マリルリ

登録日:2011/07/05 Tue 00:34:54
更新日:2023/08/05 Sat 12:18:58
所要時間:約 14 分で読めます





長い耳はマリルリの大事なセンサー。耳を澄ませば流れの激しい川でもそこにいる獲物の種類がわかるぞ。


マリルリとは『ポケットモンスター』シリーズに『金・銀』から登場するポケモン


■データ


全国図鑑No.184
分類:みずうさぎポケモン
英語名:Azumarill
高さ:0.8m
重さ:28.5kg
タマゴグループ:水中1/妖精
性別比率:♂50♀50(ルリリのみ♂25♀75)

タイプ:みず(第五世代まで)
   みず/フェアリー(第六世代以降)
特性:あついしぼう(氷タイプ技のダメージ半減)
  :ちからもち(攻撃が2倍になる)
隠れ特性:そうしょく(草タイプの技を受けると無効化し、攻撃が1段階上がる)

HP:100
攻撃:50
防御:80
特攻:50→60 ※『XY』から
特防:80
素早さ:50
合計:420

努力値:HP+3

進化:ルリリ→マリル(なつかせてレベルアップ)→マリルリ(レベル18)

■マリル

全国図鑑No.183
分類:みずねずみポケモン
英語名:Marill
高さ:0.4m
重さ:8.5kg

タイプ:みず(第五世代まで)
   みず/フェアリー(第六世代以降)

■ルリリ

全国図鑑No.298
分類:みずたまポケモン
英語名:Azurill
高さ:0.2m
重さ:2.0kg
タマゴグループ:タマゴ未発見
性別比率:♂25♀75

タイプ:ノーマル(第五世代まで)
   ノーマル/フェアリー(第六世代以降)

■概要


ウサギのような耳が生えた楕円形のまん丸ボディと、下半身の水玉模様が特徴的な青いウサギのようなポケモン。
進化前は「みずねずみ」だったが進化により「みずうさぎに。

体内に空気を蓄える事によりほぼ一日中水中に棲む。長い耳は優秀なセンサーで、水中の生き物の動きや音を正確に察知できる。
丸い尻尾は浮き袋で、これのおかげで水中で溺れたり流されたりしない。またルリリの時は栄養の詰まった保育器としても機能。
体毛は水を弾く性質を持っていて、水中での素早い動きができるようになり、また水玉模様は水中で保護色となる。

主な餌は水草らしいが「耳のセンサーで獲物の種類を見極める」といったことが書いてあるので、もしかしたら雑食なのかもしれない。


■ゲームでのマリルリ


初登場の『金銀』では「スリバチやま」の内部にのみ登場。
異常に出現率が低く、希に起こる大量発生を待たないと滅多に出会えないかなりのレアポケだった。

……しかし、レア度の割に種族値が低く図鑑目的以外で態々捕まえる価値はほぼない。
マリルが『金銀』発売前から公表されていて人気もそこそこあったこともあり、その残念さは多くのトレーナーをガッカリさせたとか。

だが以降のシリーズでは前作とはうって変わって水上で割と頻繁に見かける程度のレア度となり、
特性による超強化(後述)で戦闘力も大きく上昇したため、使い勝手はかなり良くなっている。
ゲーム序盤に加入させることができるソフトも多く、進化レベルも早いため、旅パの戦力にはうってつけ。
言い換えると攻略用にスペックを見直した形での強化なのかもしれない。

前述の後付け進化であるルリリは、卵を産ませる際に親の片方に「うしおのおこう」を持たせることで卵から誕生する。
この条件を知らずに普通にマリルが産まれて首をかしげた人は多いだろう。
第9世代では「うしおのおこう」がオミットされ、必ずルリリで生まれるようになっている。


