マンフロイ(FE)

登録日:2019/04/29 Mon 13:33:16
更新日:2023/12/08 Fri 14:04:52
所要時間:約 6 分で読めます





暗黒神を崇拝しているというだけで……

私の両親を、友を、虫けらのように焼き殺した奴らに鉄槌を落とすことこそ、私が生きる全てなのだ!

◆概要


暗黒神ロプトウスを崇拝する暗黒教団の筆頭である大司教。

聖戦の系譜における騒乱の黒幕にして全ての元凶とも言うべき存在で、暗黒神ロプトウス復活のために様々な暗躍を行っている。

目的のためなら手段は選ばない冷酷無比な性格で、
作中では部下のサンディマを使ってヴェルダン王国を操りイザーク遠征で手薄になったグランベル王国を攻めさせ、
同じくアグストリア諸公連合のシャガールに平和主義の前王を殺害して王位を奪うようにそそのかし、数々の戦乱を巻き起こさせた。
(イザーク遠征のきっかけも恐らく暗黒教団の仕業の他、キュアンがイード砂漠を騎兵で越える正確なタイミングを教えたのも暗黒教団である)

さらにはグランベル王国のアルヴィスと接触して彼がロプトの血を引くことを教えて
王国の乗っ取りを画策させるように仕向けた上、シグルドの妻・ディアドラを記憶を消して誘拐し、彼と引き合わせる。

ディアドラは実はアルヴィスの母、シギュンが生んだロプトの血を引くもう一人の子供であり、
この二人を近親婚によって結びつけることでロプトウスの血が濃くなった新たな子を生み出すことが最大の目的だった。

そして二人の間に生まれた長男のユリウスに暗黒の魔導書を授けることでロプトウスの化身として覚醒させる。
以後はユリウスの忠実な右腕となって暗躍を続けることになり、その後もロプト帝国の邪魔になり得る存在を影で排除し続け、
アルヴィスの右腕であったアイーダの息子サイアスがファラの聖痕を身に宿すことを知ると抹殺しようと企み、結果的に母・アイーダが代わりに殺されてしまう。

まさしく本作最大の諸悪の根源であり、あの温厚なセリスでさえも「貴様だけは絶対に許さない!」とはっきり殺意を抱いたほどである。

シギュンが禁を破って2人目の子供を設けたこと、ユリウスに首尾よく聖痕が宿ったことなど、運も味方に付けつつ周到な計画により大願を成就させた。
憎しみのあまりの嫌がらせとしてユリアを洗脳などせず早々に処刑していれば*1彼の1人勝ちのまま物語は終わっていただろう。


並の暗黒魔導士を遥かに凌駕する魔力の持ち主で人間を洗脳したり記憶を消去する他、
死人を魔力によって改造して手駒とする等、数々の高度な魔法も使いこなす。

また、暗黒魔法の魔力によって人外に等しい存在と化しており、その実力は神器を操る聖戦士たちにも引けを取らずフォルセティを装備したレヴィンとも渡り合えるほど。
しかし、同時に暗黒の魔力によって生命を維持しているため、それが失われると消滅してしまう。
マンフロイを倒さずにユリウスを倒すと見られる特殊なイベントなのだが、事実上ユリアに頼らずにユリウスを倒さないといけない。
絶望的な戦いに思えるが、セリス、アルテナ、シャナン、父親にもよるがファバルならユリア抜きでもユリウスを相手にまとまったダメージを与えられるので、頑張って挑戦してみよう。
…スリープの剣とパワーリングを使えば簡単に倒せるのだが…

ちなみに彼には孫娘のサラがいるが、サラ本人からは嫌われている。
サラやセイラムの発言などから教団からは厚遇されている様子なので、一方のマンフロイはそれなりにかわいがっているか最低でも教団での特別扱いを黙認している。
ただ、展開によってはマンフロイの手により十二魔将の一人に改造することもある。

