般若(るろうに剣心)

登録日:2009/10/02 Fri 23:38:17
更新日:2023/12/18 Mon 21:15:19
所要時間:約 8 分で読めます




キエエエェェェェーーーーーーーーーーーー!!


るろうに剣心に登場する架空の人物。

CV:野島昭生(PS維新激闘編のみ鈴置洋孝)、置鮎龍太郎(2023年アニメ版)

四乃森蒼紫が率いる御庭番衆の一人で、密偵方の拳法家。蒼紫に絶対の忠誠心を抱いている。
常に被っている般若面が特徴。
御庭番衆の中では上級の隠密であり、中位のひょっとこ、下位の癋見とは一線を画す実力を持つ。
「伸腕の術」という両腕の横縞の入れ墨で相手に目の錯覚を引き起こし、腕が伸びたように見せる巧みな術の持ち主。
他3名と違い、普段は戦闘ではなく高い身体能力や変装術を用いた情報収集などの諜報活動を担っている。
1855年6月生まれ、年齢は数え24歳(満23歳)。

初登場は3巻。神谷道場に匿われている高荷恵奪還の助っ人としてひょっとこや癋見と同行し、
両者が剣心と左之助にそれぞれ倒され、弥彦に毒を盛った癋見が解毒法を聞き出す為捕虜にされそうになった所を間一髪で救う。
その際剣心と一太刀交わし、剣心の一撃を受け流しカウンターの掌打を浴びせ2人を抱えて退却する。その流麗な身のこなしに剣心は「出来る…!」と戦慄し、左之助からも「ひょっとこ共とは全くの別物」と評された。
しかし般若も打撃を浴びせた瞬間肝臓に反撃を受けており、数日間戦闘が出来ない状態になってしまうが、それにより剣心に関心を抱いた蒼紫の命で彼の来歴などを探った。
その後、貸本屋に化けて神谷道場を訪れ、洗い物をしていた恵を脅迫して観柳の元に連れていく。

高荷恵が幽閉されている洋館の中へ向かう剣心達の前に一番手として現れ、その「伸腕の術」で剣心を翻弄する。
しかし、その術を見極めた剣心に頭部を一討ち入れられ、被っていた般若面を砕かれ、素顔をさらしてしまう。
その素顔は、弥彦が思わず化け物と言ってしまうほどの人間離れしたものだった。

本人曰わく、「いかなる顔にも変装出来るよう、自分で唇を焼き、耳を落とし、鼻を削いで頬骨を砕いた」という。
自らの過去を語り、そんな自分に生き甲斐と同胞を与えた蒼紫の役に立てるならば顔も命も不要と叫び、腕に隠し持っていた鉤爪で剣心に攻撃を仕掛ける。その姿は左之助に「狂信の化物」と称させる程であった。
刃を交えながら剣心に恵の過去も知っているのかと問われ、当然と答え攻撃を畳みかけるが敗れ、「そんな腕では蒼紫様の足元にも及ばない」と呟き気絶する。
剣心はそんな彼に「人一倍孤独の辛さを知っている筈なのに、何故恵の事を考えてやれなかった?」と、悲しげに問うのだった。

その後、目覚めた時に銃声を聞きつけ、左之助と式尉と共に、
観柳が剣心と蒼紫と弥彦に向かって放っている回転式機関砲(ガトリングガン)の銃声のするホールへと駆けつけ、



あの逆刃刀を拾って観柳に斬り込むのにお前なら何秒で足りる?

剣心「・・・15・・いや10秒あれば」

恵の居場所を指し示す般若

別にあの女のコトを考えてなかった訳ではないさ。
ただ私にとっては蒼紫様の方が大事だっただけのコト。
後は頼んだぞ、緋村抜刀斎!


