ポケルス

登録日:2012/07/19 (木) 12:00:43
更新日:2024/04/24 Wed 10:11:36
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ポケルスとは、ポケットモンスターシリーズに登場するシステムである。


◆概要
初代には登場せず、金銀から登場した要素である。
あらゆる戦闘後(逃走した場合も含む)に65536分の3(≒21845分の1)の確率で手持ちのポケモンが感染する。

色違いは8192分の1の確率なので、色違いの更に約2.5倍出づらいという事になる。

発症すると、ポケモンの能力画面にて状態異常の欄にポケルスと表示される。


◆症状
ポケルスは前述した感染率の低さからプレイヤーですら知らぬ間に発症している事が多いと思われるが、
そんなポケルスに感染したポケモンを手持ちに1匹でも含んだ状態にてポケモンセンターの回復を利用すると、職員からポケルスが付いている事を初回のみ教えてくれる。
金銀系列ではウツギ博士から電話がくる。
…しかし第2世代ではこれらの説明が曖昧すぎた。そのため、ポケルスというウイルスそのものな名称も手伝って、金銀初期は様々な誤解や憶測が立っていた。

例としては感染したポケモンはいずれ死んでしまう……とか。そこまで極端なものでなくとも「なつき度が下がる」といった誤解も。
そのため、大切なポケモンでも感染したら逃がしてしまったり、最悪セーブデータを消してしまうという悲劇もあったようだ。

もちろんそのようなバッドステータスではなく、むしろ有益な物である。
公式にはポケモンが強くなるという解説がなされ、クリスタルの攻略本の辺りから公表されていった。

なお、第3世代以降はポケルス感染した事を教えてくれる際に「ポケモンが強く育つようです」と説明されるようになった。


具体的には、戦闘時に貰える努力値が2倍になる効果である。
ポケルスの計算は最後にされる為、例えば

  • HPの努力値が3貰えるビクティニ
  • 貰えるHPの努力値を4追加するパワーウェイトを持たせて倒し
  • 更にポケルスに感染していたならば

(3+4)×2=14で、一回の戦いで合計14も貰える計算になる。

努力値の限界の目安として252、マックスアップ等で100まで振れる(第7世代まで)ので残り152、
なんと10戦とパワーアイテムを外して1戦という短期間でその努力値を振り終わる事になる。

もっとも努力値が3貰えて短時間で何度も戦えるポケモンなんて滅多にいないので実際はもっとかかるだろうが、
それでもポケルスがあるとないとでは作業効率に雲泥の差が出るのはお分かりであろう。
特に第2世代は「パワーリスト」等のパワー系道具も無いし「きょうせいギプス」すら無い作品だったため、ポケルスがないと努力値振りに多大な時間が吸われてしまう。


また、ポケルスの症状として、他の手持ちポケモンにも感染するというものがある。
ポケルスに感染したポケモンが手持ちにいると、戦闘を終了する度に3分の1の確率で手持ちの上下のポケモンにもポケルスがつく。
タマゴも例外ではなく、そのまま旅をしていたらすぐに手持ちいっぱいに感染するだろう。

そして、所詮はウイルスなのでいつかはやっつけられ、いなくなる。
多くの場合午前0:00を迎えた時点で消えるが、稀に2~4日持つ場合もある。
ポケルスが消えた後は抗体がつき、抗体持ちのポケモンに対しては二度と感染しなくなるが、たとえ抗体持ちであっても努力値倍増の効果は継続される。

また、ボックスの中へポケルスがついているポケモンを入れた場合、ボックス内で感染する事が無い代わりに日数経過でポケルスが消える事もない。
そのため、運良くポケルスに感染したなら感染させる用のポケモンを最低一匹はボックスに置いておきたい。


