登録日 :2010/02/16(火) 16:21:52
更新日 : 2017/05/11 Thu 10:42:44
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【むち】
動物、もしくは人を叩くために使われる紐状、または棒状の道具。
柔らかく撓りの強いものを軟鞭、硬い棒状の撓りのほとんど無い物が硬鞭と分類される。

ちなみに英単語でも鞭は『whip(ウィップ)』と『rod(ロッド)』で分類呼称されるがこちらも
先述の軟鞭・硬鞭と分類、使い分けはほぼ同じなのだが日本では誤訳誤用されるケースが多い。
特にガンダム等のロボット用の武器(ヒートロッド呼称されてる物は大半がウィップに分類される物)の呼称でよくやらかす。

元々は遊牧民が家畜を追ったり馬等に乗るために使われていたが次第に人に対しても使われるようになり武器や拷問器具として発達する事となる。

扱いが非常に難しいが、熟練した使い手であれば先端の速度は音速を超えるとも言われる。


拷問器具としての鞭はあらゆる拷問器具の中でも最もポピュラーで基本的な物とされており、鞭打ち刑はあらゆる国で採用されている。

まだ家畜等に使われていた時代は家畜を直接鞭で打つと傷を付けて家畜としての価値が下がってしまうため地面に打ってその衝撃でコントロールしていたが、
人や奴隷に対して扱う場合はそんな事は考慮する必要が無いので容赦無く鞭が振るわれ、犠牲者の身体は鞭による蚯蚓腫れや傷だらけになってしまう。
また本来は動物に使う道具を人に対して使うので犠牲者の人としての尊厳を奪う恥辱的効果も期待出来る。

SMプレイにもよく使われる。
「女王様とお呼び!!」
極めると鞭で殴打するだけで絶頂に導くことができる。


一方武器としての鞭はあまり発達しなかった。そもそも革や布クラスの防具で大幅にダメージが減る物だしその扱いが非常に難しいためだろう。
使われても三節棍やフレイルの様などちらかと言えば棍棒に近い物が多い。

中国では武器として多用されていたが、こちらも硬鞭。
硬鞭の材質は鉄などがほとんどで、これで打たれると「ビシッバシッ」ではなく「ドカッボグッ」という音が響く(多分)。
つまり武器として使われた硬鞭は、皮膚を打つ拷問具ではなく、骨を狙う撲殺用の鈍器なのである。
ちなみに「教鞭」というのは本来こっちからの派生である。生徒たちを鞭打つことが目的ではなくて、黒板などを指し示すためのものだったのだ。


しかし漫画やゲーム等ではそんな鞭を武器として自在に操るキャラは結構多い。
ただしウイップ系の軟鞭ばっかりで硬鞭系はほとんど出ない(これが硬鞭系の分類が忘れ去られ誤用がされる様になった理由の一つでもある)が。
特に悪の組織のエロい女幹部の鞭率は異常。どう見ても女王様です
彼らは鞭で遠くの物を引き寄せたり天井に引っ掛け落とし穴から脱出したり相手を縛りあげたりとまるで第二の手のように扱う。
特に「インディ・ジョーンズ」シリーズの主人公インディは鞭の名手。天井に引っ掛けてぶら下がる、敵の武器を奪う等、人間技でない芸当の数々をみせてくれる。
ただ逆を言えば武器というよりはマルチツール的な扱いが強いのも確か。

またRPG系作品の装備品としては普通の近接武器と遠距離武器の中間の様なリーチを持つ場合が多く、敵の行動を封じたり毒や麻痺等の付加効果を持つ事も多い。
また現実の様に防具(クリーチャーの場合は鱗や甲殻など)で大幅に攻撃力が落ちる事が無い(これはその手のパラメをダメージ計算式に入れないケースが多い為)ので
多段ヒットや広域攻撃属性などを持ってる場合剣や槍などより便利で強い武器になってる場合も有る。