『金銀』リメイクの『HGSS』では、主人公の幼なじみであるヒビキまたはコトネのパートナーポケモンとしてマリルが登場。
対戦しないのでぶっちゃけ空気なのだが、コトネとのポケギアによる会話で「雑巾みたいな臭いがする」事が判明。多くのプレイヤーに衝撃を与えた。
ただし、その後に「だから洗って綺麗にする」と続いており、実はコトネの優しさを表す演出となっている。
しかし「雑巾みたいな臭い」という字面のインパクトからこの部分だけが独り歩きしてしまい、これ以降「汚ねぇポケモン」として認知され度々ネタにされるようになってしまった。少なくとも臭うのはコトネのマリルだけだと信じたい………。

一方ヒビキのマリルは「嫌なことがあるとすぐ水の中に入る」「風呂に飛び込むものだから風呂場がビショビショになった」と言及されている。


ルリリは性別比率が均等なマリル・マリルリと違い、♀が75%と多数を占める。
それに関係するバグなのか第三世代から第五世代までは、ルリリがマリルに進化する際「性転換」するケースがある。クマノミか貴様。
第六世代以降は性転換しなくなったが、過去作産個体で性別に拘る人は注意。
……と、ここまでなら笑い話。
ルリリで孵化する際は、良個体を親に流用する際にまず懐かせて進化させなければならない。それが♀の場合、1/3の確率で起こる性転換でこれまでの時間がふいになるのだ。
「アンコール」はルリリにしか遺伝できなかったため、この「アンコール」持ちのマリルリは特に第三世代では厳選ハードルが高かった。
一方「みがわり」「ひかりのかべ」などほかの有用な遺伝技はマリルでのみ遺伝できる……他にもなぜかルリリのタイプがノーマルだったりという奇妙な仕様が多かったため、そこはかとなく第三世代での開発事情が透けて見えるようなポケモンだった。


色違いはルリリ・マリル時はだが、マリルリに進化すると黄色になる。


■対戦でのマリルリ


種族値合計が410と低い。種族値に加えてタイプのおかげで2倍弱点が2つに抑え込めているのでそこそこ耐久力が高いが鈍足に低火力と能力値は壊滅的。
また耐久型の水タイプとしてもスイクンカメックスニョロトノ等の影に隠れてパッとせず、前述の通りガッカリポケだった。


『RSE』では攻撃力を2倍にする強烈な特性「ちからもち」を取得。
これにより攻撃努力値252振り時の攻撃力は種族値換算で152と禁止級並の超火力となり、一気に強化される事になった。

ただし第三世代まで、ポケモンは物理と特殊をタイプごとに決定していた。その関係でタイプ一致で使える水タイプ技はすべて特殊技になってしまう。
物理技のバリエーションがそもそも低く、その物理火力を活かすには「すてみタックル」や「きあいパンチ」等の癖のある技を使わないといけない。
そのため扱いが難しく、強化されたもののそれでも微妙には変わりなかった。っていうかほとんど「みがわり*1+きあいパンチ」「ハチマキあたりを巻いてすてみタックル」と読みやすいのでゴーストタイプが出てきて事実上詰んだりもする。めざめるパワー?……いやまぁ、そこまでして使いたいんだったら粘ればいいと思うけど……*2
そのため「ポテンシャルは感じるが使われない」という代表的なポケモンだった。早い話、「ちからもち」を持て余していたのである。
ただ「一線級と観賞用」でバッサリ分けられていた節がある第三世代以前では、ポテンシャルを感じてもらえるだけでも結構なやり手だった。

なおもう1つの特性「あついしぼう」はもともと炎も氷も半減しているので微妙。といっても第三世代当時の特性ってそんなのばっか。「ふゆう」が相対的に実用的だったような時代である。


