Z.O.E 2167 IDOLO

登録日 :2012/05/17(木) 17:39:18
更新日 : 2017/03/21 Tue 22:29:43
所要時間 :約 7 分で読めます




俺は、やっと、魔法の力の本当の使い方を見つけたんだよ



Z.O.E 2167 IDOLOとは、Z.O.Eシリーズのタイアップとして製作されたOVA作品。
製作サンライズ・VAP。発売はZONE OF THE ENDERSと同時。
Z.O.E限定版にも付属している。(ただしMGS2の体験版が収録されていない)

本作は無印・dolores,iの5年前に当たる2167年で、火星でのオービタル・フレーム(以下OF)の開発経歴と、
原初のOFであるイドロが引き起こした「ダイモス事件」の真相を描いている。
無印で余り描かれてなかった火星・地球間の確執、「エンダー」の定義による人種差別、メタトロンの性質も詳しく描写されている。
これらは続編であるTVアニメdolores,i・ゲームではTESTAMENTANUBISにて掘り下げられている。

EDテーマは無印のOP曲でもある「KISS ME SUNLIGHTS」
監督は御禿こと富野由悠季の弟子にあたる渡邊哲哉。dolores,iも手掛ける。


●物語
2167年。人類は生活圏を火星にまで広げていた。
しかし、地球・火星間の人間の確執が根強く、火星の人間は「マーシャン」と呼ばれ卑下されていた。

バシリアカウンティのバフラム軍所属の軍人ラダムとその部下ヴァイオラ二名は高いLEV操縦技術を見込まれ、
辺境であるノクティスへの赴任を命じられる。
そこでは極秘に開発されていた新型兵器「イドロ」が存在し、そのテストランナーとして指名されたラダム。
テストは徐々に成果を上げ、イドロも次第にその高い能力を発揮していく。

その一方で、イドロに乗る度徐々に歪んでいくラダムの精神。
この事に開発担当であるDrリンクスは開発中止を進言し、ラダムも恋人ドロレスの為に退役を決意する。

しかしその矢先にDrリンクス・ドロレス誘拐及びイドロ強奪未遂事件が発生。
イドロを取り返したラダムはダイモスステーションに向かうが…。


●主要登場人物
◆ラダム・レヴァンズ(声:子安武人
バフラム軍少尉。イドロのテストランナー。
当初はイドロの操縦に難儀するが、次第に乗りこなしていくようになる。
しかし、メタトロンの性質によって自身の単なる負けず嫌いのプライドや周りを見返したいという感情が歪んで増幅され、
一切の躊躇無く地球側のスパイ部隊のLEVを破壊したり、降りた後も遠隔操作するかの様に、
ヴァイオラ搭乗時のイドロで事故を引き起こしたり地球軍の人間を殺害寸前まで殴り倒すようになる。
この状況に自身も危機感を感じ、退役を決意。ドロレスと結婚することになるが…。

◆ドロレス・ヘイズ(声:桑島法子
ラダムの恋人でもあり、バフラム軍でのOF技術者。レイチェル博士の助手でもある。ラダムからはドリーと呼ばれる。
徐々に暴走していくラダムを支え、その結果退役をさせるが…。
dolores,iに登場するOFドロレスが同声同名なのは、彼女が深く関わっている。

ちなみに名前は映画「ロリータ」のドロレス・ヘイズに由来。
渡邊監督作品では映画ネタが多数用いられていることが多い。

ヴァイオラ・ギュネー(声:手塚ちはる)
バフラム軍軍曹でラダムの部下。本編ではレオのライバルとして度々交戦する。
当時18歳。該当項目を参照。

◆レイチェル・スチュアート・リンクス(声:榊原良子
OF開発責任者。作中ではDrリンクスと呼ばれる。この時点で42歳だが美人。
イドロの開発担当を行っているが次第にその危険性から開発中止を進言。しかし既に間に合わない段階になっている。
その後、内通者によって地球側にドロレス共々誘拐されるが…。
OF開発の傍らでヴァイオラに相談を行ったりする基本的に善良な人。開発中止を進言したのもこの性格から。
地球軍人で離婚した夫がおり、彼がdolores,iの主人公ジェイムズ・リンクス。
彼女は同作品でも重要人物として再登場する。


