カミーユ・ビダン

登録日 :2011/05/14(土) 20:55:46
更新日 : 2017/08/02 Wed 20:49:02
所要時間 :約 31 分で読めます




ここからいなくなれ!!


カミーユ・ビダンは『機動戦士Ζガンダム』の主人公であり、続編の『機動戦士ガンダムΖΖ』にも登場する。
ウッソ・エヴィンと並んで、歴代ガンダム主人公の中でも特に悲惨な目に遭っている。


U.C.0087(TV版)
スペースコロニー「グリーン・ノア」にて、自分の名前を「女の名前」と言ったジェリド・メサに殴りかかると、返り討ちににされてティターンズに連行されてしまう。
その後、アポリーとロベルトを従えてグリーン・ノアを襲撃してきたクワトロ・バジーナに、半ば憂さ晴らし目的で協力し、ティターンズの新型機であるガンダムMk-Ⅱを強奪し操縦。成り行きで反地球連邦組織エゥーゴに参加する。
そしてニュータイプの素養とMSの操縦技術を見込まれ、ガンダムMk-Ⅱのパイロットとなる。
前作アムロ・レイ同様、やはり巻き込まれ型の主人公。

我らが禿監督の意向でトラウマ必至のシチュエーションにより母親を殺されたり、仲間に父親を殺されたりと、さらにキツイ目に遭う羽目に。

地球に降下した後は、アムロ・レイに会ったり、フォウ・ムラサメとお近付きになったりと「なんやかんや」ありながら人間として、パイロットとして成長していく。
アムロ・レイの再来 と言われるまでになった。

しかし、感受性が強かったためかその度に心を痛めていた。

宇宙に上がった後は、ジェリドとマウアー・ファラオにやられかけるが、駆けつけたアポリーに助けられ、自身が開発に参加したΖガンダムを受け取り、エゥーゴの中核として戦う。

エゥーゴ、ティターンズ、そしてアクシズと三つ巴となり、激化していく戦いの中、目覚ましい戦果を上げていく。

その後、再び地球に降りて、強化人間『フォウ・ムラサメ』と再会。
しかし、キリマンジャロでの激戦の中ジェリドにより、フォウを失ってしまう。
また、 バレバレなのに正体を明かそうとしないロリコン を殴ったりもした。

地球で仕事を一段落終えた後、再び宇宙に上がりパプテマス・シロッコハマーン・カーンと戦うことになる。
特にハマーンとは分かり合えそうな所までいったが、残念ながらそれは叶わなかった。

そしてエゥーゴとティターンズの最終決戦の中、戦いを生み出す元凶である"端から見ているだけの天才"を倒すため一騎打ちを仕掛ける。全ての武装を使った後、死んだ人間の力をも取り込んでハイパー化。
ウェイブライダーでドスコイ達磨もろとも串刺しにするが、天才の悪あがきで精神崩壊を起こす。

本当に最後まで救われない主人公だった。


U.C.0087(劇場版)
ツンデレお禿の作風が丸くなった事により、テレビ版よりも落ち着いている(それでも感情の起伏は激しいが)。
ロザミアと絡まなかったり、キリマンジャロでのフォウとの再会が無かったりするが、大筋は変わっていない。
ラストではTV版同様シロッコの怨念を受けるも、精神崩壊に至らなかった。これは、ファとの繫がりを得たからということらしい(下記参照)。


U.C.0088
ΖΖでは精神崩壊中であり、嫁であるファ・ユイリィに看護されているが、そのニュータイプ能力で度々ジュドーを導いたりした。
嫌な気配を感じると病院を抜け出して走り回る為、かなり手間のかかる患者である。
「カミーユ君!病室に戻ろう!」

余談だがΖΖの彼はかなり綺麗な顔をしているのでファンからは「キレイなカミーユ」と呼ばれる。

最終話ではジュドーとハマーンの一騎打ち後に精神が回復し砂浜を元気に走り回る姿を見せ、前作で欝になった視聴者を救った。


SDガンダム系
  • SDガンダム外伝
ジークジオン編第3章「アルガス騎士団」にてアルガス王国の王子として登場。ちなみに父親はブレックス王。ムンゾ帝国のユイリィ姫(彼女の父はコンスコンで侍女はハマーン)とは恋仲。
自分の国が敵国ムンゾ帝国の脅威に晒されているというのにユイリィ姫がいるというだけで戦うべきではないと主張し、専守防衛すら否定する色ボケ王子。
王子の身分にあるにもかかわらず、ユイリィ姫を救うと言って単身敵国に乗り込んでしまった挙句捕まるというとんでもない大失態を犯す。
一応、ムンゾ帝国がアホだったお陰で即救出されて致命的なピンチにはならずに済んだが。

