ラリー・フォルク(pixy)

登録日:2009/05/26(火) 19:43:10
更新日:2023/10/27 Fri 23:36:18
所要時間:約 4 分で読めます




2005年11月25日 国境紛争の近く
25 NOV. , 2005 NEAR A DISPUTED BODOER


あいつか
ああ 知ってる
話せば長い
そう 古い話だ


知ってるか?
エースは3つに分けられる

強さを求める奴
プライドに生きる奴
戦況を読める奴

この3つだ

奴は――確かにエースだった


1995年4月2日 13時00分 ウスティオ ヴァレー航空基地上空
1300hrs 2 APR. , 1995 VALAIS AIR BASE, USTIO



降ってきたな





日本語音声:桐本琢也(現・桐本拓哉)

主人公「Cipher(サイファー)」のパートナーで、ガルム隊の二番機を務める。
ウスティオ空軍第6航空師団第66飛行隊所属。
Pixy(ピクシー)はTACネームであり、コールサインは「ガルム2」。搭乗機は「F-15C イーグル」。階級は少尉。
主人公とはヴァレー空軍基地防衛ミッションで編隊を組み、以降様々な作戦で命運を共にする事となる。
口癖は「よう相棒、まだ生きてるか?(Yo buddy.You still alive?)」。作中、要所要所で発しておりプレイヤーに強い印象を残している。

悪運が強く、戦場で片翼を失いながらも生還した記録を持つことから*1、彼の乗機の右翼には赤いペイントが施されている。このエピソードがきっかけで彼は「片羽の妖精」の二つ名で名が通ることになる。

「平和のために戦っている」と理想を胸に抱く歩く死亡フラグことPJ(趣味はポロ)に「理想で空を飛ぶと死ぬぞ」と指摘するなど、現実主義者である面が窺える。
…のだが、ウスティオ首都・ディレクタス解放戦では自分達の戦いがウスティオの為になると信じ、民衆の歓喜の声を聞き「これが俺達の戦いだ」と誇らしげに語ったり、最終ミッションでの発言の数々から、彼もまた胸に熱いものを秘めているのが窺える。

ゲーム内での実力はというと、流石「片羽の妖精」の名に恥じない実力の持ち主でプレイヤーのターゲットを先に撃墜してしまうこともザラ。
後半、彼に代わり僚機になるPJがバグで全く対地攻撃をしてくれないのもあってか霞んで見え(ry

そんな頼れる相棒な彼だったが、連合軍の戦争目的がウスティオ解放以降ベルカ侵略に推移していくことに疑問を感じ、ベルカ東部の工業都市・ホフヌングにおける連合軍の無差別爆撃や連合軍に施設を接収されることを恐れたベルカ軍の焦土作戦で炎に包まれる街の無残な光景を目の当たりにしたことで、戦いの意義を見失ってしまう…。*2





戦う理由なんて誰にも解らなくなっていた

ただ世界が悲しかった

だから俺は…


以下ネタバレ






















1995年6月6日、南ベルカ国営兵器産業廠が居を構える工業都市・スーデントール*3攻略の為、連合軍との合流ポイントに向かう最中、ウスティオに向け核を積んだ爆撃部隊が発進したとの報を受けこれを迎撃。しかし、爆撃機を一掃した直後ベルカ国内で7つの核が爆発。これによって巻き起こった電磁波障害と通信混線により戦場が混乱する中、突如サイファーに攻撃を開始する。


相棒 俺は…戦う理由を見つけた

悪いな ここでお別れだ


そして、自身を迎えに来たウィザード1ことジョシュア・ブリストーと共にレーダーからロスト、消息を絶つ。
前述した通りこれ以降はPJが僚機となり、新生ガルム隊として戦っていくこととなる。







ベルカによる核爆発から半年以上が経った12月25日、クーデター組織『国境なき世界』が発足。宣戦布告を行う。
ヴァレー空軍基地を襲撃した彼らが所有する巨大ガンシップ・XB-Oを撃墜した際、新生ガルム小隊にあるメッセージが届く。




PJ
解読します

PJ
『ヨウ 相棒 マダ生キテルカ?』

PJ
これって!?





