機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

登録日:2012/02/04 Sat 10:19:25
更新日:2024/04/20 Sat 12:25:00
所要時間:約 20 分で読めます







人は、かくも愚かなのだろうか?
フラストレーションが頂点にたっすれば、対立相手を創造し、
攻撃性を爆発させるテロリズムが発生するのは当然であるという倫理がある。 


『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』とは、宇宙世紀ガンダムシリーズの一つ。
富野由悠季により執筆された小説で、サンライズ公式作品。1989年から1990年にかけて角川スニーカー文庫より全3巻で刊行された。
後述の劇場アニメ版製作決定に合わせて2019年に新装版が出版されたが、旧版と比べて明らかな誤字や伝わりにくい箇所が修正されているものの、それ以上の変更はない。
つまり小説を再版しているが、劇場版と矛盾する設定等を直しているわけではない事には注意。


【概要】

宇宙世紀100年代を舞台にした、時系列的には『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の10数年後の話だが、同作の小説版『ベルトーチカ・チルドレン』における、ハサウェイ・ノアがクェス・パラヤを直接殺めてしまった設定を引き継いだものとなっている。

2000年発売のゲームSDガンダムGジェネレーションF』に登場した事で知名度が上昇。ハサウェイのイメージに合うBGMは高い評価を受けた。

劇場版逆シャアの続きとなっている小説『機動戦士ガンダムUC』では、ハサウェイは植物監査官になる為の勉強をしており、こちらでもいずれこの事件が起こる事を示唆していた。

そして、2018年にガンダムシリーズ40周年記念作品として、 全3部作のアニメ映画として映像化される事が発表。
第1部は当初2020年夏以降の公開としていたが、製作の遅れや新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け幾度か延期された後、2021年6月11日に公開された。
主要スタッフとして、『虐殺器官』の村瀬修功が監督を務め、脚本はOVA版『UC』にも参加したむとうやすゆき、音楽は『UC』『機動戦士ガンダムNT』にも参加した澤野弘之が続投する。配給は松竹ODS事業室が担当。
こちらは『ベルトーチカ・チルドレン』ではなくアニメ映画版の『逆シャア』の続編である事が明言されており、第1部OP映像に登場するνガンダムを始めとした『逆シャア』をリスペクトした演出が各所に施されている。
他方、既存のゲーム版などで設定されていたキャラクターデザインと、主役であるハサウェイを含めた声優全てが一新された。
ちなみに結末はまだ考えていない事が語られており、原作通りの結末にならない可能性もあるらしい。
2023年1月15日から2月5日まで1作目が「TVエディション」として全4話でMBS系列で放送された。

また、アニメ版の劇場公開に先駆ける形で、2021年4月より『ガンダムエース』にてさびしうろあきによるコミカライズ版の連載が開始された。
キャラクターデザインこそ上述のアニメ版と共有するものの、こちらは同氏が作画を担当した漫画版『ベルトーチカ・チルドレン』の続編となる。


【あらすじ】

人類が宇宙へ進出して1世紀、地球と宇宙の争いが激化していた時代―シャアの反乱が鎮圧されてから10年あまりが経過した世界で、ある組織による反地球連邦政府運動が地球で過激になっていた。
その名は『マフティー・ナビーユ・エリン』。
マフティーは「地球をクリーンにする為、地球に残る人々は全て宇宙に出ていく事」「特権階級と世襲に塗れた政治の打破」を実施するよう政府に要求を突き付け、モビルスーツを使い連邦政府首脳を暗殺していたのである。
そうした中、高級宇宙輸送船ハウンゼンが多くの連邦閣僚を乗せ、来る連邦議会の為へホンコンへと向かっていた。
だが、地球へと降下した直後にマフティーを名乗るハイジャッカーによりハウンゼンは占拠される。
緊迫が支配する船内にはマフティー退治のため地球に降下するケネス・スレッグ、男を惹き付ける魅力を持った謎の少女ギギ・アンダルシア、そしてシャアの反乱を経て青年に成長し、植物監査官候補生となったハサウェイ・ノアの姿もあった。