しかし第四世代(『DPt』)では技の仕様変更により、
たきのぼり」「アクアテール」「アクアジェット」「れいとうパンチ」といった強力な物理技を多数獲得。
ついにその攻撃力を存分に活かせるようになり、長い年月をかけてやっと強ポケの仲間入りを果たす。
並の耐久のポケモン相手なら「たきのぼり」→「アクアジェット」の流れでほぼ仕留めてしまう火力は脅威。タスキも潰せる。なんなら難しいことを考えずに「こだわりハチマキ」を巻いてアクアジェットを打つだけでもあっさり勝てたりする。
しかもプラチナでは「ばかぢから」という新たなサブウェポンまで入手。確実に強化の道を歩んでいく。
火力だけでなく耐久力もあるため、努力値の配分次第ではサンダースのタイプ一致「10まんボルト」ぐらいなら確定で耐えてそのまま返り討ちにする事も。
鈍足高火力という点で、トリパでの活躍もできる。初期環境では「くろいてっきゅう」なんかを持ってトリルが切れるタイミングで「なげつける」を使う、なんて素朴なスイッチ戦略が取られたこともあった。
また攻撃だけでなく地味に補助技も充実しており「ほろびのうた」「うたう」「アンコール」「ひかりのかべ」など、不意に使われると厄介な物も多々あるため。アタッカーだと思っていると痛い目をみることも。

しかし結局「たきのぼり」はあくまで基本威力80の技なので、弱点が突けないと案外耐えられてしまう。そのためこの時期はまだ力不足なところがあった。
さらにこの時代は遺伝技が問題になりやすく、両立不可能な技(特に「アクアジェット」「アンコール」で問題になった)の多さやルリリとマリルで遺伝できる技が異なることなどもあって混迷を深めた。
たとえば『プラチナ』発売までは「れいとうパンチ」と「アクアジェット」が両立できなかったが、『プラチナ』で教え技により獲得できるようになったり。
一方で「はらだいこ」と「アクアジェット」は第六世代まで待たなければならなかったり。
「ひかりのかべ」をなぜか遺伝技でしか覚えてくれなかったり、「アンコール」が他の多くの遺伝技と両立できなかったり。
データ上覚えてしまえるので気づかないことが多く、配信者のデータ改竄行為がバレて炎上するきっかけになることもしばしばあった。
後述のように厳選自体は楽だったのだが、こういう性質もあって結構マニア向けのポケモンでもあった。覚える技のカスタマイズが難しいのである。当時対戦理論の中心を担っていた「ポケモン対戦wiki」では両立不可能な技のリストが載っていた。
しかもこれに加えて第三世代限定の教え技などもあるのでそりゃもう覚える技の把握が面倒だったのだ。

このように高いポテンシャルはあるものの、両立不可能な技の存在もあってまだまだ「痒いところに手が届かない」というポケモンでもあり、物理受けのポケモンやみずタイプのポケモン、特性「ちょすい」を出されるとかなりキツい。
さらにこの時代は「おにび」がわざマシン化しており、物理ポケモンが大躍進していた環境ということもあって覚えさせることを好むプレイヤーも多かった。
特に炎タイプのポケモンが技に迷ったときはだいたい持っておけば間違いはなく、ブースターやエンテイなどメインウェポンに恵まれないポケモンなんかはだいたい持っていたものだ。
そのため第四世代中盤~第五世代ではスイクンブルンゲル等の耐久の高い水タイプ相手に、火力補強の積み技も無いために無理矢理突破もできなかったり、炎タイプ相手に出したら交代読みの「おにび」が炸裂して機能不全になったりという姿も目立った。
さらにこれは現在もそうだが、マリルリはダメージソースを接触技に強く依存している。当時はまだ今のように便利な特性が少なく、「せいでんき」「ほのおのからだ」あたりに泣かされることもしばしばあった。
こういった弱点も多く、仮想敵に対する圧倒的な性能もない。あくまでもこの時期はまだまだメジャーとマイナーの境目をフラフラしており、評価としてはニドキングやドククラゲやピクシーなんかに似ていた。
当時の厨ポケを嫌う文化においても割と許されていたポケモンである。現在のように「青い悪魔」と呼ばれるにふさわしい活躍をするには、もう少し時を待たなければならない。