それは、激戦を勝ち抜く度に相棒に向けてかけた言葉。
まぎれもなく、自らが生存している事実であった。






以下最終決戦のネタバレ注意



























12月31日。
アヴァロンダムにて新型核ミサイルV2発射を阻止し、国境なき世界の野望を挫いたガルム隊。あとはAWACSによる状況分析を待つのみとなった彼らの前に国境なき世界の一員となったピクシーがADFX-02(コードネーム『モルガン』)を駆り出現。戦略レーザー・TLSでPJをあっという間に撃墜し基地にいる恋人に花束持参でプロポーズする予定だったという直前におっ立てた超特大の死亡フラグを20秒足らずで回収・成立させた








戦う理由は見つかったか?相棒




初めてエレメントを組んだ日同様、雪が降る寒い日。かつての相棒同士による世界の命運をかけた最後の戦いが幕を開けた。


  • 1戦目

不死身のエースってのは戦場に長く居た奴の過信だ
お前のことだよ 相棒

PJを葬ったTLSを搭載したモルガンとの戦い。
このラウンドではレーザー攻撃以外はしてこないので、動き回っていればダメージは最小限に抑えられる。ただし少しでも動きが直線的になろうものなら即座にレーザーで焼かれ大ダメージないし即死は免れないので注意。
モルガン戦全体に共通して言えるが、ラスボスらしく回避行動が巧みなので背後を取って十分に距離を詰めたと思ってても避けられるということもありうる。なるべくミサイルが届く射程ギリギリまで接近し撃ち込むのが理想的。
そして、アフターバーナー全開で敵から距離を取りインメルマンターンで反転してヘッドオン状態を作る、というのも有効。特にこの方法は3戦目で非常に重要になってくるのでここで練習しておくのも良い。
ちなみに、1戦目に限り開戦早々ヘッドオンでダメージを与えるチャンスが巡ってくるのできっちりミサイル2発をお見舞いしてやろう。


  • 2戦目
ここから境目が見えるか?国境は俺達に何をくれた?
全てをやり直す そのための『V2』だ


AWACSからモルガンからV2の発射管制を担っていることを伝えられると、再びロックオンサイトが現れ2戦目に突入。
2戦目はMPBMと呼ばれる対地対空両用の多用途炸裂弾頭ミサイル兵器。前作に登場した潜水空母・シンファクシ級が搭載していた拡散ミサイルと似たような感じだと考えていい。
散弾ミサイルは発射されてもアラートが鳴らない上、炸裂すると花火もかくやという大爆発を起こす。この爆風に巻き込まれれば当然即死、カス当たりでもやっぱり大ダメージは必至。発射が目視できるくらいの適切な距離を保ちながら常にモルガンを注視し、発射されたら即反対方向へ逃げよう。
また、2戦目からはノーマルミサイルも撃ってくるのでそちらへの対処に気を配る必要もある。



番犬ガルム同士による熾烈な戦いの中、サイファーの奮闘むなしく再起動したV2が発射されてしまう



惜しかったなぁ 相棒

歪んだパズルは一度リセットするべきだ

このV2で全てを『ゼロ』に戻し、次の世代に未来を託そう



そこへ、モルガンの解析を完了させたAWACSからの通信が飛び込む。
モルガンはECM防御システムで機体を防御しており、機体前方のエアインテークが唯一の弱点であるとのこと。即ち正面角度でなければダメージは通らないということである。



AWACS
今そこで彼を討てるのは君だけだ


AWACS
≪円卓の『鬼神』、幸運を祈る!≫




  • 3戦目
俺とお前は鏡みたいなもんだ
向かい合って初めて本当の自分に気づく
似てはいるが正反対だな


前述のとおりECMで正面角度以外の攻撃は全く通用しないので攻撃手段は必然的にヘッドオンでの攻撃となるため、お互い真っ向からの撃ち合いとなる。
インメルマンターンによる反転攻撃が重要になってくるのはこのためで、特に高難易度となると距離をとった状態で反転してもモルガンは全くこっちを振り向いてくれてない…というパターンも多い。
なので敵に背を向けながら最大加速で逃げ、距離を保てたら反転してヘッドオンでズドン…これが一番理想だろう。当然背を向けてる間もお構いなしにミサイルを撃ってくるが最大加速ならそう簡単には追いつかないのでビビることなくスピードを出してOK。ここまで来られる腕前があるなら大丈夫だ!



