ドククラゲ

登録日:2010/05/25 Tue 23:13:38
更新日:2024/04/04 Thu 16:29:55
所要時間:約 8 分で読めます




ポケットモンスターシリーズに初代から登場するポケモン

■データ


全国図鑑No.73
分類:くらげポケモン
英語名:Tentacruel
高さ:1.6m
重さ:55.0kg
タマゴグループ:水中3
性別比率:♂50♀50

タイプ:みずどく
特性クリアボディ(相手からの能力低下効果を受けない)
  /ヘドロえき(HPを吸収する攻撃技を受けた時、相手にもその半分のダメージを与える)
隠れ特性:あめうけざら(天候が雨の時、HPが毎ターン16分の1ずつ回復する)

HP:80
攻撃:70
防御:65
特攻:80(初代のみ120)
特防:120
素早さ:100
合計:515

努力値:特防+2

メノクラゲがレベル30で進化する。


■概要


頭に赤い水晶のような器官と大量の触手、前後に牙のような器官を持つ巨大なクラゲ
自在に伸び縮みする無数の触手には名前の通り毒があり、これにより獲物を弱らせてから捕食する。
因みに図鑑では触手は全部で80本あると書いてあるがグラフィックを見る限りではどう考えても80本も無い。まぁあのポケモン図鑑の説明だし。

また頭の水晶から発せられる光や超音波は敵を混乱させる作用がある他、仲間に危険を知らせる警報器のような機能も持つ。


■ゲームでのドククラゲ


初代から『ダイヤモンド・パール』まで、進化前のメノクラゲと共に「なみのり」で移動出来るあらゆる水上に出現し続けるポケモンだった。
しかし『ブラック・ホワイト』で皆勤賞を逃した。
その後は『X・Y』で復活したり、『ソード・シールド』では一時欠席するもDLCで復活するなどしている。

進化前のメノクラゲはエンカウント率が高く、戦えば「ちょうおんぱ」による運ゲをされたり「どくばり」によりどく状態にされたり等地味にウザい。

その出現頻度は洞窟のズバットイシツブテに並ぶ程。
中には彼らの鳴き声を聞くだけでうんざりする人もいるとか。だが逆に彼らの鳴き声を聞かないとポケモンをしている気がしないという人も。

ルビー・サファイア』からは水上にキャモメ等も出現するようになり若干出現率は落ち着いたがそれでもやはり高い。

しかしこんな彼らだがその出現率を逆手に取られ特防の努力値を稼ぐ為に多くのトレーナーに乱獲されたりしている。

一方進化形のドククラゲの場合、進化前に対し野生出現は出現率が極端に低いか出現しない、反対にそれなりに出現するソフトがくっきり分かれており、
メノクラゲ系が出ない『ブラック・ホワイト』『ブラック2・ホワイト2』は勿論『赤・緑・青』や『X・Y』は出現せず、
『ピカチュウ』『ルビー・サファイア・エメラルド』『FR・LG』では限られた場所でかなり低い低確率、
逆に『金・銀・クリスタル』『HG・SS』『ダイヤモンド・パール・プラチナ』『OR・AS」『サン・ムーン』『US・UM』では普通に野生で出現するという、
毎回見るメノクラゲやギャラドスゴルダックなど他の常連みずタイプの進化系統とは異なり、
出現の差異がソフトによる差が異なる珍しい扱い。
特に『ダイヤモンド・パール・プラチナ』の223番水道では、某エチゼンクラゲの大量発生の如くウヨウヨいる他のシリーズでは見られないとんでもない状況と化している。
元々進化レベルが中途半端な上、実は伝説ポケ並みに経験値が必要な125万タイプでもある為図鑑完成では割とめんどくさい部類なので、
上記の出現するソフトで連れてくるか、お馴染みハピナス道場に頼る方がいい。

下記の通り対戦でも実績がある程能力値は高い方なので、シナリオでは生半可な弱点技を耐えたり、
どくタイプの攻撃によるどく状態や「ちょうおんぱ」や「みずのはどう」によるこんらんなどと、能力が上がってる分鬱陶しさは進化前より上。
なお進化前の能力値や技が不安定であまりに常連過ぎて目立たないが、ドククラゲは優秀な部類である為シナリオ攻略でも使えたりする。
ただし初代ではまともなどく技がないので微妙だが。