『XY』にて新たに「フェアリータイプ」が追加され、マリルリは一気に個性派の強ポケへの道を突き進むことになる。
かつては相性的に苦手だったドラゴンタイプも、第五世代以前では不可能だった「ドラゴン技相手に無償降臨」ができるようになったことで相性は劇的に改善。
さらに「フェアリータイプ」のタイプ一致技「じゃれつく」によって大抵蹴散らせる。(その反動か、それまでの対ドラゴン技だった「れいとうパンチ」は没収)
しかも体力を半分にする代わりに攻撃力を最大まで上昇させる「はらだいこ」と「アクアジェット」の両立ができるように。
これにより「ちからもち」+「はらだいこ」のアクアジェットは無振りガブリアスを乱1という先制技なのにアホみたいな火力に。大抵のポケモンはこれで叩き潰せる。
このため対処必須の強豪の一角となった。青い悪魔の誕生である。
ちなみにポケモンシリーズで色の悪魔といえば既にピンクの悪魔白い悪魔も名高い。
耐久のピンク、無限の白、そして攻撃の青といったところか。
偶然にも3匹ともベイビィポケモンから進化するという共通点が。

ただしこの化物じみた超火力は特性「ちからもち」に頼りきっている面が大きく、この特性を無効化されると一気にかわいいウサギちゃんになり果てる。
特性「ミイラ」を持つデスカーン等は相変わらず天敵と言える。
また、何をやってくるか大体想像がついてしまうので対策が取り難いタイプの芸達者なポケモンでもなく、絶対無敵という訳でもない。「じゃれつく」のクソ外しで涙をのむこともしばしば。
ドラゴンタイプもマリルリより素早い連中が多く、フェアリー対策で「どくづき」を持っていることがあるので要注意。
ガブリアスに至っては高い素早さと高火力でゴリ押しされることがあるため、積まれると安易な後出しは困難。
メガフシギバナウォッシュロトムなども相性的に厳しい。
扱う際にはちゃんと考えて指示してあげよう。


隠れ特性は草技を無効化し攻撃力を上げる「そうしょく」。これにより元々2つだった弱点からさらにひとつ減り、耐久がより安定する。
ただしマリルリの強さを定義する「ちからもち」を失うため火力は絶無。使い勝手は大きく変わる。だいたい育成中か育成後に「あれ、火力低いな?」と気づくやつ。
火力が無いので「ちからもち」型とは一転して基本は高い耐久を活かしてじわじわと立ち回ることになる。幸い補助技は充実しているため、耐久型はやりやすい。なんだか第二世代っぽい戦い方してんな
マリルリ=物理アタッカーという先入観を逆手に取って「リーフストーム」あたりを吸うと相手は目を剥く。
そしてマリルリの性質が「ちからもち」に頼っていることを案外忘れてしまうため、ありもしないちからもち前提の高火力物理技の影に怯えたり、マリルリ相手に草技を打つのをためらうようになったりする。
こういった性質もあって一発ネタとも言い切れないのが恐ろしいところであり、特におふざけ要素の高い身内大会などでは草タイプを相手にマリルリを出すだけで高度な心理戦が発生する。
そのためうまい人が上級者相手に使いこなすと行動を縛る選択肢になってしまい、さらにこの心理戦を前提に「あついしぼう」を選ぶ人までいる始末。ネタ型と切って捨てるにはちょっと強すぎる。


SM』では同タイプでアシレーヌカプ・レヒレが登場。
前者は特殊アタッカー、後者は耐久寄りなステータスなので差別化は容易だが、前作と比べると対戦では数を減らしている。
というのも本作ではカプ神をはじめとした強力なフェアリータイプが増加したので「他のフェアリーで」と採用機会を減ってしまい、トップメタのカプ・テテフの「サイコフィールド」の「相手対象の先制技を無効にする」効果で強みの一つだったアクアジェットが潰されてしまうのが大きい。
そして増加したフェアリー対策にサブ技として技の搭載率が上がったのも痛い。

