レッドショルダー(装甲騎兵ボトムズ)

登録日: 2011/07/08(金) 02:25:04
更新日:2018/08/14 Tue 13:45:34
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※推奨BGM:炎のさだめ


予告


敵の血潮で濡れた肩。


『地獄の部隊』と、人の言う。


ウドの街に、百年戦争の亡霊が蘇る。


パルミスの高原、ミヨイテの宇宙に、無敵と謳われたメルキア装甲特殊部隊。


情無用、命無用の鉄騎兵。


この命、30億ギルダンなり。


最も高価なワンマンアーミー。


次回、『レッドショルダー』。



キリコ、危険に向かうが本能か。








レッドショルダーとは『装甲騎兵ボトムズ』シリーズに登場する特殊部隊。
正式名称は「ギルガメス宇宙軍第10師団第24メルキア方面軍戦略機甲兵団特殊任務班X-T」。またの名を「吸血部隊」。

通称である「レッドショルダー」の由来はATの右肩を赤く(元隊員のキリコ・キュービィー曰く「暗い血の色」)染めていたことによる。


ヨラン・ペールゼン大佐(当時)が創設し、多大な戦果を挙げ敵軍から大いに恐れられた精鋭部隊である…が、実際は軍上層部にすら基地の所在を教えぬ徹底した秘密主義、友軍や非戦闘員への攻撃すら厭わない残虐性から味方や民間人からも嫌われるならず者部隊である。

特にレッドショルダー主体で行われた第三次サンサ攻略戦は惑星サンサの自然環境を完全に破壊したと言われている。

訓練も苛烈を極め、能力を測る為に隊員同士で殺し合わせる「共食い」はその最たる例である。

部隊の実態が軍上層部に露見した事で司令官のペールゼンは失脚し、隊も終戦と同時に解散されるが、ペールゼン含むレッドショルダー残党は密かに秘密結社に身を寄せていた。

後にデライダ高地にあった秘密基地を元レッドショルダー隊員のグレゴルー・ガロッシュ、バイマン・ハガード、ムーザ・メリメ、キリコ・キュービィーが襲撃し、キリコ以外の元レッドショルダー関係者は全滅した。


◆関連人物
◇ヨラン・ペールゼン
声:大塚周夫

レッドショルダーの創設者かつ最高司令官であり、キリコのストーカーでもある。

過去に緑の泡に包まれた真空中でも死なない赤子を見て以来、不死の兵士による戦闘集団を創るという狂気じみた理想を抱いてキリコ・キュービィーに目をつけるが、キリコのあらゆる支配を拒むという本質に気付くや否や、彼の本質への恐怖と激しい憎悪を抱く。

失脚直後に情報省に軟禁されるも脱出。戦後は秘密結社に身を寄せたレッドショルダー残党を率いて、デライダ高地でPS(パーフェクトソルジャー)のイプシロンの育成に携わる。

キリコらのデライダ高地襲撃の際にイプシロンにキリコを殺害させようとするもフィアナの妨害で失敗し激昂、自らの手でキリコを始末しようとした直後にバイマンの機銃掃射を受けて死亡する。

異能生存体の概念の提唱者であり、その研究文書は『ペールゼン・ファイルズ』として後世まで伝わっている。

キリコに対するストーカー歴は筋金入りで、キリコのトラウマはだいたいこいつかワイズマンが原因。


◇インゲ・リーマン 
声:池田勝

惑星オドンのレッドショルダー基地司令官でありペールゼンの腹心。階級は少佐。グレゴルー達からは基地を収容所に見立てて「所長」と呼ばれる。

「理想の兵士は徹底した訓練から生まれる」という異能生存体説を提唱する前のペールゼンの考えを支持しており、異能生存体の存在には懐疑的。
劇中ではキリコの不死を否定すべく、様々な手段を使って彼を殺そうとするも失敗を重ね、最終的にサンサ攻略戦の最中に自らATに搭乗してキリコを襲撃、死闘を繰り広げるも、相討ちとなり戦死する。