なお、『スカーレット・バイオレット』にはリククラゲなる姿形がそっくりなポケモンが登場するが、そちらはじめんくさタイプのきくらげポケモンであり、他人の空似でまったくの別種である。
ディグダウミディグダのような収斂進化の可能性もあるが、作中で確認出来る限り生態に類似点がないため、本当に見た目が偶然似ているだけと思われる)


■対戦でのドククラゲ


特防がひときわ高く、素早さも激戦区ながら高めに位置する高速特殊受け配分。
防御がやや低い以外は並と、わかりやすく初代出身らしいバランスの種族値。
ちなみに、後続のクラゲも揃いも揃って特防が一番高い。ポケモン界のクラゲはそういうものなのだろうか?

初代では特攻・特防が一括りになっていたため特殊120とみずタイプトップ。
しかし、どくタイプ複合なのが玉に瑕。
「ヘドロこうげき」を覚えず、「どくどく」が効かない点を差し引いても「じしん」や「サイコキネシス」に弱いデメリットの方が大きかった。
それでも99年度公式大会では特殊技や「どくどく」+「まきつく」型で活躍している。

第二世代以降は特殊アタッカーとしての火力は大幅に弱体化したものの、特殊耐久は相変わらずかなり高い。
HP振りだけで弱点であるサンダースのタイプ一致「10まんボルト」を確定で耐える程。
そこからの「ミラーコート」による反撃で不利な相手も狩りが狙える。
どくタイプなのでどく/もうどく状態にならず、フェアリーも半減できるので嬉しい。

どく複合の例に漏れず、耐性が8つと受けが強い。
特に特殊型のほのおタイプやみずタイプに対する受けとして優秀。
中でもルンパッパ相手には素のタイプ相性と特性『ヘドロえき』のおかげで「やどりぎのタネ」による実質吸収不可と絶対的に有利でまさにルンパッパの天敵。
ほのおとかくとうに耐性があるのでバシャーモゴウカザルを比較的安全に受ける事が可能。
防御無振りだと『いのちのたま』で強化されたかくとう技2発で突破されるため、努力値を調整すると良いだろう。
ただし、「じしん」や「かみなりパンチ」持ちで突破される可能性もあるので注意。

第五世代からは毒・宿り木無効なためエルフーン対策として注目された他、役割を持ちやすい強力な特殊ほのおが増えた為株が上がった。
第六世代からはフェアリー対策としてどくタイプの需要が増え、特にどくが4倍弱点になったエルフーンには更に有利になった。

特攻は平均的だが実は意外にもどくタイプとみずタイプは攻撃面での補完が効いており、どくとみずの組み合わせを両方半減以下にするポケモンは少ない。
そのため、案外火力は安定している。
技も「ハイドロポンプ」「ヘドロばくだん」「ギガドレイン」「れいとうビーム」「マジカルシャイン」と悪くないのでアタッカーにしても意表が突けて面白いだろう。
めざめるパワー」を使うなら炎、地面電気あたりから選びたい。

また攻撃は防御に次いで低めでめぼしい物理技も「たきのぼり」「どくづき」ぐらいだが、
「つるぎのまい」や「いやなおと」という優秀な火力補強技を取得可能でみずタイプは防御<特防なポケモンが多い為、
水狩りに特化するなら物理型も十分選択肢に入る。

補助技も
低めの物理耐久を補う「バリアー」
優秀な撒き技「どくびし」
逆に撒き技を除去する「こうそくスピン」
定番の行動阻害技「あやしいひかり」
素早さを下げて後続のサポートが可能な「こごえるかぜ」
等と、なかなか優秀。
第五世代からは大幅に耐久を奪う「アシッドボム」ややけどの追加効果があるみず技の「ねっとう」も強力。
特に「ねっとう」は低い物理耐久を補う上でも有益な技。

特性は能力値低下を無効化する「クリアボディ」か吸収技を無力化する「ヘドロえき」かはお好み。仮想敵に

難点は種族値配分とタイプ耐性の噛み合いが悪いこと。
耐性は物理方面に優れるのだが、物理耐久はかなり低めで、こちらから弱点をつけない高火力かくとうタイプ、むしタイプに役割を持てないこともザラ。
更に役割破壊の定番である「じしん」が弱点なので、思わぬ敵から突破される危険をはらんでいる。
特殊方面でもメジャーな弱点が多く動き辛い。これらは軒並み高火力ポケモンが多いため、昨今の環境では厳しいものがある。
また回復技が「ねむる」のみなので居座りが難しい。
上記は同タイプのドヒドイデの登場で、差別化という点でも気に掛かる。