また、石化の呪いという特殊な魔導書を開発しており、
その呪いを解く唯一の手段であるキアの杖を用いることができるのは彼以外には孫娘のサラのみ。


ゲーム中では「悪逆非道の暗黒司祭」「諸悪の根源、すべての黒幕」という扱いであるが、7章でイード城を制圧した際にユグドラル大陸におけるロプトの扱いが語られ、
マンフロイが血道を上げ、部下の死すらも顧みずにロプトの復活を目論んだ理由がなんとなく分かるようになっている。
もちろん彼自身が智謀に長けているというのもあるのだが、この辺を加味して見るとむしろ同胞や一族の悲願に対する妄執ともとれるようになっている。

さらに大沢美月の漫画版ではキャラクターの掘り下げが行われており、
ロプト教団が聖戦本編の時代ほど過激では無くひっそりと隠れ潜んでいた頃、まだ幼い子供だったマンフロイは好奇心から幼馴染とイード神殿の外へ出てしまい、
心ない人間達にロプト教徒の生き残りとして捕まえられ幼馴染や彼を探しに来た親もろとも火に投げ込まれてしまう。

命辛々たった1人逃げ延びたマンフロイはこの一件から人間達を深く憎むようになり、暗黒神ロプトウスとロプト帝国を復活させることに心血を注ぐようになった。

その実力は極めて高くディアドラのオーラを軽く蹴散らしまだ剣を握ったばかりとはいえシャナンの一撃を腕一本で受け止めている。
バーハラの戦いではゲーム同様にフォルセティを装備したレヴィンと互角以上に渡り合うどころか
終始防戦一方に追い込んで最終的には瀕死にさせている。このため、以後はレヴィンとの因縁が生まれることになった。

ドラマティカルファイルにおいてはヴェルトマー城の戦いで、フィンと相討ちになり死亡する。


◆性能

○ステータス
HP:80
力:10
魔力:29
技:25
速さ:24
幸運:6
守備:23
魔防:27
指揮:★★★★
スキル:追撃/連続/カリスマ
装備:ヨツムンガンド/フェンリル
※緑色はカンスト値

終章の最終局面で登場し、洗脳したユリアを刺客として差し向けヴェルトマー城の守備を行っている。
ユリアを洗脳から解放するにはマンフロイを倒さなければならないのでバーハラ城からの大軍を相手にするのとは別の少数部隊で攻めに行くのが基本。

フェンリルで遠距離攻撃をしてくるマンフロイ以外にも手下のダークマージが6ユニット周りにいるが、
こいつらはHPを1にするヘルや眠らせてくるスリープの杖を装備しているため、迂闊に近づくと一発で殺されるので魔法防御の高いユニットで一気に攻めに行くのが安全。
ミストルティンを装備したアレスやティルフィングを装備したセリス、バルムンクを装備したシャナンを突っ込ませるのが最適解かつ、親世代のプレイ状況にも左右されにくい。
なおセリスで交戦させると、マンフロイとの特別な会話イベントが発生する。
物語的にもセリスで倒すのが王道。是非セリス自身の手でシグルドとディアドラの無念を晴らして欲しい。
ちなみにシャナンと交戦させても特に会話イベントは発生しない。原作では、ディアドラがシャナンから離れた一瞬の隙を突いて彼女を誘拐したため、シャナンとは互いに面識すらないのでむしろ当然。

