「百科事典」)を渡してスパルタ気味*5に勉強を促すミホに対し、
元々のモチベーションの低さもあって中々(というかほぼ全く)勉強が手につかない主人公。
「ふー…まったく変な男につかまると手間がかかって大変だわ。」 (つ、つかまったのはコッチだよ!)
というやり取りからも2人の就職に対する意識の違いが見て取れ、少しして主人公が勉強に音を上げたことで同棲生活はあっさり破綻。
一応引き止めようとする主人公を「なんで理由もないのに一緒に住まなきゃなんないのよ!このバカやろー!」と突き放し、自分のマンションへと戻ってしまう。


【波乱を経て】

ミホが去った後の部屋で1人、いつしか芽生えていた好意に気付く主人公。
呼び出してもう1度一緒に住もうと提案するも、就職を後回しにするだけでなく、本来の同居人である開田が戻った後のことも考えていなかったため、
「もうちょっとしっかり考えてから行動しろー!そんなんで女が…アタシが付いてくる訳ないだろ!バカやろーーー!」と、告白を遮られて見事に撃沈。
この時のミホはこれまでのぶっ飛んだ言動が嘘のように正論ばかりである。(色々と段階をすっ飛ばすだけで、元々言っていること自体は正しいことが多いが。)

ミホの存在が自分の中で大きくなっていたことを改めて感じながら再び部屋で肩を落とす主人公だったが、なんとそこにあっさりミホが登場。
「一緒には住まないけど、付き合ってるんだからカギはもうちょっと借りておく」と、先の一件も手伝ってか主人公への愛着は捨て切れなかったようで、
仕事についてももう何も言わないから自分で何とかしろ、と許してくれる。曰く「アタシのこと好きなら、ちゃんとしてくれるでしょ」とのこと。
これに頷いた主人公に対して「あ、認めた。アタシのこと好きなんだぁ。この前言いかけてたもんねとはしゃぎつつからかうミホは結構可愛かったりする。
(これを否定しようとして「じゃあ嫌いなの?」と問い詰められた主人公は腹痛を理由にその場から逃げたが。)

ここからはデートを繰り返してミホとの交流を深めていくこととなる。
またこの時、ミホがこれまで主人公に通話料金を払わせるまいとわざと着信を切ってから電話をかけ直していたことも明かされ、
デートの内容よりこちらを覚えていたというプレイヤーも多いのではないだろうか。

デートでは公園の遊具ではしゃいだり特撮映画を見たがったりするどこか子供っぽい一面や、
遊園地のアトラクション*6や洋服店を幾つも回れる体力の無尽蔵さ、キャッチボールで主人公に対抗心を燃やす負けず嫌いっぷりなどが見られるほか、
公園デートに弁当を作ってきたり、手料理を振舞おうと食材を買いに出かけたり、デート場所にマニアショップを選んだ主人公に一定の理解を示したりと、
良妻、もとい良彼女っぷりを見せてくれる。この辺りのイベントは良くも悪くもごく普通のカップルっぽい。


【決断】

そんな楽しい日々も束の間、今度はミホから公園に呼び出される主人公。そこで明かされたのは、ミホに婚約者がいるという衝撃の事実だった。
曰く、両親が決めた許嫁である、全然タイプではないが悪い人でもない、その事について話があると両親から連絡が来たので実家に帰らなければならない、
このまま行けば自分はその人と結婚することになるだろう…とのこと。

「さっ……どうする?」

主人公の返事を待つミホ。
ここでまたしても「とりあえず」で引き止めようとする主人公に自分のことを本当に好きなのかと涙を見せるミホだったが、主人公もミホへの好意を認めた上で、
「ここで引き止めるということは、ミホとの結婚を考えなければならない。自分の未来も決まっていないのに、簡単にミホを引き止めることはできない」と返答。
「……主人公のバカぁ!死んじまえぇぇぇぇ!!!」というミホの言葉を背に、主人公はその場を後にすることとなる。

それからは「あんなことを言った俺に電話をかける資格はない」「就職も金もない俺よりも」と、決断は間違いではなかったと自分に言い聞かせる主人公だったが、
ミホから「帰ることにした。8月31日*7の昼頃、いつもの公園を通って駅まで歩く。」とだけ電話で連絡がある。

そして来る8月31日当日。まさかの寝坊をしてしまい急いで公園に駆け付ける主人公だったが……そこにはミホが待っていた。
「なんでこんな日にまで遅刻してくるのよ!」「間に合ってなんかないわよ!お昼ごろからずーーーっと!アンタが来るまで待ってたんだから!」と怒りつつ、
「はーーーめんどうだなぁ!なんでこんな男にホレちゃったのかしら!」と話すミホ。
そこからはいつものように「自分がこのまま行ってしまっていた場合、実家の場所も知らないはずなのにどうするつもりだったのか?」という叱責が始まったが、
最後には「でもさ……来てくれてすんごくうれしかったよ!」と満面の笑みで応えてくれるのだった。

