“シャフト”バーグル・デ・ライツァー(FSS)

登録日: 2012/02/02(木) 23:41:10
更新日:2024/02/20 Tue 18:42:31
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「姫様……おびえて声も出せないかなぁ〜」




「“シャフト”バーグル・デ・ライツァー」とは、永野護の漫画作品『ファイブスター物語』の登場人物。

▽目次

【概要】

初登場は「放浪のアトロポス」……そして、同エピソード中に既に故人となっている。

……が、その強烈な個性から未だに従来、新規を問わず読者に忘れ得ぬ印象を与えまくっている、劇中でも特に「濃い」キャラクターである。

容姿に関しては、永野護の過去作である『重戦機エルガイム』や『フール・フォー・ザ・シティ』にも登場していたマフ・マクトミンらのデザインが流用されており、その意味でも初期からのファンには特に馴染み深かったであろうと思われる。
※モデルとなったのはクラシック歌手のクラウス・ノミ(エイズにより故人)。
『FSS』では矢張りミラージュ騎士のポエシェ・ノーミンのデザイン原案との事である。



【人物】

ミラージュ騎士団」左翼大隊No.2。
アイシャと同じNo.を付けるレフトミラージュの重鎮で、天位を持つ剣豪でもある。
……が、デイモス・ハイアラキ仕込みの「ミラージュ騎士団最高」とも評されるの腕とは反対に人格面は破綻しまくっており、稀代の殺人狂にして重度の薬物中毒者でもある。
他のレフトミラージュの大多数のメンバーと同様に、表向きには登場段階にして故人であり、天照帝率いる「ダイバーズ・パラ・ギルド」の介入により暗殺されたとの噂が事実として語られていた。
……無論、実際には自らを超える恐怖と力を持つ天照の軍門に屈していたのであり、長い幽閉と退屈の日々に、その事実と悦びを忘れかけていたが、天照の不在と力の低下により「浮遊城(フロート・テンプル)」の封印が解けた際の反乱をラキシスに敗れ諫められた事で思い出した時には、改めてその恐怖と至上の喜びを見出し、身体を震わせていた。


……劇中には、緑令(リョクレイ)の台詞に登場するのみだが、本名は「バーグル・デ・ライツァー」大公。
由緒正しき貴族にして、ザンダ(残田)・シティの非合法秘密組織にして傭兵騎士団「ローゼン・クロイツ(薔薇十字団)」の首領(シャフト)であり、コードネームは此処に由来する。

ザンダ・シティを恐怖で支配していた彼が表舞台から姿を消したのは、上記の「噂」通りであり、ただ生死の有無のみが違っていたのみである。

パートナーはバランシェ・ファティマNo.2のパルテノ。
史上最高のMH制御能力を持ちながらも「狂っている」彼女とパートナーシップを結んでいる事も凄いが、星団歴2900年代末期〜3000年代初頭の時点で、あのJ型駆逐兵器を制御出来る、僅かな騎士であると云う事が何よりもこの騎士の“凄さ”を物語っていると言える。

尚、シャフトとパルテノが「自分達の壊れた精神」を「辛うじて保つ」為に使用する「ブレン・クラッカー(放射性中枢破壊薬)」は、常人ならば廃人間違い無しの原子力マークの“超”強力麻薬である。



【劇中での活躍】

「放浪のアトロポス」にて、消滅を前にL.E.Dドラゴンに会いに行った天照帝(レディオス・ソープ)が一時的に力を失った際に、ミラージュダイバーの“ズーム”と共に反乱を起こす。
多数の人間を虐殺しながらラキシスのみが残る玉座を目指すが、無意識下(高次元)で天照の力を譲渡されていたラキシスに敗れる。
※この事態を収めるべく剣聖ダグラス・カイエンが呼ばれていたが、言い訳の挙げ句に仕事を放棄していた(実際には事実関係を見抜き、敢えて手を下さなかった)。


