忍者戦士飛影

登録日:2013/04/28(日) 01:10:34
更新日:2023/08/17 Thu 20:32:29
所要時間:約 6 分で読めます





闇を抜けて 飛ばした摩天楼(デスバレー)

夢につまづく オマエのもとへ

加速つけて Love you! マシン響くビルの谷間


『忍者戦士飛影(とびかげ)』は、1985年10月6日から1986年7月13日まで放送された、スタジオぴえろ(現・ぴえろ)制作のロボットアニメ。ちなみにスタジオぴえろは本作の前番組の『星銃士ビスマルク』で初めてロボットアニメを制作しており、本作で2作目となる。
全43話(本編41話+総集編2話)で構成されており、玩具が売れなかったことで打ち切られた。
放映終了後に、おもちゃ屋が不良在庫をはくため、幽☆遊☆白書』の飛影(ひえい)と騙して腐女子を釣った逸話も残っている。


【あらすじ】

宇宙制覇を目論むザ・ブーム軍は、突如ラドリオ星を侵攻。
ロミナ姫はザ・ブーム軍を打ち破るという「伝説の忍者」を求め、戦艦エルシャンクで地球圏へと向かう。

一方地球圏では、人類による火星とへの移住計画が始まっており、火星に住むジョウは開拓基地長官のハザードに反抗する日々を送っていた。
ある時、火星にエルシャンクとザ・ブームが現れ、ジョウ達はエルシャンクに加勢する。

初めての戦いに苦戦するジョウ達だったが、そこに謎の忍者型ロボット「飛影」が現れ…。


【登場人物】

<エルシャンク陣営>

ジョウ・マヤ(真野錠)
CV:井上和彦
本編の主人公。火星在住だが、地球に強い憧れを抱いている。
かなり粗暴な性格だが熱血漢。そして鈍感。前半では黒獅子、後半では飛影に乗り込む。
中の人は同時期のロボットアニメ『蒼き流星SPTレイズナー』と『マシンロボ クロノスの大逆襲』でも主人公を、『機動戦士Ζガンダム』で主人公のライバルキャラを演じていた他、本作の前番組『星銃士ビスマルク』にもビル・ウィルコックス役で出演していた。

レニー・アイ
CV:日髙のり子
本編のヒロインで、鳳雷鷹のパイロット。
ジョウの幼なじみで、彼に好意を寄せている。明るく気が強い性格だが、嫉妬深い一面も。柔軟性や身体能力が高く、水泳や新体操が得意。ハイレグの競泳水着を着用する体格を持つ。コスチュームは、黄色いミニTシャツで赤いハイレグレオタードなコスチュームを着用。シャワーシーンでのサービスカットも披露したぞ!

マイク・コイル
CV:菊池正美
レニーと同じくジョウの幼なじみで、彼のことを「兄貴」と呼んで慕っている。爆竜のパイロット。
気弱な性格だが、やる時はやるタイプ。タレ目。

ダミアン
CV:佐藤政道
火星に住む反体制グループのメンバー。ジョウとは反目しながらも共闘していく。
後に黒獅子を託されることに。

ロミナ・ラドリオ
CV:島本須美
もう一人のヒロイン。ラドリオ星の王女で、「伝説の忍者」を探している。
気品と気高さを兼ね備えており、次第にジョウに好意を抱いていく。

イルボラ・サロ
CV:堀内賢雄
エルシャンクの指揮官だったが、ジョウへの嫉妬心をザ・ブームに付け込まれて裏切る。
後に零影に乗り込むが、忍者覚醒が世紀末。

シャフ
CV:深見梨香
ロミナの侍女。穏やかで慎ましいが、自分の考えを貫き通そうとするロミナを諌めることも。
後にマイクといい感じに…。

ガメラン
CV:菅原正志
イルボラの副官。ジョウ達とはとことんそりが合わず、対立を繰り返している。

ローニン・サナダ
CV:広中雅志
地球軍に所属するジョウの親友。名前の割にエリート街道まっしぐら。
最後までジョウ達に味方した数少ない人物。


<ザ・ブーム軍>

アネックス・ザブーム
CV:岡部政明
ザ・ブーム軍の皇帝にして司令官。過去に母星を滅ぼした忍者伝説を阻止し、忍者を支配下に置こうと画策する。
打ち切り最大の被害者で、ラスボスの座もハザードに奪われた可哀想な人。

ハザード・パシャ
CV:青野武
火星開拓基地の長官。ザ・ブームと結託して地球をあの手この手で乗っ取ろうとする野心家。
作中最大の敵にしてラスボス。更に総集編のナレーションに抜擢された。

ドッグ・タック
CV:谷口節
ハザードの秘書官で、政務担当。こいつのおかげで火星は表面上の安定を達成していた。
中の人はナレーションも兼任している。

グラサン・グリン
CV:大塚芳忠
エルシャンクを追っていたザ・ブーム軍士官で、ジョウ達の最初の敵。顔色が悪い。
別にサングラスを付けてるわけでは無い。

シャルム・ベーカー
CV:山田栄子
アネックスの側近であるくの一。化粧がケバい。
通称紅影。

カレン
CV:島津冴子
シャルムの部下のくの一。ダミアンと心を通わせていくが…。


【登場メカ】

飛影
パイロット:ジョウ
エルシャンクやジョウ達の危機に現れる忍者型ロボット。ちなみに名前はジョウが付けた。
ちなみにスペック設定上では全長は3.6mとAT並みで、重量は軽自動車よりも軽い500kg。どうなってんの。
後半からジョウ愛用のナイフに宿り、随時召喚されて合身して戦うが、次第にジョウに負担をかけていくことに…。
スパロボではみんなのトラウマにして資金&経験値泥棒(詳しくは後述)

