ジェガンD型

登録日:2012/09/12(水) 23:57:16
更新日:2023/10/30 Mon 01:35:21
所要時間:約 12 分で読めます





機動戦士ガンダムUC』などに登場するモビルスーツ(MS)。



緒元


型式番号:RGM-89D
頭頂高:19.0m
重量:21.3t
出力:1,870kW
推力:62,000kg
装甲材質:チタン合金セラミック複合材

武装:
バルカンポッドシステム
ビームライフル
バズーカ
ハンドグレネード×3
ビームサーベル
シールド

パイロット:地球連邦軍一般兵



機体解説


アナハイム・エレクトロニクス社が造った、U.C.0096頃の地球連邦軍の量産機
名称の通り「シャアの反乱」の前後から投入されていたジェガンをマイナーチェンジした機体。
肩と腰にマウントラッチを追加、バックパックの形も変わっているが、見た目の印象は大して変わっていない。

マイナーチェンジしただけに留まったのは、当時の地球連邦政府が「もうデカい戦争起きないんじゃね?」という考えの下に軍縮を推し進めていたからである。
新型機の開発は一部を除いて消極的になり、基本的には既存の機体に多数のオプション装備を用意し、それらを状況に応じて換装することで対処させるという方針が採られていて、本機もその方針に従った結果誕生した。
そのため、本機にも様々なオプション装備が存在する。

また、内部機構などにも改良を加えたことで基本性能も初期型より上がっている。

武装は初期型と同じ物の他にバズーカが用意された。
これはこの時期の連邦軍MSがよく装備していた汎用タイプで、グリップの前にもカートリッジを追加したことで様々な弾頭が使えるようになっている。



劇中の活躍


◆『ガンダムUC』

ロンド・ベル部隊を中心配備されている。
EP1ではスタークジェガンの僚機として2機が出撃。
マリーダ・クルスクシャトリヤと戦ったが、ファンネルによってほとんど反撃できずに瞬殺された。
インダストリアル7への臨検でネェル・アーガマ搭載機が多数コロニーに接近した時は、クシャトリヤ相手に成す術もなくやられている。

EP3ではパラオ攻略戦に際し多数の機体が参戦。ガザDのナックルバスターを防ぎ反撃するなどファインプレーを見せるものの、物量差で押し負けている。

EP4~EP6ではそもそも出番が無く、せいぜいEP6で格納庫に佇立する姿や、バンシィ・ノルンが宇宙へ上がるため立ち寄った施設の警護程度に映った程度。

EP7では、ネェル・アーガマの甲板に取りついたシュツルム・ガルス相手に白兵戦を挑むも、容易に躱されコクピットに打撃を受けて脱落している。


◆『ガンダムEXA

U.C.0133年時にダイブしたレオスエクストリームガンダム type-レオスで出撃した際、攻撃された連邦軍MSの中に本機が紛れ込んでいる。

ちなみに、同じコマにはどっかで見た機体が他にも何機かいるので探してみよう。



派生機


◆ジェガン(先行配備型)

型式番号:RGM-89D

その名の通り、先行配備されたD型。
性能は全く同じだが、カラーリングはかつてのジムのそれと同じ赤と白に変更された。
だが、現場のパイロット達からは「派手すぎる」と文句を言われている。

シナンジュ・スタインを輸送していたクラップ級で運用されていたが、そこに現れたフル・フロンタル率いる「袖付き」の襲撃を受けて全滅した。



◆ジェガンD型(シャイアン基地配備機)

型式番号:RGM-89D

シャイアン基地に配備されていた機体。
グレーのスプリッター迷彩が施されているのが特徴で、ビームライフルはハイザックマラサイが装備していたタイプに変更されている。性能は特に変わりなし。

基地の滑走路上で警備任務に就いていた。



スタークジェガン

型式番号:RGM-89S

プロト・スタークジェガンを基に開発された対艦攻撃機。「特務仕様」とも呼ばれる。
詳細は項目を参照。



◆ジェガン高機動型

型式番号:不明

D型にフェイスガードとミサイルポッド、腕の追加装甲を除くスタークジェガン用のオプションを装備した姿。
高い機動力を発揮できる上、防御力もある程度高まっている。

EP2でネェル・アーガマ所属のガロム中尉機がこの姿にビームライフルを2挺持って出撃しているが、フロンタルのシナンジュに翻弄されて撃墜された。



◆ジェガン(エコーズ仕様)

