雪代縁

登録日 :2011/06/29(水) 17:59:33
更新日 : 2017/10/23 Mon 11:33:37
所要時間 :約 17 分で読めます





守りなど無い!守る必要なども無い!!
俺が唯一守りたかったものは既に貴様に…


貴様に奪い取られている!!




雪代(ゆきしろ)(えにし)とは『るろうに剣心』の登場人物。
CV:佐々木望
安政2(1855)年5月生まれ。双子座。A型
明治11年時23歳
特技:中国語会話
趣味: 死んだ姉との会話

人誅、星霜編および追憶編の主要人物で、本作品のラスボスである。
緋村剣心が働いてた頃の妻・雪代巴の実弟で、剣心の義弟にあたる。
ただし仲は悪いなんてものではなく、縁は剣心を殺したいほど……否、 死すらも生温い と思うほど憎んでいる。


■剣心と縁の因縁(追憶編)
縁は幼少の頃に母親が亡くなったため、歳の離れた姉である巴は、理想の姉であると同時に母親のような存在であった。

幕末、姉・巴の許嫁であった清里明良が祝言を目前にして抜刀斎時代の剣心に斬殺されたため、
この時点で剣心は縁にとって「姉の幸せを奪った仇」だった。
(清里は巴の幼なじみでもあり当然縁とも関わりの深い人物であった事は明白だが、清里と巴の結婚が決まった際には駄々をこねまくったらしい)

その後、清里の仇を取るために一足先に抜刀斎へと接近していた巴の後を追い縁も京都へ向うが、
巴の心境が変化していたことにショックを受ける。

さらに、抜刀斎が袈裟切りで豪快に巴を斬るところを 目の前で目撃してしまう
事情を知らなかった縁は「抜刀斎が巴を殺した」と判断。(実際、巴を殺したのは抜刀斎であるが、殺そうとして殺したわけではない)
このとき縁はまだ10歳であり、黒かった髪が真っ白になるほどの憎しみを覚える。



■その後
戊辰戦争で一家は離散、13歳で上海に単身で渡り、そこで倭刀術を身につけながら幕末以上の修羅場を生き抜く。
若年にして大陸経由の密造・密輸武器全てを取り仕切り、
当時世界最新鋭の兵器を備え戦艦の艦隊編成すら可能とする強大な上海武器マフィアのボスに登りつめる。

幕末の動乱を生き延びた縁であるが、上海では一か月も起たずに死に欠けている。
そのとき助けて引き取ってくれた日本人一家を 幸せそうなのがムカつく と皆殺しにするというド外道な真似をしている。

志々雄真実一派に鋼鉄艦・煉獄を売ったのも、縁が率いるこの組織。志々雄ともこの時対面している。
このとき、志々雄一派は 言い値で現金一括払い という、縁にとって断る理由が一切ない破格の好条件を提示している。
ちなみに志々雄は本来の縁の取引相手を殺して成り代わっているのだが、
元の取引相手は「自分の勢力の力を見せつけて頭金(とロリ2人)払った後は10年払い」という舐めきった条件を出そうとしていた。
本編中で志々雄が「煉獄を手に入れるのに全財力の5分の3を使った」と言っているので、縁の言い値も大分凄かった模様。
なお、外印志々雄配下についていたのだが、縁と志々雄の取り引きには関わっておらず、全くの偶然である。
(そもそもこの取引自体志々雄にとっては「殺した相手がたまたま鋼鉄艦の取引してたので横取りした、ラッキー♪」というものである
 …方治が武器商人を駆け回って手に入れたとは何だったのだろうか?と思われるかもしれないが、ノベライズ版ではこの取引以前から方治が甲鉄艦が必要と考えて資料を取り寄せていたので駆け回っていたとしても別に矛盾はしない)
尤も、そんな煉獄は たまたまピンポイントに煉獄破壊用の炸裂弾を持って煉獄の前に現れた 左之助によって呆気なく破壊されてしまうのであった…
(津南が左之助に護身用として渡した炸裂弾は元は煉獄破壊の為に作られたものである
縁も志々雄もたまったもんじゃない酷いオチである。二人は 津南に煉獄を見せて煉獄破壊用の炸裂弾作らせる切っ掛けを作った 鮫男をフルボッコしてよい。