撃て 臆病者!


≪撃て!≫
(C'moooon! )



直撃を受け、爆炎が上げながら主人公機とすれ違うモルガン。そして、力なく地に落ちてゆき爆散したのであった。
制御を失ったV2は再突入を待たず空中で爆発、ベルカ戦争は本当の意味で幕を下ろした…。














25 NOV. , 2005 THE USEA CONTINENT DELARUS



俺は死ぬはずだった
でも死ねなかった

痛む体を引きずってたどり着いた場所は
あの核の爆心地だったんだ

何も無い光景

それがなんだか、悲しくてしょうがなかった

でもそこで、強く生きる人々がいた
俺は彼らに助けられたんだ




ベルカ戦争から約10年後の2005年、彼は生きていた。
ISAFとエルジア共和国がしのぎを削りあったいわゆる大陸戦争終結後もユージア大陸各地で小競り合いが続く中、ISAF軍義勇兵のパイロット…ではなく地上部隊の歩兵として銃を手に地に足を着けて戦っていた。そして大陸戦争終結からまだ間もない2005年11月、小国デラルーシの国境付近にてかつての「相棒」を追いかける記者のインタビューを受けていた。

国境を無くすことで世界を変えようとした彼は、改めて確かめようとしていた。国境の意味…そしてそこに生きる人々の意志を。
答えはなくとも、それでも探すことに意義があると信じて。



そして昔の「相棒」に向けあの言葉を残し、物語は締めくくられる


この映像はあいつも見るのか?
会ったら伝えてくれ

よう 相棒 まだ生きてるか?

ありがとう 戦友

またな





  • 余談
ベルカ戦争の中で目覚ましい活躍を遂げた『円卓の鬼神』こと主人公と彼と刃を交えたエース達の足跡を追うドキュメンタリー番組…という体裁で進んでいくエスコンZEROだが、主人公の相棒という立場だったこともあり、ピクシーが語る時間が一番多い。ある意味真の主人公とも言える。


項目冒頭にもある彼が語った『3つに分けられるエースの特徴』は、MAD素材的な意味で非常に使い勝手が良く、現在でも時折嘘字幕MADが作られている。有名どころは『嫁のメシがまずい』だろうか。
病院食がこんなにも美味いなんて


エスコンファンにとっては最早伝説となってるピクシーとの最後のタイマン勝負だが、その熱すぎるライバル対決に華を添えるBGMが本作のオープニング曲でもある『ZERO』。前作挿入曲「The Unsung War」のアレンジで、スパニッシュギターで奏でられたフラメンコ風の曲調がいかにも決闘という感じであり、ラストバトルにとてもマッチしている。歴代ACの曲の中でも特に人気が高い。



AWACS
≪ガルム隊へ ブラウザバックは許可できない 追記・修正せよ

Pixy
≪だろうな 閲覧数上乗せだ


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最終更新:2023年10月27日 23:36

*1 現実においてF-15が右主翼を喪失しながらも期間を果たした逸話に由来している

*2 このホフヌング炎上を描いたステージの題名は「inferno(焔)」。正に「地獄(インフェルノ)」と化したホフヌングの状況に相応しい言葉である。

*3 ベルカ戦争後は領土割譲により、オーシアの信託統治領となる。また兵器産業廠も改称し軍需産業としてあちこちに兵器を売るようになった。この企業こそがあのノースオーシアグランダーI.G.である