時は宇宙世紀105年。紺碧の地球環境が未だ残る南太平洋を舞台に、後に『マフティー動乱』と呼ばれる戦乱とハサウェイ・ギギ・ケネスの数奇な運命が始まろうとしていた。


【登場人物】

CVはゲーム「Gジェネレーションシリーズ」、及びアニメ映画版より。記述がない場合はアニメ映画版。

ハサウェイ・ノア

CV:佐々木望(GジェネレーションF以降のゲーム作品全般) / 小野賢章(アニメ映画版)
本作の主人公。元連邦軍人であったことから素早い身のこなしであり、映画でクェス・パラヤを投げ縄で助けていた少年時から、身体能力と機転の良さはさらに磨きがかかっている。
本作(原作小説)は『ベルトーチカ・チルドレン』の続きという事でシャアの反乱ではジェガンを奪ったものの味方殺しはしておらず、敵機撃破の功績で無罪となり軍の新聞に載った事もある為、
「歴戦の英雄ブライト艦長の息子で、軍の訓練を受けていないのに1人で勝手に出撃してネオ・ジオンの大型MAを撃墜して生還した13歳の少年」というまるでロボットアニメの主人公みたいな話が公式記録に残されており、ちょっとした有名人となっている。
漫画『機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男』ではジェガンのフライトレコーダーの故障によりチェーン・アギの殺害については発覚しておらず、映画『閃光のハサウェイ』ではギラ・ドーガの撃墜だけが公式記録となっている。
シャアの反乱後は連邦軍人となっていたが、鬱病となり地球で治療へ降下していた時期もあったが、現在は立ち直り、南太平洋で植物観察官候補生として実習を積んでいる。
ハウンゼンでのケネス・ギギとの邂逅を経て、奇妙な友情関係を育んでいく事になる。

マフティー・ナビーユ・エリン

作中で登場する反地球連邦政府組織、若しくはその組織を率いるリーダーを指す。名前を省略してマフティー、マフティー・エリンと呼ばれる事も多い。
組織としては反官僚主義と地球環境の再生を理念に掲げており、地球連邦政府に対して全地球人類を宇宙へと移民させる政策の実行を要求する。
モビルスーツを用いた政府閣僚の暗殺やテロ活動を主要な活動とする都合上、連邦政府からは「政府の秩序を乱す危険人物」「(暴力行為によるアピールゆえに)市民からは支持されない」と評される一方、
スペースノイドからの支持は高く、地球だけでなくやコロニーのマスコミでも「マフティーは救世主、ニュータイプの再来、地球連邦政府を浄化する!」とまで出版物に書かれるほどに持ち上げられている。
指導者としてのマフティーは、優れたリーダーであると同時に優秀なMSパイロットとして前線に立つ。
その操縦技術は作中殆ど敵無しであり、Ξガンダムの性能も相まってパイロットとしてのライバル・レーン・エイムをも最後まで圧倒していた*1
その思想や行動はシャア・アズナブルの影響が見てとれる。正体もクワトロ・バジーナくらいには読者にバレバレ
ちなみに名前は様々な言語を継ぎ合わせて「正統なる預言者の王」という意味になっている。

ギギ・アンダルシア

CV:林原めぐみ(GジェネレーションF) / 川上とも子(Gジェネレーション魂以降))/ 上田麗奈(アニメ映画版)
本作のメインヒロインであると同時に戦争の勝敗の行方を左右する少女。
閣僚や大富豪といった富裕層・特権階級でほぼ占められている特別便ハウンゼンでは似つかわしくない存在。本人曰く「コネがあったから」。
初対面のケネスやハサウェイの目的や正体を見抜く優れた洞察力の他、預言めいた発言を的中させる鋭い勘も持つ。
また、マフティーか連邦軍どちらかの陣営にいるだけで、神がかり的な補正がつくことから、この戦乱の勝敗を分けるきっかけとなった。
年齢は、小説内では「20にいくかいかないかぐらい」「ハイティーンエンジャー」とあり具体的な年齢設定は無かった。映画版では彼女が記入していた書類から分かる通り、19歳となっている。