そしてマンフロイ本人の実力はというと、ロプト教団トップの大司教というだけあってステータス自体は高いのだが、はっきり言って弱いまぁ立場的にはラスボスの前座だし。
ぶっちゃけこの直前、あるいは並行して戦うバロン軍団、イシュタル、メング・ブレグ・メイベル三姉妹、魔戦士などの方がよほどキツく印象に残る(特に三姉妹)。
ガーネフのマフーのような専用魔法や装備などがなく、多少ステ(特にHP)が高いだけで所詮「普通のユニット」でしかないため
それまで散々相手にしてきた量産型のダークビショップと実質的には大差ない。バランス調整も兼ねてあえて弱くしたのだろう。
神器も揃った子世代の最終盤に「近接攻撃の手段が最弱の闇魔法」なんてボスが出てきたところで呆気なく殺される運命でしかないのである。
スキルは本作最重要スキルである兵種スキルの追撃に加えて、個人で連続とカリスマを持っており立派ではあるが、これを加味しても評価は特に変わらない。
折角の追撃もヨツムンガンドもフェンリルも重過ぎるので完全に宝の持ち腐れであり、余程の事が無い限りまず発動しないだろう。
神器なんて持ち出さなくても付き武器、なんなら量産武器でも問題なく殺れるであろう。
こんなのに一体レヴィンはどうやって負けたというのだろうか…とはいえ武器相性と技の高さ、連戦と不意打ち、大軍に包囲された後で疲弊した状態ということを加味すると、レヴィンといえどもやられて当然かもしれない。

まあバーハラ方面や洗脳中のユリアにも対処しながら当たらなければならない彼がアルヴィス並みに強かったらそれはそれで大変なのだが。

洗脳魔法を使うのでバサークの杖か混乱効果付きの専用魔法を持っていてもおかしくない感じではあるが、
バサークはゲームシステム的に同盟軍には効果があるが、自軍が受けても効果がないので持っていたとしても意味はない。
(仮に効果があれば難敵となっていたことだろう)

更に言えばかなりの高齢のはずなのに洗脳や記憶消去など多彩な能力に加えて、戦闘力もトップクラスの水準(自軍の方により強い要素が揃っているだけでステータスそのものはかなり高い)を維持しているというのは素直に怖い。
執念の産物と言えるだろう。



リメイク等が出るかFEヒーローズに出演することがあれば恐らく何かしら専用装備か特殊能力を引っ提げてくると思われる。


◆台詞

  • ロプトウス神が転生するためには、アルヴィスともう一人、あの女の娘が必要なのだ……。
  • ……ようやく見つけた。シギュンの娘よ……。
    ククッ……お前は今から生まれ変わる……。我が暗黒魔法によって全ての記憶を失い、ある男の妻になる……。
    それがおまえの運命じゃ、諦めよ……。
  • まだまだ人を斬る眼をしとらんよ……。
  • アルヴィス卿は恐れておられる。お妃の記憶が戻ることを……。
  • お待ちしておりましたよ、風の王子。あなたの屍を我が暗黒神の供物にするために……。
  • お前達、光の眷族が創ったこの世界こそ、私の大切な全てを奪い去って行ったのだ……!
    この火傷が疼くたびに、我らが安息の地を築かねばならぬと誓うのだよ……。
  • ククク……皇帝とは名ばかり……アルヴィス陛下も哀れなものですな。
  • ふふふ、いつまで皇帝のつもりでおるのじゃ。もはやお前はユリウス様のしもべにすぎぬ。
    これ以上の苦痛を味わいたくなければ、黙ってユリウス様の命令に従え。
    お前が逃がした子供達もみな死んでもらうことになるじゃろうて。ふぉふぉふぉ……。
  • ふぉふぉ……さわがしいことよの。ユリアよ、おまえの出番じゃ。帝国にあだなすものどもをしとめてこい。
  • ユリウス様……ロプト教を……どうか……。
  • こ、これはどうした事だ!?わしの命を保っていた暗黒の力が消えてゆく!!ぐああああああ!!ロプトウス様ぁっ!!

◆マンフロイの部下たち

○サンディマ
第一章に登場する暗黒司祭。ヴェルダン王国を裏から操り、イザーク遠征で手薄のグランベル王国を侵攻させようとした。
また、シギュンの娘こと精霊の森に隠れ住むディアドラを見つけ出す任も任されていた。
同作で初めて登場するダークマージで、フェンリルによる遠距離魔法が非常に厄介。ヨツムンガンドもこの時期ではかなり強い。
大抵はディアドラのサイレスの杖で無力化されてフルボッコにされるが、あえて彼を先に倒し、その後にディアドラを仲間にするとシグルドの恥ずかしい口説きが聞けるので必見。