マリルリ自体はファイアローのように大幅な弱体化はしてないが、環境の変化とライバルが増えたので採用されにくくなった……
と思いきや、『SM』レート末期には要対策のバシャーモをどの型であろうと鉢巻「アクアジェット」で安定して処理できるためか、アシレーヌと使用率が逆転。
何だかんだ言ってこのポケモンのポテンシャルは非常に高いのであった。

このように化けものじみた強さを持つが、厳選や育成は非常にやりやすい部類である。
というのも、『XY』ではルリリ自体が序盤に出現する上に野生のルリリは3V以上が確定している。
(『XY』ではタマゴ未発見グループはルリリに限らず3Vが保証されている)
ORAS』ではルリリに対する個体値補正は無くなったが、マリルとマリルリは野生で出現するので、「ずかんサーチ」で★3つ(=3V)の個体を探せばいい。
一度メスの個体を捕まえ、マリルに進化させて同じタマゴグループに属するポケモンと一緒に育て屋に預けた場合、タマゴから産まれるのはマリルである。
(厳密に言えば親となるマリルかマリルリに「うしおのおこう」を持たせた場合にルリリが生まれるが、ほとんどの場合厳選において「かわらずのいし(持たせた親の性格の子が産まれる)、「あかいいと(親の個体値をランダムに5つ遺伝させる)」を2つとも持たせたまま預けることのほうが多く持たせる余裕が無い。
その上、ルリリは「はらだいこ」と「アクアジェット」を遺伝しないため「はらだいこ型」においては何の問題にもならない。
無論マリルはタマゴを産めるため、他のタマゴ未発見グループと違っていちいち進化させる必要がなく、そのまま育て屋に預けることができる。

このようにニョロモやブイゼルなどから「はらだいこ」、「アクアジェット」を遺伝させる必要こそあるが、それを考慮しても厳選難度は非常に低い。
厳選の入門においておススメなポケモンであると言えよう。
育成面においても経験値タイプがなんと80万タイプ(標準が100万、600族といわれるものが125万)であるため成長スピードがかなり早く、
レベル50までにレベルアップで「アクアテール」も「ばかぢから」も「じゃれつく」も覚えるため「ハートのウロコ」は基本的に必要ない。

USM』では教え技で「アクアブレイク」を獲得した。
元々トリパ以外では「たきのぼり」による怯みを狙いづらく、「アクアテール」は外すリスクがあるので利用価値は高い。

剣盾』では、DLC第一弾『鎧の孤島』にて登場する。ルリリ一族はみんな友好的でトレーナーの姿を見かけると近寄ってきて喜んでくれる模様。

BDSP』の対戦環境ではラティオスハッサムとの相性補完トリオ「ラティハッサムマリルリ」がトップメタに立っている(2022年1月中旬時点)。

SV』では最初から登場するが、ニョロモ一族が不在なため従来のやり方で「はらだいこ」を遺伝させることができない。
技枠を一つ開けた状態で新アイテムの「ものまねハーブ」をマリルリに持たせ、手持ちに「はらだいこ」を覚えるポケモンを入れてピクニックをすることで覚えさせることができる。「はらだいこ」持ちポケモンは入手が簡単なハリテヤマか何かと使うことが多いテツノカイナのどちらかを使うと良いだろう。
今作では対戦だけでなくレイドバトルにおける需要も高く、「はらだいこ」を使いサポーターに防御を下げて貰った上で上で水技か「じゃれつく」を打ちボスのワンパンを狙う目的で採用される。味方サポーターに頼れないソロレイドでも「かいがらのすず」を持たせればある程度の継戦能力を得られるのでそれなりに戦いやすい。
フェアリースキンニンフィアとどちらを採用するかはお好みで。
また、耐久型のマリルリに関しても「そうしょく」一択ではなく、テラスタルの関係から「あついしぼう」を持たせることに能動的な意味が出てきた。