ケネス・スレッグ

CV:立木文彦(Gジェネレーションシリーズ) / 諏訪部順一(アニメ映画版)
本作のもう一人の主人公的存在。連邦軍大佐。
シャアの反乱では第一線でパイロットとして戦い、以後も実戦がなくなった地球連邦宇宙軍で、ウダウダとモビルスーツの開発を続けていた生粋のMS好き。
優れた指揮能力以外にも、時に横暴とさえ見れる強硬手段も採る等、良くも悪くも連邦高級士官には似つかわしくない行動力に溢れた軍人。ハサウェイ曰く『自制心があって狂暴な男』。
ヤニ臭い閣僚達を心底嫌悪しており、内心ではマフティーを支持していた部分もあったものの、対マフティーの最精鋭『キルケーユニット』の長として辣腕を振るう。
しかしながら私生活は上手くいってはいないようで、元来のプレイボーイ気質が祟ってか妻・ジェシーとは離婚状態。
本気ではないとはいえ推定30代半ばの離婚歴のあるおっさんがティーンエイジャーの少女を口説く様は見ていて中々キツいと評判

レーン・エイム

CV:橋本晃一(GジェネレーションF) / 水島大宙(Gジェネレーション魂以降) / 斉藤壮馬(アニメ映画版)
連邦軍中尉。ケネスが地球に降下する10日前に新型のモビルスーツ「ペーネロペー」と共に先に送り込まれていた。
人質作戦や不意打ちを好まない軍人としてはやや潔癖気味の正々堂々とした性格。テストパイロットとしては有能ではあったが実戦経験はなく、それゆえの優秀さに満足しているように見えるため、実戦主義のケネスからの評価は低く見られている。
極度の現実主義者であり、ケネスが取るゲン担ぎや、理想主義に塗れたマフティーに対して反発心を持っている。
初戦においてΞガンダムに煮え湯を飲まされる事になり、以降Ξガンダム=マフティーに対抗心を燃やしていく。
作中ではマフティーのメンバーから強化人間なのかと疑われており、過去の月刊ニュータイプの特集記事では強化人間だと明言されている。
Gジェネレーションシリーズではニュータイプ扱いと設定がパラレルとなっているが、アニメ映画版はメカニックワールドによれば連邦軍にニュータイプはいないという設定のため、小説の設定通り強化人間へと原点回帰したようである。
また、同アニメでオリジナル要素として彼のみペーネロペーの事を「ペネロペー」と発音しているが、スタッフによるとこれは愛機感を出すためとのこと。

イラム・マサム

CV:山崎たくみ(Gジェネレーション魂) / 武内駿輔(アニメ映画版)
マフティー実戦部隊の主メカニック兼作戦担当メンバー。ハサウェイの副官的存在。
Gジェネ版では白髪リーゼントのやや高齢がかった年代の男性といった姿だったが、アニメ映画版では如何にもインテリのような眼鏡をかけた七三分けの若者に変更されている。

ブリンクス・ウェッジ

マフティーの太平洋上における移動拠点となる鉱物運搬船ヴァリアントの艦長。

エメラルダ・ズービン

CV:鵜飼るみ子(GジェネレーションF以降) / 石川由依(アニメ映画版)
メッサー1号機のパイロット。レイモンドとは公認の仲。
映画版ではMSパイロットに志願していたが、技量的な問題で控えになったという設定が追加された。
また、ハサウェイがガンダムを受領した為、彼が使っていた指揮官機メッサー(つまりは1号機)を引き継ぐという描写も追加された。

ガウマン・ノビル

CV:竹村拓(GジェネレーションF以降) / 津田健次郎(アニメ映画版)
メッサー2号機のパイロット。元連邦軍所属の軍人崩れ。中枢が非常に若い層で占められているマフティー内では比較的年長者。
シャアの反乱当時は「毎日実戦よりも過酷な訓練を積んだ」とされ、アニメ映画版ではさらに「数々の大戦を戦い抜いてきた」とまで言われるベテランパイロット。
そのため、ハサウェイとは別部隊のリーダーを任される事も。