しかしいくらなんでもポケルスゲットの為に65536分の3の確率なんて無理だと思う人も多いだろう。
一番確実な方法はポケルスを持ってる友達から分けて貰う事ではあるが…
そもそも友達を持ってない、更に言えば「ポケモンやる友達なんかいねーよ!」と言う人が多いのも否定できない。

ではどうすればよいか…その答えは目の前の箱、つまりネット環境で手に入れる事。
Wi-Fi環境が必須ではあるがポケルス自体は一個でも持ってさえすれば容易に増殖出来る為、タダで配ってる人も意外と多い。*1
勿論ネットを使うためトラブルが起きる可能性も否定は出来ないが、ポケルスそのものの入手に関しては危険性が低いため、やり方さえ把握してれば簡単に手に入れられる。
ただ「マナーは守れよ!貰う立場ってのを忘れるなよ!」とだけは記しておく。

第3世代のファイアレッド・リーフグリーン(およびポケモンコロシアムとポケモンXD)は時計機能が無いためかポケルスは発症せず、これらの作品内では他のポケモンに感染もしないが、
ルビー・サファイア・エメラルドからポケルスに感染したポケモンを送ってくる事は可能で、それでいて日数経過では消えない仕様となっている。
なお、ルビー・サファイア・エメラルドであってもソフトの内蔵電池切れで時計機能が動作していない場合、日数経過でポケルスが消える事はなくなる。

また、第2世代と第1世代はタイムカプセル経由で相互通信が可能だがポケルス付きのポケモンを第1世代に送ると、そのポケモンに付いていたポケルスが消えてしまう。
ポケルス発症中であっても抗体が付いていても第1世代に送った瞬間、それらは完全に消え去り、無かった事になる。
これについては金銀から3年前の世界にはポケルスが存在しなかったため、仕方ないだろう。


また、BW2では「ポケルスハンター」のメダルが得られる。

因みに、タマゴであっても手持ちに入れてあればポケルスは感染する。


…と、長年お馴染みの要素だったのだが、第九世代であるスカーレット・バイオレットでは廃止された。
公式ではこの件に関して言及していないが、努力値の仕様が変更され大量に振る分にはタウリンなどの栄養ドリンクで最大値まで振れるようになったので必要性が薄れたという事情や、現実世界の方で某ウイルスに関して色々起こったのでそちらへの配慮とも言われている。


◆アニメのポケルス
サイドストーリーで一度触れられた。
ポケモン学会のトップシークレットで、ポケルスを詳しく知るオーキド博士が誘拐された事がある。
こちらも、ポケモンが強くなる等という説明であった。


◆ポケスペでのポケルス
第8章にて触れられた。
プラチナのポケモンに感染しており、ミズキ、ヤナセ、ナナミによってポケルスと認定された。
ポケルスに感染したプラチナのポケモンは頬を染めており、エンペルトすら何か色っぽい。


■余談

ポケモン作品はバグ改造等と常に隣り合わせなゲームだが…それらによって発生したバグポケモン(ダメタマゴ等)にはポケルスが付いている事も多々ある。
当然これらに付いているポケルスも発症中の段階であれば通常のポケルス同様に他のポケモンへと感染可能。

バグポケモンは存在そのものがバグのため、置いておくと不具合などの原因を引き起こしかねないが、
ポケルス自体は従来の仕様通りなので、ポケルス個体を容易に入手・確保する手段の一つになり得る。

…まぁ、バグポケモンから移されたポケルスというのは、あまり気持ちのいいものではないかもだが。
当然のことながらバグも改造も正規プレイの範疇ではないため、いくらポケルスが欲しいといってもオススメはできない。仮にやるとしても自己責任で。



追記・修正はポケルスに感染してからお願いします。

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最終更新:2024年04月24日 10:11

*1 しかしWi-Fiサービスが既に終了してしまった過去世代だとこの方法が取れず、該当世代でその作品およびポケルスのついたポケモンを持っているリアルプレイヤーとリアルで交流しなければならないため、入手難度が極めて高くなる。