第9地区

登録日:2010/10/25(月) 15:07:22
更新日:2024/04/24 Wed 21:41:17
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『第9地区』は、2010年に公開されたSF映画。ワーナー・ブラザース映画 / ギャガ共同配給。

キャッチコピーは『人類、立入禁止。』


第82回アカデミー賞では作品賞、脚色賞、編集賞、視覚効果賞にノミネートされた。
その他第67回ゴールデングローブ賞等、2009年度の多数の映画賞でノミネート、賞を受賞した。



【ストーリー】
南アフリカ共和国のヨハネスブルグ上空に突如宇宙船が出現。
早速コンタクトが試みられるが、中にいたのは衰弱したエイリアン達だった。

28年後、乗船していたエイリアン達は地上に移り、隔離地区である第9地区で難民として地球人と共存していた。
しかし人間とエイリアンの争いが絶えない為、MNUと呼ばれる超国家機関によって管理・監視されていた。

MNUの職員であるヴィカスは、政府の依頼でエイリアン達をさらに離れた彼ら専用の居住区域である第10地区に移住させるべく、立ち退き要請の同意を得る為、第9地区を訪れるが、その道中に見つけた謎の液体を浴びてしまう……。


【概要】
ニール・ブロムカンプ監督の長編映画デビュー作品であり、本作は同監督の自作短編映画を長編化したものである。
製作費は3千万ドルであり、ハリウッドのVFXを使った作品としては少ない。

出演者は殆ど無名俳優である。

元々は2006年にピーター・ジャクソンがゲーム『HALO』映画化の為にニール・ブロムカンプを起用したが、映画化の予算について製作会社とゲーム開発元マイクロソフトとの交渉が決裂した。
その為、ピーター・ジャクソンはニール・ブロムカンプの短編を長編化するプロジェクトを動かすことにしたという。


【用語】

  • エビ
地球の難民となったエイリアン。身長2m超で、膂力は人間を遥かに上回るが、目は大きくて意外と可愛い。
容姿が甲殻類に似ている事から侮蔑の意味も込めてエビと呼ばれる
主食は肉。特にキャットフード我を忘れるほど大好きであり、異常な価値で取り引きされる。
どのぐらい好きかというと、ロボットと引き換えにキャットフード100缶で応じるほどである。
ミミズと同じ生態で雌雄同体であり、産卵して増える。

宇宙を越えて地球にやって来た人類を遥かに超える技術力の持ち主……のはずなのだが、頭が弱く、多くの個体はその日暮らしのスラム生活に甘んじている。これについては「支配層の命令に従う、働き蜂のような種族なのではないか」と作中で推測されている(実際エビは他の種族を「変異させて作られた」種族である可能性も物語の中で示唆されている)。
とはいえ全く従順で平和的な種族と言う事は決してなく、銀行強盗をする個体、人間の売春婦と寝る個体、立ち小便を注意されてキレる個体など、妙に人間臭いところもある。

なお宇宙船を始めとする彼らの技術力は本物であるが、エビが持つ機械はエビのDNAにのみ反応して動く為、人間には全くの宝の持ち腐れ。


  • MNU
兵器開発や傭兵業等を受け持つ軍事企業。
国からエビの住所手続き等を依頼される。
新兵器開発に生かすため、エビの武器の研究をしている。


  • ギャング集団
第9地区に潜伏する黒人のナイジェリア・ギャング集団。
エビ相手に様々な商売をして搾取し、彼らの武器を集めている。
また呪術を信仰しており、エビの死体を食べることでエビの武器を扱うことができるようになると思い込んでいる。


【登場人物】

  • ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ(演:シャールト・コプリー 吹替:川島得愛)
今作の主人公。
MNUのエイリアン対策課職員であり、エイリアンの第10地区への立ち退き作業の現場責任者として任命される。
第9地区での立ち退き交渉の最中、クリストファー・ジョンソンの小屋の隠し部屋に置かれていた謎の液体が入った装置を誤操作して自らが浴びてから、体がエビ化し始めてしまい、様々な組織に狙われるように。何度も捕まるが運と凄まじい執念で突き進む。

初っ端から日本のラノベにもなかなかいないぐらい見栄っ張りで最後までヘタレでリア充
中盤格好いいのに最後ヘタレるなかなかリアルなおっさん。
しかし最後は色んな意味で誰だお前。