レイモンド・ケイン

CV:藤本隆行(GジェネレーションF以降) / 落合福嗣(アニメ映画版)
ギャルセゾン1号機のパイロット。ギャルセゾンパイロットでは年長者のようでリーダー格。
エメラルダの恋人でハサウェイの兄貴分。
映画版の落合氏は親子揃って*2大のガンダム好きとして知られており、この役で念願のガンダムシリーズ初出演となった。

シベット・アンハーン

CV:田坂秀樹(GジェネレーションF以降) / 宮崎遊(アニメ映画版)
ギャルセゾン2号機のパイロット。Gジェネ版では細身黒髪と映画版イラムを思わせるインテリ然としたビジュアルだったが、アニメ映画版ではよりわかりやすく軍人崩れという風貌に。
「へいへい、シベットさんよぉ」とガウマンに言われるシーンが一番目立ってる。

ゴルフ

CV:田中光
メッサー4号機のパイロット。ぶっちゃけマフティー団員Aくらいのモブ
しかし映画版での一人だけ色指定を間違えたかのごとき白い肌に全身タトゥーまみれのモヒカンといういかつい風貌に一躍注目を集めた。

フェンサー・メイン

CV:天﨑滉平
メッサー3号機のパイロット。マフティー団員Bくらいのモブで、ぶっちゃけガウマンに「出ろよフェンサー!」と呼ばれる程度の印象しかない。
映画版でのビジュアルは『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場するモンド・アカゲが大人になったような姿になった。

ジュリア・スガ

ヴァリアント所属のメカニック。男だけがトップレスをしていいという歴史感覚を古いとし、仕事中上半身裸でいる中々エキセントリックな人物。
本人曰く『悪いおっぱいではないだろう』悪いおっぱいではないという事はいいおっぱいということだ!
映画版では流石にトップレスではなくなったが、かなり露出が高い衣装なのは相変わらず。

ミヘッシャ・ヘンス

CV:松岡美里
マフティーの諜報員兼オペレーター。諜報員らしからぬ少々のんびり気質。彼女の甘い声は男性陣を鼓舞すると評判。
小説では挿絵がなかった為デザイン不明。
ゲーム版では、赤毛のビジネスウーマンという風貌となった。
映画版では眼鏡とそばかすがチャームポイントに。こちらでは、ハサウェイの事を同志というより憧れの対象として見ている節も。“甘い声”のアナウンスも聞けるぞ!

ケリア・デース

CV:早見沙織
不法居住者で、ハサウェイが地球で実習を受けていた時、彼の鬱病の治療役を担っていた女性。ハサウェイの恋人。
彼女もなりゆきでマフティーへと参加するが、ハサウェイが1年と数ヶ月でマフティーのリーダーに上り詰めるにつれ次第に疎遠になっていった。
ギギの出現によるハサウェイの精神面の変化が2人の仲を決定付ける事に。

クワック・サルヴァー

「インチキ医者」を名乗るマフティーの組織的な黒幕。長年地球連邦軍の要職を務めた将軍であるという。
優れた手腕で反地球連邦組織マフティーの人員から物資全てを、ほぼ独力で揃えたと思しき傑物。

ファビオ・リベラ

CV:望月健一(Gジェネレーションシリーズ)
オーストラリア大陸北部・オエンベリで反地球連邦運動を行うオエンベリ軍のリーダー。
ハサウェイとは違ったカリスマを持つ男だが、無謀で粗野な所もある。

キンバレー・ヘイマン

連邦軍大佐で、ケネスの前任キンバレー部隊の司令官。
文官上がりな上に、何も成果を上げられないままケネスの着任が決まった(しかもハイジャックの影響で予定より着任が前倒しされた)焦りから生身のオエンベリ軍の掃討をモビルスーツ部隊に指揮、虐殺した。
「力を使ったことがない人間は加減が解らない」ことを教えてくれる人物。

ハンドリー・ヨクサン

CV:山寺宏一
刑事警察機構(通称「マン・ハンター」)の長官。
立場上ケネスと摩擦を起こす事も多々あれど、職務としての協力は怠らない実践能力ある人物。
山寺氏は本作の前作『逆襲のシャア』にてギュネイ・ガスを演じた。