黒獅子
パイロット:ジョウ→ダミアン
前半の主役機。名前に「黒」が付いているが黄色いライオン型のロボット。
地上戦を得意としており、飛影と合体することで「獣魔」になる。

鳳雷鷹
パイロット:レニー
紅い鳥型のロボットで、空中戦を得意とする。
飛影と合体することで「空魔」になる。作中一のボスキラー。

爆竜
パイロット:マイク
青い竜型のロボットで、水中戦を得意とする。
飛影と合体することで「海魔」になる。不遇。

エルシャンク
折鶴の形をしたラドリオ星の戦艦。

零影
パイロット:イルボラ
飛影と良く似たロボット。当初は無人の飛影を圧倒していた。
覚醒するとイルボラが脱ぐ。


【余談】

エンディングテーマ『一世紀めのエンジェル』の歌詞は「Never say good-by 永遠の~」であり、byeではない。

打ち切られなければ零影も飛影のような合体ロボになるはずだった。シャルムも魔影という3体目の忍者ロボに乗る予定だった。

打ち切りの影響でかなりマイナーなアニメだったが、スーパーロボット大戦シリーズに参戦したことで(色々な意味で)知名度が上がった。

◇スーパーロボット大戦COMPACT2
初参戦作品にして、資金&経験値泥棒の伝説はここから始まった。
NPCの飛影がとんでもなく強く、放置しておくとアインストも抹殺する。ついでにフラグも。
第3部でようやく使えるようになるが、能力がとんでもなく低い。


スーパーロボット大戦IMPACT
初の声付き参戦にして、資金&経験値泥棒の名を知らしめた作品。
撤退ボスを勝手に帰したりフラグを折るのはもちろんのこと、マップ兵器で味方を巻き添えにするのもよくあること。
忍者登場シーンはムービーで流され、プレイヤーの心に大きなトラウマを与えた。一方でゲルマン忍者とそのコピー元を救ったことは評価されている。
零影との合体攻撃も追加され、COMPACT2の時より戦力が強化された。実は合体しない方が強いのは内緒。

…と、一見無敵に見える飛影だが、第一部最終話では底力Lv9と頑固一徹でガチガチに強化された師匠逆に屠られてしまうという珍事も。やはり師匠は化け物である。

ちなみに異世界や電脳世界にもやってくるという神出鬼没っぷり。

スーパーロボット大戦UX
IMPACTから11年ぶりの参戦。忍者も流石に自重し、マップ兵器も手放している。
悪夢の四回行動(二回行動+連続行動)を習得しているとネット上で噂が流れていたが、これはデマである。飛影は連続行動を習得していない*1
出現は基本条件付きの場合*2のみになり、戦い方が上手ければ、あるいは飛影系ユニットを前線に出さなければ一部イベント以外では姿を見かけない場合も。
とはいっても、うっかり出現させてランカムッコロされたプレイヤーも数知れず。しかも妹に構わず攻撃を加えるバカ兄貴もいるのでタチが悪い。
11年経っても健在な暴れっぷりは、かのマスターテリオン呂布すら驚嘆させた程。
ちなみにリベルレギスへの攻撃は飛影→デモンベインの援護攻撃となるのだが、飛影は空中から攻撃を仕掛けた後、飛べないデモンベインの援護攻撃を発動させるために、攻撃後は地上に降りているというゲームシステムにも干渉してしまっている。
なお、UXの合体システムはZシリーズアクエリオンと同じ方式なので、気力が上がったら即座に合体しよう。
シナリオ面ではグラサンやカレンも登場し、イルボラ離反の経緯が描かれるなど再現度が高くなった(ただし離反の理由は原作と全く異なる)。
更にハザードがクロスオーバーの恩恵を受けて外道の限りを尽しまくる。詳しくは彼の個別項目や人類軍の項目も参照してほしい。
最終決戦は独自解釈の設定も含めて描かれた。


以下ネタバレ
今作における飛影の正体は、無限に輪廻させられた世界の中で幾万幾億もの戦いを繰り返し、遂に『輪廻の枠を超えた伝承』、即ち『シェーマ星系に伝わる忍者伝説』として昇華された『ジョウの意思そのもの』。
また零影も、『飛影と幾回もぶつかり合ってお互いを高め合い、もし飛影が敗れた時は代わりにエルシャンクの守護者となる存在』として昇華された『イルボラの意思そのもの』である事が仄めかされている。
…おかげでランカスレイヤーの件はジョウの意思だったのかというツッコミ所が出来たが。ランカは怒っても良い
無限ループの中で、強い方が生き残り続けるなんてことをやっているのだから、舐めプモードのリベルレギスがボコられても仕方ないというもの。
ちなみにUXのイルボラはジョウへの嫉妬が重なって離反したのではなく、忍者伝説の真実を見極め、ロミナ姫を救うために敢えて裏切った。…つまり本心では全く裏切っていない。
ジョウも終盤ではイルボラは決してロミナ姫を裏切ってなどいないと理解した上で、彼との戦いに臨んでいる。
またラドリオ星は、実は未来の地球の可能性の一つ。忍者伝説とは、このUXとの戦いでアネックス皇帝たちが敗れたことを指していたのだ。
つまり彼らは、わざわざ負け戦をするためにエルシャンクを追ってきたということである。アネックスは最後にこの絶望的真実を悟り、絶叫しながら爆散した。


追記・修正は忍者を探して資金&経験値を奪われた方にお願いします。

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最終更新:2023年08月17日 20:32

*1 そもそも習得していても1ターンに一度しか発動しないため三回行動までしかできない

*2 エルシャンク、黒獅子、鳳雷鷹、爆竜いずれかのHP半減