型式番号:RGM-89De

ロトと同時期に地球連邦宇宙軍特殊作戦群「ECOAS(エコーズ)」に配備された機体。
D型をベースにしており、装甲部分が暗いグレーカラーで統一されている。
主に敵MSとの戦闘が予想される作戦で使われ、頭部の額部分にバイザーユニットを追加している。
これにはセンサーが複数内蔵されていて、作戦を行う場所において局地的範囲内で高い情報収集能力を発揮できる。また、高精度な中・遠距離狙撃を実行でき、ビームライフルの射程距離も拡大させるなどの副次的な効果も確認されている。
他にも胸に装甲を追加して生存率を向上させている。
パイロット達の完璧な連携と高い技量によって非常に優れた戦闘力を誇る。

ラプラス史跡の調査任務で投入され、ユニコーンを護衛した。ネェル・アーガマがガランシェール隊に襲撃された際にも駆けつけて敵機を追い払っている。
メガラニカに向かうバナージオードリーの護衛にも使われたが、ネオ・ジオングによってジャックされ同士討ちさせられた。

ちなみにエコーズが全容をほとんど知られていない特殊部隊であったこともあり、本機の存在は秘匿されている。



◆ジェガン(エコーズ仕様/コンロイ機)

型式番号:RGM-89De

コンロイ・ハーゲンセンの搭乗機で、エコーズ仕様の装備を変更している。
メガ・バズーカ・ランチャーによる砲撃を行うべく、頭部バイザーは中央に伸縮自在のセンサーが追加されたタイプへと換装された。
またダガー・ナイフやボックス型のビーム・サーベル、ファイアー・ナッツを格納したハンド・グレネード・ラックを装備し、ジェガンのビームライフルを切り詰めて造ったハンド・ガンを携行している。

ネェル・アーガマの甲板上で砲撃を行っていたがローゼン・ズールによってメガ・ランチャーを破壊され、艦に取り付いたシュツルム・ガルスと交戦している。
ユニコーンがメガラニカに向かった際にも同行したが、ジャックされた部下のジェガンによって撃墜されそうになり、バンシィ・ノルンによって助けられた。



◆EWACジェガン

型式番号:RGM-89DEW

D型の偵察仕様。
頭部に追加された大型センサーユニットのせいでかなり頭でっかちな機体となっている。
右腕にはカメラユニット、左腕には小型センサーユニットが装着され、それらを使って大部隊の「目」の役割を果たす。
武器は基本的に腰のビームサーベルとハンドグレネードだけなので戦闘力は低い(一応、腰にマウントラッチがあるのでビームライフル等を装備する事は可能)。

パラオ宙域への偵察任務に2機が投入され、うち1機はドーベン・ウルフに撃破されたがもう1機は生還している。
ネェル・アーガマにも配備されており、「袖付き」との決戦時に敵艦隊の位置を知らせる事でハイメガ砲での一網打尽に貢献した。ちなみにこの機体はセンサーとカメラの色が緑からそれぞれ黄色とピンクに変更されている。

機動戦士ガンダムF90 FastestFormula』では特務部隊ウジャトアイズに配備された機体が登場。
本来戦闘用ではない上にU.C.0115年の時点では旧式もいいところだが、脱走した部下を追って部隊指揮官で技術士官のリベラ・アマルガム大尉が搭乗した際はハイメガランチャーを装備して最新鋭小型MSのGカスタムを追い詰めるなど、アマルガム大尉がグリプス戦役・シャアの反乱以来の元エースということもあったがジェガン系の高いポテンシャルを見せつけた。



◆ジェガンD型護衛部隊仕様

型式番号:BGM-89D-ESC

D型の護衛部隊仕様。
頭部パーツはヘルメットを被ったような物となり、胸部にも装甲が追加され防御力を高めている。
武装は頭部のバルカンはオミットされ、携行武器としてジム・マシンガンやジム・ライフルと機関部を共用するサブマシンガン型の90㎜マシンガンを使用する。

NT』でマーサ・ビスト・カーバイン移送の護衛部隊として登場。
襲撃してきたディジェ隊と交戦するが、ビームナギナタで胸部を貫かれたり、頭を踏みつぶされたりと一方的に撃破された。



ジェガンD型(ピコ・アルティドール専用機)

型式番号:RGM-89D

『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』及び続編の『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』に登場した教導部隊「レイブン隊」隊長ピコ・アルティドール大尉の専用機
カラーリングは殆ど黒に近いダークパープルとホワイトのツートン。