進化前のマリルやルリリは、他のファンシー系進化前と同じくダブルバトルで使われることがある。
特にデスバーンと組み合わせたトリックルーム戦略などで使われる。ダブルのマイナー使いやギミック使いの間では結構メジャーな戦術。
マリルもルリリも非常に火力が低いため、「ぶんまわす」を使うだけで「相手2匹のタスキを潰す」「デスバーンの「さまようたましい」で特性を交換」「デスバーンに持たせたじゃくてんほけんを少ない体力消費で発動」の3つの仕事を終えてしまう。
しかも「てだすけ」「アンコール」「みずびたし」「ほろびのうた」「ひかりのかべ」「アクアジェット(タスキ潰し)」と補助技がやたら多彩。ルリリ(マリル)を放っておくと傷口が広がり、かといって超火力と化したデスバーンを放置しておくわけにもいかない……と、炸裂すれば非常に強力。
元々第七世代あたりからすでに研究されていた戦術らしく、これが第八世代で大成したようだ。
なお、ルリリ派とマリル派でちょっとした派閥があるらしい。ちょっと違うよ。


■『ポケットモンスターSPECIAL』でのマリルリ


第4章アクア団幹部・ウシオが使用。他の個体と違って主人よろしくやたら凶悪な顔付きをしている。

稼働中のおくりびやまロープウェイの密閉されたゴンドラ内をハイドロポンプで吐き出した水で満たし、サファイア達を水責めにする。
自分のトレーナーであるウシオには図鑑説明にある救助用の空気の風船を作り出し被せて呼吸を確保し、相手の一方的な窒息を狙った。

冷静に考えると、マリルリの体の体積の何倍もあるゴンドラ内の空間を満杯にする量の水を、ゴンドラの内側に居ながら体内から出したことになるため、物理的に色々おかしい。
でもさらによく考えると、水タイプの技の描写はどのメディアでも大体いつもこんな勢いで水を出しているため、今更目くじらを立てることでもない。

■アニメでのマリルリ及び一族


進化前のマリルは『金銀』発売のかなり前から発表されていたポケモン
短編映画『ピカチュウのなつやすみ』にて初登場し、アニポケでもオレンジ諸島編からケンジの手持ちとして登場していた。当時は「新しいポケモン」としてちびっ子たち、特に女の子にもてはやされた。
また、第一形態のルリリは『RSE』から追加された後付け進化。こちらも『RSE』発売前から発表されていて、カスミもケンジのマリルの子供に当たる(?)ルリリを所持している。
ちなみに進化後が水タイプなのと体の色がいかにも水タイプらしいせいで勘違いされがちだが、ルリリはノーマルタイプである。

番外編『ぼくたちピチューブラザーズ』では、主人公のお姉さん的立ち位置で、普段は優しくおっとりだが、怒らせると月に変わっておしおきされる。
うさぎだけに(CV:三石琴乃)。
因みに『AG』になってからのサイドストーリーには姪のルリリ(CV:KAORI)が登場。
姪がいる、ということは結構な歳なのかもしれない……。


DP編』では、シンジの手持ちとしてクロガネジム戦で初登場。
イシツブテの「めざめるパワー」と「ころがる」のコンボに敗れ、「使えない奴」と切り捨てられてポケセンにいた少年に渡された。
それが数年後に前述通りの超強化を果たし一戦級で使われる様になってしまったのだから、本当に皮肉な話である(ただし第四世代当時もポテンシャル自体は非常に高いポケモンだった)。

『BW2』デコロラ編では、心無いトレーナーに「進化したら可愛くなくなった」というあんまりな理由で捨てられ、グレて海賊行為をしていたマリルリが登場。*3
あと少し待っていたらフェアリータイプが追加されて「可愛くて強い」ポケモンになれたのに…
ツタージャチャオブーの身体を張った説得を経て改心し、海難事故に遭いかけたダルマッカ達を救助したことでジュンサーから海難救助隊にスカウトされた。
あとこの回ではピカチュウがマリルリのものまねをしているが、とても似ていると評判だった。しかもカラーリングからまんま色違い。