○クトゥーゾフ
第七章に登場する暗黒司祭。イード砂漠のイード神殿を守備している。
フェンリルの魔導書を無くしてしまうというかなりのうっかりさんで、その間(10ターン以内)にバルムンクを取り戻したシャナンに斬り殺される羽目になる。
都合よく値切りの腕輪を所持しており、腕輪を子世代に継承させてない場合はドロップ品となる為、バルムンクの修理代の為に強奪されがちな不遇の人。
大沢美月版では覚醒したユリアのリザイアでフェンリルを跳ね返されてあっさり敗北した。
トラキア776でも23章に、同じくポイズンの魔導書を無くして部下に探させるアルファンという暗黒司祭がおり、
こちらは部下に「えっ、またですか・・・」「この前より見つかりやすい場所に あればいいんだが・・・」「その前に魔道書くらい ちゃんと片付けとけってんだ・・・」と散々悪態をつかれる。
そして大体その会話を見る前にフォルセティを構えたセティに殺される羽目になる。たぶん一連の流れすべてがクトゥーゾフのリメイク。

○ジュダ
第九章に登場する暗黒司祭。南トラキアの監視役として送り込まれているらしい。
トラキア城攻略前のグルティア城を守備しているが、彼以外には遠距離攻撃をしてくるアイアンアーチ軍団しかいないので対処は楽。
(ただし、キラーアーチを撃ってくる奴には注意)

○モリガン/ザガム
第十章に登場する暗黒司祭。
モリガンは既に傀儡となって実権を失っているアルヴィスの主命を盾に帝国軍人のリデールを脅して子供狩りに向かわせている。
ザガムは同時期に登場するユリウスとイシュタルの印象が強すぎるため、ザコ同然の扱いな不遇の存在。

○ユフィール/ダゴン/バラン
終章に登場する暗黒司祭。
こいつらは攻略すべき城の主たちが出撃をしている間、留守を任されている存在であり能力や装備や言動まで全く同じの量産型ダークビショップ。
一応顔グラやカラーパレットに違いはあるのだが…。

ベルド
トラキア776』に登場するトラキア地方の制圧を任されている暗黒司祭の一人で同作のラスボス。
専用魔法を持つ点のみマンフロイに勝るものの、ラスボスの前座であるレイドリックよりも大役を担ったばかりに最弱の汚名を背負ってしまう。
詳細はリンク先にて。

◆闘技場に登場するダークマージ達

○デュマ(三章)/マシグリ(十章)/ノーテ(十章)
闘技場に登場する暗黒司祭たち。マンフロイの部下かどうかは明言されていない。
しかし、こいつらが登場する章ではディアドラ(ユリア)がマンフロイに誘拐されるという共通点があり、スパイとして潜入した部下とも考えられなくもない。
登場する章によってはまだユニットが成長途中であることが多いので意外に苦戦しやすく、門番的な存在。
魔法系ユニットだと不利になりやすいのが辛い。





ふふ、やっと気付いたか・・・
全てはロプトウス様の再生を願っての事

そして、われらの願いは達成された
偉大なる荒らし神はユリウス様に降臨し、
やがてこのWikiは闇に閉ざされる

もはや追記・修正する方法はないのじゃよ・・・


マンフロイ・・・
父の項目の全消し、母の項目の荒らし・・・
すべてはおまえのはかりごと・・・
その邪悪な野心によるものか・・・

くっ・・・マンフロイ!!
私は許さない・・・
きさまだけは、絶対に許さない!!!


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最終更新:2023年12月08日 14:04

*1 よく「ユリアをなぜ誘拐後に即刻処刑しなかったのか?」と言われるが、これはそもそもロプトに対し反抗的な態度をとるようになってきたアルヴィスに対する人質として確保する必要があったのでむしろ合理的な判断である。またスリープの剣がユリウスに対して必中であることを知っていたならば、絶対に使用するであろうユリアを囮として生かしておく判断も間違っていない。