相討ちとはいえ何の身体的処置も受けずにAT戦でキリコを撃墜した数少ない人物である。


キリコ・キュービィー
該当項目参照。


◇グレゴルー・ガロッシュ
声:小林清志

キリコのレッドショルダー時代の戦友で軍時代の階級は上級曹長。
札付きの不良隊員であると同時に面倒見の良い親分肌でもあり、バイマン、ムーザのまとめ役。気合いを入れる際に頬を叩く癖がある。

当初はキリコを警戒しており、リーマンに焚き付けられてバイマン、ムーザとの三人がかりでキリコを殺そうとするも、キリコの異常な生存力を目の当たりにした事とリーマンが自分達もろともキリコを殺害しようとした事がきっかけで行動を共にする様になる。

ペールゼンの思惑で転属された後に瀕死の重傷を負い、ペールゼンに復讐すべくバイマン、ムーザ、キリコを集めてペールゼンの潜伏するデライダ高地を襲撃。応戦に現れたイプシロンからキリコを助けるべく、イプシロンに挑むが戦死する。


◇バイマン・ハガード
声:塩沢兼人

キリコの戦友で軍時代の階級は伍長。
斜に構えた皮肉屋でムーザとは折り合いが悪いが、実は情に厚い。グレゴルーと同じ経緯でキリコと行動を共にする事になる。

転属後に右手を失い、代わりに義手を付けている。
当初は仲間にも黙っていた(本人曰く「見せびらかす様な物じゃねぇ」)が、見兼ねたキリコに暴露されグレゴルー、ムーザにも知られる事になる。

デライダ高地襲撃の際は一人で敵の足止めを引き受け、致命傷を負いつつも敵を全滅させた。最後に因縁のペールゼンを討ち取るが同時に限界を迎え、キリコに看取られながら息を引き取った。

塩沢氏没後はPS2版『装甲騎兵ボトムズ』では高木渉氏、『第2次スーパーロボット大戦Z』では千葉一伸氏がそれぞれ代役を担当している。


◇ムーザ・メリメ
声:中尾隆聖

キリコの戦友の一人で軍時代の階級は伍長。キリコ程ではないが寡黙かつ実直な性格で戦友にも忠実だが、性格が対照的なバイマンとはたまに衝突する。
やはりグレゴルーと同様の経緯でキリコと行動を共にする。

転属後、作戦内容を漏洩したとして家族を皆殺しにされる。その為にバイマンの無神経な発言の数々に怒り殴り掛かったが、バイマンが義手であると知った後は水に流している。

最期はキリコとグレゴルーを先に進ませるべくイプシロンに挑むも圧倒され、仲間で最初の戦死者となる。


◇バージル・カースン 
声:竹村拓

キリコと同期のレッドショルダー隊員。
温厚な性格で、何かとキリコを気にかけ行動を共にする。

実はレッドショルダーの実態を探るべく軍上層部から送り込まれたスパイであり、キリコを利用していた。
第三次サンサ攻略戦で致命傷を受け、キリコに自らの正体と目的を明かし息絶えるが、彼の掴んだ情報によりペールゼンは失脚することになる。


◇ラドルフ・ディスコーマ

青の騎士 ベルゼルガ物語』に登場したシャドウ・フレア配下の元レッドショルダー隊員。
彼にバトリングを挑まれた者は後日シャドウ・フレアの挑戦を受けて殺される事から「デス・メッセンジャー」と呼ばれる。
ケインとの決着を望んでクリスを裏切るも殺害される。

なお『青の騎士』はボトムズ本編と設定が異なる点がいくつかあり、本作のレッドショルダーはボトムズ本編のそれとは違う可能性がある。



◆関連機体
◇スコープドッグ(レッドショルダー仕様)

ギルガメス軍制式ATスコープドッグレッドショルダー仕様。レッドショルダーカスタム(RSC)とも。

部隊と任務の性質上、過剰なまでに大量の武器弾薬を搭載し、増加した武器の管制の為に背部にコントロールボックスを装備している。
リーマンが搭乗した指揮官機は右肩に通信用のブレードアンテナ、右腕に電磁誘導式パイルバンカーを装備されている。