※主な鞭一覧

  • 革鞭
最も基本的な鞭であり動物の皮を鞣して作った物。
比較的殺傷力は低いがとにかく痛い。

  • 苔(しもと)
木の枝等をそのまま加工した物。
日本や中国でよく使われ、皮鞭と比べて痛みは少ないが殺傷力が高い。

  • イバラ鞭(サソリ鞭)
革鞭に金属、または動物の骨等により鋭い突起を付けた物。
当然殺傷力が大幅に強化されている。

  • クヌート
ロシアで発明された最も威力が高いとされる鞭の一つ。
何本もの麻縄を寄り合わせ、その先に鉄線で丈夫な革鞭を付けた物。
その威力はたった一撃打たれただけで皮を剥ぎ、肉を裂いたと言われる程でこれを使用した拷問中に犠牲者が死亡した例も多い。
しかしこれは元々懲罰用に作られたがあまりに威力が有り過ぎ本来の目的である懲罰に不向きな為次第に使われなくなった。

  • 猫鞭
生きたまま皮を剥ぐために使われた硬い麻縄を束ねて作られた鞭。
先には星型の金属が付いてる。
塩と硫黄の溶液に浸してから使われ、鞭によって出来た傷に溶液が染み込み犠牲者は更なる苦痛を味わう事になる。

  • 九尾の猫鞭
別名「キャットナインテイル」。
上記の猫鞭と名前が似ているが全く別物。
木製の柄にところどころに瘤を作った革鞭を9本、またはそれ以上の数を付けた物。
クヌートと同じぐらい威力が高かったとされる。

掃除用の道具ではない。
木の枝を束ねて作った単純な物。
生きたまま皮を剥ぐ事に使われた。

  • 箒尻
縦に割った竹に縄を巻き付け、その上から糸でこよりを付けた主に日本で使われた鞭。
軽量で扱いやすく、2~30回叩けば血が滴る程の威力を持ち、狙った部位を打ちやすい事から犠牲者を死に至らせる事も少ないというとても利便性が高い鞭。

  • 鉄鞭
てつべん、と読む。その形状はムチ……つまり紐状ではなく鉄棒の鞭である。硬鞭カテゴリの代表格と言ってもいい物。
その発祥は中国の宋の頃。剣の様な柄の先が段々状に区切った鉄棒という武器であり、非常に丈夫。
剣や槍なとの刃物系と違い刃毀れ等も無いので混戦に向き、長く使えるタフな相棒。極めれば打った相手の腕をきれいに刎ね飛ばしたという。
水滸伝で有名な双鞭の呼延灼の武器がこれ。決して兵隊をムチで調教して遊んでる変態オヤヂではない。つまりは重くてタフな武器の二刀流なのだ。
また、封神演義や隋唐演義、ライトノベルの【鋼殻のレギオス】の中にも双鞭使いが居るので興味の有る人は探してみよう。

  • 教鞭
かつて、教師が標準装備していた棒鞭であり竿鞭。
普段は黒板の指示棒だが、授業中イタズラする生徒や宿題を忘れた生徒にとってはまさに凶器。

不思議な道具である「宝貝」の一つであり、主人公太公望が最初に手に入れた武器。風を生み出し鋭い風で攻撃する。
後に幾度となくバージョンアップを行う。
原作では精神を叩く鞭(勿論カテゴリは硬鞭である。)であり、封神戴に名前の無い相手には効かない。
ちなみに打たれた場合は頭蓋が砕けて脳漿がはじけ飛ぶレベル。

  • 禁鞭(同上)
数多くある宝貝の中でも特殊かつ強力な7つの「スーパー宝貝」の一つにも数えられる鞭型宝貝。外見は軟鞭に属する。
非常に長い樹脂状の鞭の姿をしており、攻撃力・攻撃範囲とも恐ろしく強力。ただ扱いは極めて難しく、使えるものはごく少数。
原作では「金鞭」という名前で、上空に投げると狙った相手に飛んでいく硬鞭。空中で二つに分裂して襲い掛かるなど使い勝手はよかったが、威力は大した事が無い。
原作封神演義ではほかにも趙公明が、宝貝ではないがひたすら強力な黒い鉄鞭を使い、猛威を振るっている。

  • ヴァンパイアキラー
「悪魔城」シリーズに登場する鞭系武器。
全ての夜の一族を破壊する。
ベルモンドの一族以外は使う事ができない。

  • グリンガムの鞭
ドラゴンクエストシリーズに登場する鞭。先端に刃が付いた紐が3本纏まっているという構造である。
通常は鞭はグループ攻撃だが、こちらは全体攻撃が可能であり、しかも威力も最強クラスと非常に強力な武器である。


さあ!追記修正をおし!(ビシッ!バシッ!)

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