ゲイス・H・ヒューゲスト

CV:佐々木望
刑事警察機構調査部の部長。ハウンゼン事件の事情聴取をハサウェイに行う。
僻地に勤務しているが優秀な人物。しかし一般人に対しては高圧的な性格である。
声優を務めた佐々木氏は『逆襲のシャア』本編と『Gジェネレーション』等ゲームシリーズにてハサウェイ及びマフティーを演じていた。

メジナウム・グッケンハイム

宇宙軍幕僚長官。階級は大将。ケネスからマフティーの正体がハサウェイということを聞かされ、それを新聞社にリークし、ブライト・ノア大佐がハサウェイを処刑したという捏造情報を作り上げた。

アマダ・マンサン

ハサウェイの植物監察官の実習を担当した教官。
クワック・サルヴァーと面識があることから、マフティー関係者(あるいは協力者)のようで、ハサウェイがマフティーとして活動するきっかけを作ったある意味発端とも言える人物。
映画版で『浄化無くして再生無し』といういかにもな格言を持っている設定が追加された。

メイス・フラゥワー

CV:種﨑敦美
ハウンゼンの客室乗務員。地球降下後ケネスといい感じになり、彼が執務中にもかかわらずオーラルやアナルセックスまでやってしまう。しかし、それを洞察力の高いギギに咎められ、激昂。一旦ここでケネスとの関係も終了してしまう。

ハイジャッカー

連邦政府からの身代金要求のために、ハウンゼンを襲ったマフティー・ナビーユ・エリンを騙る集団。正体はオエンベリ軍の一派。
リーダーであるハロウィンのカボチャのようなカボチャマスク(CV:柴本浩之(Gジェネレーションシリーズ)/新祐樹(アニメ映画版))を筆頭に、海賊マスク、魔女のマスクなど全員が派手なマスクを身に付けている。アニメ版では、ピエロマスクが追加された。
冒頭に登場する噛ませ犬的キャラであるが、映画版のプロローグがYoutubeで公開された際、自動字幕の事故某MADもあってネタキャラとして躍り出た。「悲鳴を上げるな 陰茎神経が苛立つ」
また「喋るなと言っている!」と脅したハイラムがそれでも喋り続ける為射殺した際の台詞「よく喋る!!」も富野節が効いてて人気である。
それ以前にも『GジェネF』での能力値が民間人の子ども以下だったり魂での中の人が前述のファビオとあわせてアーガマの通信士コンビだったり映画になる以前もネタに事欠かない不思議なモブである。

ブライト・ノア

CV:成田剣(Gジェネレーションジェネシス)
連邦軍大佐。シャアの反乱以後軍も第十三独立艦隊のラー・カイラム艦長として勤務しているが、作中時点で退役願いを出している。
退役後はミライと共にレストランを営む計画を立てており、市井で休んだ後よしんば政界に出て散っていった物達への責任をという想いを秘める。
最後の軍務としてケネスらキルケーユニットの後詰でアデレートに向かう為、ビーム・バリアーとミノフスキー・クラフトを装備したラー・カイラムで地球に降下する事になるが、既にマフティーは鎮圧され、マフティー・エリンの処刑もケネスが執り行ってしまい朝食を食べるしかやることがなかった。
しかも、マフティー処刑後の新聞では、自分がマフティーを処刑したという捏造情報で英雄に仕立て上げられているという有様であり、ケネスの予測によれば真相を何も分からずに退役する末路を迎えたという。

ミライ・ノア

CV:白石冬美(Gジェネレーション魂)
ブライトの妻であり、一年戦争時の戦友。
ブライトが軍の任務を優先した事に愚痴っていたので、本人よりレストラン経営に意欲があるかもしれない。