映画の主な流れは彼に起きた事件を追ったドキュメンタリー番組形式で進められる。

なお、演じたシャールト・コプリー氏は監督の高校時代の友人で、『エリジウム』や『チャッピー』にも出演している。
ヴィカスのセリフはコプリー氏によるアドリブである。


  • クーバス大佐(演:デヴィッド・ジェームズ 吹替:谷昌樹)
MNU傭兵部隊の隊長格の大佐。いかにもな脳筋戦争屋。
大のエイリアン嫌いであり、違法行為をとったエイリアンを合法的に殺せるこの仕事を気に入っている。


  • クリストファー・ジョンソン(演:ジェイソン・コープ 吹替:斉藤次郎)
第9地区に住むエイリアン。割りといい人…否、宇宙人。
他のエイリアンに比べ、頭脳が優れており、地上に落ちたエイリアンの技術を集めて何かを作ろうとしている。
今作の重要な鍵となるキャラクターである。
なおクリストファー・ジョンソンは手続きの為、MNUにテキトーにつけられた名前。


  • リトルCJ(吹替:たなか久美)
クリストファー・ジョンソンの子供。機械に強い良くできたお子様。
可愛い。グロいのに非常に和む。


  • オビサンジョ(演:ユージーン・クンバニワ 吹替:藤真秀)
ギャング集団のボス。
四肢の麻痺を煩っており、車椅子で生活している。
エビ化したヴィカスのようになりたいと彼を狙う。


  • タニア(演:ヴァネッサ・ハイウッド 吹替:田中晶子)
ヴィカスの妻。
当初は夫のエビ化に戸惑うも、彼を信じて待ち続ける良妻。
あんな適当野郎にはもったいなさすぎる。


  • ニコラス(演:ジョン・ヴァン・スクール 吹替:佐々木省三)
タニアの父親(つまりヴィカスの舅)であり、MNUの重役。
自社の発展の為には、例え娘婿を殺すことになろうとも手段を選ばない冷淡な会社人間。



以下ネタバレ要素を含みます。













  • アーマードスーツ
エビにしか使えない(前述)がエビ化したヴィカスが搭乗。ロマン兵器。
傭兵団相手にまさに一騎当千の力を発揮する。この戦闘シーンはヴィカスの漢っぷりも相まって最高に燃える。攻撃力と機動力は高いが、ライフル弾を弾いても対戦車ライフルは弾けなかった為あまり重装甲では無い様子。
以下ロマンたっぷりな機能一覧
  • 自動操縦
周辺でエビが危険に晒されている時、自動で脅威を排除する。スーツの武装を正しく活用して戦うので、ヴィカスの素人操縦よりぶっちゃけ強そうに見える。
  • 戦闘管制
爆音轟く戦場でも遠くの敵の話し声がしっかり聞こえ、周囲の状況がよく分かる。ヴィカスがプロの傭兵団相手に船を守り切れたのもこの機能に拠る所も大きい。
  • シールド
銃弾などの飛翔物を宙に吸い寄せて受け止め、投げ返す。テレビゲームで言うところのテレキネシスプラスミドとかヴォーテックスシールドとか重力銃のようなもの。豚まで武器にするシーンは必見。
囮役として攻撃に集中していた為か、それとも使い方が分からなかったのか、ヴィカスは殆ど防御に使っていない。
  • アークガン(ARC gun)
稲妻を放つ歩兵用装備で、両腕にマウントされている。右腕の物はMNU本部襲撃時にヴィカスが装備していたものと(カラーリングは違うが)同型。左腕の物はより大型で全くデザインが違う。
凄絶な威力を持ち、まともに当たれば乗用車が宙を舞う。装甲車越しでも乗員全員を感電死させ、人体に直接当たれば水風船の如く爆裂四散する。
また所謂テーザーガンのように、目標に向かってワイヤーで繋がれた電極を射出し直接電流を流す機能もある。ただしテーザーガンと違って電極が杭のように太い上に最終的には爆発するバリバリの致死兵器。ゲームで例えればスパークショットである。
  • AMR-B05
所謂アサルトライフルに相当する歩兵用装備で、右前腕にマウントされている。MNU本部襲撃時にクリストファーが装備していたものと(カラーリングは違うが)同型。
連射可能な多薬室銃であり、頭に当たれば首ごと吹き飛ぶ破壊力。機関砲のように、一発撃つ毎に銃身全体が大きく後退する描写が素敵。
  • マルチミサイル
両肩から一斉に発射される小型ミサイル。一旦滅茶苦茶な軌道を描いて飛んだ後、目標に着弾する。




  • ネコ缶
美味しいよ!多分!!


早く追記修正しろ!僕の気が変わる前に!

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