また彼の脳は抜刀斎への憎しみを糧に、24時間365日狂ったように覚醒状態を維持していた。そのため毎日少しずつ、その神経を研ぎ澄ましていく(後述)。



■人誅
  • 神谷道場にて
剣心に強い怨みを抱えている「六人の同志」を結集し、神谷道場にいる剣心たちを襲撃。そこで激しい"死闘"を繰り広げる。
剣心に片腕と武士としての死に場所を奪われた鯨波、師匠を殺された戌亥番神、友人を殺された乙和瓢湖、姿を見られ恥をかかされた八ツ目無名異、
あと 別に剣心に怨みを抱えているわけではない 外印たち五人を退け、ついに剣心と縁の"私闘"が始まった。
序盤から縁が前述の倭刀術を駆使し、剣心の飛天御剣流と互角以上に渡り合う。

剣心には「巴を殺してしまった」という罪の意識があり、縁には「復讐をする」といういわば罰の意識があったため、剣心は無意識のうちに全力を出せずにいた。
(斎藤も左之助も全く気が付いていない程に微量の違和感だったが)
一方の縁にも真剣を使用しつつも剣心に死なない程度の重傷を負わせ行動不能にしなければならないため手加減をせねばならず、
真剣を使用しての不殺 」というかなりのハンデがあった。

そしてあの志々雄すらも圧倒した剣心の奥義、天翔龍閃までも打ち破り、追い詰める。
しかしそこで縁が人誅の目的、「剣心ではなく薫を殺害し、剣心に自分と同じ苦しみを味わわせ生き地獄に突き落とす」という計画を口にし、
剣心の怒りに触れてしまう。
それで剣心は薫を守るために縁に怒涛の反撃を繰り出し、形勢逆転するものの、倒したと思っていた鯨波の妨害により縁を取り逃がす。
その結果……


余談だが、この戦いで剣心が縁を殴った後に激怒するシーンが例のコラ画像の元ネタである






薫は縁に殺され、剣心はまたしても大切な人を守れなかった悲しみに押し潰され、縁の人誅は完遂する。
その後剣心は精神的に再起不能に陥り、逆刃刀を鎖で封印して落人群に身を落とす。








  • 浜辺の私闘
なんと、薫は生きていた
これがきっかけで一部の読者が読むの辞めてしまったらしい。
奇しくも抜刀斎が巴を斬るところを見てしまった縁は、巴と同年代の女性を殺そうとしても拒絶反応を起こしてしまい、そのため薫を殺せずにいたのである。
「剣心に自分と同じ苦しみを味わわせる」と言っておきながら、剣心の目の前で殺そうとしなかったのはこのため。

縁の深層心理は人誅が正しいと思える行為ではなかったため隠れ家で 妄想の姉が笑わなくなる
一度「やはり薫を殺さなければ巴は笑ってくれない」と考え薫を殺そうとするも、身体がそれを拒絶したためできなかった。

ちなみに剣心たちが見た薫の死体は、外印が作った屍人形。

一方剣心は、燕に「暴れている鯨波を 一人で 食い止めている弥彦を助けてほしい」と頼まれ人生の答えを見つける。
長年悩み続けていた悩みの答えにようやく辿り着き、潜在能力を今まで以上に発揮。
以前よりもさらにスピードが上がった というインフレ設定付き復活し(公式ガイドブック・剣心華伝より)、
さくっと鯨波を倒し、薫の生存を知って彼女を助けに縁の隠れ家へと向かう。





浜辺で量産ヅラの四人と黒カッパを退場させたあと、再び剣心と縁の私闘。
「多くの人を、そして巴を殺してしまった自分はどうするべきなのか」という問いの答えを見いだした剣心は、過去最高の精神状態と実力で縁に立ち向かう。
また今度は最初から剣心を殺すつもりでいた縁も、以前に増して強くなっていた。(ようするに縁にとっては不殺の概念がなくなった)
そして互いに凄まじい戦闘を繰り広げるが…



剣心の攻撃を一発もくらわずに、一方的に剣心をぶちのめす縁。



公開処刑ともいえる両者の圧倒的な実力差に、斎藤すら「(剣心の)全ての詰め手が封殺された」とさじを投げてしまうほど。

ボコボコにされた剣心に対し、「早く立て!」と煽る縁。
そんな剣心に薫が声を出して剣心を鼓舞するがそれを見た縁は、薫に巴の面影を重ね合わせ、攻撃を中断。
あろうことか倭刀を手放し、それで剣心に自害をしろと命じる。
しかし、ようやく起き上った剣心に「 本当に巴はこんなことを望んでいるのか? 」と諭され、激昂し奥の手である狂経脈まで繰り出す。