  • その他SDガンダム
作品によって役割は異なるが共通するのはとにかく電波な面が強調されてデフォルメされている。目の中に宇宙が描かれ、数秒先の行動も予測がつかない。
ネコミミでもないのに語尾に「にゃ」を付けて喋る。
時には謎の生物に変化したりなど、生態も謎でかなりのキチガイ。



◆性格
  • 強力な組織の一員と分かっていながら自分の名前をバカにされただけで喧嘩を吹っかける。
  • 尋問された憂さ晴らしにガンダムに乗る。
  • 笑いながら無防備な人間にガンダムのバルカン発射。
  • ちょっとした事で上官をぶん殴る。
  • 暴力を振っておきながら暴力は嫌いだとの発言。
と、行動を見る限りではかなりエキセントリックな性格をしている。
演じた飛田展男も最初はキャラが良く解らなかったらしい。

しかし、思春期で感情の起伏が激しい時期故の行動と思って見るとやっている事が案外理解出来たりする。
名前を馬鹿にされた位でジェリドを殴ったのも、裏を返せば彼にとってそれ程大きなコンプレックスだったという事なのだろう。
事実、彼は女っぽく思われたくない一心で
  • 空手
  • ジュニアモビル
  • ホモアビス(携帯型飛行機)
等の男らしいスキルを磨いている。
なお名前のコンプレックスは作中で克服した。

要するに彼は、非常に傷付き易いナイーブさと思いを行動に変える実行力を持った人間なのだ。
皮肉な事にもそのナイーブさのせいで、自身のニュータイプ能力に耐えられずに精神崩壊を起こしてしまった。
戦争によって人の命が余りに呆気なく散って行く事に耐えられ無かったのだろう。

ちなみに気付いた人は少ないだろうが彼の個室には戦死した(させた)兵士を弔う仏壇が置かれている。
彼はもしかしたら歴代の中で最も「優しい」主人公なのかもしれない……

ちなみにこの行動からクレームが来たのか中盤から問題行動が少なくなり大人しくなったがエキセントリックな問題行動は全てカツ・コバヤシがする事になった。
カミーユはそれを抑える役割に落ち着く。


◆最高のニュータイプとして
カミーユ・ビダンは公式設定や原作者の富野御大曰く「宇宙世紀史上最高のニュータイプ(NT)」である。

ララァの死によってNTとしての歩みを止めてしまったアムロ・レイと、NTという力に囚われずに前に進んだジュドー・アーシタの二人と違い、彼は自身のNT能力を無限に増幅させる事が出来た。
エキセントリックな言動とは裏腹に人と人との繋がりや、命の大切さを強く理解していた彼は、誤解無く他人と共感し合えるNTとして覚醒していったのである。

更には劇中でNT能力による物理的変化を発生させた事もある(ビームを無効化等)。
これを明確にやってのけた描写が有るのはカミーユとハマーン位である。
Zガンダムに搭載されているバイオセンサーは、後の時代のサイコフレームなどに比べるとまだ洗練されていないが、そんなバイオセンサーで数々の異常現象を引き起こすカミーユのニュータイプ力の強大さが分かるだろう。

しかし、TV版では悲惨な戦いの中で増大していく力に耐える事が出来ず、死者の念を取り込み続け精神をすり減らし、シロッコの死に際の思念を受けた結果、精神崩壊を起こしてしまう。
無限の可能性を秘めていたカミーユに人類の希望を見いだしていたシャアだが、彼が戦争という場によって崩壊したのを見て絶望し、人々を縛り付ける地球からの 「人類全体の革新」 を考えるようになる……。
アニメでは描かれていないが、PSのゲーム『機動戦士Zガンダム』ではクワトロ編のEDにて、カミーユの精神崩壊をシャアが感じ取っており、後の『逆襲のシャア』に繫がるムービーを見ることが出来る。


