タイプ・ヴィーナス(TYPE-MOON)

登録日:2011/12/21 (水) 20:19:08
更新日:2024/01/20 Sat 18:33:30
所要時間:約 4 分で読めます




奈須きのこの小説「鋼の大地」に出てくる生命体
Notes.にも冒頭で少し出ている。


[TYPE:VENUS]


金星のアルテミット・ワン。
アリストテレスの一体。
全長約千メートル程の動食植物。
雲海の中を飛行していた為、その姿を確認した者はいなく、その形態は定かではないらしい。
他のアリストテレス達の侵攻にやや遅れるかたちで地球に飛来、長く雲海の中を漂っていた。
しばらく無害であったが理想的な苗床を探査・選定を終了し、遂に降下を開始する。

二枚の翼らしき大樹を生やし、魚のようなフォルムをしているらしく、他のアリストテレスに比べると地球の生命系統樹に近いらしい。
その正体は大地に根を生やし、何億という胞子(天使型の捕食端末)を撒き散らす侵略型環境育生林床植物
生きたまま地表に降ろした時点で、現生態系の『終焉』を意味する。

新暦八十三年に騎士団達による壊滅作戦によって撃墜、大陸のいずこかに落下した。
その後ヴィーナスの死骸である『天の亡骸』を監視するために基地を作成。
当初はこの土地に配属される者は島流し同然だったが、鼠色の木々が生え、丘には枯葉色の草原さえあり、街の中心の丘には雲海まで届き街の空を覆っている二本の大樹が伸びている。
その事から次々と人々が移住し、街として機能し始める。
この事から人々はこの街を

『世界樹の街』

とそう呼んだ。


ブラック・バレルにより永い眠りについていた筈だが…



以下本編ネタバレ














「貴方が私を殺した人だからに決まってるじゃないですか!」


投影、天使の幻想
ある日突然ゴドーのアパートメントに現れ、お手伝いと称して居候する少女。
遠距離トラブル型スタンドちゃん。
見た目は羽があり、天使の輪、長い金髪と金眼、白いワンピース、幼さを残した顔しているという、まさに天使という容貌をしている。
マジ天使である
ゴドーの姉の形見であるギターを弾くが、チューニングすら知らなかった上に下手。
オマケに掃除は悲惨を通り越して凄惨
料理なら完璧と言っていたがギターをイメージだけで弾いていたり、掃除も出来ない為、かなり怪しい…
それらも引っくるめて押し掛け初日にゴドーに窓から蹴り出された
基本的にいるだけで何もしない。
特殊能力は微妙な癒し効果。
得意技はゴドーの給料を食いつぶすこと。
趣味は大樹の下に集まった人々の人生鑑賞。

正体は亜麗百種の中の天使ではなく
『タイプ・ヴィーナスの意志』
墜落し、身体も死んでいたが意志のようなものは生きていたらしい。
その後寄生型だった為人間種の概念を「摂取」してしまった。
そうして人間との意志疎通が可能になり、『天使』という幻想になることで姿を現す事が可能になる。
知性は人間種を参考に。
姿が天使なのは、ヴィーナスの形態にもっとも近いのが、人間種が一般的に想い描くイメージの『天使』が一番近かったから。

そしてゴドーの所へやって来た。
ゴドー曰く「すでに何者でもない、人々が勝手に描いた天使というイメージを具現したもの」

因みに姿形に対し少女は
「皆さんの心が汚れていなくてよかった」と言っている。

自分を殺したゴドーに興味を持ち、家に押しかけたが、ゴドーは最初誰なのか全く分からなかった。
殺された事に対しては気にしていないようだったが、殺した相手だと気付かなかった事に怒っている。
別に「私を殺した責任、とって貰うからね」とは言っていない。
……もしかしたら言っているかもしれない…

そして日々を過ごし地球の常識を知ってしまった結果、自身の上で暮らす人々を含めて世界樹の街を気に入ってしまい、地上の生き物全てを愛してしまう}という、どうしようもないものになってしまった。

最後にゴドーに告白され、天の亡骸に一人で残りゴドーの帰りを待つ事になる。

きのこ曰く
「健気で一途で天然な、恋に恋する×××××××。」
「あぁ。不治なるもの、汝の名は愛情なり。」

因みに街に残った理由は本体が動けるようになっていたらしく、動けば翼の外皮は砕け無数の天使が降り注ぐことになってしまい、アリストテレスが来る前に人が死んでしまうから。

その後タイプ・ウラヌス&ネプチューン射出作戦において、大樹の葉はその大部分を失う事になる。


Carnival Phantasmでも最後にチラッと登場。
柳洞寺の山門の上に座っている。カメラ目線で。









「いいんです。私は皆さんですから。私は、生み出された幻想にすぎません。」

「そんなもの、ただ知識を与えただけだろ。おまえは俺達とは違う。おまえにとって俺たちなんてのはな、わかりやすい装飾みたいなもんだ。さっさと脱ぎ捨てて身軽になっちまえばいい。」

天使は哀しげに笑って、やはり、首を横にふった。

「罵迦か、おまえ」

「そうですよね。でも仕方ないじゃないですか」

―――私、ここが
     気に入っちゃったんですから

瞳に涙をうかべて、満足そうに天使は言った。


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最終更新:2024年01月20日 18:33
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