●イドロ
全てのOFの始祖と言える存在。
武装はビームガン兼用のパドルブレード・ホーミングランス・エネルギーシールド。
ホーミングランスの同時発射数はANUBISにおけるジェフティ並。
ベクタートラップも搭載しており、テスト段階ではビームランチャーをサブウェポンとして使用している。
バースト機能も当然搭載、ジェフティと同様の大型エネルギー球を放つことが可能。
ただしバーストはリンクス博士の反応から、本来仕様に無いイレギュラーの機能らしくメタトロンの特性から発現したものの模様。
実戦は想定されておらず、装甲は施されて無いものの絶大な機動力・攻撃力から既存のLEVの10倍以上のパフォーマンスを持つ。
翼に当たる推進ユニットは直系機のジェフティや後発のOFと違い、クリスタル状の部品で構成されており、
エネルギーを放射することによって推進力を得るようになっている。単体で火星からダイモスへ航行可能な程。

尚、ジェフティ・ドロレスは性質上直系機と言える。ちなみに設定画では「プロトタイプジェフティ」と表記されていた。

後発のOFと違いADA等の様な支援AIが搭載されておらず、マニュアル動作のみ。
機体制御システムも未熟な為か動かすだけでもランナーへの負担が大きい。LEVの感覚で乗ると 死ぬ
更に主材質がメタトロンの為、「搭乗者の精神に反応・干渉する」性質を持ち、Drリンクスが開発中止を進言する原因となる。

余談だがテスト随伴機としてモスキートがANUBISに先駆けて登場している。
と言うより設定画に当時から存在しており、元々無印に登場予定だった模様。





はは…ドリー…

●ダイモス事件の真相
ストーリー後半、軍規に背いてダイモスステーションまでドロレス・Drリンクス救出に向かったラダムだが、
レイチェル博士を庇ったドロレスがラダムの目の前で撃たれ、彼女をコックピットに匿うも死亡。
この時ドロレスの亡骸がイドロのコンソールに触れたことにより、イドロのメタトロンに影響を与え、
ドロレスは生きている。それどころか結婚直前という幻覚をラダムに見せ始める。

圧倒的な性能を持つイドロ・狂気に陥ったラダムによってダイモス駐留部隊は壊滅し、ダイモスステーションも半壊。
地球軍と共にバフラム軍もイドロ破壊に加わり、ヴァイオラはラダムの説得を試みるが…。

お前は……誰だ!!

幻覚によってヴァイオラにすら耳を貸さないラダム。
それどころか彼女に向けてバーストショットまで放とうとする。
しかし、その直前にLEVの一斉攻撃を受け、ヴァイオラの眼前でイドロは大破。
表向きには「新型LEVの暴走による事故」と公表され、事件は収束した…。なお、Drリンクスも死亡が公表されている。
(しかし実は映像記録が残っている)

これにより、死に場所を求める狂戦士ヴァイオラが生まれ、彼女の悲劇もまたコロニーアンティリアにて終わりを迎える。
…と思ったらANUBISでAI化というまさかの登場。死後も戦いに振り回される女性と化してしまう。

また、Drリンクスことレイチェルの死を信じなかった夫ジェイムズ・リンクスは軍を退役し、搬送業を行いながら彼女の情報を捜し求めていた。
この行動は5年後のdolores,iに繋がる。

なお、後発のOFに簡易ながらもAIを搭載してるのはメタトロンの精神干渉を防ぐ目的もある為。

●以下、更なるネタバレ




イドロの残骸は軍事企業N.U.T.によってラダム共々回収。
蘇生したラダムはN.U.T.会長ナフス・プレミンジャーの名を借り受け、地球への復讐という狂気を向けている。
また、イドロの残骸から製作されたOFこそイシス・ハトールである。

●余談
  • ANUBISとの関係
コナミとサンライズの関係悪化によりANUBISでは殆ど触れられないという黒歴史に近い扱いを受けている。
しかしスタッフ側は開発段階でアニメ二作を黒歴史扱いするつもりは無かった様で、ビジュアルワークスではラダムの名前が明記されており、
ケンが語った地球襲撃=「起動エレベーター事件」も同誌の全台詞集ではもっとアニメに踏み入った台詞になっている。
また、ヴァイオラAIデリート時にも「…レオ…ディンゴ…ラダム」という台詞が使われる予定だった。

現在ではジェフティの立体化(無印名義)やdolores,iのBD-BOX発売しており、本作もBD化がされている。
更にZ.O.E HD版の新規OPもサンライズが制作している為、関係は解消されていると思われる。
また、HD版OPのジェフティの暴れっぷりはイドロを意識している描写が散見される。


解ってるさ!お前らが散々追記・修正したことさ!!
コラァ!しっかりしろwiki篭り!!

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