クェス・パラヤ

CV:川村万梨阿
シャアの反乱において、短いながらもハサウェイと友情を育んだニュータイプの少女。小説版、アニメ版ともに故人。
媒体により仔細は異なるものの、彼女の死にはハサウェイが密接に関わっていることから、彼にとって払拭し難きトラウマとなっている。
小説『ベルトーチカ・チルドレン』では、アムロのνガンダムに乗機のα・アジールでのし掛かった所をジェガンに乗ったハサウェイにコクピットを狙撃されて死亡。下巻で、ハサウェイのの中に無意識として登場し、自分を誤って殺した事を糾弾してくる。
映画『逆襲のシャア』では、ネオ・ジオンから離れるよう説得に現れたハサウェイを拒絶するも、そこに現れたチェーン・アギのリ・ガズィが放ったグレネードからハサウェイを庇い爆死した。
その流れを汲むアニメ映画版では、彼女の持っていた強い行動力と感性にフォーカスされており、ハサウェイがマフティーへと変わるきっかけのひとつとして描写されている他、
ピエロマスクの帽子飾りが彼女のツインテとダブったせいで反撃が遅れたり、同じく常人とかけ離れた感覚を持つギギの「やっちゃいなよ!」だったり自分の下から離れ「大佐」に駆け寄ったりする姿を重ね合わせている。

ハイラム・メッシャー

CV:川口啓史
序盤にてハサウェイらとシャトル「ハウンゼン」に乗り合わせた保健衛生大臣。
ハイジャッカーの襲撃の際、状況も顧みずに不用意にかぼちゃマスクへと喋りかけて、鷹揚な喋りをしてしまったせいで彼の神経を逆撫でしてしまい殺された。
また、連れていた妻もハイラムの死体を見て泣き叫んだ事で射殺された。
アニメ版では流れるように射殺された事で一部界隈からコアな人気を誇っている。


【登場機体】

マフティー・ナビーユ・エリン

Ξガンダム

搭乗者はマフティー・ナビーユ・エリン(ハサウェイ・ノア)。
頭部サイコミュブロックとミノフスキー・クラフトエンジンを搭載した秘密結社マフティーの所有するガンダム。
メッサー一機の重量ぐらいは支えること出来るミノフスキークラフトと敵の攻撃を防御するビーム・バリアーもあり、作中では多大な戦果を上げる。
反地球連邦政府組織所属という事もあり、敵対するケネスやレーンからは「ガンダムもどき」扱いされた事もあった。

デザイン設定にはいくつかの変遷があり、大まかに小説版→ゲーム版→映画版と移っている。詳しくは当該項目にて。
劇場版では、ミノフスキー・フライトを搭載、デザインも中巻口絵のイラストに寄せられているなど、大幅に設定が変更されている。

メッサー

マフティーの量産型モビルスーツ。ジオン系モビルスーツの流れを汲む。
小説版では名称が異なる02-Rなどのタイプがあったが、映画版では通常のF01型、ホバー移動用のリフティング・フレアを着用したF02型、素体系であるネイキッド、爆撃仕様のマインレイヤーが追加された。

ギャルセゾン

ミノフスキー・フライトができないMSの地上支援用輸送機。主にメッサーが使用する。
富野ガンダム作品に多く見られるいわゆる『ドダイ』だが、本来の輸送機としての役目の他、地上爆撃や対MS戦も行う等それまでの作品以上に活躍の機会が多い。

連邦軍

ペーネロペー

搭乗者はレーン・エイム。
大出力のミノフスキー・クラフトを装備しガンダム系の名残を残したモビルスーツ。
ビーム・バリアーの高速移動機能が未完成であるが、外装であるフライング・フォームを維持する時のミノフスキー粒子を散布するパーツを外しても飛行することが出来る。
小説版ではガンダムタイプそのものかは不明瞭であったが、ムービック発行の『ANAHEIM ELECTRONICS GUNDAM HISTORY 2002 CALENDAR』において素体となる『オデュッセウスガンダム』*3に外装ユニットを装着したガンダムタイプMSと明確に設定された。
劇場版でもそれを踏襲しているが、メカニックワールドによればビーム・バリアーは非搭載とのこと。