このイベントで手に入る特殊能力は投手の場合は『ピンチ○』『勝ち運』であるのに対し、野手の方は『走塁○』『帳尻合わせ』なのがどこか皮肉めいている。



【エンディング】

上記のグッドエンドっぽいイベントでプレイヤーが安心したのも束の間、実はエンディングが分岐するのはここから。
本編クリア確定後にバッドエンドに転落する可能性が残っているというのがまさにパワポケクオリティである。
グッドエンド分岐及び超特殊能力取得の条件は、必須イベントを全てこなした上で9月までにミホの好感度を92以上にしておくこと。





※以下、エンディングネタバレ注意。






●グッドエンド 「隣の人」

「………えへ ウソウソ! ねえ?ドキドキした?ドキドキしたでしょ? ウフ

事件解決を祝った直後、「やっぱり帰ることにした」というウソで主人公の肝を冷やしつつ、
帰らなかったせいで両親がもうカンカンだから、その説明も兼ねて一緒に実家に来てほしいと話すミホ。
渋る主人公に発破をかけつつ、その前に主人公の口から改めて「好き」と言わせようと迫り、主人公はやっぱり言わずに逃げようとするのだった。
アルバムの一枚絵は、実家でミホの両親に散々なじられたあげく顔が変形するまで殴られた主人公を帰りの列車の中で「」のミホが心配しているというもの。

「でもさ、アンタまだアタシに言ってくれてないよね?あの場でも言わないなんて信じられないわ!顔が治ったら絶対言ってよね」
『…言うかどうかはわかんないけど、気持ちは変わらない。』
「言わなかったら絶対別れてやる」
『………やっぱり言おう。』



●バッドエンド 「時の人」

「…ウソ。 …じゃないの。今度は。 ……バイバイ。大好きだったよ。」

一度は帰ることを思い止まってくれたが、これまでの主人公を見ているとどうしてもこれからの2人の将来が描けないと話すミホ。
そのまま田舎に帰ったミホは許嫁と結ばれたようで、子供も2人授かり、自身の会社も急成長。
アルバムの一枚絵は、そんなミホが若くして成功した「時の人」としてTVに出演しているのを主人公が独り暗い部屋で眺めるというもの。

『彼女と付き合えたことを少しだけ誇りに思うオレは……今も孤独だ。』




【彼女候補として】

12における他の彼女候補(兼チームメイト候補)であるレンパカピンクとは異なり、イベント内容がサクセスの本筋に全く絡まない彼女候補の1人。
彼女のストーリーにはどうしても突拍子もない展開が多く、それ故にどこか雑だと評されたり、そもそも他が強烈な候補揃いなために影が薄かったりもするが、
貴重なレン以外で唯一の同年代かつ一般人(?)な彼女候補であり、「自分の将来を一々気にして世話を焼いてくれる可愛い女の子なんか最高じゃないか!」という声も。

サクセス内では、上述した通り6月以降に「公園」をうろつくことで出会うことが可能。
公園うろつきにはミホ関連以外では一部の仲間の強化イベントしか用意されていないため、実質ミホと会うためだけに用意された場所だとも言えるだろう。
(他の彼女とのデート場所候補にもなったりはするが、イベントにおいて公園が重要な役割を果たすのもほぼミホのみ。)

ただし全体的にランダムイベントが多いのが特徴で、実は最初のうろつきイベントの発生率もあまり高くないため、攻略にはかなり運が絡んでくる。
イベント自体は特に初見殺しの選択肢があるわけでもなく、グッドエンドに至るための細かいフラグや厳しい条件なども無いが、この運要素が攻略難度を高くしている。

グッドエンドで手に入る超特殊能力は「神速」or「絶倫」。また、弾道が上がるイベントが用意されていない彼女候補でもある。





追記・修正は就職活動に成功してからお願いします。

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最終更新:2024年02月17日 20:35

*1 CEOであることは事実だが、ネットビジネスなのでそもそも従業員はミホ1人のみ。どうやらファッション系の会社らしく、社名は「YMブランド」。

*2 実際にミホから話を聞かない選択肢を選んだ場合は、実は何か大変そうな主人公を手伝おうと思って声をかけたということが分かる。(ただし攻略は失敗)

*3 ちなみに、主人公は驚いて電話を切った。

*4 勿論公園のこと。流石にここで違う場所を選ぶプレイヤーも少ないだろうが、選択を間違うと即攻略失敗である。

*5 一応ちゃんと休憩時間を確保した予定を組んでいたり、休憩時にはお茶を出してくれたりするなど、厳しいながらも献身的ではあった。

*6 ただし観覧車は「クラっとするから苦手」らしい。本人は認めなかったが。

*7 サクセス最終日かつ、主人公にとっては本戦の最終試合の日。