狂経脈を発動したことで更に強くなった縁は、剣心の背後に立ち倭刀をわざわざギロチンの如く剣心の首の前から廻すような形で斬りかかる、倭刀を置いて剣心を小馬鹿にしながら一方的に嬲り打ちのめす、といった舐めプを見せる。
だが追い詰められた剣心が発動した龍鳴閃によって、全身の平衡感覚を麻痺させられ大幅に弱体化する事になる。
縁は麻痺した器官を自分で潰すという荒業でなんとか攻撃力を維持したが、もはやお前の攻撃は当たらないと剣心に諭される。

たしかに剣心を失意のどん底に落とした時も、縁に見える巴は笑ってくれなかった。
本当に巴は復讐を望んでいるのか?本当に巴は、抜刀斎を殺せば笑ってくれるのか?
考えても答えは出せず、「それでも抜刀斎が憎い」という強すぎる憎悪で、剣心との決着をつけようとする。

一度は破られた天翔龍閃だったが、今度の剣心には一切迷いがなくそれどころか人斬りの答えを見つけたことで斉藤や蒼紫ですら驚くほどの勢いで、
未来への新たなる一歩を踏み出し、逆に縁の方に迷いがあり、龍鳴閃によって弱体化していたこともあり縁は敗れてしまった。

それでも立ち上がる縁だが、見限った副官の呉黒星が逆上して、剣心を銃で不意打ちした後、薫まで射殺しようとした光景を見て、
巴のことを思い出して逆上し、黒星を叩きのめすも、剣心に止められる。
落ち着きを取り戻した縁は自分が薫を助けてしまったことに動揺した上、剣心から礼を言われたことで、泣き崩れた。


その後、警察に拘束されるが、直前に渡された巴の日記を持って逃走。行方をくらます。
その日記を読んだかどうかは定かではないが、京都の落人群に、縁の姿はあった。そして、彼の隣に座ったのは……







■戦闘能力
戦闘力は間違いなく作中最強クラスである。
わかりやすい物差しとして、普段の縁は「四神を4人同時に相手にするのと互角」であるため、この時点でチートの域である。
が、まだ「るろうに剣心」の範疇ではある。 なかには身長10メートル体重1㌧の巨人の一撃をまともに受け止め可能なキャラもいる。

しかも狂経脈を発動すると 四神に加えて先に述べた上海武器マフィアの全兵隊をまとめてぶつけても到底かなわない 領域に達してしまう。

また作者が強さを明確に表した花札では、最強キャラの一人として紹介され
最強キャラのなかでも縁だけが例外的に「0点札」に。理由は「印象を残したかったから。禿山は虚無感が一番強い」という理由。
確かに剣心への復讐以外頭にない縁には妥当な札であるが。

剣術は剣の才能に加えて元からの身体能力に秀でており、独学にもかかわらず、剣心にも退けをとらないほどの腕前。
狂経脈発動時には剣心に「貴様の剣の威力は拙者の剣を上回っている」、「攻めているときは無類の強さを発揮する」と評価されるほど。
ただし同時に技も性格も全てが攻撃という一面に特化している為、守りに入らざるを得ない状況になると作中のように一気に劣勢になってしまう。

更に斎藤曰く戦う前から精神が肉体を凌駕しているらしく九頭龍閃を喰らっても尚笑みを浮かべながら立ち上がるほどである。
泥水を啜り人肉を喰らい何度病に伏せようとも剣心への憎しみから立ち上がったという、彼の語るまだ上海に渡ってまもない頃の彼の生き様がそれを裏付けている。

  • 倭刀術
日本剣術の速さと日本刀の切れ味に、大陸のしならかで破壊力ある体術を取り入れた大陸独自の剣術。
斬撃に何らかの勢いを乗せて攻撃する。縁のものは、独学のため我流交じり。

蹴撃刀勢(しゅうげきとうせい)
斬り上げた刀の峰を蹴り、威力を倍加させて放つ斬撃。

回刺刀勢(かいしとうせい)
→もしかして:龍巻閃

朝天刀勢(ちょうてんとうせい)
柄尻を踏み台に跳躍する技。 ……技?

掌破刀勢(しょうはとうせい)
掌で刀を押し出し、その勢いで斬り付ける技。

轟墜刀勢(ごうついとうせい)
相手に刀を突き刺し、そのまま持ち上げた後に地面に落下させる技。
「刀を突き刺して持ち上げる」点でとんでもない力が要りそうである。

疾空刀勢(しっくうとうせい)
倭刀の重さと反動を利用して 空中を疾走する 。要は二段ジャンプ。

戰嵐刀勢(せんらんとうせい)
遠心力を利用した連続斬り。威力は九頭龍閃と互角に打ち合う程。

虎伏絶刀勢(こふくぜっとうせい)
倭刀術絶技。深く沈み込むような踏込から、大地からの反動を乗せた斬撃を放つ。
158cmの剣心の抜刀術すら避けることができるため、相当深く沈みこんでいる。
この技で剣心の天翔龍閃を破った。