総じてメジャーには成り得ないムズ痒いスペックであるが、実用性は十分なので知略と愛をもって使えば応えてくれるポケモンである。


第八世代ではDLC「鎧の孤島」で再登場……だが全く予想出来なかった仕打ちがドククラゲを襲った。

主力技だったどくどくアシッドボムが何故か没収されてしまったのである。
※ちなみに「バリアー」は技自体削除されたが代わりに「とける」を習得した…が、クラゲは溶けて大丈夫なのだろうか?

元々、優秀な補助技や追加効果を活かしつつ立ち回るポケモンなので、この調整はかなり痛い。
BDSPでも返してもらえなかった…どころか「どくびし」まで没収されました(恐らくわざレコード限定技になってしまった為)。
「ドク」クラゲとは一体…。



第九世代、発売当初は出演できず。代わりといってはなんだがそっくりさんのノノクラゲと進化後のリククラゲが登場
ステータスは全く同じで見た目もかなりそっくりだが完全に別種。

こちらは毒タイプすら入っていないのに「どくどく」「どくびし」「アシッドボム」を覚えた。ドククラゲは泣いていい。

DLCのトレーラーには姿を見せなかったが、DLC後編「藍の円盤」にて満を持して登場。
ブルーベリー学園のエントランスで、外の海にメノクラゲが泳いでいるのを眺めている子供たちがいる……など、なんともいえない優遇を受けつつ舞い戻ってきた。

期待せずに覚える技を確認してみると


ついに!

「どくどく」「どくびし」「アシッドボム」を取り戻した完全体ドククラゲが!

リククラゲより毒がないだのミズクラゲだのウミリククラゲだの散々な言われようの雪辱を晴らした!

地味に「クイックターン」を習得したため小回りも効くようになり、格段に使いやすくなったと言える。
加えて「アクアブレイク」や「ダストシュート」も新規習得。「つるぎのまい」や「いやなおと」を組み合わせた物理型も一段と強化された。
しかしその一方「ねっとう」が没収され、物理受けとしてはかなり不安に。


■アニメでのドククラゲ


無印編19話「メノクラゲドククラゲ」で登場。
ハトバポートの近くの海にはメノクラゲ達が静かに暮らしていたが、人間達のリゾートホテル建設のせいで住みかを失い、人間に対し強い敵意を持つようになった。
その後はたびたび船を襲っては船を沈没させたり荒っぽい反撃をしていたが、1匹のメノクラゲがロケット団の(クラゲ退治用の徳用三杯酢)せいで巨大ドククラゲに進化。
なんと通常のドククラゲの30倍の大きさに。まさに「海のギャング」である。
自分達の住みかの上に建設中だったハトバポートのオババのリゾートホテルを破壊、それだけに留まらずメノクラゲを従えて街を破壊し始めた。
ドククラゲはニャースを使い街を破壊するのは人間が先に自分達の住みかを破壊したせいでその復讐の為と言い、さらに街を破壊する行為に及ぶが、カスミによる必死の説得もあり、ドククラゲ達もそれを聞き入れ海の彼方に去っていった。
このエピソードは人間による自然破壊がテーマであり、自然の脅威をも現している。たとえ大きな行動に移せなくても、やはり出来る限り自然を守るに越したことはない。



余談

けいおん!秋山澪の身長・体重はそれぞれ160cm、54,0kgと
ドククラゲの図鑑データ内の身長・体重の160cm、55.0kgとほぼ同じのスペックである。
つまりドククラゲを抱けば秋山澪を抱いたのと同じようなものということである。
ドククラゲも現実にいない?DSをグランドオープンすればいいと思うよ。
他にはライダー(EXTRA)ストリートファイターシリーズのいぶき(162cm・55.0kg)がかなり近い。
ただの数字だけでこんなにも抱きしめたくなるなんて…

HGSSでのタンバシティのシナリオ進行の詰み防止として、ポケモンセンターにいる男性から無償で進化前がもらえる隠しイベントがある。
  • 手持ち一匹、ボックスに一匹もいない
  • その一匹が「なみのり」を覚えない

という条件



追記・修正する時は毒を浴びないようにお願いします。

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最終更新:2024年04月04日 16:29