自ら剣心が逆刃刀を拾いに行く時間稼ぎの囮となり、ガトリングガンの直撃を受け絶命する。
亡骸は蒼紫が同じく、ガトリングガンによって命を落とした他の三人と共に首だけを取られ、何処かの山中へと埋葬された。
平成アニメ版では撃たれる直前に「御頭、さらば!」と叫んで非業の死を前にしてもなお微塵も揺るがない忠義を見せ、
令和アニメ版では死の直前に在りし日に蒼紫と訓練している際に「訓練中に笑ってはいけない」と指摘されて、既にあの素顔になっていたために「私、笑ってました…?」と困惑して仲間達からも頷かれるという、
般若にとって御庭番衆は大切な居場所だった事を示す回想が描かれた。
実に惜しい男を亡くした…。




余談だが、彼の生まれた村は非常に貧しく、そういう村では食い扶持を減らす為に親が我が子を殺す「子返し」という風習があるらしい。所謂「間引き」である。
彼もその「子返し」を受けたが、かろうじて生き長らえた。
しかし、家族の元には戻れずその後は行く宛も無く、ただ生き延びるために殺し・奪うという、狐狼の毎日を送っていた。
そんな彼を蒼紫が見出し、御庭番衆に加えたという(因みに彼に拳法を教えたのも蒼紫である)。
流石にテレビ放送にするにはハードだったのか尺の都合なのか、平成アニメ版ではこれらのくだりが完全にカットされ剣心との決着がかなりあっさりしてしまっている。素顔も僅かに割れた仮面から覗かせる程度にとどまっている。
が、令和アニメ版ではしっかり仮面が全割れした上で身の上を説明している。

そして、その蒼紫を人一倍尊敬している巻町操に拳法を教えなおかつ、身の回りの面倒を見ていたのが般若であった。
そのため操は親しみを込め『般若くん』と呼んでいる。
そんな操が鎌足の攻撃を受け気絶しかけた時、幻として現れ蒼紫が彼女達のもとへ帰ってくることを伝えた。



……様



操様

抜刀斎が約束を守りました

蒼紫様が帰って来ますよ…





作者によると、初期設定での般若の醜悪な顔は生まれつきだったらしく、左右の目の形が違うのはその名残だという。
しかし、生まれの不幸から差別を受けるという設定は、少年漫画にはハードすぎるという判断から、現行の設定に変更された。

キャラクターのモデルとなった人物は新撰組監察・山崎烝。

素顔がお披露目された時、読者からは少なからず美形キャラを期待する声があったらしくそれに対して『イケメンなら顔隠す意味ねーだろ』と反発。精神面はイケメンだったが。
後に登場する覆面キャラ・外印の素顔も案の定…そして、またクレームが。
これを受け作者も考え方は一応改めた模様。
しかし心身共に単なる見苦しいジジイだった外印と違い、般若の魅力はあの素顔による悲劇性あってこそ、と考える読者も多い。
ちなみに読者の間では女性説もあったようで、作者がそのネタを拾った結果が操だったりする。


こんな彼だがきちんと「般若」というテーマソングがある。荒々しいながらも悲しい曲なので是非聞いて欲しい。



再筆は『般若』の言葉が示す女性的なイメージから中性的な身体つきで描かれている。


余談だが操の技に『般若直伝・怪鳥(けちょう)蹴り』というものがある。


 ヘ○ヘ
  |∧
  /

↑こんなの

そして、般若くんに拳法を教えたのはご存知の通り蒼紫様である。ということはこの技、元を辿ると


ま さ か



キエー






プロフィール
1855年6月生まれ 双子座 A型 身長166cm 55kg

1855年生まれ=雪代縁と同い年=明治11年・23歳(しかも縁の方が一ヶ月上)
蒼紫様より3歳程年下
つまり幕末、操の面倒をみていたあの頃はまだ10代(般若くんと呼ばれて当たり前。となると顔を自ら崩したのは…)
さらに蒼紫の元に残った御庭番衆四人の中で最年少。令和アニメ版ではその辺りを加味してか、上記の回想場面にて癋見から下っ端扱いされていた


ナンダッテー



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最終更新:2023年12月18日 21:15