機体そのものは普通のD型と変わりないが、ピコ隊長の高い技量によってビームライフル2梃持ちなど、デルタカイを翻弄する高い性能を発揮した。
『ラスト・サン』に登場した時はスターク・ジェガンと同仕様に換装している。




デザイン


デザインはカトキハジメ
UC版スタークジェガンの装備追加を前提にそれらのハードポイントを意識してデザインされている。
また、後の時代に登場するJ型などのバリエーションの存在も意識されている。



ガンプラ・フィギュア


HGUCとMGで発売。
HGUCではスタークジェガンとエコーズ専用機が一般販売。
プレバン限定でD型、シャイアン基地配備機、EWAC、エコーズ仕様コンロイ機、護衛部隊仕様、ピコ専用機が発売。
高機動型はスタークジェガンを流用すればほぼ再現可能だが、ビームライフル及び左の武器持ち手は他から持ってこなくてはならない。
ピコ専用機は左手用ビームライフルと銃持ち手が付属、ライフル両手持ちが再現出来る。

MGはジェガンD型及び先行配備機がプレバン限定で発売。
一応マラサイのビームライフルと塗装技術さえあればシャイアン基地配備機の再現は容易。


ROBOT魂でもD型とスタークジェガンが発売されている。



ゲームでの扱い


Gジェネ』シリーズでもノーマルのジェガンとは別枠で登場。こちらからでないと開発できない機体もあるため必ず作っておきたい。

スパロボ』では第3次Z天獄篇にてコンロイ機が、Vでコンロイ機に加えてエコーズ仕様機(バズーカとシールド装備。ダグザが搭乗)が使用可能。

『バトルオペレーション2』ではジェガンD型が2021年12月のキャンペーン報酬として実装。汎用機の500コスト。
射撃は高い火力に低い補正値、格闘は低い火力に高い補正値と総合してみればバランスの取れた攻撃力を持つ。ただ2種類のグレネードやバルカンと合わせればDPS性能は悪くない。
防御性能も盾持ちにしてはHPが高く、耐ビーム補正値が高めに設定。機動力は悪くは無い程度で、高速移動が優れる。
最大の特徴は武装切替の早さとリロード時間の早さにあり、高回転率をなんとか意識して攻撃を回せば多大な貢献もできる。

その他に、EWACジェガンがコスト550の汎用機で登場。
見た目からして戦闘向きではなさそうな本機だが、本作では主兵装としてビームライフルやバズーカ、ビームサーベルとグレネードを所持しているので、最低限の戦闘は行える。
よろけ値と瞬間火力こそ高めだが停止撃ちの腰部射出式グレネード、補正値の高い格闘を持つ。
防御補正値は低く、シールドも持たないうえに低HPなのでうたれ弱い。唯一マニューバーアーマーは持つので咄嗟の離脱はできるが、それでも敵部隊の中で孤立すると即溶ける。
ステルスLv2を保有しており、レーダーで居場所がバレにくいので不意討ちがしやすく、カメラで敵の居場所を長時間味方に共有できるという独特な特徴を持ち、EWACジェガンが保有しているスキル「高精度解析システム」は、カメラで居場所を共有してる間、その居場所が共有されてる敵へ与えるダメージが5%上昇するという強力な物で、偵察機らしいサポートも可能。
本機はカメラで敵の居場所を探り、味方に情報を送りながらステルスを活かして不意討ちを狙うのが最適な運用なのだが、このコンセプトが災いしたのか、なんと勝率42.8%、ライバル勝率が脅威の34.4%となってしまった。
このゲームでライバル勝率が40%を切るのはかなり稀で、実際ライバル勝率が40%を切った機体はガザC(27%)、ガンダム4号機Bst(34%)、高機動型ガルバルディα(38%)など、いずれも実装時は産廃以下の機体ばかりである。
そんな産廃以下の仲間だったEWACジェガンも9/29に待望の強化を貰った。
強化内容はHP上昇、スピード上昇、スラスター上昇に加え、前線維持システム、ジャミング等のスキルの追加、センサーユニット(範囲)の射程や使用回数の上昇、そして下格闘補正の上昇ととにかくてんこ盛り。
如何に今までのEWACジェガンが悲惨な性能だったかが分かるだろう。
この強化の中で最も大きいのはセンサーユニット(範囲)と下格闘補正。
センサーユニット(範囲)は自身の近くにいる敵のレーダーを12秒全て見えない状態にするという凶悪な性能だったのだが、射程が短いという欠点があった。しかしこの強化でその欠点もある程度解消され、発射回数が増えたおかげで命中率も上がった。
そして下格闘補正なのだが、今まで補正が150%だったのがなんと、200%、冗談抜きに200%になってしまった。
EWACジェガンの持つ格闘兵装、ジェガン用ビームサーベルは威力2000なので下格闘をするだけで4000以上の火力を叩き出すことが可能になった。
無論追撃も可能なので下格闘でダウンさせ、そこに更に下格闘をするだけで8000以上のダメージを出せる。(実際にはEWACジェガン自身の格闘補正もプラスされるので10000ダメージを軽く超えることもある)
この強化が施されたEWACジェガンは産廃から一転、強力な格闘ゴリラ機体になった。
しかし強くなったのはあくまでも近接能力であり、射撃能力は550の中でもかなり低いので使うマップは限られる。マップ自体が狭く、近接戦が狙いやすい北極基地や地下基地、不意討ちがしやすい廃墟都市などがこの機体を使う上で最適だろう。
他の汎用機とは立ち回りが大幅に変わり、ステルスやセンサーユニットを有効に使って近接戦をしないとただの戦場カメラマンになるので立ち回りには細心の注意を払おう。