  • 狂経脈 (きょうけいみゃく)
縁の切り札。後ろ盾なしで上海闇社会を支配した縁の真の「力」。
姉斬殺のトラウマ以降、神経が昂ぶらない時が無かった所為で常に活性化された状態にあり、
その結果神経が血管以上に太くなってしまった特異体質が原因。

発動すると反射神経が異常なまでに鋭くなり、超人的な動きを見せるようになる。
縁の部下のカッパ曰く
「普段の縁が相手なら、自分の護衛の四星(上記の量産ヅラ)4人がかりなら互角に戦えるから意見が言える。
が、狂経脈を出されたらもうこいつら4人に加えて全兵隊まとめてぶつけても歯が立たない。」
と怯える程に総合戦闘力が増大。

剣心に反撃はおろか回避や防御をさせる余裕すら与えず、一方的に怒涛の連撃を繰り出した。
剣心の神速は「相手の動きを先読みする」速さだが、縁の狂経脈は「目に映らない」は元より「相手が動いたことを確認してから動いても間に合う」速さである。
何このチート。
剣心の「先読み」は相手の姿が見えなくても動きの先を予知できる超能力のようなものだが、狂経脈はそれを純然たる「速さ」で凌駕する。
そのスピードは宗次郎の縮地すら凌ぐ。

また感覚神経も強化されるため、目は飛び散る血の一滴一滴を見極め、耳は骨の軋みの一つ一つすら聞き分け、皮膚は舞い上がる砂の一粒一粒まで感じ取るという人間離れした超感覚をも得られる。


しかし慢心したのかわざわざ高く跳躍し疾空刀勢で飛び掛かった隙を突かれて、神速の納刀術「龍鳴閃」による超高音の鍔鳴りを耳に食らった結果、その鋭敏さが仇となり耳だけでなく「三半器官」にまで大ダメージを与えられてしまう。
狂経脈はチート級の攻撃力を持つ必殺技だが、同時に防御力も下げてしまう両刃の剣だったのだ。

平行感覚を狂わされた後は自ら 麻痺した鼓膜をえぐり 、攻撃力が下がるのを防いだ。
もちろん痛覚も鋭くなっているがそれは精神力で耐えている。
なお、平衡感覚がイカレたのに剣を振った衝撃で10m以上先まで 砂浜と海を割った 。魔神剣かよ


■他
再筆では設定が大きく変更。まず六人の同志が、縁を除く五人の同志になっている。
縁は本編のように強い力を持つ強敵ではなく、基本的な強さは志々雄や斎藤一どころか鵜堂刃衛にすら遠く及ばないが、
ひたすら剣心への強い憎悪で敵を倒していくというキャラになっており、
剣術を習ったことはないが壊れかけた小刀一本で斎藤・蒼紫・左之助を続けて撃退している。 再筆でも化け物でした
あと 鼠を生きたまま喰う

裏幕「炎を統べる」の終盤に少しだけ、煉獄の交渉相手として登場している。
本来の交渉相手がいつの間にか志々雄達に成り代わっていたが、特に気にしなかった。
まぁ、幼女二人土産につけて10年分割払いをほざく鮫男なんぞよりも言い値で現金一括払いの志々雄の方が縁にとっても上客だろうが

OVA星霜編では上記の様な武器商人ではなく、純粋な復讐者になっており、
外印や鯨波のような六人の同志も登場しない。
そういった変更もあってか、剣心との戦いでは、剣心が贖罪のために斬られることを望むも、薫が剣心を庇う姿を見て、巴の事を思い出して断念。
剣心のことを許したわけではないが、彼の闘いの人生を見届けると言い残して去って行った。
原作よりは救いのある結末だったといえる。 


「どうすればいい」か?
そうだな……強いて答えるなら
せいぜい「追記修正するがいい」




キャラとしてのモチーフは作者自身であり、自分の中の一種の憧れを投影した志々雄とは対照的に自身の嫌いな部分をぶち込んだキャラらしい。
故に縁を描いていると自己嫌悪に悩まされ続けたとか。


雪代姉弟は『武装錬金』に登場する早坂姉弟のモデルとなっている。
相変わらずシスコン全開だがこれで一応二人も救われた…のかもしれない。
というか、秋水は縁と比較にならないほど好青年だしな! 環境が違えば結果も違うってやつかもしれない


『エンバーミング』の主人公のモチーフでもある。 …結構、何気に作者のお気に入りなのだろうか?

この項目が面白かったなら……\ポチッと/