……この際にラキシスの力を認め「A.K.Dの女王」として仕える事を決意する。

そして、ラキシスの下した勅命である「いかなる物をもち出していかなる物を使用するのも全て自由」を受け、天照の行方を探すべくボォス星に向かう。


……同星にて「命の水」を探すべく展開していたシーブル軍とパイドバイパー騎士団と天照の行方を探すべく展開されたA.K.D軍との戦いに途中介入……。
主役方とは思えない様な、目を覆うばかりの残酷な戦いを展開し、A.K.D軍を勝利に導く。

……見事に、ラキシス姫様からの言い付けを果たした忠犬シャフトであったが……。



……因みに、同章の戦争シーンが長引いたのは「戦車オタク」の作者の情熱が爆発したのも確かだが、それ以上にラストを飾ったスィート・リトル・ラビットの活躍を描きたく無かった為に、ついついお膳立てが長くなってしまったと云うのが真相の様である。
それだけに、同章のラストは『FSS』でも屈指のロボットアクションが展開する、大興奮の場面となっており必見である。

※長くなった戦争場面は単行本化の際に、大部分がカットされていたのだが、新たに刊行されたリブートにて10年以上の時を経て連載当時の形態で再収録されている。



【パートナー】

ファティマ・パルテノ
バランシェ・ファティマNo.2。
星団史上最高のMH制御能力を持つファティマ。ついでに物理戦闘能力も3A(天位級)で、完全な星団法違反*1
その能力と引き換えに精神安定性が著しく低くダムゲート・コントロールを自己破壊、
制御不能の狂ったファティマとして知られていたが、狂ったシャフトのパートナーとなる事で仮初めの安定を得ていた。

マスターによって麻薬漬けにされたが、クスリの作用で精神を保たせるシャフトの意図的な行為だったとも言われる。
単に楽しみで打ったクスリが「結果的に」安定につながっただけかもしれない。
危ういバランスで維持された関係は、しかし当人達にとっては確かに幸福であったのだ。
……シャフトの死後、廃棄処分とされたらしいが……?



【搭乗MH】


ザ・ヤクト・ミラージュ
正式名称は天照家J型駆逐戦闘兵器
J型ミラージュ・マシン
上記で文字で書かれた記述は、全てコイツがやらかした事である。
どんだけ恐ろしいマシンかは、各関連項目を参照されたし。
……完全な破壊、虐殺専用の怪物である。



【関連人物】


◆キュキイ・ザンダ・理津子
ボォス・カステポーの背徳の街「ザンダ・シティ」を支配するザンダ財団、ザンダ家の跡取り娘にして現在の支配者。
夫は天才的な技量を持つが故に、世に出る事の出来ていなかった悲運の傭兵騎士アーレン・ブラフォード
後に、夫の後を追い夫同様に「ロハでミラージュ騎士団に押しかけ入団」を果たす。
入れ違いとなったが、実は秘密組織「ローゼン・クロイツ」のスポンサーであり、シャフトや緑令とは親友(マブ)の間柄。
キュキイの入団後は「ローゼン・クロイツ」はミラージュの下部組織としても機能している様で、メンバーからバイズビズがキュキイの推薦によりミラージュ入りを果たしている。


◆緑令・ロン
「ザンダ・シティ」の場面にてキュキイと談笑していた“あしゅら男爵”紛いの男女半分この怪人物(超美形だが)で、ダイバーと思われる。
リーダーであったシャフト亡き後の「ローゼン・クロイツ」の支配者で、緑令自身は「A.K.D」を警戒していたが、キュキイのミラージュ入り後は情報網を活かした協力関係を築いている。





シャ「でへへへへへ〜、パルテノから遅れたけど、やっと僕の項目も…で・きたぞ〜!!……パルテノ見て、みでくれぇ〜!!」


パル「ソレハヨカッタナ、エアヘッド(空頭)!!……ヨシ、オマエノ項目、アタシガテメェのファッ○ンケツノ穴二突ッ込ンダ携帯デ追記シューセイダ!」


シャ「ぎえ〜!!そ、そいつはスゲ〜!して、じでぐれぇ〜!!」

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最終更新:2024年02月20日 18:42

*1 暴走した時に騎士でもつぶせないファティマは、いてはならない。