更にエコーズ仕様のジェガンも登場。こちらはコストが550とやや高く、2022年3月にガチャで実装された。
通常ジェガンD型と比べ大幅に差別化され、武装面ではバルカンが無くなった代わりに設置型手投げグレネードと通常手投げグレネードを持つ。特に前者は高よろけ値、かつダメージが優れており、盾のミサイルと併用する事で蓄積よろけが取れる。
しかしグレネードは投擲モーションが長く、軌道も独特なので性能を発揮するには相応の腕が必要。
本体HPは少なめだがシールド耐久値がやや高く、防御補正値ほぼ均等型で優秀。ただし機動力は減退しているので、前へ前へと押し出るタイプではない。
スキルにアンチジャミングと偽装伝達装置を有するので敵機を攪乱しやすく不意打ちも可能。
総合的に狭所は得意だが開けたステージを苦手とし、中距離~近距離での射撃戦を心がけたい。
ドライセンゼフィランサス等の格闘機体とは違い、小刻みにグレネードやバズーカorビーライで嫌がらせをするチリツモ系の機体なので、まとまったダメージは出にくいが、継続的に一定のダメージを出しやすい事が特徴。
しかし射撃のみに固執してるとカット能力や総合火力は減少するので格闘も臨機応変に振った方が良いだろう。
慣れは必要だが武装のスペックは高く機体性能も問題ないので、ぜひ使いこなして敵機の脚部をいじめよう。

間違ってもこの機体に乗ってダグザプレイ(歩兵放置)をするのはやめましょう。

コンロイ機もジェガン(CH)として23年6月に追加。ステルススキル持ちの550コスト強襲機。
劇中でズサの頭部を2発で破壊する印象的なハンドガンがゲーム中でもぶっ壊れ性能。DPSが高くマガジン火力も合計1万を超え、更に原作再現で部位破壊補正が高いためちょっとよろけに追撃挟むだけで相手の脚部が逝く。*1
ズサを脱落させたファイアナッツも強力でヒットした相手に合計2500の持続ダメージとスラスター消費量増加のデバフが付き、しかも他の同種デバフと異なり緊急回避をしても回復不可能。
このゲームのステルススキル持ちは大抵何かしらの弱点を抱え正面戦闘が苦手になるのだが、この機体は若干耐久が低いくらいで前述の強力な武装を合わせれば十分正面戦闘もこなせる。
強いて弱点を挙げるならば格闘火力がこのコストの強襲機としては並でしかない*2事と、550コストは相手汎用に前述のEWACジェガンがいる事が多くステルススキルが無効化されがちなことか。
ただ本来なら天敵ともいうべきそのEWACジェガンに対し、相手が緊急回避を持ってない事を良いことに1よろけで脚部を持って行ったりタイマンなら2種格闘でハメ殺せたりと普通に対抗できてしまう。
そのためかおよそ1か月後に同コストで実装されたギラ・ドーガ改はアンチステルスと緊急回避と脚部緩衝材を完備し汎用機でありながら支援機専売の情報連結スキルを持つなど、EWACジェガンをもってして止められなかった本機のメタとして実装されたのではと専らの噂。


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最終更新:2023年10月30日 01:35

*1 このゲームは壊せるなら頭部より脚部の方が戦力低下が大きい

*2 逆に言えばステルスや優秀な射撃武装を貰いつつ並程度の格闘火力はある。しかもちゃっかり2種格闘や条件付きで部位ダメージが増加する新スキル持ち。