亜空間アタック

登録日:2010/08/09(月) 20:30:33
更新日:2024/04/03 Wed 00:28:35
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「おれは敵の攻撃をかわしたと思ったが、違ったらしい」

もしかして→フーパ

「亜空間アタック」とは、物理的にあり得ない攻撃を受けたり、または加えたりすること。
アクションゲーム、格闘ゲームでよく起きる。
色々なゲームで見つかったりするが、この命名はモンスターハンターシリーズ界隈でメジャーになった。


概要

亜空間、つまり画面の見た目上では何もないところに攻撃判定が存在するために、知らなければ避けるのは不可能な攻撃がこう呼ばれる。究極の初見殺し。
基本的なところでは「攻撃判定と表示されるグラフィックが一致していない」または「グラフィック発生と攻撃判定の発生にタイムラグがある」等々。

もう少し具体的に説明しよう。
前者はたとえば剣を振り下ろす攻撃があったとして、その攻撃が1m先に届いている表示になっているとしよう。
しかし数値上は2m先に届くことになっている場合、どう見ても1m先までしか届いていないはずの攻撃が、更にもう1m先まで届くことになる。こんなの初見でどう避けろと。
「亜空間タックル」で有名なガノトトスもこのパターン。
カメラを横にして確認すると如何に攻撃判定が可笑しいのかが良くわかる。

後者は、例えば銃で撃つ攻撃があるとしよう。
画面表示では既に弾丸は通過したにもかかわらず、その場に銃弾の攻撃判定だけが置き去りにされていたり、あるいは攻撃判定が弾丸より先行。
これが遠距離攻撃や範囲攻撃で起こり、更に運悪く死んだりするとポルナレフ状態不可避となる。

これがまるで亜空間から攻撃判定だけが発生しているように見える為、いつしかこういった攻撃全般が「亜空間アタック」と呼ばれるようになった。

似たようなキーワードとして「詐欺判定」というのも存在し、こちらは攻撃される側ではなく受ける側が見た目よりも判定が大きくて…というパターン。

何故亜空間アタックが起きるのか?

  • 開発側の数値の設定ミス
担当プログラマーのミスタイプやそのチェック漏れ、開発中に細かいバランス調整があった場合に起こる。単純なヒューマンエラー。
敵キャラに設定された接触判定が大雑把だった場合は頻発しがち。
「グラディウスIII」のAC版は当たり判定が見た目と大きくかけ離れていることで特に有名。

  • バグ
これについては言うまでもないだろう。例をあげると

キャラクターがなにがしらの行動を起こす→判定の発生→行動をキャンセル→グラフィックは行動がキャンセルされているが、攻撃判定は残っている

ということになる。こういう場合、あまりに動きを早くするとキャラクターは直立不動なのに、相手はなぜかダメージを受けている
しかしキャラクターはもう動けるためさらに追撃として亜空間アタックをして以下ループ、ということもあり得るため、ゲームバランスを著しく悪くすることもある。

データ的には一見何の問題もないが、そのデータを実行するためのスペックが本体側にないか、何らかの要因で一時的に本体スペックが低下していると起こる。
前者ならともかく後者に関しては完全に運が悪いとしか言いようがなく、その時は仕方ないと諦めるしかない。

  • 通信のラグ
オンライン専用のタイトルや、オンラインのマルチプレイにおける主な理由。
考えられる原因は本格的な調査をしないと特定しにくい程度には数多くあり、また原因が分かったところで個人ではどうしようもないものがほとんど。
といっても基本的には接続しているプレイヤーのいずれかが使用しているネット回線の速度または強度に問題があるか、ゲームの運営に使われているサーバーに問題が生じているかに二分されるが、
後者は勿論前者に関しても原因がプロバイダだったり居住地だったり電波干渉だったり天候だったりそれらの複合だったりするので、端末の有線接続やプロバイダの乗り換えだけで解決するとは限らないのが難しいところ。

  • ゲーム内の仕様
アイテムや後付けのスキルによって攻撃範囲等が変えられるシステムのゲームで、攻撃範囲の数値が変わってもグラフィックが変化しない設定になっている場合。
攻撃範囲増大アイテム、またはキャラクター固有能力などによって、ある一定条件下でのみ発動する攻撃範囲の増大がそれ。
説明書、攻略本などに明記されている場合が多く、単純に高能力として煙たがられる。

大抵グラフィックにプラスして攻撃範囲が追加されるため、やり込むか見切るまでは対応が難しいが、自分で使う場合も意図せず敵を殺してしまい失敗する…なんてことも。


これらの亜空間アタックは基本的に直接攻撃などに多く発生する。たとえば体当たりだったり、または刃物による攻撃、鈍器による打撃など。

オンラインでもなければ修正されることはほとんどなく、プレイヤー間でも「仕様だから」と処理される傾向が強い。
お陰で最終ステージでとれる設定上の最強武装などよりも実際の性能が上だったりすることもあり、縛りなどの対象になりやすい。

近年のアクションゲームではプレイヤーキャラが初期状態から亜空間アタックが可能な作品が多数。
キックなどの格闘攻撃やナイフなどリーチの短い武器には攻撃判定の狭さを補う為にあらかじめリーチを延長させているケースも目立つ。

ついでに亜空間アタックは平面ゲームなど、攻撃判定がキャラクターの向きに対し発生する、というようなプログラムの場合、距離、高さ、位置関係、武器の種類、どれをとっても明らかにおかしいとしか言えないものもある。


余談

主にモンハン界隈のジョークとして「作中世界では『引力』『重力』に加え『アタリハンテイ(りょく)』という独自の力が働いているため、我々の目にはありえない現象も作中世界では当然に起こりうる」とし、亜空間アタックをこれらの理論で説明する「アタリハンテイ力学」というものがある。
当然公式ではないので注意。

また、某オンラインゲームではナイフの攻撃判定があまりに広すぎたため「日本刀」などと言われていたことも。



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最終更新:2024年04月03日 00:28