ブルーピーコック

登録日 :2012/01/30(月) 04:03:42
更新日 : 2017/07/29 Sat 03:23:07
所要時間 :約 7 分で読めます




※この項目の内容は本来永久に明かされることのなかった真っ黒な歴史の一つであり、一部憶測による表現が含まれています。


Project: B lue P eacock


時は1950年代。
世では冷戦構造が確立し、各国は至る所で来るべき日( 第三次世界大戦 )に備えて軍備拡大や宇宙開発に勤しんでいた(軍拡競争、宇宙開発競争)。


そんな中、イングランドはケント州ホールステッド砦にて、英国軍備研究開発機構(RARDE)が新たな兵器を作り上げることに成功した。その名も―――




地雷型核爆弾
ブルーピーコック
Blue Peacock




    _ノ⌒ヽ
  /⌒    \
 / /゙゙゙゙⌒丶 )
`| / \ / | )
 V (・) (・)|/ 「呼んだ?」
 |  (_人_) |
  \  `ー′/


は呼んでない。


ただ、ブルーピーコックは直訳すると 青孔雀 になる。
名前は当時の英国兵器に付けられていたコードネーム(通称レインボーコード。色+名詞の組み合わせ)であるため、特に由来があるわけではない。
ザヨゴー!で倒された青い孔雀とは何の関係もない。


さて、察しのいい人は既に気付いているかもしれないが、実は当時の英国の開発する兵器というのはその多くが変態兵器と呼ぶに相応しいものばかりであった。
L85しかりパンジャンドラムしかり……。
それ故「どーせこれもそんな感じの失敗作」などと決めてかかる人もいるだろうと思われる。まあ心中お察しするが……。


ところがどっこい。
蓋を開けてみるとそこにはとんでもない核兵器が出来上がってしまっていた。



核地雷ブルーピーコック
1954年英国製
総重量:7.2トン
外装:鋼製
爆破形式:遠隔操作(有線)、時限起爆(8日間)、除去妨害装置
威力:ゴジラ 三代目と四代目が縦にすっぽり入る深さのクレーターが出来る程度。

なぁにこれぇ。
端的に説明すると、まず設計は英国で一番最初に開発された自由落下型核爆弾「ブルーダニューブ(美しく青きドナウ)」のものを流用している。
そのため小型化がなされておらず、やたら外身中身ともにファットになった。


爆破形式には有線による遠隔操作が採用されているが、 念を入れて 8日間の猶予の後に爆発する時限起爆装置を、
さらに 念には念を入れて 除去しようと手をかけると10秒後に爆発する除去妨害装置が取り付けられた。
うむ、いかに冷静でイカレてるかがよく分かる。


そして最後にその威力。地面に埋めるからとはいえ、 推定180m もの穴を開けることが可能な爆弾とは……。
孔雀に由来するのはもしかしたらこれのせいかもしれない。


しかし、ここまで読んでこう考えた人もいるだろう。
「こんな危ないの自国(自陣)に埋めたら世紀末状態になるだろ。そんな地雷で大丈夫か? と。


エーコック「大丈夫だ、問題ない。地雷はドイツのライン川沿いに設置する予定だから」


英国紳士は自分の手を汚す気など毛頭なかった。
ソ連が攻め込んできた際に、敗戦国であったドイツの地にブルーピーコックを埋めることで迎撃と長期間の占領妨害を企てていたのだ。紳士ェ……。


かくしてプロジェクト:ブルーピーコックは、ネタ兵器などという汚名を襲名することなく最終段階まで歩を進めることとなったのだ……


「ナニッ!? 起爆しない可能性がある だとッ!?」


最後の最後で一つの問題が浮上した。
それは 地中に埋めると機械(電子)部品などが低温にさらされてしまい、ヒエヒエになることで機能不全に陥ってしまう というものだった。


「呼んだ?」
青くても雉は呼んでない。


まあそこは順調に計画を進めた紳士たち、冷静になって対策会議を開くことに。


K 「『問題』は!!このブルーピーコックにとって、最も重要な…『問題』は……!!こいつが『冷えても起爆するか』ということだ……」

G 「しないっつーの。で、どうする?」

K (くそっ、私の社会に対する姿勢ならば、こんな頭をかかえるような『トラブル』なんてありえないハズなのに……) 

E 「グラスファイバー製の断熱材を爆弾内に入れるというのはどうだろう。」

K (ああ、今すぐ家に帰って眠りにつきたい……
寝る前に温かいミルクを飲み、20分ほどストレッチで体をほぐしてから羽毛布団に潜り込めば、ほとんど朝まで熟睡だ……) 

G 「お、いいね断熱材。コストは大丈夫か?」

K 「(そう、『温かい羽毛』布団に……『羽毛』……) 

E 「大丈夫だ、問題ない。」

K (!)

G 「よし、じゃあそれでけって



だ」



G 「えっ」
E 「えっ」

K 「聞こえなかったか? ニワトリを一週間分の餌と一緒に放り込むんだ。 そうすれば地雷は寿命の8日間、凍えずに鶏から暖をとれるだろう!」

「鶏君といると、なんだかぽかぽかした気持ちになる」

K 「それに鶏は代えがきく上に低コストッ!」

「私が死んでも代わりはいるもの」

K 「フウウウウウウ~~~。これで完璧だ……さっそく部長に進言しなくては……とぅるるるるる あ…もしもし。部長ですか…?」

G 「な……ま、待てッ!そんなのが採用されたらブルーピーコックは ネタ兵器 になり下がってしまうッ!駄目だッ『ニワトリ』を推させるなー――ッ!」





















以下余談。
ここまで読んだ聡明なwiki民ならお気づきだろうが、全世界で核爆弾が使用されたのは日本(広島、長崎)だけである。
つまりブルーピーコックが日の目を見ることはなかったのだ。


理由は二つ。
  • あとに残る放射性降下物の問題
  • 同盟国に内緒で核をぶっ放す政治的リスク
これらがあまりに大き過ぎるものだったため、結局1958年2月、この計画は終止符をうたれた。
一応1957年7月に英国陸軍は10発分のブルーピーコックを発注していたのだが……。


……断じて鶏案が原因ではない。


また、現在は(日本で)ブルーピーコックというとネイルアートの一種のことになる。



追記・修正は鶏を愛でてからお願いします。




























    / ̄ ̄\
   /    ヽ
   (0) /‾ヽ (0)オチがないと
   | ヽ_ノ  i  思った?
   リ `ー′ |
   / /⌒   | 残念!
‾ヽ_L/ ノ  |)ありました!
\___/   ノ


実はこの計画の関連文書が国立公文書館から世に晒されたのは、2004年の 4月1日 。そう、世界的に嘘をついていいあのエイプリルフールだったのだ。
そのせいで……


公文書館「機密解除しましたー」

メディア「おー。どれどれ?…………ぶはwちょw国立の公文書館がこんなエイプリルフールネタをやってくるとはwwwwだめだ腹いてぇw」

公「えっ」

メ「えっ」


……国立公文書館はわざわざ冗談ではないことを説明する羽目になった。何故その日に機密解除したし。
また、ブルーピーコックは 『ニワトリで稼動する核爆弾』 というマヌケな二つ名を授かることとなった。


追記・修正はライン川沿いに鶏をせっせと埋めながらお願いします。

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