グスタフ・カール

連邦軍の量産型モビルスーツ。こちらはジェガンの系譜で主に地上用にチューンされた派生機。
小説版では量産機らしからぬヒロイックでスマートなデザインだったが、『GジェネレーションF』での再デザイン以降はだいぶゴツくなった。どちらにせよジェガンの親戚かは怪しいが
数年前の時系列であるOVA版『UC』および『NT』では先行量産仕様である13型が登場。
映画版では制式採用機として00型が登場。13型がブラッシュアップされたという設定を踏まえ、アンテナや装甲の形状に『Gジェネ』版のデザインが取り入れられている。

ケッサリア

ミノフスキー・フライトができないMSの地上支援用輸送機。主に連邦側が用いている。
非常に巨躯なグスタフ・カールを2機搭載して高高度まで飛び立てる出力を持つため地味に優秀。

その他

ギャプラン

小説版では上記4機種のみの登場だったが、「それだけではガンダム作品としてちょっと寂しい」という映画版スタッフの意向から、ハイジャッカーの輸送機*4としてまさかの登場。
高々度にほぼ独力で飛ばせる推進力(と悪役面)を持つ本機はうってつけだったとの事。
小説版ではハイジャッカー=オエンベリ私設軍は資金力がなく、MS等も運用できないような貧乏所帯(故にキンバレー隊に一方的に虐殺される)だったのだが、
前述の意向に合わせて「組立途中で放棄されたものを回収した」という設定がTwitterで言及されている。
専用ブースターまで用意できていた理由は特に語られていない。

陸戦用ジェガンA型 マン・ハンター仕様

同じく映画版にて登場。旧式化し民間に払い下げられたジェガンA型をマン・ハンターが改修したもの。
ビーム兵器やスラスターの類いは撤去され、代わりに取り付けられた胸部の投光器や股間部の機関銃座は市民への威圧を目的としたものであり、さながら「不法居住者だけを殺す機械」
この他にもジェガンタイプの出番が多数追加されており、月軌道上でベース・ジャバーに搭乗してハウンゼンを護衛する機体や、消火剤タンクを背負った消防仕様の機体を確認できる。
消防仕様の機体は民間所属っぽいが腰にグレネードが装備されている事が確認できるので恐らく軍属。


【他の媒体での活躍】

ゲーム作品での活躍

先述の通り、GジェネFでの出演によって知名度を上げ、Gジェネシリーズの他ガンダムVSシリーズでも『EXVS』のDLCで登場して以降、レギュラーとなっている。
更に家庭用EXVSFBでは、彼の演説がフルボイスで収録されるなど豪華な仕様になっている。

スーパーロボット大戦シリーズ』ではハサウェイが植物監察官を志す旨の発言をしていたり、敵キャラクターが『閃ハサ』を「一つの可能性」として示唆しているブライトへの台詞があったりと、『閃ハサ』に纏わる小ネタは数多くあったものの、
『閃ハサ』そのものの参戦は2017年の『V』まで待たされることになった。

遂に参戦した『V』では機体のみ参戦(ハサウェイはグラフィックのみ閃ハサ版というオリジナル仕様)との触れ込みではあったが、ペーネロペーに搭乗したレーンが登場。
作中では2人の対決を軸に、『UC』も絡めた独自のシナリオ展開で話題を呼んだ。

スパロボシリーズに参戦する以前、2003年発売の『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』に本作が参戦した。
なお、ストーリーは事情で未完結に終わったが、終盤でΞガンダムが登場した(しかもハサウェイがマフティーのノーマルスーツを着ている)。
なお、ハサウェイは『逆シャア』時の姿のままであり、本作からのキャラクターはケネス(ストーリーには未登場)のみ。
また、機体はΞガンダムのみだが、没データとしてペーネロペーの存在も確認できる。



Wikiがあるから、欲がある。wikiを編集する事も欲の一部にしちまうのが人間だろ。

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最終更新:2024年04月20日 12:25

*1 反骨心旺盛なレーンも最後は敗北を認めていた。

*2 父は元プロ野球選手・落合博満氏。

*3 素体となるMSの存在自体は『GジェネF』でのリファイン時に設定されている

*4 小説版ではベース・ジャバー