一方、劇場版では精神崩壊には至っていない。
カミーユ自身が現実を憎まずに、咀嚼して受け入れる「余裕」を持つ事が出来たからだとか。
また、ファ・ユイリィと肉体的な繋がりを得た(公式)のも要因とされている。
生きている人と繋がることで死者の魂に引き込まれずに済んだ、のだろうか。
他にも、TV版に比べて周りの大人が頼れる存在だったり、ロザミアとの一件が無かったりするのも要因かもしれない。





◆ゲームでの活躍
スパロボシリーズ、Gジェネシリーズ共に創生期から参戦しており、大体いつも序盤から参戦する強キャラである。

スパロボでは、新訳Ζもあって…というより、新訳が出る以前からTV版よりマイルドなキャラクターとして描かれる事が多い。
(ただし、近年でも『X-Ω』ではTV版に近いトゲトゲしさを見せている)
第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~』では、終わることのない人類同士の争いに人一倍嘆いており、前作で対立した末に戦死したシャアの人類粛清論に共感しつつある場面もあった。

スーパーロボット大戦Z』では、自身と似ているシン・アスカの兄貴分のような扱いになり、どこかのヅラの見せ場を奪った。

スーパーロボット大戦V』では、遂にスパロボ初となるジェリドとの和解が実現する。


ガンダムvsZガンダムのエゥーゴ編では精神崩壊を起こさず、地球圏平定に一役買う。
又、カミーユがエゥーゴではなくティターンズに参加していたら?と言うifモードもある。
ハマーン戦でのアムロとの共闘は熱い。
アクシズ編ではティターンズとしてハマーンやシャアの敵となる。

ガンダムvsガンダムシリーズではΖガンダムで参戦、作品によってはティターンズカラーのMK-Ⅱにも搭乗している。
NextPlusではシンにシンパシーを抱いていたり、サザビーに乗るクワトロに怒ったり、
アカツキを百式の後継機だと推測したり、プルが自分を知っている事に動揺するなど、クロスオーバーを生かしたセリフを聴くことが出来る。
また、と声が同じなためか、EXVSFBではその声を聞いたオーブの影の軍神様が動揺している。




◆余談
Zガンダムヒストリカ02によるとTV版でカミーユが殴った回数がおよそ17、殴られた回数がおよそ19との事。
もはや殴り合い宇宙である。

……ところで、実は『カミーユ』という名前は女性によくある名前…ではない。フランスでは普通に男性の名前だったりする。
物語がああなったのは、過剰なコンプレックスを持つカミーユと、たまたま『カミーユ=女性』の図式を持ったジェリド(ついでにカミーユの名前を連呼しまくったファ)が出会った奇跡である。

◆主な台詞

「カミーユが男の名前でなんで悪いんだ!俺は男だよ!」

「歯ァ食い縛れ!そんな大人は、修正してやる!!」

「なぜ、そうも簡単に人を殺すんだよ!? 死んでしまえ!」

「貴様のような人間は屑だ!生きていちゃいけない人間なんだ!」

「出てこなければ、やられなかったのに!」

「貴様のようなのがいるから戦いは終わらないんだ!消えろ!」

「暴力は…いけない…」

「知ってる人がいてくれるから、生きていけるんだろ!」

「俺の身体を、みんなに貸すぞ!」

「ファだけは、幻覚でもなければ、意識だけの存在だけでもない。こうやって抱く事ができるんだから」(新訳での最後のセリフ)

旧「一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!」
新「一方的に殴られる痛さと怖さを教えてあげるよ」

旧「ハハッ!ざまぁないぜ!」
新「ハハハ!怖いだろう」

旧「命は……命は力なんだ。命はこの宇宙を支えていくものなんだ!それを、それをこうも簡単に失っていくのは、それは……それはひどいことなんだよ!」
新「命は……命は力だって!宇宙を支える力だって!」

旧「本当に排除しなければならないのは、地球の重力に魂を引かれた人間たちだろう?けど、そのために大勢の人間が死ぬなんて、間違ってる!」
新「本当に排除しなければならないのは、地球の大きさと重さを想像できない、貴方たちです!」

旧「賢(かしこ)くて悪いか!」
新「賢(さか)しくて悪いか!」
※本当は旧の時点で後者のセリフだったのだが、当時の飛田展男が読み間違えてしまったのをそのまま採用した。
 劇場版ではリベンジに成功したということらしい。

旧「ここから居なくなれ!!」
新「女たちの所に戻るんだ!!」


カミーユ「歯ァ食い縛れ!そんな項目、追記・修正してやる!!」

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