TV版のRSCはキリコが本機をありあわせの装備でテキトーに模倣した機体を、バニラが勘違いで左肩を赤く塗ったものである。
「レッドショルダーの赤はもっと暗い。 血の色だ。それとマークは右肩だ」

◇スコープドッグターボカスタム

スコープドッグの高機動戦仕様機。発案者はグレゴルーとされる。

脚部に搭載したジェットローラーダッシュ機構により高い加速性能を得たが、部品の消耗が激しく機体バランスも悪い、非常に扱い辛い機体になっている。

『ザ・ラストレッドショルダー』ではスクラップから作り上げられた模造機が登場。あてにならねぇ部品がざっと50はある急造品だったが実戦では特に問題は発生しなかった。完成した際の

「こいつの肩は赤く塗らねぇのか?」

「貴様…塗りたいのか!?」
というバイマンとグレゴルーのやり取りはファンの語り種になっている。

ペールゼン・ファイルズ』では情報省特殊部隊ISSの用いた漆黒の機体が登場。背部に宇宙空間での姿勢制御用のジャイロバランサーを装備している。


◇ブラッドサッカー

秘密結社に身を寄せたレッドショルダー残党が使用するAT。
ブラッドサッカーとは「吸血鬼」の意。

ギルガメス軍の新型機として開発されていたが秘密結社に試作機を奪取され、軍の開発計画は凍結される。後のPS専用機の原型となった機体であり、イプシロンが搭乗した際には鬼神の如き強さを発揮した。

元々はレッドショルダー専用機として開発されていたらしく、『野望のルーツ』では組み立て中の本機が出てくる。


◇デス・メッセンジャー

ラドルフ・ディスコーマが搭乗するスコープドッグの改造機。元レッドショルダーである事を誇示する為、肩が赤く塗装されている。
キリコのRSCに比べると武装は少ないが、運動性は勝っている。

本機は左肩が赤く塗装されているが、これはデュアルマガジン版ではキリコのRSCと同一機体であったことの名残と思われる。


◆レッドショルダー・マーチ
このレッドショルダー部隊のテーマのように扱われる曲は、『レッドショルダー・マーチ』と呼ばれ、非常に人気が高かったのだが、
どういうわけかサウンドトラックに収録されず、正式な曲名さえ不明のままであった。

その理由は、コンポーザーが作った曲ではなく、局のライブラリに保管されていたテープに入っていた曲だったからである。
急にマーチ調の曲が必要になったものの、コンポーザーに依頼する時間もなかった折、スタッフがライブラリを漁って見つけてきた曲をそのまま使ったのである。
そのため、監督である高橋良輔氏すら、曲の出所を把握していなかった。

その正体が判明したのは、なんと2007年になってから。
出展元は、1966年のイタリア映画『Due marines e un generale(二人の水兵と一人の将軍)』。
曲名は『Arrivano i Marines(水兵の到着)』というものであった。
イタリア映画の愛好家が偶然見つけたものを2chに投下し、ここに至ってついに「あの曲」の謎が解明されたのである。

なお、この映画は、チャールズ・チャップリンと並び称される喜劇俳優バスター・キートンが出演しており、かなり豪華なキャストである。

著作権はまだ切れていないため、スーパーロボット大戦シリーズでも使用することができず、
代わりに『戦騎達の行進』という曲調を似せたオリジナル曲を使用している。


※推奨BGM:炎のさだめ


予告


wiki篭りが走る、跳ぶ、吼える。


キーボードが唸り、データが弾ける。


電子の腕が秘密の扉をこじ開ける。


編集の向こうに待ち受ける、ゆらめく影は何だ。


いま、解きあかされる、冥殿の謀略。


いま、その正体を見せるラグナロクの謎。


次回、『逆襲』


アニヲタ、牙城を撃て。


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