BigRigs: Over the Road Racing

登録日 :2011/07/10(日) 15:02:55
更新日 : 2017/05/30 Tue 23:43:26
所要時間 :約 4 分で読めます




BigRigs: Over the Road Racing(通称はBigRigs)は2003年に販売されたPC向けゲーム のような何か
販売元はCall of Dutyなどの名作を世に送り出したアクティビジョン。
日本では発売されていない。


■概要

トラックを操作して、ライバルのトラックや追ってくるパトカーを振り切って目的地まで荷物を運ぶのが目的。


…と、これだけ聞けばやや変則的な普通のレースゲームだが、実はこのゲームは海外では 伝説のクソゲー として名を馳せている。
以下に理由を述べていく。


●ゲーム性の破綻

ゲームの目的は概要の通り、チェイスをしながらの荷物運搬なのだが、まず ライバルのトラックが動かない。 いつまでたってもスタート地点で静かに佇んでいるだけである。
更には パトカーが出てこない 。というかそもそも、選んだトラックによっては トラックヘッドのみで走り、運ぶべき荷物が存在しない。

つまりやることは動かないライバルを尻目にプレイヤーが一人でコースを走るだけ。レースさせろよ。


●操作性が悪い

Windows向けのゲームだが、外部入力機器が一切使えない。
つまり操作はキーボードのみ。しかもキーコンフィグもできない。
人によっては問題ないかもしれないが。
古いゲームならいざ知らず2003年発売なのにゲームパッド非対応って…


●明らかなプログラムミス

  • 重力や摩擦がおかしく、 どんな急坂でも垂直な崖でも地形に沿って平然と突っ走る
    そのため、 マップ端の崖を乗り越えてマップ外の何もない空間を突っ走る こともできる。

  • コース内には建物などのオブジェクトが存在するが、 その全てに当たり判定がない。 建物はすり抜け、橋からは落ちる。でも何故か墜落したヘリにはちょっとだけ引っかかる。

  • 1個だけ明らかに浮いている色の街灯がある。

  • 橋の支柱が地面から浮いている。

  • ライバルトラックにも判定がない。オブジェクト扱いかよ。

  • オブジェクトの縮尺もおかしい。民家のドアの幅が大型トラックの幅と同じくらいある。

  • バックに速度制限がないらしく、バックし続けるとあっという間に音速も突破する。しまいには光速すらも平然と突破。
    でもブレーキを押した瞬間にピタッと止まる。慣性も何もない。

  • フリー対戦モードでステージを選ぶ際にステージの画像が表示されないことがある。
    果ては選んだステージと違うステージになってることがある。

  • 特定のステージを選ぶとゲームがクラッシュ

  • フリーズバグも完備。まあこういうゲームなら当然ですよね。

  • ハイスコアの項目があるが、スコアが記録されないので全く意味がない。

  • スタートした瞬間ゴールする。 何を言ってるのかわからねーと思うが(ry
    恐らくは周回コース(スタート地点とゴール地点が同じ)なのが原因。
    注:ゲームの目的は“目的地まで荷物を運ぶこと”です。確か。


●音がない

BGMはおろかSEもない。無音の中をひたすら走る。
「曲は良い」というクソゲーにとっての最後の逃げ道すらない。
プレイヤーの車以外に動くものがないのでかなり寂しい。


●初歩的すぎる文法ミス

  • 英語では車(car)の中にトラックは含まれないのに車両選択画面で「SELECT CAR」と出てくる

  • 勝った時の表記が「 YOU`RE WINNER! 」。英語に慣れていないとつい見過ごしがちだが、正しくは「YOU`RE THE WINNER!」。
無理矢理日本語に訳すると「あんた勝者!」といったところ。しっくりこないなら「あんた」を「あなた」に置き換えると分かりやすい。




…などなど、挙げればキリがないほどに問題点が多い。というか問題点しかない。
こんな出来なのにロードは長く、メモリもやたら食う。
ゲーム終了後に、なんか挙動がおかしいと思ったらこいつが裏でメモリとCPUを食っていたなんてこともザラ。

明らかに未完成品であり、「ゲームとして成立してるだけ四八(仮)デスクリムゾンのほうがマシ」「これはクソゲーじゃない、クソだ」とまで言われたりする。

評価点なんて精々パッケージデザインがそこそこカッコいい事、そして こんな物をゲームと言い張る事ができる度胸 くらい。

様々なレビューサイトで余裕の最低点を叩き出し、あるサイトでは「 0点を付けるのも嫌だ 」として採点を放棄する事態に。


後にパッチが配布されたが、その内容が
  • BGMが鳴るようになる。
  • SEが鳴るようになる。
  • スコアが記録されるようになる。
  • ライバルトラックが動くようになる。
  • 「YOU`RE WINNER!」が「YOU WIN!」になる

というほぼ無意味な内容。
ライバルが動くのでレースにはなったが、相手より後にゴールしたのに勝ったことになるなど意味不明な状況が頻繁して結局意味なし。
パトカーに至ってはまだ出てこない。しかも有志がソフトを解析したところ、 没になったと思われるスポーツカーのデータはあるのにパトカーはデータすらない ことまで判明した。

当然会社にはクレームが殺到、返金騒動にまで発展したそうな。

ちなみに、販売はアクティビジョンだが開発は違う会社です。
まあこんなものを世に出した責任はあるけど。ていうか中身のチェックしなかったのか?
しかもESRB(日本で言うCEROのようなもの)から全年齢と審査されている。審査を拒否られてもおかしくない出来だと思うのだが…




日本未発売だが、動画サイトには実況プレイ動画が存在する。
日本語での実況もあるので気になった方は見てみるのもいいだろう。


また、AVGNでも紹介されたことがある。
基本ゲーム機のレトロゲームを紹介することの多いAVGNで2003年発売の、しかもPCのこのゲームが紹介されることは異例である。どうやら多くのリクエストが届いていた模様。
品質管理の存在する21世紀のゲームということで甘く見ていたようだが、プレイするやあまりのひどさに怒りを通り越し呆れ果て、終始苦笑いでプレイ。怒れるビデオゲームオタクから呆れるビデオゲームオタクにジョブチェンジした。
総括は「『ジーキル博士の逢魔ヶ刻(AVGNが嫌いだと公言して憚らないゲーム)』ほどのイライラ感は無いが、ゲームとして成立しているかという点でこれに劣るゲームは無い」。まったくもってその通りである。
更に、「このゲームをTVCMで宣伝するとしたらこういう風になる」を表現した自主製作のCMまでも制作した。




追記・修正はこのゲームを楽しめた方にお願いします。

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