新無印編』では「プロジェクト・ミュウ」のメンバー、アサヒのポケモンとして登場。


■ポケダン



救助隊』ではレベル1ダンジョンの「しあわせのとう」中層に最深層のポケモンを上回るステータスを引っさげ登場。
言うまでもなくパラセクトなどにならぶ救助隊敵ポケモンブラックリスト入りを達成した。3桁のHP、射程10マス命中100で威力も高く鈍足がつくこともある「バブルこうせん」、
そしてちからもちとの相乗効果でふっかつのタネを2~3個パーにする奇跡を起こしたりする「ころがる」でこちらを圧倒する。最悪なことに出現ダンジョンでは他にも強敵が多く、経験値稼ぎも困難である。
そうして50Fでラッキーを勧誘したい救助隊を血祭りに上げる勇姿から青い悪魔として恐れられたのであった。*4
そしてこの青い悪魔呼ばわりは後の世代の躍進と共に、ポケダンプレイヤー以外にも浸透していったのである。

探検隊』ではマリルとルリリの兄弟がサブキャラとして登場する。哀れなことにやたらあれこれ災難に遭う上、ルリリはあのスリープの餌食になりかけた。野生のものは前作より弱体化し、経験値タンクと化している。


■ポケモンGO

『金銀』からの登場なので、ジョウト地方のポケモンの実装と共に解禁された。
能力は当初はCPが個体値MAXでフル強化しても1600に届かないし、『GO』では特性がないため弱ポケ扱いされていた。
とはいえ、耐久力は低くないのでジム防衛では低CPがやる気が減りにくいというメリットにもなりうる。

しかし、トレーナーバトルが解禁されてから評価が一変。
スーパーリーグではCPが1500以下が出場条件のため、マリルリはかなりの強化が必要ではあるが能力はかなり高く、タイプも恵まれていて、覚える技もゲージ技は「ハイドロポンプ」「じゃれつく」「れいとうビーム」などなど。エネルギーは高めではあるものの、タイプ一致技やくさタイプに対抗できる技もあるので隙はかなり少ない。
このため、マリルリの対策をしないことは冗談抜きで負けを意味する。
スーパーリーグでも青い悪魔は健在だった。
『GO』では本家と違いバランス調整が度々行われているが、だいたいマリルリの弱点であるくさタイプやでんきタイプが強化されている。それでもマリルリを見ない日はないと言っても過言ではない。いかに彼らがスーパーリーグの環境を支配しているかわかるだろう。
なお、ハイパーリーグ以上ではさすがにCPが低すぎるため採用されていないが。



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最終更新:2023年08月05日 12:18

*1 RS時代はまだわざ教えが解禁されておらず、みがわりを使えること自体がひとつのアイデンティティだった。

*2 当時は性格固定すらない上マリルリは特性が2つあり、当時のめざパの仕様は威力が30~70の可変式。厳選難易度は半端ではない。一応エメラルド期にはこの問題はある程度解決したのだが、その時期にはもうマリルリが戦えるような環境ではなかった。

*3 他のメンバーも同じくトレーナーに捨てられた過去を持ち、リーダー格のアリゲイツは「進化が遅い上にジムに負ける」、オクタンは「テッポウオからああなるとは思わなかった」、コアルヒーは「いつもヘラヘラ笑ってる」。あんまりすぎる…

*4 こんなのと戦えるか、と60Fで粘ろうとすると互角の強さを持つグランブルと戦う羽目になり、77Fは到達自体がしんどい上油断するとフォレトスやバクーダの誤爆でラッキーが倒される危険がある。有志が解析した救助パスや「ねがいのどうくつ」での願い事のお世話になった人もいるだろう。